◆
「あるんだ! だから――」
「美山写影?」
「美山写影?」
ソルティ・スプリングに到着したゴブリンスレイヤーと豆銑を迎えたのは、デイパックを背負い、傷を負った状態で突如現れた写影だった。
黒子がテレポートを使えることは知っている二人からすれば驚くほどのことではないが、たった一人で現れた事実で察せられることもある。
すなわち、黒子達はここに来た上で怪物、ジェイソンと遭遇し一人逃がすのが精一杯だったということ。
黒子がテレポートを使えることは知っている二人からすれば驚くほどのことではないが、たった一人で現れた事実で察せられることもある。
すなわち、黒子達はここに来た上で怪物、ジェイソンと遭遇し一人逃がすのが精一杯だったということ。
「すまない」
だからゴブリンスレイヤーの口から出た言葉は、謝罪だった。
どんな理由があろうとも、自分達があの怪物を逃がしたせいで、おそらくさっきまで共に行動していた仲間が死亡したのだろうから。
しかし写影はゴブリンスレイヤーの謝罪に対し、首を横に振って応対する。
二人に非はないと示したうえで、彼は言葉を紡ぐ。
どんな理由があろうとも、自分達があの怪物を逃がしたせいで、おそらくさっきまで共に行動していた仲間が死亡したのだろうから。
しかし写影はゴブリンスレイヤーの謝罪に対し、首を横に振って応対する。
二人に非はないと示したうえで、彼は言葉を紡ぐ。
「別に二人が悪いだなんて思ってない。それより早く黒子を助けに行かないと!」
「ああ」
「場所なら僕が案内するから二人も急いでついて――」
「当て身」
「ああ」
「場所なら僕が案内するから二人も急いでついて――」
「当て身」
自らのダメージなど気づきもしてないのか、言葉と気持ちを逸らせる写影に対し豆銑はトン、という音を立てて首元を叩く。
すると体は傷に抗えなかったのか、写影はごくあっさりと気絶した。
この光景に疑問を呈したのはゴブリンスレイヤーだ。
すると体は傷に抗えなかったのか、写影はごくあっさりと気絶した。
この光景に疑問を呈したのはゴブリンスレイヤーだ。
「どういうつもりだ?」
「生きているとは正直思えないが、それでも白井を助けに行くのは私だけだ。
ゴブリンスレイヤー。君は美山を連れてここから離れろ」
「生きているとは正直思えないが、それでも白井を助けに行くのは私だけだ。
ゴブリンスレイヤー。君は美山を連れてここから離れろ」
豆銑の言葉にゴブリンスレイヤーは少々驚く。
それは自らの命を優先するはずの男が言った殿を務めるという言葉以上に、写影を気絶させたということについてだ。
ゴブリンスレイヤーには、彼を気絶させる意図が分からなかった。
それは案内役が居たほうがいいという理由以外に、もう一つある。
それは自らの命を優先するはずの男が言った殿を務めるという言葉以上に、写影を気絶させたということについてだ。
ゴブリンスレイヤーには、彼を気絶させる意図が分からなかった。
それは案内役が居たほうがいいという理由以外に、もう一つある。
「シャエイには何か、あの怪物に有効打を与える当てがあったようだが」
ゴブリンスレイヤーには、写影が何か有効打を持っているからこそ案内役を買って出ていると考えていた。
彼はいくら気が逸っていたとしても、わざわざ危険な場所に理由もなく出向くたちではないと判断していたために。
臆病ではなく、足手まといにならないために。
その意見は豆銑も同じだ。
彼はいくら気が逸っていたとしても、わざわざ危険な場所に理由もなく出向くたちではないと判断していたために。
臆病ではなく、足手まといにならないために。
その意見は豆銑も同じだ。
「そのようだな。
元々何かを隠していたのは察していたのだが、この状況で有効かもしれない手立てだったとはな」
「信用していなかったのか。それならなぜ逃がして一人で行こうとする」
元々何かを隠していたのは察していたのだが、この状況で有効かもしれない手立てだったとはな」
「信用していなかったのか。それならなぜ逃がして一人で行こうとする」
豆銑の写影を信用していなかったという言葉に対し、当然の疑問を口にするゴブリンスレイヤー。
黒子達を助けに行くのはいいとしても、写影を連れて行かない理由にはならない。
黒子達を助けに行くのはいいとしても、写影を連れて行かない理由にはならない。
「責任だ。私が美山写影を信用していないということと、我々が約束を果たせなかったことに因果関係はない」
「それは俺も同じだ」
「それは俺も同じだ」
写影を連れて行かない理由には納得しつつも、豆銑一人で行こうとすることには納得しないゴブリンスレイヤー。
だが豆銑には反論がある。
だが豆銑には反論がある。
「そうかもしれんな。
だが美山写影を逃がさなければ、白井黒子の献身が無駄になる。
私が生かすと約束した相手の、命をかけた行いを無為にするな」
「ならば俺が行くという手もあるだろう」
だが美山写影を逃がさなければ、白井黒子の献身が無駄になる。
