退魔師闇奇譚における各用語の説明
あ行
- アビス・ゲート(Abyss Gate)
- ドーバー海峡に出現したストーンサークル群の名称。
- ブリテンとフランスの間ではあるが、主にブリテンの「レイヴンズ・ネスト」が監視・対応にあたっている。そのため、名称は英語。
- ここは妙神岩や、ドラゴンの庭と違い活発ではないために、淫魔や妖魔、魔獣などが稀に出現する程度であり、現在の脅威度は低いと判断されている。
- アルカディア・トン・エファアルティス(Arcadia ton ephialtes)
- ギリシャのクレタ島沖に出現したストーンサークル群の名称。
- 日本語訳するならば「悪夢の理想郷」。こちらはC.A.A.C.E.のギリシャ支部によって管轄されており、ドラゴンの庭程ではないが、それなりに活発に魔獣たちの出現が確認できている。
- ギガース系やミノタウロス系など、本来なら複数存在しなかったような存在が多数出現することもある。
- 異能
- 霊力などを用いて物理現象を捻じ曲げたり、具現化させることが可能な能力を、この世界では「異能」と呼ぶ。
- 媒介を要さないもの、叢瀬 翔らの影の能力、火爪 朱恭らのパイロキネシスなどがこれに該当する。
- ただし、魔術に関しては異能発現のような発動の仕方もある。
- なお「異能」を持つもの=優れた退魔師、というわけではない。
- 日本の退魔庁上層部の面々、特に朝霧 神奈などは世界的に見てもかなりの突出した異能の持ち主である。
- 異能は後天的に進化・退化することもある。特に本人の心身に影響されることが多く、マイナス面の問題が発生して進化するなどということもあるのですべてがプラスで変化するわけではない。
- 移動手段
- この時代における移動手段は、21世紀頃に比べるとかなり進化している。
- しかしながら、新技術の応用はコストが高いのは当然であり、一般市民の多くは割とタイヤ車両(水鏡 雷奈の「IKAZUCHI」など)を使っているのは相変わらずではあるが動力のエネルギーがかなり改良されているということが大きな違いと言えよう。
- 退魔庁やC.A.A.C.E.の2課や4課などでの多人数での任務や、兵団やチームなどでは新技術を利用した歩兵戦闘車系ホバートラックなどといった、荒れ地や沼地、水源などの地形に左右されにくい移動手段を用いている。
- 個人などで使用するホバーバイクに関してはある程度の個人行動やペアが行えるような面々しか配給されておらず、使用している面々は少ない(退魔庁の1課や2課の一部、C.A.A.C.E.の「円卓」勢など)。
- 組織外での使用者もいるが、組織が維持費を負担するわけではないため、相当な財力かパトロンでもいない限りは所持していないのが現状である。
- それ以外にも「転移術式」や「転移魔術」も移動手段としては存在しているが、才能などに大きく左右されるためこれを行使できる人間は非常に少なく緊急用としての手段以外ではほぼ用いられることがない。
- その限られた行使が可能な退魔師や魔術師などは,他の能力が劣っていようがそれ専門の重要戦力として所属している。
- 淫魔・妖魔
- ストーンサークル群(日本においては妙神岩)が原因で、虚空より出現する魔物たちのこと。
- どこかで見たことがあるような形状のものから、グロテスクな魔物などその種類は様々。この場合の虚空は恐らく別次元ないし、平行世界と考えられているが詳細は解っていない。
- これらは主に「日本」における話。
- 形態もそれぞれで、細胞ないし細胞のような物を持つ動植物系、またはその生物に寄生することでボディを得るモノや、スライムなどの形に囚われないモノまで存在する(違法研究実験の産物など)。
- 「淫魔」は基本的に人間、その中でも生命力の強い女性を主に狙い、殺害の前に姦淫行為を行うため「淫魔」と呼称される。
- 「妖魔」は淫魔よりも、より現世的な妖怪や魔物一般のことを指す。妖魔は淫魔に比べると生命力などを狙うよりも、暴虐な行動を繰り返す猛獣に近い。
- こちらを専門にする退魔師(巫女系)も多い。こちらの方は姦淫行為よりも暴虐行為の方が性格が強いので、その辺りで呼び分けられたりもする。
- 日本では、特に東京湾に浮かぶ湾岸区近辺に出現するが、地方の主要都市圏においても、その存在と出現は多数確認されており、地方メインで退魔師をしている者も数多く居る。
- 大まかに分類すると、非常に強力な個体群の特定淫魔・妖怪、各種妖怪、妖怪もどき、肉塊・不定形系淫魔といった感じである。
- 淫魔核
- 「淫魔」の中心をなす細胞核、いわば淫魔における心臓や脳髄を司るような部位。
- それほど大きくない淫魔では、核と呼べるほどのサイズとして内包されておらず、退魔師に体躯共々あっさり消滅させられていることが多い。しかしながら、小型タイプの淫魔であっても、それなりの大きさの淫魔核を持つモノも当然ながらいる。
- 淫魔核が大型・強固であると、概ねそれに比して淫魔の強さに繋がる(もちろん例外はある)。
- また、淫魔核には再生能力があるため、放置しておくと淫魔の体が復活する。そのため、霊的処理を施すか、破壊するかをしなければ、その淫魔を倒したことにはならない。
- その再生能力等は退魔庁にて研究対象となっており、淫魔核は捕獲重要対象でもある。人間と融合させることで、失われた肉体の一部を補うという外法もあると言われるが、真偽は定かではない。
- 「妖魔」においては淫魔核にあたる部分が、生物的な部位(心臓等)として存在している場合がある。
- 形状は、淫魔や妖魔の体内にある際は筋肉のように柔らかさを持つが、本体と分離すると、拳大のクルミのような堅い実のような状態になることが多い。
- なお、これらは「C.A.A.C.E.」においても研究対象だが、非合法な内部組織などによる過度の研究や実験が多発したため、表向きにはすぐ破壊処分の意向に変わっている。
- ウィアード・アーツ
- 英語表記は「Weird Arts」。
- C.A.A.C.E.や欧州圏、アメリカなどで呼称される日本の退魔師における「異能」と同義の言葉。魔術の行使はこれには含まれない。
- ただし、C.A.A.C.E.所属者には退魔庁所属者など日本国内に比べるとハイレベルのウィアード・アーツを所持しているものが多い(異能でも触れたが強いには直結しない)。
- 稀にアーツを二つ持つ人間が存在するが、稀有の存在であるため世界中にも数えるほどしかいない。
- C.A.A.C.E.のファセリナの養女であるユーリ・オルブライトが二つを持つ該当者ではあるが、彼女の場合は身体的に特殊なためとも言える。
- エクソシスト
- C.A.A.C.E.など日本国外の欧米などで呼称される退魔師と同義の職業、エージェントという扱いが一番解りやすい。
- レイヴンズ・ネストのように国の組織に所属する者もいるが、基本的には個々人がライセンスと戦力を持ったエージェントといった形である。
- ライセンス自体はC.A.A.C.E.が発行・管理をしているが、所持するエクソシストは個人単位で動くために各地方のギルドや国外で稼ぐ者、それどころか、反抗組織に身を置く者もいる。
- もっとも、反抗組織などに所属していることが発覚した場合、S.W.E.E.P.所属者の手によって始末されることがほとんど。
- エルフ病・エルフ症候群
- ある日、突然肉体などがエルフになってしまう症状。
- 創話・伝承存在のエルフの力が宿り力を得ることになるのだが、発症すると人間には戻れずエルフとして過ごさなくてはならない。
- こうなってしまうと人間と違うため疎外されたり迫害を受けたりする可能性も高くなる。
- 挙句、寿命まで伝承のエルフと同一化するため、ハイエルフでなければ200~300歳は簡単に生きるはめになってしまう。
- 元凶はブリテンに存在すると言われるティターニアの顕現化がヘヴンズ・フォールの時点で発生していたため。
- エルフ同様にドワーフの王と呼ばれるアルトアイゼンの出現によって発生したドワーフ症候群も存在し、こちらは体格に関してはどう影響しているのはか不明だが、やはり寿命が通常の人間よりも長くなる。
- ただし、エルフ症候群に比べると圧倒的に発症確認例が少なく、数十年に一人レベルの単位である。
- 面倒なことに精神が穢れた人間が、ゴブリンロードのゲイブリの存在によってゴブリン症候群などといった魔獣系の症状に陥ることもあり、街中で発生すると惨事になることが多い。
- 天使の涙(エンジェル・ダスト)
- C.A.A.C.E.研究機関「ヘプタグラム」によって作られた“禁忌の薬”。
- 正確に言うならば、開発はガブリエラ・メリクリウスのみによって作られた薬品であり、作成依頼者はオルトリンデ・シュヴァルツシルトとファセリナ・オルブライトの二人。
