■ 六黎會(ろくれいかい)


――錆華市・上層区域を裏から支配する、格式と血で築かれた闇の幕府。

■ 組織の性質


種別: 裏社会の頂点に立つ伝統ヤクザ組織
拠点: 錆華市・上層区域「黒霞苑(こっかえん)」
構成: 戦闘部門を持たず、幹部級のみが超一流の個人戦闘力を誇る。
思想: 組織内部には深く人間至上主義が根付いており、異能者や獣人は忌避されている。
支配形式: 国家・企業・研究機関との裏の繋がりによる静かな支配。力を見せずに都市を牛耳る。


■ 白狼(ばいらん)との関係性


「白狼」は、かつて六黎會に所属していた“獣人の少女”であり、「小狼(シャオラン)」組織内ではという名を与えられ呼ばれていた。
  • 幼少期に両親を喪い、六黎會に拾われる。
  • 組織内では唯一、異種族に理解を示す幹部・城賀 玄吾(じょうが・げんご)の庇護のもと育てられる。
  • だがその実態は庇護ではなく、「獣の忠誠と能力を飼い慣らす」実験的な使役。
  • 他の幹部や構成員たちからは露骨な差別を受け続けるも、白狼自身は一切の感情を表に出さず、任務をこなし続けた。
最終的に、師と慕っていた育ての幹部「狼」の死と、その“恋人”の処分をきっかけに六黎會を離反。狼の後ろ姿を倣うように現在は「白狼(ばいらん)」を名乗り、かつての“麗”という名を過去に封じている。



■ 幹部たち(白狼との関係含む)


● 【首領】黎 宗玄(くろう・そうげん)

六黎會を束ねる長老にして、“純血”と“格式”を至上とする思想の体現者。
異能や獣人を「人の社会の秩序を乱す存在」と断じており、白狼の存在にも明確な侮蔑を向けていた。
白狼が組織にいた時代は、あくまで「狼の顔を立てて見逃していた」だけで、今は敵対者として存在を消すべき対象と見ている。


● 【三座の一人】城賀 玄吾(じょうが・げんご)

六黎會における異端の男。
異能や怪異を“化け物”と断じつつも、冷静にその力を“人の道具”として扱おうとする。
白狼はこの男の下で「試され、使われ、仕込まれた」。
“無口で忠実な獣人”を「最も理想的な兵」として調教しようとしていたが、白狼の心の奥底にあった“人としての誇り”を見抜けなかった。
現在も白狼を「逃げた優秀な獣」として惜しみ、再捕獲を命じている。


● 【三座の一人】善導院 千景(ぜんどういん・ちかげ)

六黎會の資金と情報操作を担う冷徹な実務家。
飄々とした態度の裏に、“非人間的な合理主義”を持つ。
白狼の離反も「一匹の獣が逃げただけ」と一笑に付すが、裏では白狼の情報を逐一買い取らせており、
「次は売るか、殺すかだね」と言って憚らない。



■ 六黎會の掟(特記事項)

  • 異能者・獣人・怪異の存在は六黎會において“例外なく異端”とされる。
彼らに手を貸す者もまた異端と見なされ、制裁対象となる。
  • 裏切り者に対して「報復」ではなく「完全抹消」が原則。
六黎會を裏切った者の記録・人脈・家族までも抹消し、社会的に“存在しなかったこと”にする。
  • 組織には戦闘部門は存在しない。
なぜなら幹部一人ひとりが、一個中隊に匹敵する実力を持つからである。


最終更新:2025年05月26日 01:48