PURE突入編 裏生徒会戦 Round 9 《清掃委員長 キレイ》 [ニカ エレア キレイ]

ニカ : (PURE本部内
ニカ : (地響き鳴り響く、崩れ行く建物内を駆ける
ニカ : (2人
エレア : ………、(地響きが鳴り響いてるのに、心なしか表情が明るい
ニカ : ――っし、此処か。転移陣のある部屋ってのは…
エレア : ……うん、いよいよだね…。
ニカ : ああ。…ま、こんな状況になるとは思っても見なかったけど…
ニカ : 遂に訪れたって訳だよな。…リベンジマッチの機会。
エレア : ……、ふふ。
エレア : やっとだね。
ニカ : …。何だ、楽しそうっスね。
エレア : ……、
エレア : だって、ニカがいるから。
エレア : ……ニカ。(じっと見つめて
ニカ : 、……。
ニカ : ……ぁ、ぁー… はい。…何?
エレア : ……、
エレア : おかえりなさい。
ニカ :
ニカ : ……ぁー、、まあ、確かに。…そーでしたね。……(目逸らし気味に落ち着かなそうにして
ニカ : ………ただいま。
エレア :
エレア : ごめん、泣いちゃいそう。
エレア : ………、(自分の顔をパシパシ叩く
エレア : ……、はぁ。
ニカ : はっ?? え。な、何で…、、……
ニカ : ……なんかこー……思ったより心配掛けてました?全体的に……
ニカ : …いやま、考えてみりゃそうか。コッチは織り込み済みで攫われてた訳だけど…(なんかうじゃうじゃ言い始める
エレア : ……、。そうだよ。
エレア : ……、みんなで探しにきたんだから。
ニカ : ……そー、みたいッスね…。
エレア : …。その分、いいところ見せてよね。
ニカ : ……まー。心配掛け通した事だし、目的はキッチリ果たさないと、ですね。
ニカ : …。じゃ、
ニカ : …行きますか。そろそろ。
エレア : …、うん。行こう。
ニカ : ―…(転移陣の一つに向き直る。氷の結晶を模したような紋章が描かれている
ニカ : 特訓の成果、キッチリ見せてやろうぜ。(言って、転移陣の上に乗る
部屋 : ーーーーー
部屋 : ーーーー
部屋 : ーーー
部屋 : (部屋。
部屋 : (ニカとエレアが転送されるその先
部屋 : (イオンやフクリンの待っていた大聖堂や大食堂に比べると遥かに狭い
部屋 : (学校の教室程度の広さの部屋
部屋 : (隅に紋章。すぐ隣には出口の扉。
部屋 : (現れた場所の背には色んなアナログ計器
部屋 : (温度計、気圧計、湿度計
部屋 : (向かいには本棚。そして広めの勉強机。
部屋 : (中央には談義用の勉強机向かいあわせ4つ
部屋 : (それだけ。
部屋 : (綺麗に纏まった勉学生の部屋
部屋 : (勉強机からちょうど立ち上がった格好で、紋章…転移陣の方を見ている男性
ニカ : ―――(転移陣が光り、中に2人分のシルエットが現れる
キレイ : (四角レンズのメガネをかけ、白ランに身を包む…背筋のピンとした男
ニカ : ――っと。(前を見据え、転移陣から一歩前に出る
ニカ : よう。 …久しぶりだな、芥川先輩。
ニカ : 潜伏生活は満喫してんのか?
エレア : (きっと睨みつける
キレイ : ・・・。(ニカを見つめて少し固まり、
キレイ : はぁ・・・バカなのか貴様らは?(ため息をついて質問する
ニカ : あ?何だよ藪から棒に(お前だよ
キレイ : ・・・。(唖然としている
キレイ : 先ほどからPUREが騒がしいと思ったのだが…
キレイ : 貴様らが襲撃してきたのか?
ニカ : ・・・は?
ニカ : なんでそうな…… ……(いやまあ、(多分俺が思ってるよりずっと大分)大所帯で乗り込んで…
ニカ : (――『…多分ですけど、福さん…此方の教団員がそれぞれバラバラに転移させ、それぞれ戦闘になってます』
ニカ : (……各所でPURE団員をボコってる……?