- 効果は疑似的な「永久回帰因子(エターナル・ファクター)」を一時的に得る状態に近い。この薬はソフィア・エルドレッド・キサナドゥすら存在を知らない薬物である。当然と言えば当然か。
- 使用者は服用後身体の一部が吹っ飛ぶなどしても再生する異常回復力を得られるが、身体にかかる負担・反動は大きく常人ならまず死ぬ。常人でなくても後遺症は出るか、やはり死ぬ。
- さすがにこれはガブリエラも自分で人体実験はせずに専用の物で治験を行った。
- ガブリエラが「こんなもの、本当に造りたくないんだけどな……」と漏らしたのは、この薬のことである。
- 欧州教会
- →C.A.A.C.E.参照
- オフィスMYB
- 水鏡 雷奈が所長を務める民間退魔師事務所。
- 都内どころか業界でも屈指の戦力を誇る民間事務所であり、雷奈の他に八剣 篝や明神 焔など名うての退魔師が所属している。
- 元々は雷奈と篝の事務所が別々かつ対立気味だったのだが、雷奈が篝を救出した後に色々あって一つの事務所になった形である。
- 陰陽(術)
- 巫術同様、霊力を素に行使する術式の一つ。
- この世界における陰陽スキルは、五行(相生・相剋)等を駆使し戦うだけでなく、オーソドックスに符術を行使するスキルの一つでもある。
- 式神などで蛇を呼び出したりすることや、他の物を呼び出して戦うなども可能。
- 符術との大きな違いは、符術は「あらかじめ設定された力」を行使するのに対して、陰陽は「臨機応変に符を介して力を選択」することができるという差異がある。
- 八剣 篝は陰陽スキルを持っているため、その場、状況に応じて符の力を使うことができるが、水鏡 雷奈は符術スキルのみなので、あらかじめ符に刻まれた力を行使することしかできない。
- ある一定以上のファンタジー陰陽術なので、細かいツッコミは不要。
か行
- 鎧装(がいそう/アームド・スーツ)
- C.A.A.C.E.上層機構「円卓」のメンバーや、C.A.A.C.E.などに所属するハイクラスのエクソシストが装備をすることを許されたカスタム型のアーマータイプの装備。「円卓」勢の物でない鎧装では、ガチガチの甲冑タイプのような見た目のものも存在する。
- 基本設計はアンジェラ・ディアヴォレッサやフィリス・エクモートらによって行われ、C.A.A.C.E.内部ではパーツ装備の大型の機械的な生産施設がないため、外部連携企業であるCCCNO社によってワンオフの特別生産が行わていれる。
- 「円卓」勢の特殊武器の基本設計と製造は内部によって行われているが、マリアの中距離用ライフルのように量産品を改修して装備しているものもあるがスーツやアーマー類は完全な委託製造。
- 納品後に様々なチェックは行っているが、今のところ不具合などは確認されていない。
- 設計・改修案通りに製造をしてくれるため、魔力を連動させた機構を用いており多くの場合は本人の魔力を用いて各種の強化が一時的に行われる。
- さらに、アンジェラやフィリスによって設計された「円卓」用の鎧装は、納品後に若干の魔術改修され通常時は小型のペンダントとマジックワードによる展開式にするという二人ならではの改造を施し、いつどこにいても展開できるという非常に高い利便性を持つ。
- また、アンジェラ自身はCCCNO社製ではない専用のものを持っているらしいのではあるが、「あんな大仰なものは絶対に着たくない」とのこと。
- 前述した「円卓」所属ではないハイクラスエクソシストは、設計者は違えど似たように展開式の鎧装を所持していることもある。
- ただし、当然ながら一着で物凄く高額であり、替えをポンポン用意したり買えるものではない。
- C.A.A.C.E.所属者、特に「円卓」の戦闘に出る面々が全員持っているのは、C.A.A.C.E.の財政のバックボーンが日本の退魔庁よりもはるかに大きいからである(リヒテンシュタインなどをはじめ、各国からの支援を受けている)。
- そんな強力な鎧装であるが、神奈に殴られれば普通に壊れる。
- 風原クリニック
- 開業時かつ移転前の事業所名は「風原診療所」。
- 風原 みなみが開業医として運営しているクリニック。
- 内科、外科、なんでも診療しているという地味に凄い医者なのだが、いまいち知名度がない。
- それどころか、みなみは退魔師の重傷にも対応できるスキルを持っている医師なので、真山総合病院のコンパクト版が一人で行われている……のだが、近所のお医者さんぐらいの扱いしかされていない。
- 以前は人通りの少ない場所にあったため、上階を住居にしていた月読 亨の誘拐事件に繋がったことで、みなみがマンションごと翔と亨の居住地を変更した形で今の場所へと移転した。
- また、その際にオフィスMYBが入居。水鏡 雷奈と八剣 篝も住人となっている。
- 地下は駐車場ガレージになっており、雷奈のIKAZUCHIや篝の車などがある。
- 1Fが風原クリニック、2Fがみなみの居宅、3Fが翔と亨の居宅、4FがオフィスMYB、最上階が雷奈と篝の居宅となっている。
- ガジェットツール
- C.A.A.C.E.勢力圏内のV.A.M.P.S.や&ハイエンドな鎧装などに搭載されている機械補助などによる各種機能を主に指す。
- 特にC.A.A.C.E.上層機構「円卓」の所属者の鎧装は、何かしらの機能を備えていることが多い(ファセリナのオービットやカーレーンの二重ブレードやバッテリー接続による機能など)。
- もちろん、今ではC.A.A.C.E.圏内だけではなく、日本でも草薙重工をはじめとした国内企業によりリリースが進んでいる。
- 名古屋支庁対魔部の高御堂 弥生が運用している「絶影」も、その試験機の一つである。
- 型番
- 兵装メーカーなどによって割り振られる兵装の形式。
- シューティングスター・ファイア・アームス社などのマスプロダクト製品は規則があるのがほとんどであるが、試作装備などは制式兵装の型番の規則性を無視した命名になる。
- 草薙重工で試作装備として高御堂 弥生が装備する「絶影」があるが、型番は「KI-P007D」となっている。KIは「クサナギ・インダストリー」、Pは「プロトタイプ」という意味。仮に「絶影」が制式リリースされるとした場合は当然「KI」以外はほぼ別物になる。
- V.A.M.P.S.関連を搭載したCCCNO社の兵装なども、マスプロダクト製品とワンオフ製品でかなり形式が異なる。
- 特に「円卓」所属のメンバーが持つ個人用武器の多くが「PCCV」でスタートする型番となっているが、これは「Product model-CCCNO-C.A.A.C.E.-V.A.M.P.S.」と頭文字を取ったもの。ユーリの武器は個別項目でも解説しているが末尾がCなのは「Customize」、アンジェラの「PACV」はAの部分が「Angela」だからである。
- マスプロダクトV.A.M.P.S.兵装の場合は「PCMV」の形が主となる。
- 上遠野七海(かどの ななみ)
- 元・退魔庁対魔部部長。懲戒免職時の年齢は35歳。
- 第一次、第二次妙神岩侵攻作戦における書類上の責任者。
- 朱堂 沙織と同じく一般人キャリアの人物だが、過去に淫魔による事件によって親類を亡くしており、対外的に退魔庁の活動の規模や人材確保、民間との連携など、数々の功績を挙げている。
- しかしながら、作戦の失敗を契機に退魔1課を事実上の閑職へと追いやり、退魔2課以下の稼働率を上げるなどをして無茶な方針を敢行し続けた。
- また、本来なら退魔庁関係者しか知りえない情報が、よりによって高度特定淫魔・妖怪や敵対組織などに漏洩しているのが発覚。
- 情報の権限レベルから、上遠野の犯行と判断され公安警察や公安調査庁によって内偵調査が進められた結果、裏付けが取れ摘発。
- 即刻懲戒免職、逮捕され、その後は裁判を待たずに行方不明となっている。
- ガンスキル
- 文字通り重火器を扱う技術のこと。一般人でも扱えそうで意外に難しいのが銃である。だからこそ事故が起こるのだが。
- 技能の指標としての評価は「精密射撃」「長距離精密狙撃」「早撃ち」辺りが尺度となる。
- ガンスキルをメインとする退魔師は、基本的に他の退魔師に比べてライセンスが低いことが多い。これは銃火器による火力の増幅が容易なことが主な理由である。そのため、ライセンスがB~Cクラスであっても、実力的には一段上というのも良くある話。
- キサナドゥ王国
- 過去に某国が戦争を起こした際に失った領土を、各国の合議により他国の王室に連なるキサナドゥ家を王室とするキサナドゥ王国が建国された。
- 政治体系は立憲君主制。
- 元々は淫魔や妖魔と言った魔物の出現が低い地域ではあるが、優秀なエクソシストを輩出している。
- 直近では旧王が崩御した矢先ではあるが後継者である長兄が国家元首を務めており、次兄は外交などの社交活動を行っている。
- また、末子のソフィアがC.A.A.C.E.へエクソシストの修行として出向していたが、求心力の高さから新派閥の代表へと押し上げられた。
