もりのようかん ◆ew5bR2RQj.
「これで私の支給品は全部です」
「はい、ありがとうございます」
「はい、ありがとうございます」
寂れた廃洋館の一室、薄暗い照明に照らされたテーブル。
その上には水や食料などの日用品から、拳銃など普段はお世話にならない品まで見受けられる。
そしてLと右京は一部が破損したテーブルを挟んで薄汚い椅子に座り、言葉を交し合っていた。
その上には水や食料などの日用品から、拳銃など普段はお世話にならない品まで見受けられる。
そしてLと右京は一部が破損したテーブルを挟んで薄汚い椅子に座り、言葉を交し合っていた。
「武器になりそうなのは、私に支給された拳銃くらいでしょうか」
「はい、後はこの指輪……どうやらこの指輪を持っていると火から守ってくれるそうです」
「にわかに信じ難い話です」
「はい、後はこの指輪……どうやらこの指輪を持っていると火から守ってくれるそうです」
「にわかに信じ難い話です」
テーブルの上の指輪を摘むように取り、右京に掲げるL。
右京はその指輪の効能に疑問を示した後、テーブルに置かれた別の品に着目した。
右京はその指輪の効能に疑問を示した後、テーブルに置かれた別の品に着目した。
「これが先ほど仰った参加者のプロフィールが記されたものですか? 想像とは違った形をしてますね、拝見してもよろしいでしょうか?」
「どうぞ、構いませんよ」
「どうぞ、構いませんよ」
右京が着目したのは、銀一色に彩られた二つ折りの機械。
Lの許可を得た右京は、機械に手を伸ばす。
それを開けるとまず上下に一つずつある液晶画面が目に入り、下の画面の横には機械を操作するためのボタンが並んでいる。
右京は左側にあるスイッチを押し、機械を起動させた。
Lの許可を得た右京は、機械に手を伸ばす。
それを開けるとまず上下に一つずつある液晶画面が目に入り、下の画面の横には機械を操作するためのボタンが並んでいる。
右京は左側にあるスイッチを押し、機械を起動させた。
「どうやらこれはゲーム機のようですね」
「ええ、下のカーソルを詳細を見たい人物の名前まで動かして、ここのボタンを押せば見ることが出来ます」
「ええ、下のカーソルを詳細を見たい人物の名前まで動かして、ここのボタンを押せば見ることが出来ます」
画面には全員に支給された紙の名簿と同じものが表示されている。
だがこれにはその先があり、Lの指示通りに動かすことでその人物の詳細情報を閲覧することが出来た。
右京はとりあえず自分自身の名前を選択し、情報を開示する。
すると画面には右京の名前、年齢、性別、職業、そして好きなものが表示された。
だがこれにはその先があり、Lの指示通りに動かすことでその人物の詳細情報を閲覧することが出来た。
右京はとりあえず自分自身の名前を選択し、情報を開示する。
すると画面には右京の名前、年齢、性別、職業、そして好きなものが表示された。
「思ったより情報の量が少ないですねぇ……」
「ですが、貴方を信用するには十分でした」
「ですが、貴方を信用するには十分でした」
右京はLの自信から、この機械には参加者の情報が事細かに記されていると考えていた。
しかし実際の情報量は微量であり、Lの自信はブラフに過ぎなかったのだ。
しかし実際の情報量は微量であり、Lの自信はブラフに過ぎなかったのだ。
(このLという青年……やはり侮れませんね……)
右京は、改めてLの実力に感服の意を示した。
「それにまだこれには続きがあるみたいですよ」
「というのは、ここのことですか?」
「というのは、ここのことですか?」
Lに促され、右京は機械の下部分に視線を移す。
そこには合計二つ、何かの差込口のようなものがあった。
そこには合計二つ、何かの差込口のようなものがあった。
「はい、おそらくここに何かを差し込むことで、さらに情報を得ることが出来ると思います」
「私も同感です、そうなると当面の目標はここに差し込める何かを探すこと、になりますか」
「私も同感です、そうなると当面の目標はここに差し込める何かを探すこと、になりますか」
とんとん拍子に会話は進んでいく。
これも二人の天才が集まったからこそ、為せる業の一つだ。
