海外版について
オリジナルのセプテントリオンをSNES(Super Nintendo Entertainment System、スーパーファミコンの海外版)に移植した北米向け海外版もあるため、ここではオリジナルとの違いについて整理します。
なお、speedrun.com でのRTAの記録は、ほとんどがこの海外版によるものです。
なお、speedrun.com でのRTAの記録は、ほとんどがこの海外版によるものです。
おおまかな違い
ゲームシステムはほぼそのままとなっていますが、幾つか細かい違いがあります。その概要を以下に挙げます。
- タイトルおよびリリース時期
海外版はタイトルが“S.O.S”に変更されており、1993年5月の日本版リリースの約1年後、1994年4月のリリースとなっています。なお、発売元は日本版がヒューマンなのに対し、海外版はビック東海となっています。
- 言語の違い
当然と言えば当然ですが、日本語表記になっていた各種メッセージ ( 主にキャラの会話 ) は、全て英語になっています。加えて、メッセージ表記が最大2行から4行に変更されています ( ジェフリー・アランの会話で確認済 )。なお、翻訳しきれなかったのか、ところどころセリフが欠落している ( 会話モーションになっているがメッセージが出ない ) ように見えるところがあります。 - ストーリー・キャラ設定の違い
ストーリー的な大きな変更は特にないのですが、キャラ設定が若干変更になっているところがあります。 - バグの修正
一部バグが修正されています。特に大きなものとしては、スミス一家(クーパー・パメラ・ステイシー)がジェフリーで救助不可だったバグが修正され、ちゃんと救助可能になっているものがあげられます。 - 要素の削除
バーが閉鎖され入れなくなりました。それに伴い、バーにいるレイトン・ペインズも廃止扱いとなっており、会えなくなっています。
日本版のプロローグでバー近くにいた酒を嗜む人もいなくなっているため、酒に関わる話がタブーとして廃止されたのではないかと思います。 - ポイントの調整
要救助者のうち高ポイントだったキャラのポイントが全体的に下方修正され、エンディング分岐の閾値である25pt達成の難易度が上がっています。逆に一部キャラでは上方修正があり、救助するインセンティブが増しています。 - オープニングの調整
日本版では電源ON/リセット後に1度ボタンを押すとすぐキャラ選択画面になりましたが、海外版では一旦タイトルロゴを経由します。また、導入のストーリー部分の英語の文章に修正が入っています。
キャラの調整
以下、キャラの調整点につき整理しています。基本的には点数の調整がメインで、キャラ廃止やバグ解消を除いて条件等の変化は見られませんでした。ポイントとしては次の通りです。
- バーにいるレイトン・ペインズは廃止
- ジェフリーでのスミス一家救助不可バグ、アンジェリカのポイント不均衡状態の解消
なお、足を怪我しているパメラは、ジェフリーによる治療の効果として体力上昇の恩恵が得られます。 - 分かり易い高得点キャラのポイント下方修正
- 脱出ルート上のスミス一家(ステイシー-2)、ジャック(-1)
- ケイト・アンジェリカのペア(アンジェリカ-1)、アラン(-1)
- レドウィンの重要キャラのステラ・ハリー姉弟(合計-5!)
※ジャックの分も合わせると合計-6!!
- 不遇なキャラのポイント上方修正
- アンナ・フランクのペア(合計+2)
- ポイント0だったルーク(+5)、ジェフリー(+4)
以下、キャラ一覧です。要救助者一覧の一覧と形式と併せてご覧ください。なお、ポイントの下方修正分については赤字で、上方修正分については青地で記しています。また、海外版の通称については、ゲーム内で表記ゆれ ( KleiverとCleiver、MaryとMarrieなど ) も見られるのですが、一番尤もらしいのを選んでいます。
| ID | 通称 | 海外版通称 | pt. ()内日本版 |
状況 | 備考 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| キ | レ | ル | ジ | |||||
| a | エイミー | Amy | 4 | ☆ | - | - | - | |
| b-1 | クーパー | Cooper | 2 | ○ | ○ | ○ | ○ | ジェフリーでの救助不可バグ解消 |
| b-2 | パメラ | Pamela | 4 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| b-3 | ステイシー | Stacy | 4(6) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| c | ジャック | Jack | 5(6) | ○ | ☆ | ○ | ○ | |
| d | ヘンリー | Henry | 2 | × | ▲ | × | ▲ | |
| e | テンダー | Tender | 3 | × | ○ | × | ○ | |
| f-1 | ステラ | Stella | 4(6) | - | ☆ | - | - | |
| f-2 | ハリー | Harry | 4(7) | - | ☆ | - | - | |
| g-1 | アンナ | Anna | 6(5) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| g-2 | フランク | Frank | 3(2) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| h | ミラー | Miller | 3 | × | ○ | × | ○ | |