- これにより、キサナドゥ王国は西欧圏でも大きな役割を持つこととなった上、さらに「円卓」崩壊事件の後、ソフィア・エルドレッド・キサナドゥが正式にC.A.A.C.E.代表となり、世界的な発言力をさらに大きくすることとなった。
- 旧開発地区
- 「第6次東京湾開発計画」を発端として埋立、開発が行われた末に設立された、東京都第24区・湾岸区の初期開発地区。
- 当初の計画の最中に天震災が発生。そのために計画を変更し、出現した妙神岩を取り囲むように結界などを張り巡らせる施設などを建設する形となった。
- 開発が進んだ現在は旧退魔庁舎を除いて、公式には人は住んでいない。旧開発地区と新都市部を結ぶのは、第一検問所直下の境界駅からの、無人ライナーだけである。
- 狂化
- 主に欧州地域における「英雄再現型:ヒューマン」には必ず施されている「ストーンサークル」から再生した存在にかかる呪いとも言える「強化」。
- しかし、本人たちは「死んだことを記憶し本物の自分ではないことを理解している」上で「ちゃんと意識を保っている」ため、某FFシリーズの「バーサク」状態とは異なる。
- 「狂化」されることで、本人の身体能力や魔法力、生前は使えなかったような強力な攻撃などを繰り出せるようになる。
- この現象はあくまで「英雄再現型:ヒューマン」にしか起こっていない。
- 草薙重工
- 日本におけるガジェットツール搭載型装備開発・販売の最大手。
- 最大手ではあるが、同業他社との技術交流や派遣研修などは積極的で業界全体を牽引する企業。
- 日本国内においては退魔庁が認可に難色を示しているため、CCCNO社製自体のみ装備はほとんど存在していないが、多くの技術提供・交流をしているのは事実で、それを基に「草薙重工製」として試験開発された装備が多い。
- 刃鳥 澪の持つ機械刀、久我 紫苑の身体補助機能装置や武装などがCCCNO社と退魔庁科研部の協力によって製作されたガジェット内蔵装備として試験運用されている。
- 草薙重工のみでの開発はCCCNO社から得られた技術を用いて高御堂 弥生が装備する「絶影」のプロトタイプから開発とバージョンアップを繰り返しているところである。
- 名古屋支部の草薙 颯は創業者一族の遠縁で疎遠の関係らしいのだが、やたら口利きができる関係らしい。
- 公職退魔師
- 基本的に退魔庁系列の組織に所属、籍を置く退魔師のこと。
- 直接的に退魔庁や支部に在勤していない者でも、これにあたる退魔師はそこそこの人数でいる。
- 民間退魔師に比べれば安定した給与と仕事はあるが、休日関連のスケジュールは思ったように取れない場合がある(代表例は赤木 冴)。
- あと、なにかとワーカーホリックな退魔師も多い。
さ行
- 術の行使
- 符術、陰陽術、法術、魔術とこの世界では物理攻撃やアーツ以外ではこれらの攻撃手段が存在する。
- 以下追記予定。
- シューティングスター・ファイア・アームス
- ヘヴンズ・フォール発生の後、アメリカとブリテンの合弁会社として設立された銃器メーカー。略称はS.S.F.A.社
- それまではC.A.A.C.E.ではいくつかの銃器メーカーの物が用いられていたが、実包やサイズの規格、利便性、携帯性などで最も要求を満たす物がコンペによって選ばれ、C.A.A.C.E.制式銃器として採用された。
- アメリカとブリテンの合弁会社ではあるが、現在では欧州各地に大きな支部がある。
- C.A.A.C.E.では、銀類を用いた弾丸・実包を用いることが多かったため、コスト問題が常に問題となっていたがアップデートにつぐアップデートによって効率化や改修が行われたことで、コスト面の問題はかなり抑えることができるようになった模様。
- 基本的にV.A.M.P.S.所持者の一部もそうだが、それ以外のエクソシストや一般兵士などは主に遠距離用の兵装として標準装備している(当然近距離用の武器も装備)。
- これにより、昔はほぼ「円卓」所属の戦闘メンバーによる討伐しか難しかった中型サイズのドラゴンタイプでも、エクソシストや一般兵士、魔術師などで構成される正規兵団「スクード」によって討伐が可能な状態まで戦力を引き上げられている。
- しかし、やはり大型レベルになると戦力をかなりつぎ込まないといけないため「円卓」による討伐に切り替えられることが多い。
- 単独で対決・討伐できるのは現状三名だけだが、大体はペア以上で戦うためよほどのことがない限り討伐失敗には至らない。
- また、その三名のうちマリア・ナイトレーヴェンが「円卓」に参画する際に新規に供与された大型ライフルは特注のものであり、V.A.M.P.S.搭載機能も相まって絶大な火力を有している。
- 日本の退魔庁に所属しているセシリア・アーマライトの所持する大型ライフルはS.S.F.A.社製のものである。
- ステラアルジェント
- 漢字表記では「星銀」とも書かれる魔法金属。
- 主に純銀などを基に、錬金術の応用によって魔力を内包する金属として生成された物体。
- 加工はしやすいが生成することが非常に難易度が高いため、理論的に本人が確立させたとはいえフィリス・エクモート以外では生成が不可能とされている(実際はそうでもないが、秘匿技術的なものではある)。
- 悪用されるのを恐れてあえて大量生産させずにいるが、CCCNO社に一定量を提供することで「円卓」メンバーの鎧装などの装備に使用されている。
- マリア・ナイトレーヴェンの実弾実包の弾丸は全てこれで生産された特別製(C.A.A.C.E.内部製である)。
- ストーンサークル
- ヘヴンズ・フォールによって、異界からと思われる存在を生み出す中心地に存在する岩石群のこと。
- 東京湾:妙神岩(退魔庁管轄)
- ドーバー海峡:アビス・ゲート(レイヴンズ・ネスト管轄)
- ドイツ・イタリア付近:ドラゴンの庭(C.A.A.C.E.管轄)
- エーゲ海(クレタ島沖):アルカディア・トン・エファアルティス(C.A.A.C.E.ギリシャ支部管轄)
- バミューダ諸島沖:バミューダ・トライアングル(C.A.A.C.E.一部管轄)
た行
- 退魔師
- この世界の日本において、淫魔や妖魔に対して制圧行動を行う者はほぼ「退魔師」で通じる。通常の退魔師の他、陰陽師や巫女などもこの業種に分類される。女性が多いのは、女性の方が霊的な生命エネルギーが高くポテンシャルが大きいために必然的に適性が高いためである。 年齢的にも18~20代がピークで、30代半ばを境に能力的な減衰が始まると言われているが、一部の退魔師はその例から漏れることもある。
- 男性の退魔師もいるにはいるが、よほどの素質がない限り淫魔相手には後れを取ることが多い。例外としては法力を用いる者たちであるが、彼らはあまり業界的に積極的に介入してはこない。
- この世界観における退魔師の淫魔・妖魔事件での生還率・生存率はおおよそ95%程度で、それほど低いわけではない。逆に言えば、残りの5%を引いてしまった、あるいは引かざるを得なくなった退魔師が、淫魔に色々されてしまうわけである。その場合の致死率は、およそ70%程度。
- どうしてそれだけの人員を確保できるかというと、公職退魔師における給与が「退魔師資格を持ち実働した場合」の手当てが恐ろしく高い。1回の依頼の報酬で、平均一般世帯の年収くらいの額は当たり前。当然命を張ってるわけなので、そのリターンという形ではある。もちろん、退魔師本人の技量によって、値段はガンガン上がっていく(確実性が変わるため)。
- 公職退魔師、民間退魔師の差異についてはそれぞれの項目を参照。
- 退魔師事務所
- 退魔庁所属の公職退魔師以外が興した事務所の総称。
- 基本的に規模は小さい事務所が多く、2、3人の寄り合い所帯で構成されており、大体の責任者の退魔師ライセンスは、Bクラスであることがほとんどである。そのため、退魔庁は小規模、中規模の案件はなるべく民間への委託を多めに回しているのが現状の社会情勢である。
- 当然ながら、そういった退魔師事務所は全国各地に存在しており、地方の主要都市以外での対魔作戦では、他の事務所と連携して行動しているのが基本的な活動となる。
- 水鏡 雷奈や八剣 篝のように、Aクラス以上の退魔師が責任者を務める事務所は、数は少ない方である(民間の退魔師でAクラス以上を持つのはそれなりにはいるが、事務所に所属していないなどの理由が多い)。その上、二人は都内での事務所であることもあって要求される報酬も高いが、事件に対する解決の信頼度が高いので、仕事にあぶれるということはまずない。
- 退魔庁
- 国際登録名は「Apparition Sweepers Agency」。この英文は退魔庁の専用防御ジャケットなどに「退魔庁」の「退」の文字と共にあしらわれたロゴマークがデザインされている。