私が生かすと約束した相手の、命をかけた行いを無為にするな」
「ならば俺が行くという手もあるだろう」
豆銑の言葉に、今度はゴブリンスレイヤーが反論する。
彼には分からなかった。自分の命を優先すると言ったはずの豆銑が、なぜ死ぬ確率の高い道を進もうとするのかを。
それほどまでに、彼にとって約束という物は重いのかと。
彼には分からなかった。自分の命を優先すると言ったはずの豆銑が、なぜ死ぬ確率の高い道を進もうとするのかを。
それほどまでに、彼にとって約束という物は重いのかと。
「ゴブリンスレイヤー。君は冒険者と言ったな。
依頼を受け、冒険をする者と」
「ああ」
「ならばこれは私からの依頼だ。美山写影を連れて逃げてくれ。
私に、約束を果たせなかった責任を取らせてくれ」
「……そうか」
依頼を受け、冒険をする者と」
「ああ」
「ならばこれは私からの依頼だ。美山写影を連れて逃げてくれ。
私に、約束を果たせなかった責任を取らせてくれ」
「……そうか」
豆銑の言い分に納得したわけではない。
ただ、これ以上ここで問答しているべきではないとゴブリンスレイヤーは判断した。
いつ来るかも分からない怪物という脅威を前に、豆銑は決して判断を変えないと理解したがために、ゴブリンスレイヤーは退いた。
ただ、これ以上ここで問答しているべきではないとゴブリンスレイヤーは判断した。
いつ来るかも分からない怪物という脅威を前に、豆銑は決して判断を変えないと理解したがために、ゴブリンスレイヤーは退いた。
「何を勘違いしているのか知らないが」
そんな、まるで仲間を死地に追いやるかのような振る舞いを見せるゴブリンスレイヤーを見かねてか、豆銑は助け舟を出す。
「私は死にに行くつもりはない。勝算はある。
その為には美山写影が背負っているデイパックから紙を取ってくれ。飴宮が抱えていた怪物に支給されていた紙だ」
「あれか」
その為には美山写影が背負っているデイパックから紙を取ってくれ。飴宮が抱えていた怪物に支給されていた紙だ」
「あれか」
豆銑の言葉を聞き、死にに行くわけでは無いと信じたゴブリンスレイヤーは彼の要望に応じ、気絶している写影の背にあるデイパックから紙を取り出し、渡す。
一見するとただの紙だが、見たままでないことを彼らは知っている。
保護をすると決めた後、道すがらに飴宮から聞いていたのだ。
一見するとただの紙だが、見たままでないことを彼らは知っている。
保護をすると決めた後、道すがらに飴宮から聞いていたのだ。
「南に行く」
「分かった」
「分かった」
これ以上やれることはないと判断したゴブリンスレイヤーは、行く先を告げる。
勝算があるのなら、生きて戻るつもりがあるのなら追いついてほしいという願いを込めて。
それだけを告げてゴブリンスレイヤーは写影を背負いながら思考する。
勝算があるのなら、生きて戻るつもりがあるのなら追いついてほしいという願いを込めて。
それだけを告げてゴブリンスレイヤーは写影を背負いながら思考する。
マメズクを疑うつもりはない。
彼が勝算があると言った以上、何かしらはあるのだろう。
それはいい。考えることは別にある。
彼が勝算があると言った以上、何かしらはあるのだろう。
それはいい。考えることは別にある。
「ミヤマ」
ゴブリンスレイヤーは写影に声をかける。
気絶している彼が返答するわけはないが、それでもゴブリンスレイヤーは語り続ける。
気絶している彼が返答するわけはないが、それでもゴブリンスレイヤーは語り続ける。
「お前は、シライを助けようとした。
勿論、まるで無策ではないのだろうが、それでも――
勿論、まるで無策ではないのだろうが、それでも――
お前は、あの時の俺より正しい。
姉の死をただ見ていただけの俺より、よほど」
姉の死をただ見ていただけの俺より、よほど」
なぜこんなことを言っているのか、ゴブリンスレイヤー当人すら判断しがたい。
仲間を失った写影に対し、不器用に慰めているのか。それとも同情しているのか。
聞き手が気絶している中そんなことを言っても、何の意味もないだろうに。
仲間を失った写影に対し、不器用に慰めているのか。それとも同情しているのか。
聞き手が気絶している中そんなことを言っても、何の意味もないだろうに。
【F-7/朝】
【ゴブリンスレイヤー@ゴブリンスレイヤー】
[状態]:健康、美山写影を背負っている
[装備]:ゴブリンスレイヤーの装備@ゴブリンスレイヤー、小鬼から奪った装備(粗末な棍棒や短剣)、並行世界のディエゴのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、白井黒子のランダム支給品1〜2
[思考・状況]基本行動方針:ゴブリンを殺す。首魁であるミルドラースも殺す。
1:ミヤマを連れ南下する
2:怪物(ジェイソン)に対処する手段を考えておく。マメズクが対処できるならそれが一番だが
3:あいつ(牛飼い娘)との合流を優先する。
4:これでよかったのか……?
