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  • 深見青山の「大天運」

ワールドメイトの事典

深見青山の「大天運」

最終更新:2025年06月29日 10:48

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「新興宗教ブームと女性 [増補版1995刊] 」いのうえせつこ(新評論)


第七章 新興宗教ブームと女性


3 女性の自立とは (215~227頁)

A子さん。
31歳。

この春(93年3月17日)、A子さんは横浜地方裁判所民事部に損害賠償を求めて訴えをおこした。
被告は、新興宗教団体の教祖。

訴訟の原因は、A子さんが入会していた宗教団体の教祖からセクシャル・ハラスメントを受けたというものである。

性的いやがらせによるセクハラ訴訟は、ここ数年、勇気ある女性によっておこされ、女性の人権を守る闘いとして定着しつつあるが、新興宗教団体におけるセクハラ訴訟は初めてと言ってもいいだろう。


A子さんに会って話を聞く。

「私の世代は、中・高校生時代にテレビではスプーン曲げが、雑誌でもオカルトや占いが流行っていて、人一倍私も興味を持ったものでした。

神秘の世界へのあこがれというのでしょうか、心霊世界に興味を持ったということが言えます。

それに、高校もキリスト教の学校で、家では母親が立正佼成会に入っていて、環境的には神様にも仏さまにも抵抗がなかったのです。

だから、二十四歳のとき、本屋で深見青山の「大天運」という本を手にして、その本に紹介されていたコスモメイトのセミナーに行ったのも、私の前世を知りたいなあという軽い気持ちからでした。

セミナーはコスモメイトの会員にならなければ受けられないと聞いて、三万円払って正会員になったわけです。

その一年後のクリスマス・セミナーに行ったところ、ご奉仕を一緒にしない? とさそわれて、会員向けの発送業務などを手伝う(ご奉仕)ようになったわけです」



コスモメイトとは、東京都杉並区に本部をおく神道系の新興宗教団体で、教祖は深見青山氏(本名 半田晴久 四十二歳)。

深見青山の著書は二十冊以上あって、五、六年前からの霊界ブームに乗って売れている。

本を媒介にして信者(会員)を増やしている。

会員は公称約二万人。全国に100ヶ所の支部があるが、職員が配置されているのは大都市の六ヶ所。その他は会員の自宅をご奉仕と称しての連絡場所にしている。

現在、「皇大神社」の名称で静岡県に宗教法人の申請中。

系列グループには、株式会社コスモメイト(資本金1千万円)、ファッション時計の大手「三十鈴」、その他に薬局、経営コンサルタント業、占い喫茶「あ・たーる」などがある。

深見青山は、このグループの実質上のオーナーと言われている。


「コスモメイトの本部での封筒づめ作業は、仕事を終えてから始めるので、深夜までかかってしまうのですが、これは神さまのためにやることだからとつい無理をしてしまう。

当然、つきあっていた彼ともうまくいかなるし、自分の身体もへとへとになる。

でも、自分がやっていることは正しいことだ、いい事をやっているのだと思わされてしまうのですね。だって、すべて愛と真心から言われ続けると、自分がやっていることは世を救い、人を救うことなのだからと思ってしまう。

そんなときに、先祖が救われると言う救霊の話などを深見から聞くと、もう陶酔状態になってしまう」


A子さんが、住宅メーカーを退職して株式会社コスモメイトの社員になったのは九十二年二月末。

「深見からスタッフ(職員)になるように言われたのは、九十二年の一月でした。夜中に突然、呼び出して、熊野の神サマがおりて来て、スタッフにするようにと言われたと。

ともかく、私がハイと言うまで帰さないというので、しかたなく前の会社を辞めたのです。

でも、スタッフになって、コスモメイトの内部がわかってくると、これは何なのだ!と思うようになってきました。

三施と言って、『体施、物施、法施』のご奉仕があるのですが、中年のおばさんはお金を出す『物施』、お金のない若者は労力奉仕の『体施』という具合に、もう信者をバカにしているわけです。
そのうえ、暴力とセクハラなのですから……」


訴状によると、

九十二年の二月に行われた「神業」と呼ばれる宗教活動中にA子さんが発言したところ、深見被告からいきなり「言訳するんじゃない」と怒鳴られ、約二十回にわたってA子さんは殴打される。

六月に退社の相談に出かけたところ、深夜に三時間も待たせたうえで、A子さんの意向を聞く前に「体調が悪いと言っているらしいが、君は更年期障害だ」と決めつけたり、「君は過去に男を知っているから疼くんだ」

「だから最低、週に二回は男性と性関係をもったほうが良い」などと言って、午前六時頃、テーブルの反対側から飛びかかり(略)布団の上に押し倒して、A子さんの口の中に舌を入れてきた。

そして、衣服をめくり上げ、ブラジャーを外して、乳首に口を当て、吸いつく。抵抗するA子さんを押さえつけて、A子さんの下腹部に手を移したところ、A子さんが生理中で血が肌着ににじんでいたのにびっくりして手を離した(略)


B子さん。
三十歳。

A子さんに続いて、横浜地裁にコスモメイトの教祖、深見青山からセクシャル・ハラスメントを受けたとして、訴訟を三月末に提訴する予定と知って、B子さんにも会って話を聞く。

