日本における退魔師情勢


東京湾湾内の開発~天震災、退魔庁設立
「新規東京湾開発計画」として新空港の建設を含めた開発計画が立案、認可の後に工事が開始。
 だが、直後に「天震災」と呼ばれる地球規模の天変地異が生じ、東京湾にも後に「妙神岩」と呼ばれる巨大なストーンサークル状の物体が出現する。
 東京湾に出現したストーンサークルは宙に浮いており、巨大な岩塊の周りに小型の岩塊がいくつも浮遊している形状。「妙神岩」出現と同じくして発生が確認された「オカルト」として公式には認められなかった霊的・妖魔的怪異が頻発。
 防衛省などによって「対策室」が設置、紆余曲折の後に「妙神岩」への研究と怪異事件の原因たる淫魔・妖魔の対策に特化した部署が必要とされ、独立した機構として「退魔庁(国際的名称:Apparition Sweepers Agency)」が設立される。
 湾内埋め立て作業は第一次埋め立て工事の段階で中断していたが、完了部分を活かす形で退魔庁庁舎(第2庁舎完成後に旧庁舎と呼ばれる)、民間研究施設、人員および物資輸送ヘリポートなどが建設。
 この時点では怪異事件の発生および被害度合いは、C.A.A.C.E.の地域ほど苛烈な物ではなく調査研究が主目的とされていた。
 将来的な人材確保も急務であり、ここで初めて公的(法的)に「退魔師」が認定されることとなる(法により資格認定を受けた国家公務員、あるいは嘱託職員の形で外部より退魔庁にて雇用される準国家公務員であり、退魔装備の所持や使用についての制限も厳格であった)。
 退魔庁による怪異事件の「水際での処理」により、従来の都内における怪異事件の発生率は減少。退魔庁の権限は上がり優先的な担当者として湾岸地区外でも執行権利を発揮するようになる。

民間退魔師への監視、処罰案件が増加
 民間退魔師の認可に応じると共に、公安調査庁、公安警察による退魔師に対する監視および逮捕などの任務が追加。当初は退魔庁内部に公安を設置する案もあったが、人員確保の面から断念。
 両者の役割は怪異事件を巡る民間退魔師や、その雇用主の犯罪を取り締まる目的で存在するものである。認可されたばかりということもあって、スポンサー共々多くの事案で厳罰が下された。

「湾岸区」拡大~北地区閉鎖
 南部完成に伴い、退魔人材の人口なども踏まえて行政特区として南北を含めて改めて行政区の1つ「湾岸区」と認定。
 拡大工事終了により、妙神岩からの脅威度が上昇していた24区北部の民間使用の終了と閉鎖が決定。
 研究結果を元に対策として「埋立地そのものを大規模な結界」とする建設計画を提案。第5次埋め立て計画は事実上の「封印措置」として妙神岩を囲むようにして厳戒体勢で行われた。
結界柱」の建設と、外周を移動霊器としての「結界鉄道(地下鉄)」の敷設、24区北部外周を囲む「結界壁」、最終的にそれらの動力となる専用火力発電所の建設など、対妙神岩三重結界」の建設に注ぎ込まれた予算は膨大なものとなった。
 行政・立法府で大きな紛糾したが、安全保障には代えられないため、最終的に当初の予算よりもさらに上乗せされた形で承認。対妙神岩結界の建設を完了。前後して南北の埋立地は(北側埋立地を囲む結界壁を挟んで)接続され、湾岸区は一つの土地として成立する事となった。
 以降24区南部(通称25区)が主な退魔庁・退魔師の拠点地として使用されることになる。
 この段階で、東京湾岸空港(新空港東京)は開設しており、ビジネスフロントとしての土地需要が南埋立地に成立した事もあり、退魔分庁は事務所を改め第2退魔庁舎として改築。区役所も南埋立地に改めて建設された。

妙神岩に対する作戦失敗
 結界敷設以降、平穏な時期が続いていたが、結界により封じた妙神岩の力が蓄積・放出の場を失ったことで起こったと推測される淫魔たちの大量発生事件が発生。
 事態収拾のために作戦立案・実行した退魔庁であったが、退魔3課御神楽琴歌による妙神岩狙撃による「妙神岩の破壊(失敗に終わったが妙神岩の一部破壊など一定の効果を上げた)」や、「妙神岩侵攻作戦(2回実施。1課のメンバーをフル動員したものの、メンバー負傷による撤退を余儀なくされる)」は失敗したものの、それらが妙神岩に対するダメージとなったのか、妖気を一時減少させて北埋立地内での混乱収拾の時間を稼ぐことに成功した。

久我家本家惨殺事件
 退魔師の有名な家系である久我家本家が、特定妖怪によって襲撃・惨殺される。数々の妖怪に変化する胡は、この際は牛鬼の姿で紫苑ら家族を襲った。
 激しい被害に遭ったものの久我 紫苑が奇跡的に生存。左前腕部や視力などを失ってしまうが、復讐のために紫苑はサイボーグ化の道を選ぶ。
 この事件において、無事に逃げ延びたのは、当時一緒に暮らしていた従妹の竜胆 麻衣のみ。その1年後、紫苑は退魔庁入りをする。

退魔庁人事異動
 突入作戦失敗後、一ヶ月を空けて退魔1課主任であった東雲明日香が退魔4課課長へ異動。
 課長へと昇進しているが、1課を外れたということは作戦失敗に伴う事実上の更迭人事。