キレイ : この壁を越えて爆発音が響いてくる始末だ。
ニカ : いや、それは多分俺等じゃねーよ。 …多分。
ニカ : (…アイツ(イオン)の口ぶり、ハナから委員会の事は疑ってねーみたいだったし。…もしかして見当が付いてるとかか?…解らんけど…
ニカ : …… はっ、ま、事情がどうあれもうてめーには関係無いだろ。
キレイ : ・・・はぁ。(大きなため息をついてメガネの上の額を抱える
キレイ : あのイオン教授が推す(押し付ける)ほどの人物だ。(手を額から払って、メガネをかけ直してニカを見て
キレイ : PUREの教えに従い…良い血筋の者と、放っておいたが…
キレイ : 血筋だけ良い大馬鹿者を見逃すほど私は盲目では無いのでね。
ニカ : はっ、言うじゃねーかよ。血筋が良い割に学校にも通えなくなった襲撃者様がよ。
ニカ : わざわざ学外まで追っかけて討伐しにきてやったんだ。大人しくお縄に付けや。
エレア : 血筋の悪い大馬鹿者もいるけど?
キレイ : はぁ・・・本当に私に喧嘩を売る為だけに教団ごと破壊しに来たのか・・・
キレイ : 信じ難い大馬鹿者どもだな・・・
ニカ : 生憎、薬キメてハイになってる輩に何言われても効かねーんだわ。
キレイ : ・・・。(ニカ、エレアを順番に見て
キレイ : これ以上の問答は無用のようだな。
キレイ : 貴様らを素早く始末して、この馬鹿げた襲撃騒ぎから離脱する事にしよう。
ニカ : そーだな。 …芥川、今度こそお前を倒す。
エレア : ……、うん。悪いけど、負ける気がしない。
ニカ : 勤勉な学生は何度も同じ轍を踏まねーって事、見せてやるよ…!
キレイ : 血筋も学力も性能も魔力も相性も………馬鹿の決意だけでは何一つ変わらない事をその身に教えてやろう。
ニカ : 決意「だけ」かどうかは……今から解りますよ、センパイッ(スマホを片手に、己に翳すようにして
エレア : スフィア…!(自分の身の回りに小型のスフィアをいくつか旋回させはじめる
ニカ : 【昏天黒地】―「?霧の紋章」。(ニカの周囲に黒ずんだ霧霞を纏わせると
ニカ : (エレアの前に踏み出し、その姿を隠すようにしてキレイに駆け出す
キレイ : 魔眼封じの視界隠しか。
キレイ : 如何にもな対策だが、それだけでいいのか?
エレア : (懐からロッドを取り出しながら姿が隠れるようにニカに合わせ前に出る
ニカ : っは、お得意の魔眼で見通してから物言えよ!(そう、余りにもな正攻法に見える。
キレイ : (ここはキレイが元より居た部屋
キレイ : (エレアの後ろの壁には様々なアナログ計器がズラリと並ぶ
ニカ : (勿論、計器の事は把握済だ。
ニカ : (だからこそ直線位置をズラさずに進んでいる。霧の術でエレアと共に計器を隠す為。
ニカ : (エレアの術式発動をニカが妨害によってサポートする、前の戦いと似た立ち回り…のように思える。
キレイ : …はぁ。本当にそれだけなのか?(ため息をつき
キレイ : (キレイのつま先から氷の柱がニカへと伸びる
ニカ : (移動を緩めぬまま、片手を翳し)――『闇夜の狩撃』!(片手から伸びる影の腕が氷の柱に殴りかかる
キレイ : 柱<ピラー>(後続詠唱。
キレイ : (殴りかかる直前に氷の柱の体積が増し太く大きくなる
エレア : …、スフィアに炎を充填するよ
エレア : 始焔!!(スフィアから炎が氷の柱へと射出される
エレア : (基本はミヅハの術式のコピーだが、本人の魔力の性質により属性が異なる
キレイ : 2人係か。それでいい。(氷の柱が炎に包まれて砕ける
キレイ : (砕かれた氷の間を進み、ニカに近づき
ニカ : ――【形影相随う】!(エレアの攻撃により氷柱が失われた、その隙に身体強化を掛け
エレア : …、スフィアに炎を充填する!