これも二人の天才が集まったからこそ、為せる業の一つだ。
「そうなります、それで右京さん、一つ――――」
Lが言葉を発そうとした瞬間。
外の森林から、耳を劈くような轟音が響き渡ってきた。
外の森林から、耳を劈くような轟音が響き渡ってきた。
「…………」
Lは椅子に座りながら、微動だにせず、
右京は素早い動きで窓際まで移動し、外から見えない位置で窓の外の景色を見渡す。
そうして数分が経過し、大気を震わせ廃洋館に地響きを奏でさせた轟音は終焉を告げた。
右京は素早い動きで窓際まで移動し、外から見えない位置で窓の外の景色を見渡す。
そうして数分が経過し、大気を震わせ廃洋館に地響きを奏でさせた轟音は終焉を告げた。
「……収まりましたか」
「はい、どうやら外で何者かが木を薙ぎ倒していたようですね」
「はい、どうやら外で何者かが木を薙ぎ倒していたようですね」
先ほどまで洋館を崩壊するかと言うほどの轟音が襲撃していたにも関わらず、二人に動揺の色は見られない。
右京は窓際から緩慢な歩調でテーブルまで戻り、再び古びた椅子に腰を掛けた。
右京は窓際から緩慢な歩調でテーブルまで戻り、再び古びた椅子に腰を掛けた。
「見えましたか?」
「いえ、木が倒れるのが見えただけです」
「いえ、木が倒れるのが見えただけです」
右京の返答を聞き、Lは残念そうに『そうですか』と口にした。
「ところでLさん、先ほど私に何か尋ねたいことがおありのようでしたが、どういったご用件でしょうか?」
「ああ、よろしければこの場にいる右京さんの知り合いを教えていただきたいのですが……
やはりなるべく多くの情報は収集してきたいので」
「ええ、構いませんよ、ここにある亀山薫が私の知り合いです」
「ああ、よろしければこの場にいる右京さんの知り合いを教えていただきたいのですが……
やはりなるべく多くの情報は収集してきたいので」
「ええ、構いませんよ、ここにある亀山薫が私の知り合いです」
右京は再びゲーム機を起動させ、今度は亀山薫の名前を開く。
Lは興味深そうに画面を眺めた後、『同僚の方ですか?』と質問した。
Lは興味深そうに画面を眺めた後、『同僚の方ですか?』と質問した。
「はい、同じ特命係に勤めてます。ここには警察官としか書いてありませんがね」
「ぜひ一度お会いしてみたいです」
「私も彼とは再会したいですねぇ、この場においての唯一の知り合いですから
それについて私から提案があるのですが、よろしいでしょうか?」
「ぜひ一度お会いしてみたいです」
「私も彼とは再会したいですねぇ、この場においての唯一の知り合いですから
それについて私から提案があるのですが、よろしいでしょうか?」
右京は僅かに顔を強張らせた後、緊張した面目で自身の提案をLに持ちかけた。
――――右京の提案は、端的に言ってしまえば亀山に会いたいという内容だ。
ただし皆目見当がついていないわけではなく、亀山が向かいそうな場所は目星がついている。
そこはH−9にある警察署、警察官である亀山は高確率でここを訪れると右京は睨んでいた。
ただし皆目見当がついていないわけではなく、亀山が向かいそうな場所は目星がついている。
そこはH−9にある警察署、警察官である亀山は高確率でここを訪れると右京は睨んでいた。
「どうでしょうか? 亀山君の人格は私が保証します
仲間を集めてV.V.を逮捕するのが双方の目的ですし、悪い相談ではないと思うのですが」
「確かに悪い相談ではないと思います
……が、今は駄目です、まだ早すぎます」
仲間を集めてV.V.を逮捕するのが双方の目的ですし、悪い相談ではないと思うのですが」
「確かに悪い相談ではないと思います
……が、今は駄目です、まだ早すぎます」
先ほどの『お会いしてみたい』と言う言葉とは矛盾した発言。
しかし右京が面食らうことは無い、何故ならこの返事も予想出来ていたからだ。
しかし右京が面食らうことは無い、何故ならこの返事も予想出来ていたからだ。
「というのは……やはり先ほどの轟音でしょうか?」
「ええ、音は既に止んだとは言え、このC−4エリアに危険人物が潜んでいる可能性は十分高い
もしそいつに大した戦力の無い我々が出会ってしまったら、元も子もないですから」
