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ダルマガムシ類採集記録

長野の記録は長野県白樺湖周辺の水生甲虫を参照。
神奈川県昆虫誌2018によると、神奈川県内では、現在、セスジダルマガムシ属の以下の5種が記録されている。
  • クロコブセスジダルマガムシ Ochthebius granulosus M. Sato, 1963
    • 海岸性種で、三浦半島沿岸に分布。
  • ハセガワダルマガムシ O. hasegawai Nakane & Matsui, 1986
    • 以下の通り、いろいろな川の上流~中流域に広く分布。探せばほとんどの川で見つかるかも。
  • セスジダルマガムシ O. inermis Sharp, 1884
    • 記録は数か所。普通種らしいが、神奈川では稀少。河川敷の止水域に棲息。
  • ホンシュウセスジダルマガムシ O. japonicum Jach, 1998
    • ハセガワよりも下流寄り。上流域ではほとんど見つからない。
  • ナカネダルマガムシ O. nakanei Matsui, 1986
    • 道志川の1箇所のみで記録あり。
以下は追加種。
  • ヨシトミダルマガムシ Hydraena yoshitomii Jach & Diaz, 1999
    • 石綿ら2013aに記録あり。自分も東丹沢の渓流で採集している(齋藤2020k、齋藤2021c、下記参照)。
  • ニッポンセスジダルマガムシ Ochthebius nipponicus Jach, 1998
    • 江の島で生息地を発見(齋藤2020m、齋藤2020o下記参照)。


2021年11月@神奈川県某所
ヨシトミダルマガムシ
神奈川県内で新産地発見。コレの分布は案外広いかも。わざわざバケツとザルを持って遡行したのに、砂礫篩いでは1匹も採れず、従来通りの水際の目視探索で容易に見つかった。擦れた個体ばかりだったので、まだ新成虫が出てないのだろうか。そんなに焦らなくてもよいのかも。コレを採るコツは我ながら十分習熟しており、現場で見れば、調べるべき場所はほとんどピンポイントで当てられる。


2021年3月@神奈川県某所
セスジダルマガムシ
別に採集地を伏せるほどの種ではないだろうが、神奈川県では記録が少ない。ようやく見つけた普通の河川敷での多産地。そのうちまとめて報告する。ワンドの水際をかき混ぜると多くの個体が浮いてきた。本種は上翅に毛が生えており、生態写真では毛が輝いて、なかなかの美麗種。



2021年1月@神奈川県相模原市
ヨシトミダルマガムシ
昨年のと場所は違うが極めて似た環境で、まったく同じように水際を見ていったら点々といるのが見つかった。本種はとにかくいる場所にはたくさんいるのだが、微環境にこだわりがあるようで、生息地を見つけるのが難しい。生息環境、採集方法は齋藤2021cに詳説。


2020年8月@神奈川県江の島
セスジダルマガムシ
神奈川で本種を見つけるのは難しいが、何と江の島の海岸で多産地を発見。岸から湧水が湧いて海に流れ落ちている所。コンクリの船揚場や近くの階段の水溜まりに、コモンシジミガムシとともに多くの個体がいた。詳しくは齋藤(2020o)参照。




2020年8月@神奈川県相模原市神之川
ハセガワダルマガムシ
清冽な流れで、水面から出ている岩に藻がほとんど付着してないが、試しに探したら発見。岩の小さな窪みに隠れていた。本種は普通種だが、こういう見つけにくい個体を見つけると、ゲームに勝った気分になる。できればナカネが採りたかったが。


トビムシを背負う。いたのは白いほうの岩。

2020年7月@神奈川県藤沢市江の島
ニッポンセスジダルマガムシ
江の島南岸の崖は湧水が流下しているところが多い。その中で、ニッポンセスジダルマガムシとクロサワツブミズムシの生息地を発見した。クロサワツブはツヤがあるのでいればすぐにわかるが、ニッポンセスジは細く小さいので、見つけるのは非常に困難。大変幸運なことに、最初の方で見た崖で見つかった。2種は混生せず。詳しくは齋藤2020m参照。




2020年4月@神奈川県相模原市相模川
セスジダルマガムシ
本種初採集。河川敷の水溜りからツヤヒラタガムシと一緒に見つかった。すぐ近くのもっと広い池からは見つからず。この場所では既に記録がある。


2020年2月@神奈川県清川村宮ケ瀬
ヨシトミダルマガムシ
東丹沢の岩盤上を流れる小渓流で、水際に多くの個体がいた。いずれの個体も特に隠れているわけではなく、目視で次々と見つかった。
写真右下のような岩の水際の垂直の壁面にもいた。詳細は齋藤2020k参照。




2020年2月@神奈川県厚木市小鮎川
ハセガワダルマガムシ
小鮎川の飯山温泉の所。写真右の手前中央の岩にいたが、これもコンクリ岩の残骸。どんだけ人工岩が好きなんだか。


2019年5月@神奈川県秦野市四十八瀬川
ホンシュウセスジダルマガムシ
ここでも、自然岩には目もくれず、コンクリブロックの残骸でのみ見つかった。この選好性は一体何なのか。詳細は[齋藤2020b]参照。


2019年5月@神奈川県秦野市葛葉川
ハセガワダルマガムシ
くずは台南公園内の渡渉用に設置された岩の水際にいた。周囲の自然岩では見つからず、なぜか人工的に設置された岩を選ぶ習性。[齋藤2020b]参照。


2018年11月@神奈川県厚木市中津川
ハセガワダルマガムシ(左)とホンシュウセスジダルマガムシ(右)。河道内に孤立した岩に付いていた。
詳細は[齋藤・岩田2019]を参照。




自然の岩に限らず、コンクリートの護岸ブロックの水際にも非常に多くみられる。ホンシュウセスジが採りたくて上流域を探索したがまったく見つからず、実は自宅のすぐ近くのコンクリ岩にたくさんいたというオチが付いた。

2018年10月@山梨県小菅村小菅川
ハセガワダルマガムシ。渓流内の特定の岩に多数付いていた。岩がたくさんあっても、特定の1つに集中する傾向あり。

2018年6月@神奈川県逗子市森戸川源流
ハセガワダルマガムシ。わざわざ胴長まで着用して森戸川源流域に分け入って調査したが、本種が付いていた岩はわずか4つのみ。この渓流は暗すぎてダメ。
この川には大きな岩がなく、水面ギリギリの低い滑らかの岩の表面にいた。詳細は[齋藤2020b]参照。



手前の平らな岩の表面にいた。

最終更新:2021年12月21日 23:21