キレイ : (ニカに向かって右手を突き出す。手先から放たれる氷の槍
ニカ : ッ―「?(花の紋章)」!(近付いてきたキレイに横凪ぎシャドークロ― 氷の槍を弾き飛ばすように
キレイ : 、(氷の槍ごと右手を弾かれ
キレイ : 銃<ガン>(左手から氷のつぶてをニカの肩に向かって撃つ
ニカ : ――ッち、!(攻撃の後隙を突かれ、身を捻るもつぶてが肩を掠める
エレア : 渦巻く逆蛇…!(ニカに注意を向けた虚をついて前方に繰り出し、炎を纏ったロッドをキレイに向かって振りおろす
キレイ : 「二重詠唱」と「後続魔術」が似ていると言ったのは貴様だろう?(ニカへ語りながらエレアのロッドを見る
キレイ : (キレイとエレアのロッドの間の空間に氷の壁が出来上がり、
キレイ : 天蓋<キャノピー>
キレイ : (魔術を伴ったそれは一瞬だけロッドと拮抗し、すぐに砕けて氷の破片となる
キレイ : (氷の破片の合間を滑るようにすり抜けて直撃を回避
ニカ : ――…ぁぁ、そんな事も言いましたっけね。(勿論鮮明に覚えてるが
エレア : (ニカに目線で合図を送りながら、エレアもニカの背後へ後退していく
キレイ : 先に詠唱破棄の魔術を行使しておいてから、最短小節の呪文で魔術を強化する。
キレイ : 「二重詠唱」ほどの効力は無いが、速度の求められる乱戦では何かと便利でね。
キレイ : (ニカにあっさり弾かれた氷の槍には「槍<ランス>」の後乗せをしなかった。
ニカ : (エレアの目線を受け、キレイに向き直り)
キレイ : (だからこそ逆の手で放った「銃<ガン>」はニカの後隙をつけたのかもしれない
ニカ : あーれ、良いんですかそんな…(シャドークロ―が霧散し、ニカとキレイの周囲が薄暗く
ニカ : 手の内ベラベラ喋りまくって。先輩の余裕ってヤツか、よっ!――『闇夜の錦』!(霧散した闇が質量を持ちヴェールのように広がる
ニカ : (『闇夜の錦』はガード技。相手が攻撃を放っている訳でも無いこのタイミングで放つのは…
キレイ : その通りだよ。粘着質な後輩達。
エレア : …、スフィアを展開し、スフィアを生成する。(自分の周りに浮遊するスフィアをさらに増加させる。
キレイ : 私の魔眼を封じるために闇夜を増やす。
ニカ : (「作戦通り」の視界封じと妨害工作――か?
キレイ : それは…魔術戦で私を圧倒していなければ意味の無い作戦ではないのか?
キレイ : (広がった闇を見つめながらニカへと論じる
ニカ : …――あぁ。それならやっぱ、魔眼は暗視とかは出来ないんスね?
エレア : …、(一瞬動きが止まるが、すぐさま次の一手の準備を始める。
キレイ : …私を試しているのか?(キレイが両手を開くように振るい
ニカ : …それなら策を打っただけの意味はある。そんで、魔術戦で圧倒ってのは…
キレイ : (各指十本の指先から氷の刃が闇を切り裂く
ニカ : 別に俺がやんなくてもいいんでしょ。(浮遊する幾つものスフィアを背景に
ニカ : (具象化した闇が氷の刃に切り裂かれ、無機質な床に散らばり落ちていく
キレイ : 刃<ブレード>(氷の刃に一層の魔力が灯り
キレイ : なら何も成せぬまま倒れるが良い。(ニカへと10本の氷の刃が振り下ろされる
エレア : スフィアに光を充填する…
キレイ : (エレアの声に反応し、両眼はソチラへギョロリと動く
エレア : (隊列を組んだスフィアが空中で魔法陣を形成し、術式を召喚する
エレア : ……ミヅハ、ごめん、パクらせてもらうね。
エレア : レイ・スラスト!!!