「ええ、音は既に止んだとは言え、このC−4エリアに危険人物が潜んでいる可能性は十分高い
もしそいつに大した戦力の無い我々が出会ってしまったら、元も子もないですから」
確かにLの言うとおり、まだこの近辺には木を薙ぎ倒した人物が潜んでいる可能性は高い。
右京もそれは理解できていたし、今すぐに廃洋館を出発する気は毛頭無かった。
だが腑に落ちない、払拭できない違和感が一つだけ存在するのだ。
右京もそれは理解できていたし、今すぐに廃洋館を出発する気は毛頭無かった。
だが腑に落ちない、払拭できない違和感が一つだけ存在するのだ。
「Lさん、先ほどから貴方の口ぶりを聞いているとどうも引っ掛かる
まるで……まだ知らない何かにに怯えているような」
まるで……まだ知らない何かにに怯えているような」
右京が抱いた違和感は点は二つ。
まず一つ目は、最初に支給品を公開し合った時のアズュールという指輪に対する反応。
右京にはあれが風水などで使用される曖昧な代物に見えたし、ましてや本当に炎から身を守ってくれるとは思えない。
しかしLは、本当に信じているかのような素振りを見せたのだ。
まず一つ目は、最初に支給品を公開し合った時のアズュールという指輪に対する反応。
右京にはあれが風水などで使用される曖昧な代物に見えたし、ましてや本当に炎から身を守ってくれるとは思えない。
しかしLは、本当に信じているかのような素振りを見せたのだ。
二つ目は、先ほど近辺で発生した木を薙ぎ倒す轟音。
発生したすぐに窓際に向かった右京も、犯人の姿を見れるとは思っていなかった。
外はほぼ全てが木に包まれてるといっても過言では無いし、ましてやここは二階。
空を飛べる人間でも無い限り、暗闇に隠れて姿を見ることなど出来ないのだ。
Lもそれは理解していたと思っていたのだが、予想を裏切り心底残念そうに俯いている。
発生したすぐに窓際に向かった右京も、犯人の姿を見れるとは思っていなかった。
外はほぼ全てが木に包まれてるといっても過言では無いし、ましてやここは二階。
空を飛べる人間でも無い限り、暗闇に隠れて姿を見ることなど出来ないのだ。
Lもそれは理解していたと思っていたのだが、予想を裏切り心底残念そうに俯いている。
この二つの点が、右京の頭に引っ掛かって離れなかった。
「ええ、右京さんの言うとおり、私は未知の力……いわゆる超能力に怯えています」
予想外のLの告白。
確かにLが超能力に怯えていたのなら、木を薙ぎ倒した人物に対し強い警戒心を抱くだろうし指輪を信じるのにも説明がつく。
だがそれでも、右京には超能力の存在を信じることは出来なかった。
確かにLが超能力に怯えていたのなら、木を薙ぎ倒した人物に対し強い警戒心を抱くだろうし指輪を信じるのにも説明がつく。
だがそれでも、右京には超能力の存在を信じることは出来なかった。
「私の推測ですが、この場には私達の想像もつかないような特殊能力を持った人間がいると思います」
「指輪と同じで……やはりにわかには信じ難いです
ですが……全く心当たりが無いわけでもありません」
「指輪と同じで……やはりにわかには信じ難いです
ですが……全く心当たりが無いわけでもありません」
確かに、存在を信じることは出来ない。
だがそれらしき存在を証明する証拠なら、いくつか散見していた。
だがそれらしき存在を証明する証拠なら、いくつか散見していた。
洋館に降り立つ前、参加者と思わしき人間が集められた場を思い出す。
そこで惨劇が起こる前に、ルルーシュと名乗る少年がV.V.に食い掛かった時、
まるで『死ね』と言えば、本当に死亡するかのような振る舞いを披露したのだ。
最も実際に発動することは無かったのだが。
そこで惨劇が起こる前に、ルルーシュと名乗る少年がV.V.に食い掛かった時、
まるで『死ね』と言えば、本当に死亡するかのような振る舞いを披露したのだ。
最も実際に発動することは無かったのだが。
他にも自分や亀山をあの場に集めたり、会場内のどこかに飛ばしたり、
右京の常識では推し量ることの出来ない現象が、あの場では起きている。
右京の常識では推し量ることの出来ない現象が、あの場では起きている。
「おそらく貴方の心当たりと言うのは、最初の会場のことですよね?