5:ティルテッド・タワー周辺には万全に準備を整えた上で赴く。
6:なぜ俺たちは本名で名簿に載っていない?
7: 異世界か……スタンド以外にもゴブリン退治に役立つものはあるのか?
[備考]
※時間軸はゴブリンロードを討伐した後。
※第一回放送を聞き逃しました
[状態]:健康、美山写影を背負っている
[装備]:ゴブリンスレイヤーの装備@ゴブリンスレイヤー、小鬼から奪った装備(粗末な棍棒や短剣)、並行世界のディエゴのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、白井黒子のランダム支給品1〜2
[思考・状況]基本行動方針:ゴブリンを殺す。首魁であるミルドラースも殺す。
1:ミヤマを連れ南下する
2:怪物(ジェイソン)に対処する手段を考えておく。マメズクが対処できるならそれが一番だが
3:あいつ(牛飼い娘)との合流を優先する。
4:これでよかったのか……?
5:ティルテッド・タワー周辺には万全に準備を整えた上で赴く。
6:なぜ俺たちは本名で名簿に載っていない?
7: 異世界か……スタンド以外にもゴブリン退治に役立つものはあるのか?
[備考]
※時間軸はゴブリンロードを討伐した後。
※第一回放送を聞き逃しました
【美山写影@とある科学の超電磁砲】
[状態]:ダメージ(中)、精神的ダメージ(大)、気絶、ゴブリンスレイヤーに背負われている
[装備]:イエロー・テンパランスのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品×3(初夏、写影、いのちの輝き)、ゴブリンの剣@ゴブリンスレイヤー、あきビン@ゼルダの伝説シリーズ、飛竜の翼剣@世界樹の迷宮X、和三盆のお菓子@こじらせ百鬼ドマイナー、インスタントカメラとスマートフォン@とある科学の超電磁砲
[思考・状況]:基本行動方針:???
1:黒子、僕は……
[備考]
※第一回放送を聞き流しているので大部分があやふやですが、少なくとも死者に牛飼い娘がいないことは把握しています。
[状態]:ダメージ(中)、精神的ダメージ(大)、気絶、ゴブリンスレイヤーに背負われている
[装備]:イエロー・テンパランスのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品×3(初夏、写影、いのちの輝き)、ゴブリンの剣@ゴブリンスレイヤー、あきビン@ゼルダの伝説シリーズ、飛竜の翼剣@世界樹の迷宮X、和三盆のお菓子@こじらせ百鬼ドマイナー、インスタントカメラとスマートフォン@とある科学の超電磁砲
[思考・状況]:基本行動方針:???