(その後、ふっ切れたとして、訴訟をとり下げる)

「小学校五年生だったと思うのですが、自分が写っている写真に影というか霊のようなものが見えて、心霊に興味を持つようになったのです。母親も心霊には共感してくれて、二人でよく話をしたり、その関係のテレビを見ました。

私、友達にも霊感が強いと言われたりして、歩いていても、銀色の線が見えたりするのですよ。中・高校生の頃、超能力がさわがれていたことと関係があるのかもしれませんが。

八十八年の一月頃だったと思うのですが、その頃つきあっていた男性との仲がうまくいかなくて悩んでいたときに、本屋で買って読んだのが深見青山の『愛の守護霊』でした。気持ちが落ち着いたのが、コスモメイトに魅せられたきっかけだったと思います。

私のように恋愛で悩んで入ってくる人って多いのじゃないかしら。幸せになりたいとか結婚したいとか、その他、神さまを求めてとか超能力に魅せられてという人もいますけれど。

中年の主婦でコスモメイトに入ってくる人は、暇でお金があって、夫にかまってもらえないからという人が多いみたいですけれど」


B子さんは、八十八年の十二月に入会して、九十一年九月にA子さんと同じように「神のお告げがあって」という教祖、深見青山の言葉で、スタッフになる。

「当時の私は、深見のことを神さまみたいに思っていたので、スタッフになったのですが、まわりの友達は心配してくれましたね。

実際にスタッフになると、仕事とご奉仕が一体化していて、午前九時から五時半まで仕事をした後で、ご奉仕という名目でまた働かされる。休日も朝から出てくるように言われる。

くたくたになっても、深見から『限界を超えたところから成長がある。神からの応援がある』と言われるとついがんばってしまう……」


コスモメイトでは、女性スタッフへのセクハラ事件だけではなく、男性スタッフ(二十人以上)が経営不振を理由に不当に解雇をされたとして、やめさせられたスタッフたちがユニオンを結成して、地位保全を求める訴えを東京地裁に起こしている。

この訴訟をおこした背景には、横浜の民間かけこみ寺みずらの新聞記事がある。


(章末脚注より)
かながわ・女のスペースみずら

ミスでもミセスでもないミズ(女性)たちという意味の名称。

九十年五月に神奈川県横浜市で発足した女性のための民間かけこみ寺。セクハラや労働問題などのあらゆる相談活動や、女性が自立するためのプロジェクト活動をしている。シェルターも持っている。
会員は百八十人。賛助会員二百二十人。スタッフは常勤が四人、等。電話は省略(文中では明記)。


この記事を読んだ彼女たちは「おそるおそる電話をしたのです」と語る。
 そして、みずらのスタッフたちにはげまされ、横浜弁護士会の三人の女性弁護士に訴訟代理人として弁護を依頼し、彼女たちは訴訟をおこしたわけである。


彼女たちは語る。

「新興宗教に若い人が入る動機は、一人暮しがさびしい、親との関係をよくしたい、生きがいを持ちたい、などという悩みが多いのです。そして、それを神さまにお願いすることで解決しようとする。神に依存ですよね。

親が病気になったり、自分が失恋したりしたときに、自分自身で乗りこえる力がない。そういう力を育てられてこなかったということも言えます。大人も、みんな優しかったし」


彼女たちは60年以降の高度経済成長の中で育てられてきた。生まれたときからテレビがあった世代である。

第二次大戦の戦中、戦後を体験した親の世代は、子供たちに苦労をさせたくないと、子どもを育ててきた。

子どもたちは、親の保護、それも性別役割分業の中の母親に抱えられて育ったのである。

「男は外、女は内」という性による役割分業は、大人の社会と直接につながらない母親をうみ出しただけではなく、その母親が次の世代を育てるという現象をつくり出してしまった。

かつての家父長制の下での子どもたちは、良くも悪しくも、家の子どもとして育てられ、母親だけによる子育てではなかった。

しかし、資本主義社会における性別役割の家庭においては、子育ては母親が担うという母性神話を創り出した。

その結果、母親が育児責任とされる子育ては、女性の寿命の伸び、子どもの数の少子化、家事の電化、等々の社会状況の中で、いちまでも子どもにかかわっていたいという母親と、大人になりたくない子どもたちとの関係をつくり出している。


宗教学者の島田裕己氏が「信じやすい心―若者が新々宗教に走る理由」(PHP)の著書の中で、大人への通過儀礼である「イニシェーション」が、かつては宗教のはたす基本的な役割であったのにそれがなくなっていることを書いている。