- 天震災が起こり、妙神岩の出現、霊的能力の発現等が確認されてから、内閣の要請によって防衛省などの管轄を経て急遽設立された省庁の一つ。
- 「天震災」発生からかなりの年月が経ち、対策も発生当初に比べれば遥かに良くなってはいるが世界的に見ても根絶には至っていない。
- 本庁麾下には上層部を除けば対魔部、総務部、科学研究部等の部署がある。当然「対魔部」が実働部隊である最大の部署であり、多くの公職(公務員)退魔師が所属している。
- 他にも各都道府県の県庁所在地に、他省庁のように地方支分部局を持ち地域の中心機関となっている。
- 退魔師の素質の特性上、全職員の7割以上が女性で占められる職場環境であり、男性職員や男性退魔師は庁内で取り合いになることもあるとか。
- 大都市圏(東京を除いた大阪、名古屋、仙台、福岡、札幌)に本庁並の大きな支庁が存在(もちろん県内にさらに点在する)し、人口密集地における対処を行うため必然的に大きな拠点になるところは限られている。それゆえ、その他の地域は県庁所在地に点在するのみである。
- 隙間を民間退魔師が埋めるという形態をとっており、仕事・任務として割り振れる形となっている。
- その性質上、退魔庁とC.A.A.C.E.は「対魔物に対する組織的意義」は同じであるが、退魔庁は日本国内のみであることに比べ、C.A.A.C.E.は多くの国に跨って任務を行うため、そもそもの経済基盤や対策が大きく異なる。
- これは一国家の省庁であるがゆえに仕方ない問題なのではあるが、その分退魔師の素質が全体的に高いことと古くからのオカルティズムの積み重ねで「低コストで高品質」を実現しているため、鎧装のようなメカニカル部が多い装備はほとんどないが、代わりに素材の丈夫さや防御効果は非常に高く、武器においても霊鋼(C.A.A.C.E.におけるステラアルジェントに近いもの)を用いていないものであっても、使い手によって性能が大きく変わるため「戦力の特化性」と「武器の供給性」の差と言える問題なのかもしれない。
- また、退魔庁や日本国内における戦闘が個vs個、多vs個などの形が多いのにたいし、C.A.A.C.E.上層機構「円卓」の面々などは逆で、個vs多の場面が多くなるため必然的にそのような装備の差異が生まれている部分もある。
- 対魔部
- 退魔庁の部署の1つであり、公職の退魔師が所属する最大の部署。
- 退魔師のレベルは同じランクの退魔師でも全体的に民間退魔師より高い。
- 民間退魔師に発布された依頼以外の事件・事故を取り扱う部署で、当然ながら繁忙部署である。
- 前部長である上遠野七海が目的は不明であるが「特定淫魔」と呼ばれる存在などに退魔庁の実働部隊の情報を漏洩したとして公安警察・公安調査庁によって摘発、懲戒免職され、現在所在不明となっている(即収監されたという噂はあるが、噂の域を出ていない)。
- 結果、人事異動が発生することになり、退魔1課課長であった朱堂 沙織が部長へ昇進となった。
- 現状は対魔部退魔課は4~4課の4つで構成されており(以前は5課も存在したが4課と統合された)、2課と4課が主な対策部署である
- 退魔1課
- 日本における退魔師の中でも、トップクラスの技量を誇るメンバーで構成される部署。所属人数はそのため少ない。現課長は通称「カラス」の黒鳥 美影。
- 退魔庁内でSクラスやAクラスの退魔師は他の部署にも所属しているが、現2課課長の東雲 明日香のように元1課という面々も何名かいる。
- 朱堂時代は淫魔・妖魔事件において高度な事件しか取り扱わなかったため、普段は要人警護等の仕事がほとんどであったが、人事異動の末、黒鳥 美影が課長に就任してからは現場主義へと方針変更された。
- かつてはクリスティナ・アイゼンクロイツ、叢瀬 翔、月読 亨らも在籍していたが、それぞれ事件後の顛末から免職・除名扱いになっている。
- その代わりに補充された人員が九十九姉妹のため、二人はクリスティナ、翔、亨との面識はない。
- 退魔2課
- 退魔庁における中核部署であり、エース部隊とも言える。
- 現状の4課ほどではないが多くの退魔師が所属しており、所帯としては非常に大きい。現課長は東雲 明日香。
- ハードスケジュールが基本だが、給与は圧倒的に高いので離職者は少ない(殉職者は任務の都合上それなりに出ている)。
- 大体の任務は2課の数名と4課との組み合わせで任務にあたることもしばしば。
- 課長の東雲をはじめ、刃鳥、篁など退魔1課に所属できるようなレベルの退魔師も所属している。
- 退魔3課
- 対魔部において討伐事件解決よりも、その事後処理として調査・捜査・現場検証等を行うことがメインの部署
- 部署的に他の課に比べると人数規模としては当然少なく、基本的に戦えるメンバーが現場調査に出るわけではないので退魔2課や退魔4課から数人が出向で護衛にあたる。
- 4課と5課の併合後は、4課からの人員による警備任務が多い。
- 退魔4課
- 退魔2課に近い実働部署であり、小規模~中規模の淫魔関連の事件を取り扱う部署。
- 2課共々所属する退魔師の人数は多いが、管理職以外は部署として若手~中堅クラスが多く殉職する者も2課に比べればそれなりに増える。
- 現課長は人事異動によって札幌支庁から上京した和月 莉子。
- 仕事の割り振りや育成などの問題も含め、4課と5課を統合の動きが前々から存在したが人員の大型改革として行われ、4課と5課が統合。
- 部屋こそ分かれているが、赤木 冴が副課長に就任し、4課と同じフロアに移動している。これによってそれなりのクラスを持つ退魔師が辞職し、民間退魔師になったものもそこそこいる。
- 退魔用武器
- 日本における退魔師の多くが用いるのが日本刀、西洋剣、中国刀といった刃物系の近接用武器である。
- ナイフや小刀サイズの物から、大太刀、ツーハンドソードサイズの物まで、用途や使い手の好みによって様々な種類の刃物が存在する。地金に霊的・魔術的な処理を施した金属を用いて鋳造、鍛造された武器であり、その上で刃や柄、鍔などと言った部位に印を刻むのも珍しくはない。当然、淫魔や妖魔以外にも有効的な攻撃力を持つ武器である。
- 最近ではスプリング鋼に特殊な処理を施したマスプロダクト系で安価な刀剣を用いる退魔師も増えている。
- 「取り扱いが容易」「最低限の破壊力が保証されている」「射程が長いため射手の安全を保ちやすい」などの理由で、安価なものは多くの退魔師が所持している。
- ハンドガンの他は、携帯性と経済性、威力からサブマシンガンが日本国内では人気が高い。ライフルの方を所持・使用しているのは、予算的に潤沢な組織や退魔師に限られる。
- 退魔庁では一般職員を含め全員に所持・職務中の携帯が義務付けられている。これらは公費で賄われた公用拳銃であるが、私的な費用支出にてカスタマイズなどを施した拳銃を所持するケースもある。
- これらの刀剣も銃火器も「退魔師資格証明書」の提示のもと購入が可能であるが、違反した場合は通常の銃刀法違反をはるかに超える量刑を求刑される。
- 日本における銃火器は草薙重工製かシューティングスター・ファイア・アームス製がほとんど。
- 耐えろ! 中間管理職
- 世の中間管理職層でのベストセラーな本。
- 耐えろ、とは言いつつも、ストレスの効率的な発散法やパワハラ回避のための立ち回りなど、様々な解説が載っていたりする。
- それ以外にも、中間管理職の苦労話やコラムなど多彩な内容。シリーズ化されており、どの書籍もやはり人気が高い。
- 東雲 明日香、御神楽 琴歌、和月 莉子らの愛読書でもある。
- 治癒魔術
- 特定の条件や素質を持つ人間のみが扱える魔術形式の一つ。
- 文字通りゲームなどの回復魔法のように、魔力と魔術によって傷を癒すことが可能な魔術。
- 治癒魔術では、医師の処置では困難な重傷などもある一定までは回復することが可能だが、死んだ人間の蘇生は不可能である。
- この世界においては、現在ロザリア・セラフィーニとカタリーナ・クラインが存在している(もちろん、他にももっといる)。
- 天震災
- 突如出現したストーンサークル群と共に、地震・津波等の天災が起こった天変地異。この名称は和名である。
- これによって、世界中の各地に「オカルト」的なものとして分類されていた超常現象、存在が現実のモノとして確立される。
- 同時に、人間側においてエクソシストや陰陽師、巫女、シャーマンなどの人間が、対淫魔・妖魔の“力”を持つようになった。
- 特定淫魔・妖怪
- 日本において退魔庁によって淫魔や妖魔の中でも、自我などの存在が確固たるモノで「個別識号」をつけられ、呼称されている存在のことを指す。
- 中でも、エッテンノイラムは、現在カテゴリーされている特定淫魔の中では最も危険な存在であるにもかかわらず、今いる個体が「本体であるかどうかが判明していない」ために、退魔1課などでも苦慮している問題。