1:黒子、僕は……
[備考]
※第一回放送を聞き流しているので大部分があやふやですが、少なくとも死者に牛飼い娘がいないことは把握しています。
◆
「ぎゃあああああああああああ!!」
豆銑はソルティ・スプリングに到着し黒子達やジェイソンを探す。
すると何やら聞き覚えのない声の悲鳴が聞こえたので、とりあえず悲鳴のする方へと向かってみる。
そこで見たものは白井黒子の遺体と
すると何やら聞き覚えのない声の悲鳴が聞こえたので、とりあえず悲鳴のする方へと向かってみる。
そこで見たものは白井黒子の遺体と
「いやだああああ! なに、なんなのこれ!?」
足をへし折られ苦しむ、全身青に顔周りに赤いたてがみのようなものを持つ謎の生物だった。
豆銑には、あれが何なのかまるで想像がつかない。
まさか道具の効果で進化した、飴宮が抱えた怪物、いのちの輝きが進化したものだとは夢にも思わなかった。
豆銑には、あれが何なのかまるで想像がつかない。
まさか道具の効果で進化した、飴宮が抱えた怪物、いのちの輝きが進化したものだとは夢にも思わなかった。
「ぼくはゆうしょう、ゆうしょうするんだ!!」
足を折られ苦しみながらそれでも優勝すると叫びつつ、いのちの輝きはビームを放ちジェイソンを焼き尽くす。
それは白井黒子を焼き尽くし、死に追いやったビーム。
それは白井黒子を焼き尽くし、死に追いやったビーム。
しかしジェイソンにその程度のダメージで死に追いやることなどできない。
それで死ぬのならホル・ホースの銃撃で終わりを迎えていただろう。
彼は怯む様子など微塵も見せることなく、いのちの輝きに拳を浴びせる。
それで死ぬのならホル・ホースの銃撃で終わりを迎えていただろう。
彼は怯む様子など微塵も見せることなく、いのちの輝きに拳を浴びせる。
その様子を物陰で隠れて見ていた豆銑は、一瞬だけ二体の怪物同士を潰し合わせれば何もせずとも問題ないのでは、と考える。
しかしどちらかが逃げてしまえばその目論見は潰えるし、万が一結託されても困る。
やはり自分が行動すべきだと結論付け、彼はデイパックからあるものを取り出す。
それは一見するとただのメガホンだが、実際は違う。
これは『無生物さいみんメガホン』という。
しかしどちらかが逃げてしまえばその目論見は潰えるし、万が一結託されても困る。
やはり自分が行動すべきだと結論付け、彼はデイパックからあるものを取り出す。
それは一見するとただのメガホンだが、実際は違う。
これは『無生物さいみんメガホン』という。
無生物さいみんメガホンとか、とある世界の22世紀に存在する道具。
このメガホンは無生物に催眠を掛けることができ、性質を変化させられるのだ。
重い荷物の入ったダンボールに風船だと思わせれば軽くなり、漫画本に鳥だと思わせれば自在に空を舞う。
このメガホンは無生物に催眠を掛けることができ、性質を変化させられるのだ。
重い荷物の入ったダンボールに風船だと思わせれば軽くなり、漫画本に鳥だと思わせれば自在に空を舞う。
豆銑はこのメガホンで己の手にある傘にこう催眠をかけた。
「お前はコウモリだ。空を自在に舞うコウモリだ。
そしてこの紙を合図したら、あの怪物二体の上で開くんだ。
それだけしてくれれば、後は好きな場所へ飛んでいけばいい」
そしてこの紙を合図したら、あの怪物二体の上で開くんだ。
それだけしてくれれば、後は好きな場所へ飛んでいけばいい」
豆銑が催眠を掛けると、野崎春花の傘はバタバタと羽ばたき始める。
そして豆銑が写影のデイパックから取り出した紙を渡すと、バタバタと飛んでいき、ジェイソンといのちの輝きがいる地点から数m上空に留まった。
そして豆銑が写影のデイパックから取り出した紙を渡すと、バタバタと飛んでいき、ジェイソンといのちの輝きがいる地点から数m上空に留まった。
しかしここで羽音に気付いたのか、ジェイソンは何やら上を見上げる。
そして飛んでいる傘を見て訝しく思ったのか、彼はいのちの輝きの顔面を踏み潰そうとしつつこの場から去ろうとする。
そして飛んでいる傘を見て訝しく思ったのか、彼はいのちの輝きの顔面を踏み潰そうとしつつこの場から去ろうとする。
「マズイ!!」
ここで豆銑は、ジェイソンがやろうとしていることを勘づき慌てて止めるべく飛び出した。
幸いジェイソンはいのちの輝きを踏み潰すべく片足を上げている。ならば隙はある。
幸いジェイソンはいのちの輝きを踏み潰すべく片足を上げている。ならば隙はある。
「ドギー・スタイル!!」
豆銑はスタンド能力で自らの身体を伸ばし、ジェイソンの足に引っ掛ける。
そしてそれを勢いよく引っ張った。
そしてそれを勢いよく引っ張った。
グラッ
するとジェイソンはバランスを崩し、今にも転びそうになる。
両足で地面に立っているならこの程度で彼のバランスは崩せなかっただろうが、片足ならばできなくはない。
ここで豆銑は叫んだ。
