ワールドメイトの事典
コスモメイト、64億円の所得隠し
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コスモメイト、64億円の所得隠し
関係者らによると、深見氏は、静岡県大仁町に「皇大神社」という神社を設立して、平成二年五月から同県に対して皇大神社を宗教法人とするための事前相談を開始。
その上で高額の救霊費や秘法代、主護霊鑑定料金、玉ぐし料、入会金、
月会費などの所得を「宗教活動にともなうもの」として申告していなかった。
月会費などの所得を「宗教活動にともなうもの」として申告していなかった。
東京国税局で平成五年十二月と六年三月の二回、査察を実施したところ、コスモメイトは、皇大神社や任意団体コスモメイト(現ワールドメイト)とは別で、宗教行事を引き受けるイベント会社となっているが、
(1)静岡県が皇大神社を宗教法人と認証していない
(2)救霊費などは、深見氏ら一部の幹部が国内外に別荘などを購入する私的費用に使われ会員に還元されていない
(3)深見氏には、その著書などから税金を支払わなくてはならないと分かっていながら払っていない疑いがあることなどが判明。
任意団体コスモメイトや皇大神社は、宗教法人でもなければ、資産が会員全員のものとなる人格なき社団でもなく、株式会社コスモメイトと同一であり、非課税扱いにならないと認定され、平成元年三月期から五年三月期までの過去五年間の法人所得約六十四億円を隠していたとされた。
六年三月期分以降についても課税処分される模様。
経理上は任意団体のコスモメイトが信者から集めた資金を貸付金や前渡金などの名目で株式会社コスモメイトに流し、さらにオーストラリアなど海外や国内の子会社に出資、オーストラリアなどでクルーザー、マリーナ施設などを購入していた。
コスモメイトは昭和六十年一月に設立。資本金一千万円。従業員約三十人。
過去五年間で一億数千万円の申告漏れを指摘され、修正申告していたことが一昨年八月に明らかになっている。
深見氏は兵庫県西宮市生まれ。
同志社大学経済学部を卒業し、都内で建設会社などに勤務した後、昭和五十九年十二月に任意団体のコスモメイトをおこし、霊能力の著書で若い世代を中心に信者を集めていた。
ここ数年、社名や教祖名、団体名を次々と変えている。
コスモメイト側は二十日、国税当局が査察調査に基づいて課税処理しようとしたことに対し、非課税の人格なき社団を主張。
課税には応じられず、課税処理自体が違法であるなどとして、国に二億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こし
ている。
ている。
告発は見送ったが、最大限の課税
コスモメイトに対する東京国税局の査察は、巨額の所得隠しを摘発したが、最終的に刑事告発は見送られた。
コスモメイト側は「国税当局から、宗教活動を株式会社から分離すれば非課税だと指導された」と主張。
税務署を訪れたり、電話をかけたりして指導を受けてきたとしている。告発するには、このコスモメイト側の主張を崩さなければならないが、その立証の責任は告発する側にあり、結果的にこれが困難と判断され告発見送りとなった。
しかし、国税当局はこれまでに指導などをしてきた経緯はなかったとしている。
その上で国税当局は、皇大神社や任意団体コスモメイトが、非課税となる宗教法人などではなく、株式会社コスモメイトそのものにほかならないと厳しく認定。
税法でさかのぼれる最大限の平成元年以降を課税対象とする、今回の指摘に踏み切った。
社名「パワメイト」に 申告漏れのコスモメイト
産経新聞1994年8月2日号23面
東京国税局の税務調査で約一億数千万円の申告漏れを指摘された神道系新興宗教団体「パワフルコスモメイト」の関連株式会社「コスモメイト」(本社・東京都杉並区)が、社名を変更していることが一日分かった。
東京法務局杉並出張所に登記された「コスモメイト」の商業法人登記簿によると、ことし六月二十八日に社名が変更され、七月二十二日に変更の登記がなされている。
しかし、七月二十五日から荻窪税務署に掲示されている法人所得金額の公示では「コスモメイト」のままになっている。