- もっとも、エッテンノイラムに関してはクリスティナ・アイゼンクロイツが追っていることもあり、公的には除籍されているメンバーではあるが共同で作戦を行うことが多い。
- また、胡(えびす)のように「妖怪」に変化して活動するものもいる。特に牛鬼など手強い程度から(と言っても変身前に強さはある程度依存する)、鵺といった個体識別名を持つような存在にも変化できる。
- 鵺自体は、このような形以外でも「伝承具現」などで発生したりするので、一概に「変化したもの」だけではない。
- しかしながら、これらの特殊な呼び名の「個別識別名」を持つものや、伝承系においても「個体識別名」を持つ強力な存在は強大な力を持っており、対処に苦慮しているのが現状である。
- これについては「C.A.A.C.E.」圏内にも発生している問題であり、あちらの場合も「伝承存在のコピー」という劣悪な具現化がほとんどではあるのだが、極稀に「本体」が顕現してしまうことがある。
- ドラゴンの庭(Drachengarten)
- イタリア、スイス、リヒテンシュタイン、ドイツ、オーストリアに囲まれる位置に存在するストーンサークルの固有名称。
- オーストリアにあるインスブルックの西部に出現したサークルで、現状唯一の陸地にあるストーンサークルで「ドラゴン庭園」とも呼ばれる。
- 顕現の結果、リヒテンシュタインが大きな被害を受けたが、周辺国の協力により再建。以降、他の隣接国より多くのエクソシストが滞在し、設立後のC.A.A.C.E.の本拠地がイタリアのジェノヴァに置かれる要因の一つとなった。
- 強力な結界のようなものを保持しており、ミサイルなどの攻撃が他のストーンサークル同様効果がない。そのため、多くの魔物が周辺地域に現れることとなる。
- 現在ではリヒテンシュタインが「ドラゴンの庭」への防衛の主要拠点となり、イタリア側からの際はC.A.A.C.E.上層機構「円卓」勢やC.A.A.C.E.正規兵団「スクード」などだけでなく、ギルドや個人のエクソシストも任務の際は準備する場所として訪れることが多い。
- 「ドラゴンの庭」という名称は、この地域においては多くの魔獣・魔物が出現するがその中でもドラゴンタイプ(ちゃんとした形やもどきも含め)が非常に多く、それ故に「ドラゴンの庭」と名付けられている。その上で頂点捕食者、つまりここの主的な存在として「ファフナー」が顕現しているのが現状である。
な行
は行
- 派遣エクソシスト
- 日本では面積が広くないこともあって、全域に淫魔や妖魔が出現するが、欧州では海岸沿いに比べれば、内陸部での発生・確認が非常に少ない。とはいえ、内陸部の国や組織、人々がなにもしないわけではなく
- この世界におけるスイスなどの国々は傭兵もさることながら、多くのエクソシストを育成・輩出しており、それぞれC.A.A.C.E.の傘下に入るか、契約を受けて国内の組織から外へと派遣される者も多い。
- バミューダ・トライアングル
- 北米大陸南東にある曰く付きの海域のど真ん中に出現したストーンサークル。
- 管轄はC.A.A.C.E.のアメリカ駐在部署が担当しているが、散発的な被害と事件だけで長い間大規模な出来事は発生していない。
- しかし、場所が場所であることと、理由は不明だがクトゥルフ神話系統を模した魔物たちが出現するために危険度自体は高い。
- 符術
- 基本的に符術は、符術スキル、陰陽スキルがある者が扱える術式。
- 陰陽の才能がなければ「符にあらかじめ設定された力」を行使するだけの技術である。
- ただし、これも才能や修練によって扱えるようにならなければ、上手く発動させることはできない。
- また、符がない状態では当然ながら、才能があっても術を発動させることはできない。
- 巫術
- 基本的に霊力を用いて行う術式や、武力的行為のこと。
- 巫術系の退魔師は、祝詞といったものや、御神刀(奉納刀)、清め塩やお札、破魔矢や破魔弓、お守りや結界など神道に関係するものを主に用いて戦うスタイルになる。
- いわゆる神道系退魔師の分類が用いることが多い。
- この世界における巫術の使い手として、代表的な退魔師は御神楽 琴歌。
- ヘヴンズ・フォール
- 突如出現したストーンサークル群と共に、地震・津波等の天災が起こった天変地異。この名称は世界共通の正式名である。
- これによって、世界中の各地に「オカルト」的なものとして分類されていた超常現象、存在が現実のモノとして確立、人間側においてエクソシストや陰陽師、巫女、シャーマンなどの人間が、対淫魔・妖魔の“力”を持つようになった。
- これが発端で欧州では「C.A.A.C.E.」が、日本では「退魔庁」が発足した。
- 法術
- 金剛杵や錫杖と言った物やマントラ(真言)などといったものを用いて、法力を行使する術式。
- 退魔師として行使する人間は少ないため、退魔師界隈で行使する人間が居れば、かなり稀有な存在である。
- また行使する人間ないし退魔師は仏閣系関係者が多く、法術に限ってはほぼ男性しか扱っている者はいない。
- 退魔庁で名の通っている法術を用いる退魔師は金剛 縁である。
ま行
- 魔術
- よく言われる分類に「白魔術」と「黒魔術」があるが、この世界観における魔術はどちらも統合した形の名称である。
- 古くから欧州近辺に根付く概念の系譜のため、それ以外の地域では非常に使い手が少ない。そのため、日本で行使できる氷神 真奈美のような存在は非常に稀有な存在と言える。
- また、ほとんどの魔術は十全な効果を発揮するには詠唱が必要なことが多いが、詠唱放棄で効果を減衰させつつも発動させることは可能である。
- 代表的な魔術師はC.A.A.C.E.上層機構「円卓」の「0:愚者」のアンジェラ・ディアヴォレッサや「1:魔術師」のアルフォンソ・メイザースなど、欧州圏内の人物が多い。
- また、魔術を使える文化が深い欧州においては、魔術の才の根源である魔力を持つのは男女共に多く、その関係でC.A.A.C.E.の正規兵団「スクード」や個人エクソシストでも魔術タイプのエクソシストは多く活動している。
- 魔人
- ドラゴン庭園において確認されている魔物の中でも圧倒的に強い個体たち。日本における特定淫魔・妖怪といえるポジションに多くの個体が存在している。もっとも魔人と言っても人型や亜人に限らないが、魔物を統率する者もいれば、個で動くものなど様々。
- どちらの場合でも非常に強力な存在で、「円卓」勢が直接戦わなければならないほどの相手である。
- そして「ドラゴン庭園」の名の通り、この地域における最強の魔人は「ドラゴンの魔人」ファフナーである。
- 魔道具
- C.A.A.C.E.に存在する、いくつかの魔術的な力を用いられて作られた道具や武器。
- ただし、これらに実用性があるかどうかわからないものが多く、「ヘプタグラム」の研究の題材の一つとなっている。
- 特に「円卓」の二つの席次が代々受け継ぐ「断罪の剣」と「裁きの天秤」は謎が多く「断罪の剣」については鞘に納められた状態でロックがかかっており、中をレントゲン撮影することや魔術的な透視なども受け付けず、「裁きの天秤」は元より見た目が天秤のため、何らかの「判断」をするためのものだとは考えられるが、未だその能力の真相や発現が判明していない。
- 過去の文献には若干の記載があるものの、具体的な内容については記録されておらず正直役に立っていない。
- 特殊な魔道具としては上の2つがあるが、それ以外にも過去の錬金術師が作成した「アルカナ」と呼ばれるものが存在しているという記載は存在しており、そのままカードの類の見た目であるらしく「円卓」の座位する人間の能力を一時的に引き延ばす効果があると言われているが、実在しているのかすら不明である。
- 魔物・魔獣
- 欧州地方における怪異存在。日本のように淫獣・淫魔の類も多いが、それ以上に「伝承、創作、民話」などに基づいた魔物や魔獣の出現がかなりある。
- 日本よりガジェット技術の進歩が早いのも、これに起因している。
- 魔物・魔獣を大まかに分類すると、中型までではデーモン系、コカトリス、オーガといったものや、オーク、ゴブリンなどといった亜人系、ワーウルフのような街に潜める変化形、肉塊タイプやスライムといった無形系、ローパーや蔦触手を持つものやウツボカズラのようなトラップ植物系、ウンゴリアントやスパイダー系などの多足・変異した蟲系など様々な種類がおり、すべての種が確認できているわけではない。大型ではドラゴンやグリフォンなど、やはり伝承系などに登場する多くのものが確認されている。
- ギリシャ側ではミノタウロスやギガース系、魚人系も多く確認されており、大型種が多く出現しているために皮肉にも対応するエクソシストや部隊の戦力の練度が非常に高くなっていたりする(元ギリシャ支部所属のオルトリンデや神威 美空(※彼女の場合は別の案件もあるが)の実力が非常に高いのもこのため)。