| i-1 | ペインズ | - | -(3) | - | - | - | - | キャラ自体を廃止 |
| i-2 | レイトン | - | -(2) | - | - | - | - | |
| j | ラットラー | Rattler | 2 | ○ | - | - | - | |
| k | ネルソン | Nelson | 3 | - | - | - | ○ | |
| l-1 | クレイバー | Kleiver | 3 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| l-2 | バーバラ | Barbara | 5 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| m-1 | アデラ | Adela | 4 | ○ | ○ | ○ | ☆ | |
| m-2 | ジェフリー | Jffrey | 4(0) | - | - | ○ | - | |
| n | リチャード | Richard | 3 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| o | マリー | Mary | 8 | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | |
| p-1 | ケイト | Kate | 6 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| p-2 | アンジェリカ | Angelica | 4(5) | ○ | ○ | ○ | ○ | ジェフリーのみptが違う点は解消 |
| q | キャスリン | Katherine | 6 | ○ | ○ | ▲ | ○ | |
| r | ルーク | Luke | 5(0) | ○ | ○ | - | ○ | |
| s | フランソワ | Francoise | 4 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| t | アラン | Alan | 4(5) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| u | イスメイ | Ismay | 2 | - | - | ☆ | - | |
| v | ミッシェル | Michael | 3 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| w | エイカーズ | Akers | 2 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ストーリー・キャラ設定の違い
- キャプリス(Capris Wisher)関連
- 名前の綴り
キャラクター選択画面でのキャプリスの乗船券での綴りが、CapliseからCaprisに変更されています。ゲーム中のメッセージでのキャラ綴りもCaprisの方に合わせられています。 - エイミーとの関係
日本版で「義妹」となっているエイミー(Amy)は単に"sister"と表現されています。ただ、別に「実妹という設定に変更された」というわけではないようで、取扱説明書にはエイミーが「後妻の娘」である旨 ( 原文では "the daughter of Capris's soldier father and his second wife" ) 明記があるため、設定的には「義妹」のままのようです。
- 名前の綴り
- ガードナー(Redwin Gardner)関連
- 職業
ガードナーの職業が、牧師(minister)からカウンセラー(counselor)に変わっています。それに伴い、「牧師さん」ではなく"Mr. Gardner"という呼び方をされるようになりました。
また、各所にあった神様を連想させる表現も変更されています。
※ガードナーに関わる話ではありませんが、上層にある教会からも十字架・イエス像がなくなって謎施設化しているという違いもあり、全体的に宗教的な描写自体が避けられているのかも知れません。
※実は、中層・底層をつなぐ船首側大階段のところにある像もなくなっていることを教えていただきました。これも宗教上の話かもしれません。 - お酒絡みの表現
プロローグでの酒に酔ったような描写がなくなり、単なる船酔いのような表現に改められています。これもバーの閉鎖と同じく、お酒絡みの話の廃止の一環かもしれません。
- 職業
- ルーク(Luke Heinz)関連
- 名前の綴り
キャラクター選択画面でのルークの乗船券での綴りは Luke Hainze のままですが、エンディングでのフルネーム表記は Luke Heinz になっています。 - 重要キャラの立場
重要キャラであるイスメイ(Ismay)が、船のオーナーではなく船長(captain)に変わっています。しかし、フィリップス(Philips)船長はそのまま存在しているので、同じ船にダブル船長という良く分からない状況になっています。
- 名前の綴り
- ジェフリー(Jeffrey Howell)関連
- 名前の綴り
キャラクター選択画面でのジェフリーの乗船券での綴りが、JefferyからJeffreyに変更されています。ゲーム中のメッセージでのキャラ綴りもJeffreyの方に合わせられています。
- 名前の綴り
- その他キャラ
- キャスリンの失った人
クラブにいるキャスリンについて、日本版では兄(名称不明、内部的にはロバート)を失ったという設定でしたが、海外版では夫のショーン(Sean)を失ったという設定になっています。
- キャスリンの失った人
バグ等の修正