エレア : (数多の光と炎が収束し、切り裂く力となってキレイへと顕現する
エレア : (速度はもちろん光である
キレイ : ーーー(光と炎の束によって一瞬で氷の刃は消し飛ばされ
キレイ : ッッ!!!(有り余る余波を受けてキレイの身が後方に飛ばされ
ニカ : ―――(目の前で権限した光と炎が乱舞する中、スマホを持った片手を大きく宙に上げ
キレイ : っが、(反対の壁に叩きつけられる
ニカ : ――「◆(石の紋章)」。
ニカ : (スマホから複雑に組み合わされた多面体型の漆黒が飛び出し、エレアの生み出した光と炎に照らされ
ニカ : (周囲の壁に、床に、天井に、
ニカ : (不可思議な影絵の紋章を映し出す
ニカ : ――「論ず。世の理」(すかさず呟かれる、詠唱
キレイ : っ(叩きつけられた際にメガネが吹き飛び、
キレイ : (両の眼がそれぞれ違う色に淡く光る
ニカ : ――「不法は世に憚る也。」(――実に古めかしい、これは、古典的な詠唱魔法だ。
ニカ : 「正裁。闇より出(いず)る。」(――古の元老院名家、ロンズディール家に伝わるもの。
ニカ : (影絵の紋章が怪しく輝き、術式発動。二霞に幾つもの深い闇を纏わりつかせ
ニカ : ――執行。『漆砲現』!(翳した掌の先から巨大な闇の魔導砲が放たれる
エレア : ……………!(ここは、まだ…
エレア : (ニカの攻撃を目におさめつつ、スフィアをさらに生成し魔法陣となる隊列を組ませる
キレイ : ーーー!!
キレイ : (両の掌を前に翳す
キレイ : (反発属性による地盤創り、紋章、電子
ニカ : (―「別に俺がやんなくてもいいんでしょ。」そう言った舌の根も乾かぬうちにこれ。
キレイ : (影魔法を用いての更なる紋章、十全の準備から四行説の魔術詠唱
キレイ : ーーー!!
ニカ : (―…そーだよ。解ってる。前回の敗因は…俺がエレアさん<自分よりも優秀な人間>に全部頼ろうとしたからだ。
キレイ : (古風な属性魔術に地盤構築を上乗せ、近代高速戦闘に合わせて詠唱を分割、外付けのガジェットツールで魔法を強化
キレイ : (苛つくほどにキレイとニカの魔術強化構築は似ている。
ニカ : (彼女に賭けた方が、自分の魔術よりも余程勝算があると。 だからソレが実らなかった途端に続く手を失った。
エレア : (ニカの方を見て、何かを考える
エレア : ……、よし。
ニカ : (…勤勉な魔術師は何度も同じ轍を踏まない。今度はあんな不貞腐れた判断を、しない――…!
エレア : ……『私は語る』。(スフィアが無数の可能世界の分枝を読み込み始める。
キレイ : (両の腕の肘から大きく広がる氷の円
エレア : 『お前が倒される未来を!』(様々な未来の可能性が浮かぶ中、キレイの防御が失敗し、見事にダメージが入る世界へと収束させる。
キレイ : ーーー!!(苛つくほどに似ている。だから、彼のーーそして彼女の連携を無傷で防げない事を理解してしまう
キレイ : (両肘を繋ぐ氷の円は闇を受け、
キレイ : 「黒の防御円」
ニカ : (自分の闇に、彼女の炎―からの光。魔眼使いへの徹底的な視界阻害。
キレイ : (その魔法の名前を呟くも、闇に押し潰され、
キレイ : (両腕を飲み込み
キレイ : (肘から押し込み体へとーー
キレイ : {#121212:″零の魔眼″}
ニカ : (そうする事で彼女の、反則的とも言える魔術が通る、 ―ケースがより増える――
ニカ : っ、
キレイ : (闇が消え失せる。
キレイ : (キレイの両腕と共に。
ニカ : (――「芥川綺麗。魔眼、多分もう一つあるしな。」
ニカ : (――「…本当に?」
ニカ : (――「…芥川家は「魔眼継承」の魔術家系だ、ってさっき言いましたけど…」
ニカ : (――「本人が生来持つ魔眼と、移植によって得た魔眼。2つを保有するっていう話です。」 ――
ニカ : っ ・・・は?
キレイ : (右の眼。オッドアイの魔眼が淡く光る
キレイ : …っ、言うだけの事はあるな…?