エッテンノイラム出現・襲撃事件
 エッテンノイラムと自称する非常に強力な人型の姿を取る淫魔の存在が確認、高度特定淫魔と認定される。
 任務巡回中に偶然クリスティナ遭遇し敗北。
 この際、クリスティナはエッテンノイラムの「実験」により半人半魔の身体にされてしまう。
 しかしながら、強靭な精神力により融合した淫魔を征服したものの、このままではいつ暴走するか解らないと判断し彼女は消息を絶つ。
 後に生存が確認されるも退魔庁に復職せず除籍。ライセンス失効。

氷神 真奈美らが退魔2課へ異動
 退魔庁対魔部の各課でも有名だった問題児たちである氷神 真奈美火爪 朱恭が実力に合わせて退魔2課へ異動。
 先に所属していた久我 紫苑と打ち解けたことから、合わせてトリオ・ザ・退2と呼ばれるチーム(?)に。
 だが、性格上問題のある真奈美と経歴的に複雑な紫苑という2課における問題を抱え課内に軋轢が生じ始める。

天都姉妹行方不明事件
 新たに出現した特定淫魔ラスティーパの暗躍により、天都茉莉ら三姉妹が襲われ行方不明に。
 長女のが腕利きとして知られていたため、界隈では大きなニュースとなった。
 同時にラスティーパ主導による魔物による要人襲撃が急速に増える。こちらは多少の被害は出つつも葛城 悠らによって鎮静化。
 また、同時期に退魔庁内外に公安警察など内偵する案件が急増。かねてから監視していたC.A.A.C.E.の粛清者への対応強化と、元1課の3人の所在確認と監視を強める。

退魔庁汚職事件
 当時の対魔部部長の上遠野 七海による、国家反逆罪レベルの汚職事件が発生。
 逮捕後、裁判を待たずに行方不明となり、一時物議をかもす。これにより、人事異動として朱堂 沙織が対魔部部長へ昇進、黒鳥 美影が出向先のブリテンより帰国、退魔1課課長へ配属。
 他の部署の人事異動も行われ赤木 冴が退魔4課から転属。退魔5課課長へ史上最年少で就任(のちに5課は4課に統合される)。

MM-Breakers office設立。特定淫魔エクリプスの出現。同時期に太平洋湾岸部に淫魔発生事件が増加。
 水鏡 雷奈明神 焔と出会い、フリーの立場から事務所設立で所長となる。後に片桐 紗理奈も加入。
 八剣 篝]姉妹らが[[エクリプスの奸計により窮地に立たされるが、雷奈によって救出される。篝による一方的な敵意で反目し合う仲であったが、この事件をきっかけに懇意に。
 同じころに太平洋沿岸部に大規模な淫魔発生。特に外房地域で海洋系淫魔による被害が増大し、民間退魔師に任務が委託され、多くの任務が遂行されるも、その際に影崎 和葉が消息を絶つ。後に従兄の叢瀬 翔により救出される。
 また、この頃より翔とクリスティナがそれぞれ無免許の状態で活動を開始する。

エッテンノイラム活動再開
 確認されてる最も危険な特定淫魔であるエッテンノイラムが、クリスティナを襲って以来の活動再開。多数の退魔師を再起不能にする。
 神奈夏樹クリスティナの3名による討伐が行われたが逃走される。

月読亨誘拐事件、ほぼ同時期にオフィスMYB設立
 C.A.A.C.E.過激派研究メンバーにより、月読亨が誘拐される事件が発生。激しく衰弱をしたものの、単独突入した翔により無事救出される。
 この際に翔は過激派を粛清に来たラヴィニア・ヴェルデと交戦、退けている。退魔4課の鳴戸 真紀が、公安警察らと協力して当該事件の事後処理を行う。
 解決後、風原 みなみが二人が事件に巻き込まれた一因は、マンションの立地にもあり自分にもあるとして、居住地を新たなマンションへと移す。
 また、同時期に水鏡 雷奈八剣 篝が事務所を合併統合、オフィスMYBとして新事務所をみなみのマンションの上階に移す。

東雲明日香他、退魔4課の任務失敗。およびオフィスMYB所属者が淫魔によって大打撃を受ける
 エッテンノイラムノーフェイスなどが同時期に活動。
 この事件により、東雲明日香、天羽刹那、クリスティナ・アイゼンクロイツら退魔庁関係者や、水鏡雷奈らが襲撃されて窮地に陥ったが、全員心身に傷を負いながらも生還。

退魔部大規模人事異動、都外での淫魔出現増加。
 名古屋支庁の人的問題から、武者小路 慎三名古屋支庁対魔部の部長へと異動。
 代わりに心身の傷が癒えた東雲 明日香が退魔2課課長に転属。新しく退魔4課に札幌支庁より転勤してきた和月 莉子が着任する。
 同時期には妙神岩がある東京湾周辺が圧倒的に多かった大型淫魔たちの出現が主要都市で報告される。地方都市では観測されていないところを鑑みるに、人口密集地を前提に活動している裏付けが取れ、名古屋支庁では草薙 颯らによる制圧で迅速な対応が行われた。

特定淫魔ボーンテッドの出現
 これまでとは違う強力な淫魔、ボーンテッドが確認される。
 確認された時点で、既に多数の退魔師の死者が出ていることが判明。該当淫魔に襲われた場合、生存者はいないことも確認された。
 群を抜いて活動が盛んなのがボーンテッドとなった。彼(?)による被害者は増える一方、退魔庁側も対処のためにかなりの人員を割くが、殉職者が相次ぐ。
 その中には退魔4課の遠藤このはも含まれ、ボーンテッドは神奈の仇敵となった。
全国的に淫獣的妖怪が多く出現しはじめる
 個別の名前を有する妖怪ではない小型の妖怪や妖怪もどきが多数出現。
 特に河童による民間退魔師への被害が非常に多く発生。

エッテンノイラムと退魔1課の遭遇案件が増える

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最終更新:2025年08月28日 22:38