「むしろ、現在の宗教は若者たちの精神を子どものままの状態に押しとどめておくものに変わってしまった感さえあるのだ」(19頁)と。

この現在の宗教と、性別役割による子育てとは、ある意味で一致している。つまり、大人にならせない、なりたくない親と子、宗教団体と信者の利害が一致しているとも言える。


コスモメイトの彼女たちが教祖から言われた女性の生き方は、次のようであった。

「女性はいつもニコニコしていなければならない。
また、女性は巣でなければならない。

女性はそこにいるだけで、まわりの人を安心させる気がある。その安心の気で男性を働かせてほしい。

女性は新聞や本など読んでいろいろなことを批判してはいけない」

そして、彼女たちの化粧から服装にいたるまで教祖は指導している。例えば、ブルーのアイシャドーやパステル・カラーの服装。また、裾のひろがったすカート、等はいけない。



なぜ、彼女たちは教祖の教えに忠実であろうとするのか。

一つには、職場でもあるコスモメイトをやめたくないということと、自分たちの信じる全智全霊の神でもある教祖の教えには従うのがあたりまえとする心の働きから来ているのだろう。

「いま考えてみれば、お金を出せば何でも悩みが解決するというのはありえない事なのに、どうしてそれを信じてしまったのか、不思議ですよね。

例えば、『神霊美容術』というのがあるのですが、

○言われてみれば、どことなく美しい……五千円以上ご随意
○なんとなくどこか美しいようだ……一万円以上ご随意
○若々しい美しさ……三万円以上ご随意
○はつらつとした美しさ……五万円以上ご随意
○貴婦人のような麗々しい美しさ……十五万円以上ご随意
○神秘的な美しさ……二十万円以上ご随意
○はっとする周囲の目をひくほどの美しさ……三十万円以上ご随意
○天照大御神のような、神々しい美しさ……五十万円以上ご随意
(コピペ注:225頁は平成5年度春の関西秘法会申込書の写し)

その他、『ヂ・エンド秘法』(痔治し、生理痛治し)や『脳ミソ大改造秘法』など、お金を出せば、すべて解決!という秘法を信じてしまっていたのですから」


彼女たちは、不当解雇やセクシャル・ハラスメントを許さない、と闘うことで、初めて自分の足で立ったということが言える。大人になったと言おうか。島田裕己氏が言うところのイニシエーションである。

自分で自分の責任をとる。親によりかかったり、金に頼ったり、神にすがったりしないで、自己の確立をする。

誰かにとっていい子、いい妻ではなく、一人の子ども、女性として自分をまず持つ。

コスモメイトの原告弁護団の一人、三木恵美子弁護士は
「彼女たちと初めて会ったときは、どこかオドオドしていたのが、訴訟の準備をするなかで、顔つきが変わってきた。

彼女たちは、親にとってのいい子で、いつも自分で物事を決めるのがおっかない人たちだったと思う。いまは、彼女たちに自己決定をどうさせるか、が課題」と語る。

女性にとっての自立は、経済的、精神的、生活的、等が語られることが多いが、それよりも「何物にも依存しない自己の確立」こそが必要ではないかと思う。




「半田晴久セクハラ・損害賠償請求・民事法廷」横浜地裁にて

1993年(H5)3月17日 提訴。
1993年(H5)5月28日 (コスモメイト側、欠席)
1993年(H5)7月16日 第2回公判(代理人弁護士2名出席、答弁書)
1993年(H5)9月13日 第3回公判(裁判官から和解が提案される)
1993年(H5)11月17日 和解。 内容。セクハラに対する損害賠償金額他計550万円の支払(1人につき)

詳しくは横浜地裁でごらんになって下さい。また宗教情報センターにも置いてあるそうです

この裁判は、根本氏裁判と同じく民事裁判です。目的は、被害者の女性2名が深見教祖のセクハラによって受けた、経済的(そのことを拒んでから深見氏の露骨な嫌がらせにより退社に至る)・精神的に被った損害賠償をまどい、謝罪せよという内容だったのです。

彼女たちが受けた心の傷は、セクハラという憎むべき行為のみではありません。
セクハラを拒み、その内容をワープロのフロッピーに保存してるのが深見氏にばれた時、深見氏は徹底的に彼女達に嫌がらせをしたのです。

それは当時、写真週刊誌「フライデー」にも、掲載され深見氏本人のコメント付きで話題になりました。


「秘書室の机を斧で叩き割る事件」(写真誌「フライデー」に掲載)

深見氏は真夜中に、セクハラされた女性達の事務用の机を、斧で叩き壊していたのです。取材を受けた深見氏は「事務の机が古くなったので、新しくするために壊した云々」とわけのわからないコメントをしていましたが、机を壊された彼女達の恐怖はいかばかりであったでしょう。結局、退社せざるをえなくなります。

1993年の民事裁判は、そういったことも底流に流れているのです。

和解という形は、民事ではよくある形態です。

裁判官の結審で強制的に深見氏に「損害賠償」されるという形をとらずに、おおよそ起訴事実を認めている深見氏側に、和解という形で最低限の社会的名誉を保たせているのです。