- 日本における淫魔系も普通に存在しており、ドラゴンを除けば大体が「繁殖的」「蹂躙的」行為として性的な被害件数も、対応せざるをえない面積が広すぎることもあって日本に比べるとかなりのものである。「C.A.A.C.E.」所属のエクソシストが非常に多く、各地に滞在しているのはこのような理由からである。
- そのため、ドラゴンなどのレベルに対して戦えるエクソシストや戦力は「C.A.A.C.E.」所属の面々でも数えるほどしか居ないのが現状であるため、V.A.M.P.S.を含めたガジェットの強化と普及が急務となっている。また、現状ではS.S.F.A.による銃器提供・アップデートにより、中型辺りのドラゴンまでは兵士やエクソシスト、魔術師などで構成される部隊によって討伐が可能な状態まで戦力を引き上げられている。
- ミスラール
- ドラゴン庭園のいずこかに居住するドワーフ族が用いる金属。
- 名は「ミスラール(mythraule)」と呼ばれ、魔法金属の一種。これに関しては伝承や伝説の域をすぎない存在に思われていたが、現物を確認した人間が実在している。
- ドワーフ族はドワーフ王アルトアイゼンを含め、当時から人間に不干渉かつ寛容ではないので、あくまで見せたことと解説をしただけであって触ることすら許していない。
- しかしながら、この話の詳細によりステラアルジェントの開発に多大な影響があったと言われている。
- 現状この世界に存在する対淫魔、対魔獣用に用いられる金属としては「ミスラール」>「ステラアルジェント」・「霊鋼」>「その他の金属」といった順列をつけることが可能なほど、ミスラールは効果的な金属と言われている。
- 妙神岩
- 日本においては東京湾に出現したストーンサークル群を、和名として「妙神岩」と呼称している。よって、他の地域では別の名称で呼ばれていることになる。
- 淫魔や妖魔の発生源として存在していることは判明しているが、詳しい研究結果はまだ発表されていない。
- 妙神岩侵攻作戦の際に、妙神岩のそばや内部においては、傑出した能力である異能でさえも、その能力が正常に発揮させられないことが判明した。その結果、朝霧 神奈のアクセルドライブは、その効力を妙神岩本体への破壊には効力を失い(戦闘で淫魔に対しては効果があったが、外郭である妙神岩への攻撃が無効化された)、月読 亨の未来予知の到達点も歪めてしまい、作戦失敗の引き金となった。
- この現象については未だ解明されてはいないが、異世界とのゲートとも言われるストーンサークル群であるため「そういうことが起こりうる」という、非論理的な結論をつけざるを得ないのが現状である。
- 日本の妙神岩のみが空中に浮かぶストーンサークルであり、その他の物はすべて地上や海中から海上に存在する状態である。
- 妙神岩侵攻作戦
- 退魔庁対魔部退魔1課主導の下、妙神岩に対しての制圧作戦を指す。
- 第一次、第二次の計二回行われているが、いずれも失敗している。
- 第一次は妙神岩そのものに対して、有効的な打撃を与えることできず、半年後に行われた第二次作戦では事前に退魔3課の課長である御神楽 琴歌による、外部からの超巨大霊力射撃を行う。それによって中心部を破壊することはできなかったが、その上部に大きな破壊痕を残すに至った(この破壊痕は修復されていないため、出入り口とも言える状態で現存している)。
- そこからの突入で制圧ないし破壊を図ったが、構成メンバーのうち二人(葛城 悠(右腕喪失)、月読 亨(左腹部損失致命傷)が重傷を負うことになり撤退。完遂には至らなかった。
- 民間退魔師
- 民間退魔師の場合は文字通りであるが、退魔庁への入庁審査に落ちた者、または自分から所属せず(家やパートナーなどとの関係上)に公職ではない形で退魔師稼業を行っている者たちの総称。
- 当然依頼の有無で、公職退魔師に比べて不安定な収入となる。そのため、退魔庁は民間への依頼も定期・緊急両方で案件を出している。
- 実力の高い者はフリーで単独活動したり、ある程度の実力の面々は事務所に所属もしくは自ら立ち上げて徒党を組む形で、依頼をこなして報酬を得て活動している。
- 人助けのためや、もちろん(公職退魔師に比べると)私怨などの理由による者も少なくないが、割と現実的に「自分にある才能を切り売りして金銭的なリターンが大きい」というのが選択の理由になっているようである。
- 叢瀬八幡宮
- 東京都某市にある、都内でも大きな八幡宮の一つ。叢瀬 菜織が宮司を務め、運営を行っている。
- 近所の人のウケもよく、近所トラブルなどもなく、大きめな八幡宮だけあって祭事の時期の参拝客はかなり多い。
- 最近では「パワースポット」として雑誌などに紹介されたこともあってか、態度のよろしくない輩も多いようであるが、全て菜織が対処して「お帰り」いただいている。
- ちょっと名の知れた程度のいたって普通の八幡宮のようであるが、その実、都内で数少ない長い時代にわたって存在する龍穴の一つであり、その上に建立された社である。そのため、今現在でも霊的な力の強い場所であり、対淫魔・妖魔対策として重要な地点なのであるが、他の龍穴に建つ寺社などと違い、菜織は退魔庁の要請(退魔師を在籍、駐在させること)を拒否。
- かなりの大事になりかけたが、当時退魔1課に在籍していた菜織の兄である叢瀬 翔が庁内で根回ししたことにより大事を免れた経緯がある。この翔が終息させた件については菜織は一切仔細を知らないが、なんとなく「兄がなにかしてくれた」という認識はしているようだ。
- ともあれ「パワースポット」と呼ばれる由縁は文字通り「龍穴」なので、ご利益があるのは当然なのである。
- 翔に連れられて亨が来た際も、「ここだと身体が落ち着く」と述べている。
- その翔も八幡宮で手伝いをたまにしているが、普段は居ないので「誰?」と八幡宮関係者にすら訝しまれているようである。実兄なんですけどね、宮司の。
- また、従妹である影崎 和葉は、遠慮している節はあるが、時折訪れて相談事をしているようである。
- 冥術
- 倫理的にやってはいけない魔術属性の一つ。屍、霊魂といった分野に干渉する魔術。
- これによって強制的に格下の相手の魂を一瞬で抜き取り死に至らしめることや、骸になった生物をゾンビのように操ることもできる。
- ネクロマンシー/ネクロマンサーとは分類的に異なるが、前述のとおり近い魔術系譜である。
- アンジェラ・ディアヴォレッサはアーツの関係で行使できるがあまり巧みとは言えず、また本人もよほどの事情がない限りは行使するつもりもない心づもりでいるが――困ったことに「円卓」に冥術を得意とする者がいる。よりによってニコル・ド・アルザスである。
- もっとも、過去に冥術でやりすぎたことが原因で粛清される寸前まで行ったため、こちらも事情がない限りは行使することはない模様。
- 行使するのには適性が高くないとダメであり、とにかく習得・行使するのに難易度が高すぎる魔術系譜。使える人間がいない方が平和ですらある。
や行
- 八剣八幡宮
- 東京都某市にある、八幡宮の一つ。叢瀬八幡宮に比べるとだいぶ小さい八幡宮である。なので龍穴の上などにある社、というわけではない。
- 八剣 篝、八剣 藍の実家で、彼女らは神社系の血筋として退魔師の力を有している。
- 姉の篝は退魔師として強い素質を持つが、妹の藍はお世辞にも高い能力を有しない。
- 本来ならば、篝ないし彼女の配偶者になる人物が跡を継ぐはずであったが、娘二人が揃って退魔師となったために、跡継ぎ問題が密かに起こっている。
- 妖怪
- 日本古来より伝承になっていたり、後年都市伝説などで語り継がれてきた存在たち。
- 淫魔に比べれば頻度こそ低いものの天震災の際に具現化・変異し、淫魔同様に人を襲ったりして姦淫するものも存在する。
- 伝承的に鬼や天狗、河童などの基本的に知られる妖怪類やそれを模した妖怪もどきが主な存在であり、それ以外にも蛟のような水中タイプの蛇状の大型妖怪などもおり、想像以上に侮れない存在たちが多い。
- 固有名を持つ鵺やクチナワなどは伝承地域に出没するため、該当地域においては脅威のレベルを超えている。雑魚妖怪に比べると「伝承」要素によっては強力な部類。
- ただ、クチナワに関してはかなり気まぐれであり、伝承もあることで一部の蛇神信仰の対象になったりもしている。
- そのため、特に河童と退魔師との戦いにおける被害者はかなりの数に上っている。
- 久我 紫苑が襲われた胡は淫魔分類ではあるが、どちらかと言えば妖怪の要素が多くあり紫苑自体も襲われたときは「牛鬼」の姿の相手に襲われ姦淫、左前腕を喪失している。
ら行
- レイヴンズ7
- ブリテンがC.A.A.C.E.から離脱をすると同時に設立された、国独自の対魔機関。
- ドーバー海峡にストーンサークル群があるものの、不活発であったことから、設立当初は黒鳥 美影、マリア・ナイトレーヴェンら7人で構成されるだけの機関であった。