両足で地面に立っているならこの程度で彼のバランスは崩せなかっただろうが、片足ならばできなくはない。
ここで豆銑は叫んだ。
「今だ開け――――――ッ!!」
その叫びはコウモリと化した野崎春花の傘への合図。
声に従い傘は空中で紙を開く。
声に従い傘は空中で紙を開く。
ドドドドドドドドドドド
すると紙が開ききった直後、そこから現れたのは一台のタクシーだった。
なぜ紙を開くとタクシーが現れるのか。それにはまずエニグマというスタンドから説明しなければならない。
なぜ紙を開くとタクシーが現れるのか。それにはまずエニグマというスタンドから説明しなければならない。
エニグマとはジョジョの奇妙な冒険4部に登場するスタンドである。
能力は人や物などを紙にしまうこと。
このスタンドで本体である宮本輝之輔はラーメンや銃などしましつつ、人間の恐怖のサインを見ることを趣味としていたがここでは別の話。
彼は、このスタンドでタクシーもしまっていたのだ。
その紙がここでは支給品となっている。
能力は人や物などを紙にしまうこと。
このスタンドで本体である宮本輝之輔はラーメンや銃などしましつつ、人間の恐怖のサインを見ることを趣味としていたがここでは別の話。
彼は、このスタンドでタクシーもしまっていたのだ。
その紙がここでは支給品となっている。
単に車を支給するなら他の参加者に支給されている黒塗りの高級車など、スタンドを介さないものもある。
なので当然それらとの違いもあるが、今は重要ではない。
今重要なのは、車が上空から怪物目掛け落ちているということだ。
なので当然それらとの違いもあるが、今は重要ではない。
今重要なのは、車が上空から怪物目掛け落ちているということだ。
勝った、と豆銑は思った。
これなら怪物も死ぬだろう、よしんば生きていたとしても足止めには十分だろうと。
だが万が一がある。ここは確実に怪物がタクシーに潰されるまでは見届けておこう、とも考えた。
青い怪物が放つビームは脅威なので警戒はするが、避けることはできるだろう。
これなら怪物も死ぬだろう、よしんば生きていたとしても足止めには十分だろうと。
だが万が一がある。ここは確実に怪物がタクシーに潰されるまでは見届けておこう、とも考えた。
青い怪物が放つビームは脅威なので警戒はするが、避けることはできるだろう。
この判断が隙になるとは考えなかった。
タクシーが落ちるまでの時間はほんの数秒。その間にできることなど流石にないと思考した。
タクシーが落ちるまでの時間はほんの数秒。その間にできることなど流石にないと思考した。
その判断は正しい。
ジェイソンだけならここで出来ることはただ潰されるのみ。
いのちの輝きも痛みに耐えるのが精一杯で、タクシーをどうにかする気力がない。
しかし、豆銑には思いもよらなかった。
この状況に一手打てる支給品が、ジェイソンの手元にあることを。
ジェイソンだけならここで出来ることはただ潰されるのみ。
いのちの輝きも痛みに耐えるのが精一杯で、タクシーをどうにかする気力がない。
しかし、豆銑には思いもよらなかった。
この状況に一手打てる支給品が、ジェイソンの手元にあることを。
グイッ
「な、何ィィィィ――――――――――ッ!?」
次の瞬間、なんと豆銑はジェイソンの懐に収まっていた。
これはホル・ホースに支給されていた手にとり望遠鏡の効果だ。
この望遠鏡が持つ効果でジェイソンは豆銑を引き寄せたのだ。
ジェイソンは支給品を集めた際に効果も確認していたのだ。
いくら脳が小さくても、説明書きを読むくらいはできる。
これはホル・ホースに支給されていた手にとり望遠鏡の効果だ。
この望遠鏡が持つ効果でジェイソンは豆銑を引き寄せたのだ。
ジェイソンは支給品を集めた際に効果も確認していたのだ。
いくら脳が小さくても、説明書きを読むくらいはできる。
手にとり望遠鏡の効果には一度使うと数時間は使えない制限が掛かっているが、それは既に解除されている。
なのでここから先、引き寄せることはできなくとも引き寄せられることはできるが、今は余談だろう。
なのでここから先、引き寄せることはできなくとも引き寄せられることはできるが、今は余談だろう。
一方豆銑は何が起こったのか分からないまま手にあるメガホンは潰され、ジェイソンの腕に体はギギギと締め付けられる。
いわゆるベアハッグと呼ばれる締め技のようなものだ。
もっとも、片手が望遠鏡に塞がっているのでいささか変則だが。
いわゆるベアハッグと呼ばれる締め技のようなものだ。
もっとも、片手が望遠鏡に塞がっているのでいささか変則だが。
「うおおおおお――――ッ!! ドギー・スタイル!!」
豆銑は自分の体を補足することでジェイソンの腕から脱出しようとする。
しかしもう遅い。
彼自身の命令で落としたタクシーが、一人と二体の怪物へと降り注いだ。
しかしもう遅い。
彼自身の命令で落としたタクシーが、一人と二体の怪物へと降り注いだ。
ズガァァァアアアアアアアアン!!