1993年(H5)11月17日 和解。 内容。セクハラに対する損害賠償金額他計550万円の支払(1人につき) 。

もし、深見氏側が起訴事実を完全否定しているのに、損害賠償金額を支払うような和解内容は、裁判官も了承しないでしょう。

裁判という毅然としたシステムでは、深見氏得意の詭弁など通用するはずもありません。つまり、和解金を支払った段階で、セクハラの事実は認めたも同様なのです。




週刊新潮93年3月18日号
コスモメイト特集
深見青山教祖女性信者4人とセクハラ

神様をダシにして信者の女性に迫るのだから、この教祖様、
バチ当りもいいところではないか。

浮き沈みの激しい新興宗教界で最近売出し中の、
『コスモメイト』なる会を率いる深見青山氏(四二)が、問題の教祖様である。

信者の前では「生涯不犯」と公言し、独身を通しているのだが、内実は、ことのほか若い女性に目がなかったらしい。

信者だった四人の女性が、教祖の「セクハラ」を告発した。

『コスモメイト』では、信者のことを会員と呼ぶ。

精密機械会社のOLだった木村由紀子さん(二九)=仮名=が
会員となったのは、昭和六十二年末のことだった。

「私が会員になった時に、“ご奉仕”というのですが、
先生の接待の役目を頼まれましたので、一般の会員さんよりは
先生と接する機会が多かったんです。
接待のな内容は、コスモメイトのセミナーが開かれる時に、
控室で先生にお茶を出したりする仕事でした」
と木村さんは話す。

彼女は地味な印象を与えるおとなしい女性である。

「はじめのうちは、とくに何もなかったんです。それが平成二年八月のことでした。控室で先生はソファーに横になっていて、果物を食べたいと言うんです。
その時にいきなりスカートをめくられたんです。
月に三回くらいご奉仕のために呼ばれていましたが、
それ以来、呼ばれるたびにスカートをめくられました。
靴を脱いでソファーに座っていて、足でめくられたこともあります。

ご奉仕の役目は、ズボンをはいてはいけないんです。スカートでなくちゃいけないんです。
先生は、服装やお化粧のことを注意したりします。
こういう色が似合うとか。いつも綺麗な服装でいてくれとか言われました」


それが教祖様の行為は次第にエスカレートしてきて、
「そのうち指で頬をつつかれたり、わざと身体をぶつけてきたり。
話をするときに、身体をくっつけてくるようになり、
だんだん手も伸びてくるようになりました。
“君は性的な欲求を押し込めているような気がする”と言われ、
指を一本突き出して触ってきたこともありました。

嫌だなあ、と思いましたが、役目を頼まれた責任もありますので、
辞めるわけにもいきません。
先生、やめてくださいと言ったこともあります。

でも、その頃は先生のことを信じていたので、
多少のことはがまんしないといけないかな、と思っていたんです」

それでも控室でくつろぐ教祖様には常に付き人が取り巻いていて、
人の目があったから、この程度の「セクハラ」ですんだ。

これが密室で信者と二人きりになった場合には、後述するように、
教祖の行為はもっと露骨なものになる。


深見青山氏が主宰する『コスモメイト』は、昭和六十年に設立された
神道系の新興宗教である。

現在の信者数は全国で約二万人を数えるが、新興宗教界では、
今や鳴りを潜めた『オウム真理教』や『幸福の科学』に代わって、
わずかな期間で急激に信者を増やした宗教として、注目されている。

教祖の深見青山氏が一躍脚光を浴びるようになったのは、その著作による。

全国紙に大広告を打ち、『神界からの神通力』を皮切りに、
『強運』『神霊界』『愛の守護霊』などといった単行本を次々に出して、
これが十万部を超えるベストセラーになった。

今では著作は二十七冊を数え、大手の書店では深見青山コーナーが設けられているほど。
その著作を読んで、信者になったという人が多い。
なぜか二十代、三十代といった若い年齢層に人気を集めている。



正会員になるためには、入会金が五千円で、月二千五百円。

深見青山氏は「六大神通力」なる霊能力と超能力を用いて悪霊を払い、
善霊を呼んで、運を開いてくれるそうだが、
そのたびに高額の料金をとられることは、新興宗教のご多分にもれない。

とはいえ東京都杉並区に本部を置き、全国二十四カ所に支部を持つ
『コスモメイト』は、宗教法人ではない。

静岡県下に神社を建設し、宗教法人の認可を申請中とはいえ、目下のところは社員百人あまりを抱える株式会社なのである。

宗教グッズを販売し、それ以外にも関連会社を設け、学習塾や占い喫茶の経営、ファッション時計の販売などを手掛けて
商売繁盛というのだから、宗教家というよりは、たいした経営者といわざるをえない。


そしてやっていることといったら、一般の会社の上司が部下の女性に手を出すのと何ら変りはないようなのだ。

昭和六十二年に入会した川井晴子さん(三一)=仮名=は、
住宅メーカーを退職して、平成三年に『コスモメイト』に入社。

年齢よりも落ち着いて見える彼女は、

本部で総務関係の仕事に就いていたのだが、
「コスモメイトに引かれて入ったものの、中に入ると何か殺伐としていて雰囲気がちがうんですね。それで辞めたいといったら深見に呼び出されたんです」

それが昨年七月十四日の深夜のこと。



大手電気機器メーカーのOLだった中山恭子さん(二八)=仮名=は、
平成四年から教祖の秘書となり、秘書室に勤務することになった。
丸顔の美人で、明るい性格の彼女の場合には通常の秘書業務の他に、
教祖から特別な「接待係」の仕事を仰せつかっていた。

