基本情報



略歴

アトレティア国将軍。
ジェルダーと激しい手柄争いを繰り広げていたが、2954年にアトレティア国がリゼルバ国を陥落させたとき、ジェルダーが戦略の要所であるリゼルバの指揮官に任命されたのに対して、ゲルジュは引き続き前線に送られ、ここで両者の間に決定的な亀裂が生じた。

ゲルジュはその後モルコア国に駐屯、まだ神器衆でなかった頃のサウラと戦場で何度かぶつかった。(ただし、互いに無名時代の為正確な資料は残っておらず、あくまでも本人達の回想で語られたのみである)

モルコア国駐屯後の戦場での手柄により、各国に派遣されたダルスバード艦隊を任される指揮官の一人となる。

しかし、アーズ国が本格的に各国に駐屯するアトレティア国軍の駆逐に乗り出した為、ザールック3325年のモルコアの戦いにおいて敗北、敵勢力となっていたセロナバルス国領土を強引に横断して、命からがら本国へ帰還するが、敗北の責任をとらされ兵卒に格下げされ、私怨渦巻くジェルダーの配下に配属させられるという屈辱を味わう。

3326年5月、五カ国連合会談で結成された連合軍によるリゼルバ攻略戦を相手に奮戦、アルスレーナの蛮行によって連合軍は内部から瓦解、敗北寸前からの逆転勝利を敵からプレゼントされることとなるが、その勝利の宴においても、ジェルダーから冷遇される。

翌3327年4月第二次リゼルバ攻略戦が勃発。この戦いの数日前、彼の元を単身訪れたサウラの説得により、戦闘中の寝返りを約束する。
あくまでも口約束であり、本当に実行されるか不安の中での戦いであったが、ゲルジュはこれに応え、リゼルバ攻略の立役者となる。

それ以後はアーズ国の将軍として、3328年チャリオスの戦いに参戦。
3329年には最大の激戦として戦史上に名前を刻むリゼルバの戦いにおいて、宿敵ジェルダーを討ち取り遺恨を晴らす。

しかし、3331年ルクフェルの戦いセルカティーナによって討ち取られた。
彼の戦死の報告を聞いたサウラは、詳細を聞くより前に「ゲルジュを討ち取れるなんて、セルカティーナしかいない」とつぶやいたという。


人物

  • 常に敵対する陣営にいたサウラとゲルジュは、兵卒だった時代互いに全力を尽くして何度も戦いあい、「敵との友情」という奇妙な関係を築いていた。これが後の寝返りに繋がるが、ゲルジュは後になって、「この感情は、古今東西様々な戦場で発生するのだが、自分が死力を尽くして戦っている相手なのだから、きっと相手も能力的にも人格的にも完成度の高い者なのだ…という、自分を美化する感情が生んだ錯覚なのかもしれない」と語った。
  • 策士として戦局を動かしたジェルダーに対して、あくまでも一人の戦士として最前線で戦うことにこだわったゲルジュ、リゼルバ陥落時の二人の扱いの差は、ある意味では妥当なものであったが、自らの拳での戦いに拘るゲルジュとしては納得のいかないものであった。


関連項目



最終更新:2024年06月29日 04:53