◆
グラグラ
それからどれほど時間が経ったのだろう。
動かない筈のタクシーが揺れ動いたかと思うと、ゴロンと地面を回転し下に車輪を付けたあるべき姿へとなる。
そしてさっきまでタクシーがあった場所の下から、一つの人影が起き上がった。
動かない筈のタクシーが揺れ動いたかと思うと、ゴロンと地面を回転し下に車輪を付けたあるべき姿へとなる。
そしてさっきまでタクシーがあった場所の下から、一つの人影が起き上がった。
その人影は顔にホッケーマスクを付けていた。
その人影は体中に傷跡があり、頭にはいくつもの銃創があった。
その人影は手に望遠鏡を持っていた。
その人影は体中に傷跡があり、頭にはいくつもの銃創があった。
その人影は手に望遠鏡を持っていた。
その人影は、ジェイソン・ボーヒーズだった。
そして彼の足元には、タクシーに潰され動かなくなった二つの死体。
豆銑礼といのちの輝きが死に絶えた姿が、そこにはあった。
豆銑礼といのちの輝きが死に絶えた姿が、そこにはあった。
【豆銑礼@ジョジョリオン 死亡】
【いのちの輝き@大阪万博2025 死亡】
【残り75名】
【いのちの輝き@大阪万博2025 死亡】
【残り75名】
ところで、いのちの輝きに支給されたタクシーには、紙にしまわれている以外にも他の支給された車にはない特徴がある。
それは――
それは――
「おれ、こんなところ走ってたっけなあ~?」
運転手のNPCが付属しているという点だ。
エニグマがしまっていた本来のタクシーも運転手ごとだったので再現されているのだ。
このタクシーに乗り、目的地を言えばそこに連れて行ってくれる。それが役割。
しかし――
エニグマがしまっていた本来のタクシーも運転手ごとだったので再現されているのだ。
このタクシーに乗り、目的地を言えばそこに連れて行ってくれる。それが役割。
しかし――
グシャリ
ジェイソンにそんなことは関係ない。
そこに生きている命があるなら彼は殺す。それが彼の在り方。
そこに生きている命があるなら彼は殺す。それが彼の在り方。
怪物、ジェイソン・ボーヒーズは未だ止まらない。
【F-7 ソルティ・スプリング/朝】
【ジェイソン・ボーヒーズ@13日の金曜日】
[状態]:全身の数ヵ所に切り傷や刺し傷、無数の銃創(特に両腕と脳)、全身火傷、ダメージ(大)、何れも殺人に支障なし
[装備]:手にとり望遠鏡(『引き寄せる』は使用不可)@ドラえもん、
[道具]:基本支給品×3(ジェイソン、ホル・ホース、ハサミ)、折り紙セット(2/5 黒、黄、青使用済み)、睡眠薬入りアイスティー、ランダム支給品×1
[思考・状況]:基本行動方針:皆殺し
[状態]:全身の数ヵ所に切り傷や刺し傷、無数の銃創(特に両腕と脳)、全身火傷、ダメージ(大)、何れも殺人に支障なし
[装備]:手にとり望遠鏡(『引き寄せる』は使用不可)@ドラえもん、
[道具]:基本支給品×3(ジェイソン、ホル・ホース、ハサミ)、折り紙セット(2/5 黒、黄、青使用済み)、睡眠薬入りアイスティー、ランダム支給品×1
[思考・状況]:基本行動方針:皆殺し
[備考]
※参戦時期はフレディvsジェイソン終了後。
※首輪の爆発か全身を消し飛ばされない限り何度でも復活します。
※part9でやった他者の肉体乗っ取りは制限により使用できません。
※映画内で時折見せた瞬間移動能力を有しています。
能力に関する情報は以下の通り
ジェイソン、追跡対象者が互いの存在を認識している事が必要
同じエリア内でのみ可能。
対象がジェイソンのいるエリア外へ抜けると再び同じエリア内に入るまで使用不可
瞬間移動の利用は逃走・隠伏する対象を追跡する場合のみ。
攻撃を回避する等の手段には使えない。
以上の制限を自身でもある程度把握しました。
※瞬間移動以外に原作、ゲームで使用した超能力を有しているかは不明です。
※第一回放送を聞き逃しました
※参戦時期はフレディvsジェイソン終了後。
※首輪の爆発か全身を消し飛ばされない限り何度でも復活します。
※part9でやった他者の肉体乗っ取りは制限により使用できません。
※映画内で時折見せた瞬間移動能力を有しています。
能力に関する情報は以下の通り