確かにルルーシュと名乗るあの少年は、不可解な行動を取りました
それに加え、私はまだ二つ想像する材料を持っています」
確かにルルーシュと名乗るあの少年は、不可解な行動を取りました
それに加え、私はまだ二つ想像する材料を持っています」
Lはそう言うと自信あり気に、自分の意見を語りだす。
「まず一つ目ですが……その前に一つお尋ねします
今までに貴方は、キラ、またはL……つまり私の話は聞いたことありませんか?」
「存じませんねぇ……申し訳ありません」
「……私がいた世界では、キラ、Lと言えば誰でも知っています
ですが貴方は知らない、それはおかしいんですよ」
「それは妙な話ですね、私も警察官である以上情報収集は欠かさないようにしてますから」
今までに貴方は、キラ、またはL……つまり私の話は聞いたことありませんか?」
「存じませんねぇ……申し訳ありません」
「……私がいた世界では、キラ、Lと言えば誰でも知っています
ですが貴方は知らない、それはおかしいんですよ」
「それは妙な話ですね、私も警察官である以上情報収集は欠かさないようにしてますから」
お互いの常識の食い違い。
右京にはLが嘘を言っているようには見えず、何よりここで虚言を吐く意味が無い。
となれば、導き出される結論は一つしかない。
右京にはLが嘘を言っているようには見えず、何よりここで虚言を吐く意味が無い。
となれば、導き出される結論は一つしかない。
「今のでハッキリしました、おそらくここには――――」
「色々な世界から人間が集められている、ですか?」
「色々な世界から人間が集められている、ですか?」
「……ええ、理解が早くて助かります」
「先ほど貴方は『私がいた世界』と仰りましたからね、どうも引っ掛かるフレーズでした」
「成る程、流石です。どうやら貴方は日本人のようですが、私がいた日本とは別世界のようですね
同じ国でも多少の差異がある……一般的に言うパラレルワールドと呼ばれるものでしょうか」
「今は情報が少なすぎますが、そう判断して問題ないと思います
それではLさん、続きを」
「先ほど貴方は『私がいた世界』と仰りましたからね、どうも引っ掛かるフレーズでした」
「成る程、流石です。どうやら貴方は日本人のようですが、私がいた日本とは別世界のようですね
同じ国でも多少の差異がある……一般的に言うパラレルワールドと呼ばれるものでしょうか」
「今は情報が少なすぎますが、そう判断して問題ないと思います
それではLさん、続きを」
右京に続きを促され、Lは一つ目の材料についての話を再開する。
「まず私は元々いた世界で、自分の今までの常識を覆す存在に出会いました
死神と名乗る異形の化物、そして……名前を書かれたらその人物は死ぬというノートです」
「随分と恐ろしいノートですねぇ、そんなノートが出回ったら世界は崩壊してしまう」
「はい、右京さんの言うように、このノートを悪用する者が現れました
それが先ほど話したキラです、そして私はキラを逮捕しようと目論見ました」
死神と名乗る異形の化物、そして……名前を書かれたらその人物は死ぬというノートです」
「随分と恐ろしいノートですねぇ、そんなノートが出回ったら世界は崩壊してしまう」
「はい、右京さんの言うように、このノートを悪用する者が現れました
それが先ほど話したキラです、そして私はキラを逮捕しようと目論見ました」
ここで会話は止まり、刹那の沈黙が訪れる。
「……それで、最終的にどうなったのですか?」
恐る恐ると言った口調でLに尋ねる右京。
Lも仮面で顔色は伺えないが、どこか言うのが憚られるような様子だ。
Lも仮面で顔色は伺えないが、どこか言うのが憚られるような様子だ。
「それが二つ目の材料の正体です、これだけは自分でも信じ難い話なんですけどね」