内部では「揉み姫」と呼ばれているその役目とは――。

「先生はよく疲れて倒れるんです。人の霊を扱っているので、霊障を受けられるからなんですが、そういう時に、マッサージをやらされるんです。

先生は、女性からマッサージを受けると、他人から受けた霊障がなくなると言っていました。そうした役目は、“気”がよい女性でなければできないそうで、
マッサージをする人は何人かに限られていました」
(中山さん)

深見青山氏は、マンションの三○三号室を使っている。
3DKの広さで、奥の六畳間に布団を敷いてお休みになるのだそうだが、

「夜遅くまで先生のお仕事がある時には、いつマッサージで呼ばれるかわかりませんから、帰っていいといわれるまでは待機していなければなりません。
いつも会社を出るのは夜中を過ぎていました。
自宅にいても電話で呼び出されることはしょっちゅうでしたので、
私は自転車で通っていましたが会社の近くに住まざるをえないんです」

『コスモメイト』内部では「“揉み姫”は教祖好みのかわいい女の子が選ばれる」
といわれているが、中山さんがセクハラの被害に遭ったのは、
昨年十月十七日のことだった。



教祖の寝室

中山恭子さんは告発する。
「先生の部屋に呼ばれていつものようにマッサージを始めると、
急に頭が痛いと言い出して“これは君の想念のせいで、
君と話をしなければ想念がなくならない”と言うんです。
午前二時ごろだっだでしょうか。

同席していた秘書に席を外すように命じ、一時間したら戻ってくるように言い渡したんです」

二人きりの密室になったところで「君の御霊が傷ついている」
というお決まりのセリフに始まって、過去の男性経験を根掘り
葉掘り聞き出そうとするパターンは、先の川井さんのケースと全く同じ。

寝そべって話を聞いていた教祖様は、やおら布団をめくって手招きをする。
固辞する中山さんの態度にシビレを切らした深見氏は、無理やり彼女の腕を引っ張って、布団に倒れ込んだのだ。

「私が先生の上にかぶさる形で抱きかかえられて、先生は私の背中を摩(さす)りながら
“僕がこうして慰めてあげれば大丈夫だ”と言うんです。
先生の力はものすごく強くて、抵抗したんですが駄目でした。

それに先生に抵抗すると“キツネが憑(つ)いている”といわれて地方に左遷されてしまうんです。

コスモメイトにいられなくなる。キツネ憑きにされると思うと、抵抗できなくて・・・・・。
先生は“男性の肌の温もりを感じて、御霊が喜んでいる。
こういうことを何回かしていれば御霊がきれいになる”と恋人みたいに囁(ささや)くんです」



と、今度はいきなり彼女の上に馬乗りになるや、

「両手で顔を挟まれてキスされ、舌を入れてきました。
ここまでされては許せないと思い、顔をそむけて逃げようとしましたが、口が塞がれてしまう。
そのうち服の上から胸を触られて、その日、私はブラウスを着て膝まで
隠れるタイトスカートだったのですが、襟元から手を入れられて直接胸を触られました。
さらに足を開かされて、スカートの上から腰を押しつけてきたんです。

そんな最中に、“彼氏とはこんなふうにしていたのか?”と言いながら、腰を何度も動かしてきました。
私は絶句してしまって何もできません。固くなっているのがわかりました」

中山さんが咄嗟(とっさ)に
「先生、一時間たちましたから人が来ます」と機転を利かせたことで、
教祖様は我に返ったようだ。

「ホッとして起き上がろうとしたら、“最後にこれだけ”と言うや、
スカートの中に手を入れてきて、パンティーの上から触られました。
深見青山は、“生涯不犯(ふぼん)”と言公し、独身を通しているんです。

ですからそんなことをするとは思わなかった。不快感で一杯です」」
と彼女の怒りは収まらない。



地方の役所勤めから、平成三年に本部の受付嬢になった
安西ゆかりさん(二四)=仮名=も、マッサージ役に“抜擢”された一人。

彼女はパッチリとした目に幼い感じの面影を残す小柄な女性だが、セクハラの現場のやはり教祖の寝室だった。

昨年十月の末ごろ、背中を押している最中に、強引に抱き寄せられたのである。

「その時、深見から“僕は神様にいわれて結婚はしないけど、
気がいい女の子の元気なエネルギーを吸収しないと駄目なんだ。
二年間は僕のものになってくれ”と言われました。
フレアスカートで、まくり上げられやすい恰好だったんですが、バッとまくられて、手を入れられてパンティーを引き下げられそうになって・・・・。

足を固く閉じて、必死になって、先生、人が来ますと言って、
泣き出しちゃったんです。それでようやく放してくれたんです」(安西さん)



宗教家の仮面

安西ゆかりさんは訴える。

「抵抗するとクビになると思って、逃げられなかったんです。
けれどもそれでマッサージが終わるわけじゃありませんでした。

それどころか、深見が東京にいる時は毎晩のように呼び出されました。
それが二ヵ月ぐらい続いたんです。昼は受付の仕事があるのにあまりにも酷い。

でも気に入らないと集中的にいじめられるから、マッサージに行かざるをえないんです。

あんな目にあったのは私だけだと思って、
人には言えなくて悩んでいたら、別の受付の子も“実は私も”ということだったんです。
なんでも深見が埼玉の方に行ったときにホテルに休憩用の部屋を取って、
二人きりになったらしいんです。