- とはいえ、いつまでも小規模で運用できる状態ではなくなり、5年後にレイヴンズ・ネストとして組織再編される。
- その際に美影は帰国、マリアを除く他の5人も異動となった。
- ブリテンにおける妖魔・淫魔はそれほど大量出現するとは言えないが、やたらとインキュバスやサキュバスなど夢魔に偏っている部分が多い謎がある。
- それ以外ではジャバウォックなど、国家に関連あるのが具現・顕現化して人を襲撃したり、淫行に及ぶ。
- 霊基タバコ
- 退魔師の一部で流行っている、霊力を一時的に高められるとされているタバコ。
- ある意味オクスリ的ドーピングであるが、退魔庁や、退魔師関係の団体の公的な見解は出ておらず、実効性があるのかどうかは不明。
- タバコ以外にも形状はあるが、一番ポピュラーな形がタバコである。
- タバコの形状の場合、未成年が咥えるだけで色々アウトなので、未成年者の退魔師に対する変な抑止力はあるようである。
- 風原 みなみが普段吸っているのも、これの一種。
- 霊鋼
- 霊力・法力・魔力
- 退魔師、エクソシストらの淫魔などに対抗する力の根源。
- 大きく分けて巫力(神社系)、霊力、法力(仏閣系)は東洋系、魔力(教会、魔術系)は西洋系に分類される。
- これらは生命力に依存する力であり、全ての退魔師やエクソシストたちの基本的な力の根源でもある。
- ヘヴンズ・フォールの発生により、古代から伝承されてきたオカルティズムの概念が世間一般に対する認識が強くなり、その力を具現化することとなった。
- それだけ、淫魔や妖魔の存在がこの世の害悪であるという、人類共通の認識・認知となった証拠でもある。
- 魔力、法力を除いては、生命力が強い=生命を産む力を持つ女性に多く宿り、退魔師の大半を女性が占めている。
- ただし、生命力が強いからといって必ずしも霊力が高いとは限らない。
- 男性で退魔師になれるほどの霊力などを持つ人間も少なからず存在し、活躍している例もある。
- 日本においては、特に法力・法術系は男性の比率が高い。
- また、西欧近辺における「魔力」は男性にも同等の能力が備わっており、日本に比べると男性の魔術師・騎士系エクソシストも多い。
- 逆に霊力などが高いから生命力が強いという図式は成り立つが、肉体的な強さとはまた別の話である。
わ行
- ワンオフV.A.M.P.S.
- アンジェラ・ディアヴォレッサが開発したV.A.M.P.S.のうち、初期に製作された複雑な機構を用いて通常の物よりもはるかに高性能な装備として仕上げたV.A.M.P.S.のこと。
- 当時、全部で12種類製作したが現状は数が減っている。
- ワンオフのV.A.M.P.S.搭載武器は「円卓」管轄であり、そうそう改造や改修が行われていなかったがアンジェラ帰還後には彼女の監修の下、ガブリエラ主導の下、フィリスらのプランなどで改修されている。
- さらにCCCNO社との技術協力などにより既存のワンオフV.A.M.P.S.を最新型に改修、新規設計・開発のものも現在は両者の協力によって開発されている(この際に解体されたものがいくつか存在した)。
- 基礎構造に用いられるのは、マスプロダクトV.A.M.P.S.と異なり、ステラアルジェントを多く使用(というよりは金属部は全部)。
- 現状のワンオフV.A.M.P.S.は、
- アンジェラ:PACV-000C「ディヴィニタ・マニ(divinità' mani)」
- ロザリア:PCCV-006EC「エキナセア(Echinacea)」及びPCCV-006TR「トリテレイア(Triteleia)」
- オルトリンデ:PCCV-008「ヴァルフォール(Valfoll)」
- カーレーン:PCCV-010J「フォルセティ(Forseti)」
- ファセリナ:PCCV-013D「ファシュリンガー(farshringer)」
- ディートリンデ:PCCV-014X「クルサード(Crusade)」
- ニコル:PCCV-015V「ヴィーヴル(Vouivre)」及びPCCV-015G「ガルグイユ(Gargouille)」
- マリア:PCCV-016X「エグゼキューター(Executor)」
- レイン:PCCV-019C-02「アクシズ・バイオネットII(Axis Bayonet type-2)」
- アリーシャ:PCCV-020V「インディグナント・パニッシャー(Indignant Punisher)」(020S「ソル(Sol)」、020L「ルナ(Luna)」を含む)
- の10人。型番に関しては別項目でも記述されているが、一部を除けば基本的に「PCCV」と席次ナンバーである。
- 湾岸区
- 妙神岩を取り囲むように東京湾を埋め立て、退魔庁本部を設立させた東京都第24区のこと。
- ストーンサークル群から円状に外側に向かうにつれて開発されていったため、地理的な中心地は現在は再開発地区となっており、人がほとんど介在しない土地となっている。
- 東京都における淫魔・妖魔事件の多くが妙神岩を有する同区で発生しており、退魔師の多くが居住する街である。
- また、行政・民間ともに隠語として「旧市街区」を「24区」、「新市街区」を「25区」と呼ぶことも多い。
英数字
- C.A.A.C.E.
- Counter-Agency assault to Creatures in Europe.の略称であり、欧州における対魔獣・魔物の最大組織。
- ヘヴンズ・フォール後、ある程度の後に発足したエクソシスト組織。
- 日本語による定義は「欧州魔物対策討伐機関」であり「宗教としての組織」ではなく、あくまでも「エクソシストの統括組織」。
- 「C.A.A.C.E.」は「退魔庁」とは違い、公の登記では私的機関のため、国家間との協力はあくまでも国と国のような形ではない。
- 役所的な色が濃いため、本来の宗教の教会という当たり前の施設に所属するエクソシストも多い。新興宗教系もすべて「エクソシスト」が存在していれば所属を認められる。
- また「欧州」と名称はついているがアメリカへの派遣、西アジア、北部アフリカなども稀ではあるが案件が発生するので対応することもあり、広大なネットワークを持っているため退魔庁に比べると非常に大きな組織である。
- 本部はイタリアのジェノヴァ、現代表はキサナドゥ王国第三子・王女のソフィア・エルドレッド・キサナドゥ。
- 上層部は「円卓」と呼ばれるトップ数人の会議によって組織の指針が決められていたが、ソフィアの代になって所属するメンバーの個人情報が「ごく一部を除き」公開されている。
- 組織構造はC.A.A.C.E.上層機構「円卓」をはじめ、正規兵団「スクード」、研究機関「ヘプタグラム」、特務機関「S.W.E.E.P.」、内務機関(長:クロエ・ネブローザ)、外務機関(長:リハルド・ヴェルトミュラー)によって構成されている。
- 退魔庁と決定的に違うのは「多国籍協力組織」であるということである。組織構図に「内務機関」「外務機関」が存在するのもそのためであり、本拠周辺地域のリヒテンシュタインやスイス、ドイツ、イタリアなどから多額の資金援助も受けており、対魔物用の兵装開発や高額な武装である鎧装は各国の資金援助とCCCNO社の支援があるからこそ開発できているのである。
- その代わりに、C.A.A.C.E.側もジェノヴァ付近や大型の支部付近においては通常の学校運営やエクソシスト養成施設設立、インフラ整備や公共事業の協力など様々な分野に尽力し、地域の活性化を促進させる事業を行っている。
- C.A.A.C.E.研究機関「ヘプタグラム」
- C.A.A.C.E.内組織として設置されている研究施設。研究開発費として正規兵団を上回る予算が割り振られているほどである。
- 「ヘプタグラム(heptagram)」とはギリシャ語で「七芒星」を意味し、錬金術に関係のある単語である。
- 室長はC.A.A.C.E.上層機構「円卓」には所属していないガブリエラ・メリクリウス。
- 副室長に年齢に見合わずフィリス・エクモート、アンジェラ・ディアヴォレッサ、キルケー・ラーゼスら錬金術関連の「円卓」勢や、他にも十数名といった研究者が所属している。
- 逆に言うと秘匿技術も作り放題ではあるのだが、単純に室長と副室長が優秀すぎるのとそれについていけるだけの研究員が少なく、新人がきても追いつけなければ辞めていってしまうという、割と人的リソース的には酷い環境でもある。
- 特筆するところとしては、上役側には女性が多いが研究員自体は男性の方が割合は多い。
- C.A.A.C.E.上層機構「円卓」
- 文字通りC.A.A.C.E上層機構であり組織の全体運営会議を行うための機関であるが、細かい運営内容は各部署組織から挙げられてきたものを議論・決裁をする機関である。