「…………私はノートに名前を書かれ、死んだはずなんですよ」
右京は今までもこの会場に降り立ってからは、数々の異常な出来事を体験していた。
だがLのこの発言は、それを遥かに上回る衝撃を右京に齎した。
だがLのこの発言は、それを遥かに上回る衝撃を右京に齎した。
「それは……驚きです」
この世に存在する限りどんな生物にも、必ず死は訪れる。
死とは絶対に避けえぬ事象であり、一度訪れてしまえば二度と覆すことは出来ない。
これは、万物における絶対法則である。
しかしこの殺し合いの主催者V.V.は、覆るはずのない絶対法則をいとも容易く覆してみせたのだ。
死とは絶対に避けえぬ事象であり、一度訪れてしまえば二度と覆すことは出来ない。
これは、万物における絶対法則である。
しかしこの殺し合いの主催者V.V.は、覆るはずのない絶対法則をいとも容易く覆してみせたのだ。
「実は死んでいなかったということは……?」
「ありえません、そのノートに名前を書かれたら死から免れることは出来ませんから、私は確かに心臓麻痺で死亡しました
流石にこれを信じろとは言いません、ですが、これは事実です」
「ありえません、そのノートに名前を書かれたら死から免れることは出来ませんから、私は確かに心臓麻痺で死亡しました
流石にこれを信じろとは言いません、ですが、これは事実です」
今までとは違い、言葉にL自身の感情が籠められている。
顔は仮面に隠れているが、表情にもそれは現れていると右京は感じ取れた。
顔は仮面に隠れているが、表情にもそれは現れていると右京は感じ取れた。
「……分かりました、貴方がそこまで言うなら信じざるをえない。警察署に行くのは後回しにします」
Lがこの言葉に籠めた感情が、どんなものから来るのかは分からない。
それでも初めて見せるLの感情的な言葉を、信用しないにはいかなかった。
それでも初めて見せるLの感情的な言葉を、信用しないにはいかなかった。
「ご理解ありがとうございます、貴方がそこまで私を信用してくれた以上
私も貴方を信用しない訳にはいきません、素顔をお見せします」
私も貴方を信用しない訳にはいきません、素顔をお見せします」
そう言って右京の言葉を待たず、仮面を上に持ち上げ外すL。
数秒後、そこにはLの素顔があった。
数秒後、そこにはLの素顔があった。
「これはこれは……こちらも信頼していただいて嬉しいです」
右京は柔和な笑みを浮かべながら、Lの瞳に視線を注ぐ。
Lの素顔は想像していたよりも若く、動作も相まって余計に幼くも見える。
だが目の下にある隈や、顔が露わになったことで放たれる独特の雰囲気は、
やはりLを只者ではないと、右京に実感させた。、
Lの素顔は想像していたよりも若く、動作も相まって余計に幼くも見える。
だが目の下にある隈や、顔が露わになったことで放たれる独特の雰囲気は、
やはりLを只者ではないと、右京に実感させた。、
「はい、V.V.はキラに匹敵するほどの大犯罪者、必ず我々で逮捕します
それに私もずっとここで燻っているつもりはありません、そうですね……夜明けを迎えたらすぐに出発しましょう」
それに私もずっとここで燻っているつもりはありません、そうですね……夜明けを迎えたらすぐに出発しましょう」
言葉と共に伸ばされる手。
右京も右手を差し出し、Lの手を握り締める。
右京も右手を差し出し、Lの手を握り締める。
今ここに、世界最高の名探偵と警視庁切っての切れ者が手を組み合った。
――――――――――――――――――――――――
「……右京さん、こんな時に申し訳ありませんが、これだけは一つ、絶対に言っておきたいことがあります」
伸ばした腕を引き下げたLは、改まった口調で言葉を紡ぐ。