ベッドでマッサージをしているうちに、ガバッと起き上がってきて、私と同じ目にあったそうです」

「セクハラ」を告発した四人の女性信者は、次々に『コスモメイト』を脱会した。
彼女ら以外にも、辞めていく女性が後を絶たない。

とんでもない教祖がいたものである。


深見青山氏は、本名を半田晴久といい、兵庫県西宮市に生まれた。

大本教の信者だった父親の影響を受け、同志社大学を卒業後、
職業を転々としながら宗教活動にのめり込んでいった。

霊能者といわれる橘カオル氏(五九)と出会ったことが、『コスモメイト』を興すきっかけとなった。

今でも二人三脚で会を運営しているのだが、信者の間では二人の男女関係も噂になっている。
「天から言われて四十五歳まではマスコミに出ない」

(コスモメイト広報室)という教祖様であるが、さすがに今回ばかりは深見青山氏も、

「宗教家というものは、名前が出てくると必ず金や異性、
権力争いに関する中傷が出てくるもの。本人が否定すればするほと、みっともなく、見苦しいもので、真実かどうかは解る人には解る」
と反論する。

が、とっくに宗教家の仮面は剥(は)がされているのではないか。(了)




写真週刊誌
FRIDAY1993年5月7・14日 

内部抗争でドロドロ
コスモメイト深見青山教祖が初めて語った「セクハラ疑惑」の全て

「スカートの中に手を入れられ、パンティの上から触られた」「両手で顔をはさまれてキスされ、舌まで入れられた」――。

3月27日、女性信者4人から「セクハラ行為」で訴えられ、およそ宗教人らしからぬ話題をふりまいているのが、宗教団体「コスモメイト」の深見青山(ふかみせいざん)教祖(42・写真左)である。

深見教祖は兵庫県西宮市の出身で、同志社大学を卒業後、建築会社に入社。そのかたわら世界救世教や大本教を経て、’85年には霊能力者の橘カオル氏とコスモメイトを東京都杉並区に設立。

「神界からの神通力」などの著作で信者を集め、その会員数は現在2万4千人にのぼるという。

「神道系ですから厳しい教義や修行もなく若い人たちが入りやすい。明るく楽しいというノリの都会的な宗教で、そういうところが若者に受け入れられています」(宗教学者の日本女子大学助教授・島田裕巳氏)


セミナーも、歌あり、踊りあり。

そんな教団に突如起こったセクハラ騒動。

「神託で45歳までマスコミに出ない」

と公言し、一切沈黙を守ってきた深見教祖だが、本誌の直撃取材に初めて口を開いた。

セクハラ疑惑については、「いずれ裁判でハッキリすることですが、私は15歳のときから“生涯不犯(しょうがいふぼん)”の誓いを立て独身を通しています。被害者と称する女性の証言が具体的で本気にする人もいるようですが、事実無根です」とキッパリ否定。


こんな騒動が起きた件については
「かつて真如苑などでも組織が固まっていない時代に幹部の造反がありましたが、実はうちでも同じこと起きたんです。私は“人我に背(そむ)くとも我人に背かず”で今回の騒ぎも静かに見守っているのです。幹部を戒律で縛ることをしなかったので、今回のことは防ぎようがなかった。今はこの事態を法難と受けとめています」と、さすがに宗教人らしくまとめてみせた。

しかし、“お家騒動”については「腹を立てれば相手の土俵に上がるだけ」と多くを語らない。

教祖に代わって幹部が言う。
「このセクハラ騒動の仕掛け人は深見先生に次いで会のNo.2だった村田久聴(ひさあき)先生なんです。村田先生がコスモメイトの会員を数多く引き抜いて、別派を作って独立するために書いたシナリオですよ」

村田氏(50・同上)は、150人ほどのシンパを集め、離反したが、名指しされた村田氏の代理人、山口広弁護士は反論する。

「そもそもは深見が(セクハラ問題などの騒動の)全ての責任を村田に押し付け誹謗(ひぼう)したことのようです。村田に別派を興(おこ)せるようなカリスマ性などありません」

もっとも、この村田氏についても、知人で、“瞑想俳優”として知られる秋野太作氏が「自分の名前を変えては、宗教団体を転々としている。教祖指向が強く、別派活動をくり返してきた」と指摘する。


どちらもどちら、ということか。結局、この騒動は摩訶(まか)不思議な教団のNo.1とNo.2の主導権争いという、いつものパターンのようだ。

深見教祖には加えて、昨年暮れに秘書室にナタやオノを持って現われ、机を壊して回ったという暴力事件が囁かれ、20人以上もの男性スタッフを「不当に解雇した」件で訴訟も起こされている。

「秘書室で私が暴れたのは事実です。あれは机を交換する必要があったので、打った芝居です。辞めていったスタッフたちが不当解雇で提訴しましたが、あれは組織運営を妨害したわけですから正当です」