- 現在のC.A.A.C.E.の代表は女性のため、「2:The High Priestess」の暗示の席を有している(その代わり「5:The Hierophant」が空席)。
- 席次は大アルカナに由来しているが「The High Priestess/The Hierophant」という席次が代表にあたるせいで、ヴァチカンとは若干関係が悪かったのだがロザリア・セラフィーニの派遣によって密接な連携を取る形になった。。
- また、「11:正義」と「20:審判」は必ず誰かが座することになっている。
- 現メンバーは「ドラゴン庭園騒乱」の影響によって、C.A.A.C.E内でもハイレベルの人員が揃っている特殊戦闘部隊の様を呈している。
- なお、
人材マニアソフィア・エルドレッド・キサナドゥの影響で、今の「円卓」はアルフォンソ・メイザース以外は全員女性の状態で、フィリス・エクモートを除けば全員が戦闘要員として出撃することすらある。
- 作戦本部担当のアイリス・H・バルカは、情報担当部の面々とやソフィアら共にホバートラック型歩兵戦闘車を大きく改造した通信に特化した車両周辺に滞在することが多い(巻き込まれないわけではないんだ……)。
- C.A.A.C.E.情報作戦局「ストラテジア」
- C.A.A.C.E.設立後、「円卓」「スクード」に続いて設立された部門。
- もっとも、「スクード」が設立されたのはC.A.A.C.E.誕生からそれなりの時間が経過しているため、組織的に見れば新しい部門ではある。
- 衛星映像、画像や通信の他、幅広いネットワークを用いてC.A.A.C.E.の戦闘部門の作戦指針を決定することが多い。
- 「ストラテジア(Strategia)」はイタリア語で「作戦」を意味する語。
- 現在の局長は「17:The Star」のアイリス・H・バルカ。アイリスは基本「円卓」付であるが、「スクード」全体の作戦指針を決定することもある。
- C.A.A.C.E.正規兵団「スクード」
- C.A.A.C.E.直轄の正規兵団。「スクード」は「Scudo」でイタリア語で盾を意味する。
- 基本的に欧州各地で活動している個人レベルのエクソシストはこの中には構成されていない。
- 構成人数はおおよそ5000人。直轄がおおよそ3500人前後、近隣国からの協力派遣兵士が合わせて1500人ほど。交代制で入れ替わるため、実働的には2000~2500ほどになる。
- エクソシスト中心で構成されているが、各国から支援を受けて交代制で一般兵もそれぞれ一定数所属。本拠地ジェノヴァ周辺を前提とした、防衛や討伐などを主な任務としている。
- 人員は男女混合で「円卓」とは異なり男性の方が割合的には多い。「円卓」も一定期間で所属者が入れ替わるのでソフィア体制における人数比がたまたまそうなっているだけである。
- 前兵団長ランベール・フェネオンの殉職に伴い現団長はレオナルド・アミエバ。
- 当然ながら国家規模の戦力を上回ることはなく、魔獣討伐や非合法問題組織などの排除目的のためだけの集団である。大部隊で動くときは魔獣の大発生や大被害を前提としたことのみで、それ以外は小部隊での周辺国の警備などが主。
- 退魔庁と同じく、「スクード」の部隊や多人数移動の際は歩兵戦闘車タイプのホバートラックを中心にして行われる。製造者に関しては地域によってまちまち。
- 「スクード」の基本兵装における銃火器についてはシューティングスター・ファイア・アームス製が基本で、稀にカスタマイズしたものを所持している者もいる。
- 「円卓」所属者のようなアーマージャケット系を装備するものもいれば、団長のレオナルド・アミエバのように何重にも薄手の強力な布系の装備を重ね着する者もいる。
- C.A.A.C.E.特務機関「S.W.E.E.P.」
- 「円卓」直轄の組織内部の制裁などを行う機関。いわゆる暗部組織である。「Secret Workes execute enemy Persons」が正式名称。
- 退魔庁で置き換えるならば外部組織である公安調査庁や公安警察にあたるが、S.W.E.E.P.は暗殺やそれ以上のことも平然と行うため真っ当な機関とは言えない。
- ソフィア体制になってから設立された組織で、元々ファウスト・ザンパッリョーネが私兵として用いていた「粛清者(デリーター)」を公式化した形である。
- 当然ながら非公開組織であり、ソフィアは設立に反対していた。
- 局長はファセリナ・オルブライトが旧知の間柄として招聘したダルジィ=ブロンウィン。
- 外部の人間を入れることに対して反発はあったが、最終的に招聘と就任が決定された。
- CCCNO
- 榊原百合奈が率いる、日本に本部のある世界的な巨大複合企業体。基本的に「シースリー社」などの略称で呼ばれる。
- 世界最大級の企業体の一つであり、特に軍事技術関連では突出したものを持っている。
- 企業体としての正式名称は「Comprehensiv Conglomerate Coordination Nexus Organization」(包括的コングロマットの調整ネクサス機構:複数の異なる事業分野および企業を統合、調整、統括する組織)。
- 通信ネットワークや軍需産業部門だけでなく、医療や一般向けまで幅広く組織が存在する。
- 本部は日本にあるが、主に北米などで軍事用研究・産業が盛んであり、国軍以外で相当な武力行使が可能だが、紛争が発生でもなければその軍事力を動かすことはまずない。
- 現状の怪奇現象(淫魔・妖魔・魔獣)案件に対して「装備生産」は行っているが「兵力的リソース」は所持せずに専門機関と連携を取っている。取引先最大手は「欧州魔物対策討伐機関」。つまりC.A.A.C.E.である。
- CCCNO社(便宜上全ての組織を含めて~社とする)は「C.A.A.C.E.」と緊密な関係であり、量産銃火器(S.S.F.A.社が担当)を基本的に除いた試作装備などの受注、アンジェラらの設計を基に「円卓」のワンオフ鎧装の製造などを行っている。専用武器に関しては魔術・錬金術的な秘匿技術が多い関係もあり関与できない物も少なからず存在する。これに関してはCCCNO社も承諾済みの案件。
- C.A.A.C.Eや個人エクソシスト、ギルド所属エクソシストらが所持するV.A.M.P.S.のマスプロダクトモデル生産はほぼCCCNO社製。
- 日本を除いた他国の退魔機関との結びつきも強いが「C.A.A.C.E.」に比べると小規模のために取引先としては大きくない(特にレイヴンズ・ネストは好意的ではなく、マリア・ナイトレーヴェンは本国では「円卓」時の専用装備を使用しなかった)。
- ある日本においては、退魔庁の科学研究部との技術情報提携がが主。国防上の理由で私兵保有もかなり制限されている。
- ただ、CCCNO社が日本の退魔師業界から排斥されているというわけではなく、国によって大きな制限をつけてられ不便を強いているものの、技術提供という面では大きな役割を果たしている。
- 退魔庁科学研究部では、加藤 治章が独自開発したもの以外にも、CCCNO社から得た情報によって発展した分析技術の取得・新素材の製造を可能にした(相応の独自技術も取引としてCCCNO社へ提供している)。
- これだけの存在であるが、国内の他企業に対して排他的な対応は取っておらず、むしろ国内の評判は非常に高い。
- ただし、これらの表の顔だけが全てではなく政治的な圧力など裏の面でも強固な力を持っている。
- V.A.M.P.S.
- 正式名称を「Variable-Additional-Magic-Powers-System」(可変式魔力付与機構)といい、V.A.M.P.S.はその略称である。カタカナ表記では「ヴァンプス」となる。
- 特殊な銀製の実包タイプのカートリッジに魔力を貯蓄し、リロード機能を有する武器に装填、魔力を武器に付与する際にチャージ、排莢させる機構。
- これによって魔力の低い者でも、他人の力によって高い攻撃力を有することが可能となった。
- しかし、この技術はC.A.A.C.E.の秘匿技術とされ、欧州地域以外では普及していないシステムであった。
- 複雑な機構であることもその理由の一つであるが、整備等が定期的に必要であり、そのノウハウが他の地域ではないために流出しても模したものを作るのが難しかった。
- 大元のシステム開発者はアンジェラ・ディアヴォレッサであるために彼女が失踪した際に一時危険視されたが、調査・研究を経て安全が確認されて現在も使用に至っている。
- 改修にガブリエラ・メリクリウスらがかかわっており、アンジェラがシステム開発した当初に設計・生産されたマスプロダクトモデルより性能が各段に上がっているものが多い。
- 現在はCCCNO社の協力のもと、C.A.A.C.E.には多岐にわたるV.A.M.P.S.が試作から制式まで提供されており、現行の改修モデルが度々リリースされている。
最終更新:2025年04月23日 02:45