ジェイソン、追跡対象者が互いの存在を認識している事が必要
同じエリア内でのみ可能。
対象がジェイソンのいるエリア外へ抜けると再び同じエリア内に入るまで使用不可
瞬間移動の利用は逃走・隠伏する対象を追跡する場合のみ。
攻撃を回避する等の手段には使えない。
以上の制限を自身でもある程度把握しました。
※瞬間移動以外に原作、ゲームで使用した超能力を有しているかは不明です。
※第一回放送を聞き逃しました
※E-7とF-7の境界にレールガン(弾切れ)@実写版バイオハザード、幸運と勇気の剣@ジョジョの奇妙な冒険 が放置されています。
※F-7 ソルティ・スプリングに以下のものが放置されています。
白井黒子、いのちの輝き、豆銑礼の遺体、ゴブリンロードとメガデス戦闘員の群れの死体、鉄矢×10とホルスター@とある科学の超電磁砲、豆銑礼のデイパック(基本支給品)タクシー@ジョジョの奇妙な冒険
また別の場所に飴宮初夏の遺体、簡易レーダー@バトル・ロワイアル。
※進化退化放射線源@ドラえもん、無生物さいみんメガホン@ドラえもん は破壊されました。
※野咲春花の傘@ミスミソウ はどこかに飛んでいきました。どこに行ったかは次の書き手氏にお任せします。
※F-7 ソルティ・スプリングに以下のものが放置されています。
白井黒子、いのちの輝き、豆銑礼の遺体、ゴブリンロードとメガデス戦闘員の群れの死体、鉄矢×10とホルスター@とある科学の超電磁砲、豆銑礼のデイパック(基本支給品)タクシー@ジョジョの奇妙な冒険
また別の場所に飴宮初夏の遺体、簡易レーダー@バトル・ロワイアル。
※進化退化放射線源@ドラえもん、無生物さいみんメガホン@ドラえもん は破壊されました。
※野咲春花の傘@ミスミソウ はどこかに飛んでいきました。どこに行ったかは次の書き手氏にお任せします。
【ゴーストクッキー@マリオ&ルイージRPGシリーズ】
豆銑礼に支給。
二枚一組のテレサ型のクッキー。初出はマリオ&ルイージRPG4。
使用すると一定時間攻撃を受けてもダメージを受けなくなる代わりに、マリオとルイージも攻撃できなくなる。
相手がひたすら攻撃してくるのでパターンを覚えて回避に役立てよう。
豆銑礼に支給。
二枚一組のテレサ型のクッキー。初出はマリオ&ルイージRPG4。
使用すると一定時間攻撃を受けてもダメージを受けなくなる代わりに、マリオとルイージも攻撃できなくなる。
相手がひたすら攻撃してくるのでパターンを覚えて回避に役立てよう。
本ロワでは使用後も攻撃を仕掛けることは可能だが、効果が発揮されている間はいかなる手段を以っても相手にダメージが与えられなくなっている。
【ポウの魂入りビン@ゼルダの伝説 時のオカリナ】
飴宮初夏に支給。
カカリコ村の奥にある墓地などに登場する雑魚敵のポウが倒された時、魂を一定時間残す。その魂はあきビンに詰めることができる。
魂は大人時代のハイラル城下町にあるゴーストショップで売れる他、飲むこともできる。
飲んだらダメージか回復のどちらかが発生する。
飴宮初夏に支給。
カカリコ村の奥にある墓地などに登場する雑魚敵のポウが倒された時、魂を一定時間残す。その魂はあきビンに詰めることができる。
魂は大人時代のハイラル城下町にあるゴーストショップで売れる他、飲むこともできる。
飲んだらダメージか回復のどちらかが発生する。
本ロワでは飲んだら回復かダメージのどちらかが発生する飲み物だが、ダメージが発生したとしても、このダメージで参加者が死亡することはないものとする。
また、中身がなくなるとあきビンとしても運用可能となる。
もしかしたらどこかでなにかと交換できたかもしれない。
また、中身がなくなるとあきビンとしても運用可能となる。
もしかしたらどこかでなにかと交換できたかもしれない。
【あきビン@ゼルダの伝説シリーズ】
↑の中身がなくなった後のビン。
中に薬や妖精、牛乳、魚などいろいろなものを入れられるアイテム。
素早く振ることで一部ボスの攻撃を跳ね返すことができる。
本ロワでも、もしかしたら参加者やNPCの攻撃の中に跳ね返せるものがあるかもしれない。
↑の中身がなくなった後のビン。