キレイ : (両の腕は肩から無くなり、消し飛んでいる
ニカ : ―…へぇ。あれだけ準備したってのに。まさかこんな綺麗サッパリ消されるとはな。(動揺すんな。 …「奥の手」があるのは解ってた事だろ―…!
エレア : …………、(展開したスフィアを停止させる。
ニカ : でもま。 無傷じゃ済んでないと。
エレア : (ロッドを構え、再び臨戦態勢に
キレイ : (後ろにふらつき。壁をずり落ちて床にぐしゃっと倒れる。
キレイ : 「貴様の十全の魔法を身に受ける。」「私が倒される。」
キレイ : どうだ?診た未来は満たしただろう?(よろよろと壁に寄りかかりながら起き上がる
エレア : ……、はぁ…。間違えちゃったかな。
エレア : (エレアは映像だけで判断しているため、実際に起こる内容自体は吟味できない。
エレア : ……まだまだ勝負はこれから、か。
ニカ : …ま、敵さんの奥の手引っ張り出して…ようやく本番ってトコでしょ。
キレイ : まだこれから?切り札を切り合ったのに随分と悠長な見立てだな?
キレイ : (両腕を無くして満身創痍の魔術学生の口数は減らない
ニカ : へぇ。その有様で、さっきまで手を振って発動してた魔術はどの程度使えるんですかねえ?
エレア : ……、私とニカはまだまだここからだよ。
キレイ : だから、その想定が甘いのだよ。(ニカに語り。右の眼が淡く光る
ニカ : (地盤構築の上乗せ。近代高速戦闘に合わせた効率化。細かな動作にも魔術的な意味を持たせている…事が多い。
キレイ : {#121212:″零の魔眼″}
キレイ : {#121212:(部屋全体を覆い隠す霧や、影の魔術が、キレイの視線に合わさる度に消え失せて行く。}
キレイ : {#121212:視たモノを全て消し去る魔眼。}
ニカ : ……(――視ただけで無効化?視界に入る魔術を「ゼロ」にする魔眼…?
キレイ : {#121212:それが芥川綺麗の開眼した″零の魔眼″}
ニカ : ……… なるほどね。(…否。アイツは真実を話してない。
ニカ : (そんな反則級の異能なら、俺もエレアさんももう一瞬で消し飛んでる筈だからな。
キレイ : {#121212:(奴は同じタイプの魔術師。魔眼は専門外でもハッタリが通じ続けるわけではない。}
ニカ : (後輩の命を奪う事を躊躇するようなまともな神経を持ってる奴じゃないって事は、解ってるからな。…そんなら。
ニカ : (何かしらの、条件がある筈…!
キレイ : ″負の魔眼″
エレア : ………、。
キレイ : (考えるニカに畳み掛ける次の策。霧と影が消えて、
エレア : (…と、とにかく戦わないと。
キレイ : (診る事が出来るようになった大量のアナログ計器
エレア : ニカ…!目をつぶって!!
キレイ : (部屋全体の気圧と気温を急低下
ニカ : ――、!(魔眼で邪魔を消し去って別の魔眼を発動する!普通に便利じゃねーか、 っ!
ニカ : (エレアの声に、反射的に目を瞑る
エレア : (次の瞬間、スフィア魔法陣から当たりを包む猛烈な閃光が放たれる
キレイ : ッッ!?小娘が!!
キレイ : (″魔眼″に長けていたのはアチラの方だったか?
キレイ : (単純明快で即効性のある回答。閃光!!!
キレイ : (ニカの戦闘中に立てた推理通り。キレイは暗視の類は使えない。逆も然り。
ニカ : っ!(目を瞑ったままキレイの方に駆け出す
ニカ : (閃光が効いてる!? …答えはシンプルって事かよ!?
キレイ : (キレイはさも魔術戦で圧倒しているかのような口振りだったが………エレアの炎と光に、スピードが伴えば、それはキレイへのシンプルな回答となる!