右京はそれに対し、『なんでしょうか?』と返した。
右京はそれに対し、『なんでしょうか?』と返した。
「名簿の私の上にある名前、夜神月には気をつけてください
この男こそがキラであり、私を殺した張本人です」
この男こそがキラであり、私を殺した張本人です」
――――――――――――――――――――――――
夜神月。
東応大学に主席で合格できる頭脳を持ち、社交的で女性の扱いにも長ける。
自他共に認める優等生であり、極めて周囲の評判もいい人間だ。
東応大学に主席で合格できる頭脳を持ち、社交的で女性の扱いにも長ける。
自他共に認める優等生であり、極めて周囲の評判もいい人間だ。
しかしその実は歪曲した正義感と、独善的で冷酷非道な性格を持ち合わせ、
最低最悪の殺人兵器デスノートを使用して、次々と犯罪者に裁きを下した。
最低最悪の殺人兵器デスノートを使用して、次々と犯罪者に裁きを下した。
その行為は留まることを知らず、自らに刃向かう者にも容赦なく粛清し、
やがてLでさえも、その牙に掛けた。
やがてLでさえも、その牙に掛けた。
(夜神月……この場に来て、お前が何をするかなど私には分かっている)
V.V.の言葉が真実であるなら、夜神月はおそらく現在デスノートを所持していない。
これはキラを逮捕する絶対的なチャンスであり、二度と巡り合うことの無い機会だろう。
これはキラを逮捕する絶対的なチャンスであり、二度と巡り合うことの無い機会だろう。
だがお前が、その程度で諦めるはずがない。
お前はこの場に呼び寄せられた人間を巧みに利用し、必ずこの殺し合いからの脱出を狙う。
お前ならばすぐにこの場には複数の世界から、参加者が集められていることに気付くはずだ。
この場に集められた人間など、お前にとってはどうでもいい存在。
都合のいい時に利用できる駒にしか過ぎないだろう。
お前はこの場に呼び寄せられた人間を巧みに利用し、必ずこの殺し合いからの脱出を狙う。
お前ならばすぐにこの場には複数の世界から、参加者が集められていることに気付くはずだ。
この場に集められた人間など、お前にとってはどうでもいい存在。
都合のいい時に利用できる駒にしか過ぎないだろう。
可能であるならば私も、生きたまま確保したい。
しかしお前が生きていれば、この場にいる罪の無い人間の多くに不幸が訪れる。
しかしお前が生きていれば、この場にいる罪の無い人間の多くに不幸が訪れる。
私とお前はいずれ確実に相まみえる時が来る。
そして、いざという時が訪れたならば。
そして、いざという時が訪れたならば。
私には、お前を殺す覚悟は出来ている。
【一日目深夜/C−4 廃洋館】
【杉下右京@相棒(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、S&W M10(6/6)@バトル・ロワイアル、S&W M10の弾薬(24/24)、おはぎ×5@ひぐらしのなく頃に
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する 。
2:早朝になるまで廃洋館で待機。
3:早朝になったらLと共に廃洋館を出て、警察署に向かう。
4:詳細名簿の追加データを探す。
5:超能力を信じる確証が欲しい。
※劇場版終了後からの参戦です。
※夜神月を危険人物と断定しました。
【杉下右京@相棒(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、S&W M10(6/6)@バトル・ロワイアル、S&W M10の弾薬(24/24)、おはぎ×5@ひぐらしのなく頃に
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する 。