おっしゃることはリッパでも、内部抗争から聞こえてくるのは低次元なものばかり。
これでよく神サマが呆れないものだ。




ワールドメイト(旧コスモメイト)はわいせつ裁判の関係者の間でも有名な団体です。

「幹部の陰妻になることを勧めながらBさんをソファに押し倒して、更に力づくで
ブラジャーに手をかけ、Bさんの乳首に血がにじむ程かみつき、下腹部にもさわろうとした。」
「あまりの痛さにBさんが教祖を蹴って抵抗。」
「神業と呼ばれる宗教活動中、みせしめ的に深見教祖は多勢の社員の目の前でBさんを連続20回も殴った。」

これは1993年11月17日
横浜地裁で行われた「コスモメイト セクハラ裁判」を報じたDVシェルター機関
「みずら」のセクハラ裁判報道文から。

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「教祖深見青山よ!この慟哭を聞け」新興宗教コスモメイト訴訟


雑誌
サンデー毎日1994年6月12日号

ある朝、突然、息子は原因不明の病に倒れた。
懸命の治療にもかかわらず、愛児は昔の笑顔を見せてくれない。

両親は最後の救いを信仰に求めた。


それが深見青山・教祖(四三)が率いる新興宗教「コスモメイト」だったのである。

東京都杉並区に本拠を置く信者数およそ二万人とされる神道系の新興宗教団体。

その主宰者、深見教祖は自ら“神人合一の道”を究めた人物と称する一方で、
巧みな話術と音楽などの芸術的才能を売り物にソフトムードを演出、一九八五年の教団設立以来、急速に信者数を増やしてきた。

この四月からは名称を「パワフルコスモメイト」と改め、さらに宗勢を増そうとしている。


ところが今回、深見教祖とコスモメイトの宗教活動そのものが金銭を騙(だま)し取るための「新たな霊感商法」であり、詐欺的行為だとする“告発”が出された。

訴えたのは東京都内に住む大手商社の部長代理、Aさん(五〇)とその妻(四六)。
二人はコスモメイト設立の翌年に入信。以来、信者の間でも「最も熱心で模範的な会員」といわれてきた夫妻である。

そのAさんが言う。
「あの子の病気を治してやりたい一心で入信しました。深見本人はもちろん、周囲の幹部や教団のスタッフの人たちも
『キリストや釈迦にも勝る霊能者』と繰り返し、『コスモメイトにいると薄皮がむけるように、少しずつ良くなる』とも言っていました。

しかし、家も生活もすべて犠牲にした今、あの子の病気はむしろ悪くなるばかり。
そのうち、本当に霊能者なのかと疑うような行動や言動も伝わってきて・・・・」

五月二十三日、夫妻は深見教祖と教団の宗教行事を担当する「株式会社コスモメイト」など三者に対して、
総額八千五百万円余の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

訴状によれば、原因不明の病気になった二男のことを深見教祖に相談した八七年六月、教祖は「この子の前世は殿さま、父親は家老、母親は勘定役で、親子で三千人を殺している。その倍の人を救わないと救済されない」と言い、一人七百万円を払って“救霊師”となって奉仕活動をするように求めたという。

夫妻は、その金をつくるために世田谷区にあった当時の自宅を売却した。
訴訟を担当する伊東良徳・弁護士は怒りを隠さない。



「コスモメイトは表面上、明るいイメージで売っているが、実際にやっていることは霊感商法そのもの。

パンフレットでも『人間が幸福になれないのは、その人についている諸々の悪霊のせい』と不安を煽(あお)り立て、その一方で『その霊を取ってあげます』(救霊)と高額な玉串料を要求する。

これは教祖以下、組織ぐるみで脅し、たかりをしているのと何ら変わりません」

昨年の春、この教団の内実について、本誌は「心を金で買う時代」と題して二度にわたる検証記事を掲載した(93年4月18日、25日号)。

教祖から強制わいせつに近い行為をされたという元女性信者のセクハラ訴訟、不当解雇されたと地位保全を求めた元スタッフの訴えなどから、
外面のソフトイメージからは程遠い教祖の暴力的行為やコスモメイト・グループの不透明な金銭の流れを明かにした。



「アリ地獄のようなシステム」

話をAさん夫妻に戻そう。病気などとは無縁だった二男が病に侵されたのは八年前、小学五年の夏だった。

「明け方にウンウン唸(うな)っているなと思ったら、朝には昏睡(こんすい)状態でした。名前を呼んでも目を見開いたままで反応しない。病院では『このまま死ぬか、植物状態になる』と言われました」(妻)

幸い、一命は取り留めたものの、二男は言葉を失った。しかも、日に何度も発作を起こして救急車で運ばれる身に。

もはや二男は昔のわが子ではなくなってしまった。

「漢方や鍼(はり)などの東洋医学、それに私は宗教に関心がなかったのですが、元に戻してやりたい一心で霊能者といわれる人にもあちこち会いに行きました。そういう時期、深見に出会ったんです」(夫)