ニカ : (閃光に視界が封じられている隙に、まっすぐキレイに向かって駆け――
キレイ : っ、(キレイが足を横に振り回し、
ニカ : 【形影相随う】!(身体強化を纏って全身大ジャンプ
キレイ : 壁〈ウォール〉!(氷壁を作り出すが、それはゆうに飛び越えられる
ニカ : (――「人間」の持つ魔眼へのシンプルな回答!(スマホを足先に翳し、そのままキレイの真上の壁に片足スタンプ
ニカ : (人間の視界は、縦向きには60°程度が限界だって事だよ!(真上の壁に刻まれる魔術紋章
エレア : ……、ニカ、がんばれ!!!!(世界の分岐を読み込む時間はない
ニカ : 「論ず。世のあらまし」(空中で宙返りしながら唱える。壁に刻まれた紋章が大きく広がってゆく
キレイ : 小癪な…!(霞んだ眼をカッ開いてニカの声の方を睨む
ニカ : (キレイの背に魔力反応が広がる。2人に背を向ければ、それを消し去る事は可能だろうが――
ニカ : 「暗澹を以て則を築く」(…さあ。俺を目に捕らえれば消せるか?それとも――…
ニカ : ―――『契矛漆光』!!(キレイの背面の紋章が輝き、その形のまま放たれる、漆黒の裁きの光
キレイ : ーーー!?(影の魔術ではなく…光?!
キレイ : (零の魔眼も負の魔眼も氷魔法の壁も。
キレイ : (光を消し・減らし・止める事は出来ない。
キレイ : (部屋に影と紋章を張り巡らせ、前方での動きを見せてから、背面を突く
エレア : ……ッ!(放たれる漆黒の光に目が眩む
キレイ : ーーー大馬鹿者ごときに…!!
キレイ : (悪態をついて。
キレイ : (その魔術師の身は裁きの光に飲み込まれる
ニカ : ……はっ。
ニカ : 見下してた後輩に更生させられる気分はどーですか?センパイ…!
ニカ : (――ロンズディール家の魔術、は、闇属性に限ったものではない。寧ろ…
ニカ : (「裁き」…己の正道を押し付ける性質を含むあたり、光向きだったりする。
エレア : …、ニカ…。
ニカ : (んまあ、自分との相性やら何やらもあって、積極的に習得してこなかったけど……
ニカ : (……目的が生まれれば話は別ですよ。……
ニカ : ………
ニカ : ……。。。(漆黒の光、矛盾するようにも思えるそれが呑み込んだ先を見つめる
エレア : ……、。(警戒は解かず、次の行動を考える。
キレイ : (部屋全体の気温と気圧が元に戻る
キレイ : (光が晴れて現れる
キレイ : (両腕を失って立ち尽くす魔術師の男
キレイ : (力無く崩れるように両肘をついて
キレイ : (そのまま前に倒れる
ニカ : ……(その姿を遠くから見下ろして
ニカ :
ニカ : … 勝っ、……… た……?
エレア : ………、!!!!
ニカ : っ………!!
ニカ : (あの時、手痛い敗北を喫して。
ニカ : (2人で反省して。原因を探って。対策を考えて。
ニカ : (新たな力を付ける為に、目を背けていたものに、少しだけ向かい合って――
ニカ : (その、それらの努力が、こうして、ようやく―――……結実した。のだ。
ニカ : ………   ゃ    っ
ニカ : ……… た…………!(絞り出すように
エレア : ……ニカ…、!(思わずニカをぎゅっと抱きしめる
エレア : ……私たちの、
エレア : ……私たちの、勝ちだ…!
ニカ : っっ、 ああ、勝ったんだ、 俺達、………… 
ニカ : って
ニカ :     えっ    (ガ   タンッッ
エレア :   え っ  
ニカ : (地面が――― ――建物が、大きく傾く。 宙に浮く魔導機構が機能不全に陥ったのだろう。
ニカ : (抱き合ったまま、垂直に傾いてゆく床を転がり、宙に放り出される2人―――
ニカ : ――――――!
ニカ : (この後、2人がどうなったのかは―――………後程語られる事となる。
リーズベルト : (一方、その頃…。
リーズベルト : (監視役のいなくなった独房は、扉が開かれ、そこに人の姿がなくなっていた。
リーズベルト : (通常では開くことのできないはずの独房の特殊な錠前は水滴で濡れていた
リーズベルト : (何者かがずっと機会を窺っていたようだ。
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最終更新:2023年11月22日 09:44