2:早朝になるまで廃洋館で待機。
3:早朝になったらLと共に廃洋館を出て、警察署に向かう。
4:詳細名簿の追加データを探す。
5:超能力を信じる確証が欲しい。
※劇場版終了後からの参戦です。
※夜神月を危険人物と断定しました。
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する 。
2:早朝になるまで廃洋館で待機。
3:早朝になったら右京と共に廃洋館を出て、警察署に向かう。
4:詳細名簿の追加データを探す。
5:夜神月を最大限に警戒、どうしようもない状況になったら殺害も考慮する。
※本編死亡後からの参戦です。
※右京、L共に外で木を倒した人物(カズマ、容姿は全く知らない)を警戒しています。
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する 。
2:早朝になるまで廃洋館で待機。
3:早朝になったら右京と共に廃洋館を出て、警察署に向かう。
4:詳細名簿の追加データを探す。
5:夜神月を最大限に警戒、どうしようもない状況になったら殺害も考慮する。
※本編死亡後からの参戦です。
※右京、L共に外で木を倒した人物(カズマ、容姿は全く知らない)を警戒しています。
【おはぎ×5@ひぐらしのなく頃に】
鬼隠し編においてレナと魅音が圭一に見舞いとして差し出した品。
新聞紙に包まれていて、おはぎにそれぞれA〜Eまでの貼り紙がある。
なおEのおはぎだけ他のより小さく、どれか一つだけタバスコが混入されている。
鬼隠し編においてレナと魅音が圭一に見舞いとして差し出した品。
新聞紙に包まれていて、おはぎにそれぞれA〜Eまでの貼り紙がある。
なおEのおはぎだけ他のより小さく、どれか一つだけタバスコが混入されている。
【アズュール@灼眼のシャナ】
“狩人”フリアグネが所持していた、指輪型の宝具。
熱量を伴った物理的な意味での炎を消去する「火除けの結界」を球状に展開し、所持者を炎から守る。
結界は“存在の力”を込めることで発動するようだが、所持者の拒絶する意思に反応して緊急発動もするようだ。
「火除けの結界」はアラストールの炎の吐息さえ防ぎきるが、“存在の力”の見た目上の炎には一切効果がなく、
防ぎ消すのはあくまで「本物の炎」及び「本物の炎の性質を持たせた“存在の力”」だけである。
“狩人”フリアグネが所持していた、指輪型の宝具。
熱量を伴った物理的な意味での炎を消去する「火除けの結界」を球状に展開し、所持者を炎から守る。
結界は“存在の力”を込めることで発動するようだが、所持者の拒絶する意思に反応して緊急発動もするようだ。
「火除けの結界」はアラストールの炎の吐息さえ防ぎきるが、“存在の力”の見た目上の炎には一切効果がなく、
防ぎ消すのはあくまで「本物の炎」及び「本物の炎の性質を持たせた“存在の力”」だけである。
【ニンテンドーDS型詳細名簿】
名前通り見た目はニンテンドーDS型だが、その中身は参加者の詳細名簿。
現在の情報量は少なく、名前(名簿と一緒)、年齢、性別、職業(表向きの)だけ。
しかしカセットやカードを差し込めば、情報量は増えると思われる。
名前通り見た目はニンテンドーDS型だが、その中身は参加者の詳細名簿。
現在の情報量は少なく、名前(名簿と一緒)、年齢、性別、職業(表向きの)だけ。
しかしカセットやカードを差し込めば、情報量は増えると思われる。
時系列順で読む
Back:ウィッチ×ブレイド Next:バカは考えずにただ行動するだけ
投下順で読む
Back:ウィッチ×ブレイド Next:バカは考えずにただ行動するだけ
015:似た者同士? | 杉下右京 | 053:神経質な者、単細胞な者 |
L |