裏技・ネタで紹介した裏技等の再現性について情報を整理します。
まず、明確に修正されたバグは次の2点です。
- ジェフリーでのスミス一家救出不可バグ
スミス一家との会話イベントにおいて、以前はYボタンでのパメラ治療後に話が進行しませんでしたが、海外版ではちゃんと進行して救助までできるようになっています。 - 制御室バグ(エピローグ参照バグ)
ジェフリーの場合だけ、なぜかエレベータ制御室のキャラに話しかけることでエピローグの話が出てきてしまうというバグがありましたが、海外版では発生しません。
しかし、その他ほとんどのネタは同じように発生するようです。
まず、隠し操作のサウンドテストモード、裏技の「デスバシルーラ」「再合流バグ」「ロストワープ」は、全て同じように使用できます。
それ以外のバグあるいは不可解な事象として再現を確認しているものは以下の通りです。
※単なるネタは再現確認対象から省いています。
まず、隠し操作のサウンドテストモード、裏技の「デスバシルーラ」「再合流バグ」「ロストワープ」は、全て同じように使用できます。
それ以外のバグあるいは不可解な事象として再現を確認しているものは以下の通りです。
※単なるネタは再現確認対象から省いています。
- 没キャラメッセージ参照バグ
日本語メッセージが英語に翻訳されて再現します。機械的に翻訳対応したのかな…という感じです。 - なぜか落下死する同行者
ボイラー爆発後の裏エリアの煙突のようなだだっ広い場所で、ジャンプで画面切り替えを行った時に、大した落下距離でもないのに同行者が落下ミスになる現象の再現を確認しています。 - キャラコラボイベントで起こる妙な事
ロスト状態のミッシェルとキャスリンとで発生する、「ロスト状態のミッシェルでも演奏を始める」「演奏開始直後、ゲームスピードが倍化」「ゲームスピード倍加中に部屋を出るとフリーズ」の再現を確認しています。 - ミス復帰時の残り時間表示歪み
- 不可視の掴めるオブジェクト
- 後追い落下時の道連れ全滅
また、日本版にはなかったバグとして、次のようなものが見つかっています。
- エンディングでの名前違い
主人公が生存するエンディングにおいて、ルーク以外の主人公でクリアしているにも関わらず、生存者一覧で挙げられる名前がルーク(Luke Heinz)になるケースがあるようです。(キャプリスやレドウィンのベストEDで確認)
誤情報疑い
海外版に関する各情報で、実際にプレイして確認してみると合わない点が幾つかあり、誤情報ではないかと疑っています。気付いたものを以下に挙げます。
- 取り扱い説明書のYボタンの説明
Yボタンの説明の中で、"Used to move passengers who have joined your party to your position." や "Use the Y Button to start the passengers moving." という表現があり、これを見るだけだとキャラの強制的に移動させるような機能に見えますが、そのような操作ができるように変わったとは見受けられません。
これは、Yボタンによる移動補助 ( ジャンプあるいは落下したキャラを空中から引き上げる操作 ) の説明がねじ曲がったものではないかと考えています。 - 要救助者のポイントのずれ
上の表に挙げたポイントと一致しない情報が出回っているようです。その1つとして、エイミー(Amy)が5ptの場合があるという話もあるのですが、各種エンディングパターンで4ptのケースしか観測できていないため、誤情報の可能性が高いと考えています。 - キャラの救助条件のずれ
- ミラーのケース
海外版ではルークでも救助可となっていますが、救助可能者の特徴である「7人同行時に現れない」に当てはまらず、実際救助成功した試しがありません。 - ジェフリーのケース
海外版ではレドウィンの場合アデラの代わりにジェフリーが救助できる、という情報がありますが、ボイラー爆発前後いずれでも、アデラの出現しか観測していません。
- ミラーのケース
- レドウィンと子供たちの関係
レドウィンと重要人物のステラ・ハリー姉弟、ジャックに関して、「ステラ・ハリーはレドウィンの子供」「ジャックはレドウィンの甥(姉弟の従弟)」という説明を各所で見かけます。特にWikipediaでは「家族で旅行」という記載もあります。しかし、ゲーム中親子関係を連想させ得るやり取りは、「かわいいこどもたち」という呼びかけに対応すると思われる "my dear children" や "angels" 以外には見受けられませんし、取り扱い説明書でのキャラクター紹介でも家族に関する記述はありません。義妹エイミー(Amy)のことが書いてあるキャプリスや、愛妻(アデラのこと)に関する記載のあるジェフリーと比べると、船内にレドウィンの家族がいるという話は飛躍があると感じられます。かつ、親子関係を仮定すると、例えばプロローグで子供たちが自分の父親であるはずのレドウィンを"Mr.Gardner"と呼んだり、レドウィンが甥であるはずのジャックを「ジャックってだれだい?(Who is Jack?)」と聞いたりするようなセリフや、姉弟の母親(レドウィンの妻にあたるはず)との対面シーンの淡白さ等が不自然です。
おそらく、日本版の設定である「牧師」という立場での、「(赤の他人の)子供たちを気にかける」という描写が、海外では話として不自然でそう捉えられていない(なので親子と解釈された)ということではないのかな、と考えています。
海外版情報リンク
- SoreThumb氏によるSOS – Guide and Walkthrough
- vgmaps.com(ビデオゲームの地図アーカイブサイト)収録の地図データ
- 英語版WikipediaのSOSのページ
- 取扱説明書のアーカイブ
添付ファイル