中に薬や妖精、牛乳、魚などいろいろなものを入れられるアイテム。
素早く振ることで一部ボスの攻撃を跳ね返すことができる。
本ロワでも、もしかしたら参加者やNPCの攻撃の中に跳ね返せるものがあるかもしれない。
【進化退化放射線源@ドラえもん】
35話にて現れたはぐれメタル撃破の報酬の宝箱の中身。
光線銃型の道具で、この道具から照射される光を生物または物体に浴びせると進化、もしくは退化した姿に変化させることができる。
また、生物の頭脳だけを進化させ姿はそのままということも可能だが、このロワでは不可能とする。
35話にて現れたはぐれメタル撃破の報酬の宝箱の中身。
光線銃型の道具で、この道具から照射される光を生物または物体に浴びせると進化、もしくは退化した姿に変化させることができる。
また、生物の頭脳だけを進化させ姿はそのままということも可能だが、このロワでは不可能とする。
【無生物さいみんメガホン@ドラえもん】
豆銑礼に支給。
無生物に催眠を掛けることができるメガホン。
物に向かってメガホンで「君は○○だ」と呼びかけることで物に別の性質を持たせることができる。
豆銑礼に支給。
無生物に催眠を掛けることができるメガホン。
物に向かってメガホンで「君は○○だ」と呼びかけることで物に別の性質を持たせることができる。
このできる範囲は広く、掃除機をスーパーカーにしたり箒や絨毯に空を飛ぶ効果を持たせたりも可能。
また、鳥やウサギだと思わせることで命を与えることもできる。
また、鳥やウサギだと思わせることで命を与えることもできる。
本ロワではこの道具でかけた催眠は十分ほどで解ける。
また、一度使うと一定時間使用不可能となる。
また、一度使うと一定時間使用不可能となる。
【タクシーが入ったエニグマの紙@ジョジョの奇妙な冒険】
いのちの輝きに支給。
元々は四部に登場する宮本輝之輔がスタンド能力で紙にしまっていたタクシー。運転手もセット。
本ロワでも変わらずタクシーと運転手がセットで支給されている。
ただし運転手は一度紙から出すとNPCとして扱われる。
いのちの輝きに支給。
元々は四部に登場する宮本輝之輔がスタンド能力で紙にしまっていたタクシー。運転手もセット。
本ロワでも変わらずタクシーと運転手がセットで支給されている。
ただし運転手は一度紙から出すとNPCとして扱われる。
【メガデス戦闘員@真夏の夜の淫夢シリーズ】
正式出展は超人サバイバーZ 02。
悪の組織メガデスの戦闘員。外見は仮面ラ○ダーに出てくるショッカーの色違いみたいな白の全身タイツに覆面。
トレーニング中であろうとも男に触られると感じる。
基本的に「イーッ!」と叫ぶが普通に喋ることも多め。
棒術で戦う。
正式出展は超人サバイバーZ 02。
悪の組織メガデスの戦闘員。外見は仮面ラ○ダーに出てくるショッカーの色違いみたいな白の全身タイツに覆面。
トレーニング中であろうとも男に触られると感じる。
基本的に「イーッ!」と叫ぶが普通に喋ることも多め。
棒術で戦う。
なお、原作ではトレーニングシーンはあるが戦闘シーンが存在しないので棒術で戦うのは本ロワ独自設定である。
【タクシー運転手@ジョジョの奇妙な冒険】
四部に登場するエニグマにしまわれていたタクシーの運転手。
本ロワではロワ会場の地図にある施設、もしくはエリアを言うことで、そこまでタクシーで運んでもらえる。
タクシーが壊れているなら代わりの車を用意しよう。
四部に登場するエニグマにしまわれていたタクシーの運転手。
本ロワではロワ会場の地図にある施設、もしくはエリアを言うことで、そこまでタクシーで運んでもらえる。
タクシーが壊れているなら代わりの車を用意しよう。
102:デンジャーゾーンへ乗り込め | 投下順 | 104:妄想凶/狂ザナトリウム |
070:カニンガムの怪物(前編) | ハサミ | GAME OVER |
飴宮初夏 | ||
いのちの輝き | ||
ジェイソン・ボーヒーズ | ||
ゴブリンスレイヤー | 105:バッドレディスクランブル | |
豆鉄礼 | GAME OVER | |
白井黒子 | ||
美山写影 | 105バッドレディスクランブル |