| 塔野高速鉄道125系電車 | |
| 基本情報 | |
| 運用者 | 塔野高速鉄道 |
| 製造所 | 船橋重工業豊崎工場 |
| 製造年 | 2025年~ |
| 製造両数 | 20両/230両(予定) |
| 運用開始 | 2025年7月13日 |
| 主要諸元 | |
| 軌間 | 1,067mm |
| 電気方式 | 直流1500V(架空電車線方式) |
| 最高運転速度 | 120km/h |
| 設計最高速度 | 130km/h |
| 起動加速度 | 3.3km/h/s |
| 減速度 | 4.2km/h/s(常用) 5.0km/h/s(非常) |
| 車両定員 | 本文参照 |
| 全長 | 先頭車:20,120mm 中間車:20,000mm |
| 自重 | Tc1車,Tc2車:32.8t M1車:35.6t M2車:35.4t T車:27.8t |
| 全幅 | 2,980mm |
| 全高 | 4,050mm |
| 床面高さ | 1,125mm |
| 台車 | ボルスタレス空気ばね台車 電動車:FHB-1183系 付随車:FHB-1182系 |
| 主電動機 | かご形三相誘導電動機 FEI-IM120E1 |
| 主電動機出力 | 210kW |
| 駆動方式 | TD継手式中実軸平行カルダン方式 |
| 歯車比 | 99:16(6.19) |
| 制御装置 | フルSiC-FET素子VVVFインバータ制御 |
| 制動装置 | 回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ (全電気式) |
| 保安装置 | 本文参照 |
開発の経緯
青葉浜線では開業以来91系が運用され、その更新時期を迎えるにあたり混雑の激しい青葉浜線に導入する新型車両は拡幅車体とすることとした。そのため、当初は2021年度に「121系」としての導入を目標として船橋重工業の都市間近郊電車/特急電車プラットフォーム「CityConnect」をベースとした開発が行われていた。しかし、CityConnectの走行装置では乗車率が高い際に加減速性能の低下が許容値を上回ることが判明し、いったん計画を白紙として車体の新規設計を行うこととした。一方で91系の置き換え自体は予定通り2021年度から行うこととなり、新しい通勤形電車ブランドである「F-sharp」の第1弾としてすでに完成していた走行機器と105系後期車より採用されていたストレート車体を組み合わせる形で121系(実際に導入されたモデル)を製造した。これは塔野線の105系前期車から6扉車を取り除き八真線に転属させる計画で製造予定だった分の車両を前倒しで製造したものであり、将来的には塔野線への転属を見込んでいるものであった。121系製造開始後に改めて車体の設計が行われ、本来の計画通り青葉浜線用の拡幅新形式として開発されたのが本形式である。F-sharpを採用した塔野高速向け車両としては121系に続く第2弾となる。
車両概説
車体
車体は車体長19,500mm(先頭車は19,620mm)、車体幅2,940mmの拡幅車体で、片側4か所の両開き扉を持つ。台枠の一部分以外にはステンレス鋼を用いた軽量ステンレス製であるが、雨どいを垂直に立ち上げ側面に飛び出さない形の新車体を採用。従来車両では雨どい部分を車両限界に収めるため側面外板がわずかに内側に傾いていたが、本形式では垂直に立ち上がっている。車体各部の溶接は連続レーザ溶接とし、水密性を確保している。隅柱を45度に切り取った部分には補強を設置し、オフセット衝突時に互いに離反させる構造としたことでテレスコーピング現象を防ぐことを狙っている。
屋根構造では横風による抵抗を小さくするため、空調機を設置する部分以外のランボードを省略した。また屋根は落雷時の電磁シールド材を塗布し、夏季高温時の熱線反射率を高め室内の冷房効率を上昇させるため白色に塗装されている。
前面は3分割された左右に若干の後退角をつけた直線形状で、将来的に他線区に導入する際に貫通扉を容易に設置できる3枚窓形としている。前面部分はステンレスの構体の上に一体成型のFRP材を貼った形で、事故による損傷時にFRP材の交換による簡易な修理で済む構造である。前照灯・尾灯は窓上左右に1対ずつ備える。
種別・行先表示機はフルカラーLEDとし、前面・側面ともに縦32ドット、横192ドットのものを装備する。前面は種別+行先を日英併記で固定表示、側面のものは種別・行先と次駅を日英交互表示する(前面と同様の表示パターンを選択することもできる)。また側面には車上スピーカーを片側あたり2基搭載、乗降促進放送などを流す機能がある。LEDは従来のものより輝度が上昇した新型のものを採用している。
側窓および妻窓は緑色の熱線吸収ガラスで、側窓は扉間のものが非対称分割され右側の大きな方のみ下降式、車端部と妻窓は固定式である。
扉の右側には始発駅や待避時の室内保温/保冷用にドアボタンを備える。
車内
先行して登場した121系とは共通点が多い。
車内見付けは標準的な扉中心間隔4,820mmの4扉オールロングシートで、F-sharpの標準的な部材を採用した。座席は扉間7人掛け/車端部3人掛けで1人当たりの着席幅460mmのバケットシート。モケットは背もたれ部が一般席は青色、優先席はオレンジ色、座面部分は共通でグレー系のそれぞれドット柄である。袖仕切りは居住空間を広く見せるために半透明の素材を一部組み込んだ。吊り手棒・袖仕切り・スタンションポールは連続的な曲線で接続したロールバー構造とすることで、車体の補強としている。この構造は1両あたり6か所に設置している。
床材は青みの灰色系で、中央部のみ明るい色としてストライプ形のグラデーションを施している。これは足の投げ出し防止を企図したもので91系以降で採用されている塔野高速の車両に共通する特徴のひとつ。
荷棚の棚部分はアルミニウムの一体成型とし、高さを従来車の1,680mmから1,650mmに変更している。つり革は高さ1,650mmのものの中に高さ1,550mmのものを混在させ、優先席部分ではオレンジ色の目立つもので高さをすべて1,550mmにそろえている。側窓にはフリーストップ式のカーテンを備える。
本形式では車内の中吊り広告を減少させ代わりにデジタルサイネージを配置している。これまで扉上の液晶ディスプレイで表示していた「TRチャンネル」に加え、扉間の窓上には21インチ級液晶ディスプレイを3基ずつ配置し、「TRチャンネル・まど上」として3画面を連続的に使うなどのこれまで実現できなかった広告放送を行っている。また、妻面の扉上部にも1画面を配置し「TRチャンネル・サイド」を放送する。
側扉は内側に化粧板を貼った複層ガラスのもので、ドアエンジンは船橋重工業製車両では標準型のリニアモータ式。片側4扉中3扉を締め切る3/4扉締切機能のほか、ドアボタンによる半自動扉機能があり、乗務員室より車両単位で設定可能である。扉の中央部と出入り口部の床面には黄色の警戒色を配置している。扉の開閉表示灯は扉上及び横に配置され、開扉時は横の緑色が、閉扉時は上の赤色が点滅する。
妻面の貫通路には引戸を配置している。本形式よりアシストハンドルを追加し、ゼンマイによる自動閉扉機能を備えている。開扉方向はすべて右側。
扉上鴨居部には17インチ級の液晶ディスプレイを2基ずつ搭載し、左画面では「TRチャンネル」による広告放送、右画面で次駅案内などの旅客案内表示を行う。
本形式ではすべての車両の車端部にフリースペースを設け、その部分は床材をオレンジ色としたうえで車いす・ベビーカーのピクトグラムを配している。これを含め車端部はすべて優先席となっている。