すぐさま夫妻は信者にとって最高の名誉に当たる「上級救霊師」の資格を取った。二人で千四百万円の玉串料。

しかし、同じ時に救霊師になった元信者は言う。

「あれは一回目の募集で、全部で三十人ほどだったと思います。私たちから“資格料”としてまとまった金を取り、他の会員の救霊をさせる。その救霊の玉串料(料金)も、コスモメイトに全額、吸い上げようというわけですよ」



当時を知る幹部級の元スタッフたちも、こう証言する。

「幹部の中には統一教会出身の者もいて、『どうすれば、訴えられなくて済むか』なども検討していた。

つまるところ、結論は『誰にでも面と向かって霊のことを言うと訴えられる。だから、
コスモメイトの“入り口”はパンフレットなどで選ばせる格好にしよう』と。でも、結局のところ、本質は同じですよ。
だんだんと嵌(は)まり込んでいった人は、自分にはあの霊もついてる、この霊もついているんじゃないかという気持ちになる。

そこで教祖本人から『君にはコレコレの霊がついている』と言われると、もう逃れられない。まるでアリ地獄のようなシステムです」

そんな教団中枢の思惑を知らず、息子の病気を治したい一心のAさん夫妻は、それこそアッという間に穴の中心部に吸い込まれていった。

そして、教えに従って懸命の奉仕活動を開始した。

専業主婦だった妻は土曜、日曜もなく、ほとんど毎日、救霊室のある杉並区西荻窪のマンションへ通った。

毎朝、五時過ぎに起床、二男と年子の兄の弁当をつくる。八時には家を出て、家に帰るのは夜十時、十一時になる。

もちろん無給で、交通費も自前だ。彼女が日に三件は行う救霊の玉串料は一件当たり十五万円とか三十万円で、それらの金はすべてコスモメイトに入る仕組みである。

「あの子を一人で家に残すのは心配でした。いつ発作で倒れるか分からないんです。実際、お兄ちゃんが学校から帰ってくると、
怪我をして部屋の床が血だらけのこともありました」



一方、夫は商社マンとして欠かせない酒、ゴルフなどの付き合いを一切やめた。仕事が終われば、真っすぐ家に戻って兄弟二人に夕飯を食べさせねばならない。

当然、転勤を伴う人事異動なども受け入れられるはずもない。

「深見から人を介して『会社も辞めて奉仕しなさい』と言われたが、それだけは断った。

上の子が『お父さん、僕たち、もう家もない。生活だってめちゃめちゃだ。会社まで辞めるなんて絶対にイヤだ』と泣いて反対したからです」



「抑えようのない悔しさが・・・」

夫婦はコスモメイトのほとんどすべての宗教行事にも参加した。伊勢神宮や箱根神社への団体参拝、病気の治癒に役立つ霊能力者の資格など。

これらはどれも百万円単位の玉串料が要る。さらに次々と出されるビデオテープや本、アクセサリー、テレホンカード、カレンダー・・・・。

二男の治療費も含めると、その経済的負担はあまりに重い。

「奉仕に通う電車の定期も一ヶ月ずつしか買えませんでした。
バス代を節約しようと一番近いJRの駅まで三十分かけて自転車で通いましたが、
あたりは丘陵地帯で、ずーっと坂道が続くんですの。

夜遅く、真っ暗な道を走りながら『神さま、私と夫がしていることは本当に正しいんでしょうか』と空を見上げたことは一度や二度じゃありません」

そして、入信から八年。
二男は、背は両親より高くなり、髭(ひげ)も生えた。だが、昔の笑顔はまだ戻らない。


Aさんの妻は言う。
「そんな時、『深見先生は最初から“いくら救霊しても、あんなの、治るはずない”と言っていた』と聞いたんです。

まさかと思って、ある人に確かめてもらったら、他の幹部も同じことを聞いたそうです。その時、ハッキリ騙されたと確信しました。

いまもダッコをせがむ二男を散らかった部屋の中で抱いていると、親の勝手な信心のために二人の息子には本当に申し訳なかったという気持ちと、
深見青山への抑えようのない悔しさがこみ上げてきます。
すべてが無駄でした。

コスモメイトは私たち一家の不幸につけこんで、馬鹿にして、踏みつけて、利用し尽くしたんです」


こうした夫妻の訴えに対してコスモメイト側は、
「私たちの宗教活動は本人の自由意志によるもので、強制したことは過去、現在ともに全くない。新手の霊感商法という批判は当たらない」
と反論している。

が、先週の五月二十七日、福岡地裁は「霊感商法で多額の献金をさせられた」と
福岡市内の二人の主婦が統一教会を訴えた裁判で、教会側に三千七百六十万円の支払いを命じる判決を下した。

Aさんは拳を握りしめながら、こう言う。
「深見に言いたい。もう、このくらいでいいだろう、十分すぎるじゃないか、と。あなたは何十億、何百億も儲けたはずだ。
本当に人を救うつもりならば、世のためと言うならば、今すぐ宗教などやめて、普通の男に戻りなさい、と」


霊能者の深見教祖に、この叫びは聞こえないのか。

コスモメイトとその関連会社には、昨年十二月から東京国税局査察部が入っている。
その調査は、現在も継続中という。

本誌・湯浅啓/小野博宣


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