「フランちゃんお空も飛べるんですな~」
「うん、飛べるよ~」
「うん、飛べるよ~」
そんな事を話しながらしんのすけとフランは道を進んでいた
(自由に飛ぶことはできなさそうだな~)
フランは自分の飛行能力が前よりも劣っている事を勘づいていた
かといってそこまで不自由はないのでそのことについては別に気にしてはいなかった
かといってそこまで不自由はないのでそのことについては別に気にしてはいなかった
「それよりもしんちゃん、これからどうする?」
「うーん、誰かいたらいいんだけど…見る限り誰もいなさそうですな~」
「うーん、誰かいたらいいんだけど…見る限り誰もいなさそうですな~」
フランに聞かれたしんのすけは辺りを見回したが人一人見当たらない様子だった
「あの建物の中とかは?」
「ん?」
「ん?」
そう言われたしんのすけはフランの指差す方を見る、そこには映画館があった
「あれは…多分映画館ですな」
「えいがかん?」
「そうだゾ~、まぁとりあえず誰かいるかもしれないし行ってみますか」
「うん、分かった」
「えいがかん?」
「そうだゾ~、まぁとりあえず誰かいるかもしれないし行ってみますか」
「うん、分かった」
人がいるかもしれないという理由でしんのすけは映画館に行くことを提案し、フランも賛同したため二人は映画館に向かった
◆◆◆
「おじゃましまうま~」
映画館に着いた二人は早速中に入った
中は映画館とは思えない程静かだった
中は映画館とは思えない程静かだった
「誰かいそう?」
「…今のところ誰もいなさそうだゾ」
「…今のところ誰もいなさそうだゾ」
そのまま二人は中を歩き始めた
客もいなければ店員すらおらずもぬけの殻だった
客もいなければ店員すらおらずもぬけの殻だった
(この感じ、何だか懐かしいですな~)
しんのすけは映画館のこの雰囲気を懐かしく感じた
過去にしんのすけは風間君達と共に『カスカベ座』という映画館に来たことがあり、その時は映画館の中に入ってしまったことがあった
そのこともありしんのすけは恐る恐るスクリーン内に入っていった、しかしそこは人もいなければカスカベ座の時みたく映像も流れていなかった
過去にしんのすけは風間君達と共に『カスカベ座』という映画館に来たことがあり、その時は映画館の中に入ってしまったことがあった
そのこともありしんのすけは恐る恐るスクリーン内に入っていった、しかしそこは人もいなければカスカベ座の時みたく映像も流れていなかった
「へぇ、椅子がいっぱいあるね」
「普通は椅子に座って前のところに映像が流れるからそれを見るんだゾ~、今は流れてないけどね」
「そうなんだ」
「普通は椅子に座って前のところに映像が流れるからそれを見るんだゾ~、今は流れてないけどね」
「そうなんだ」
初めて映画館に入ったフランはスクリーン内を見渡していた
「人もいないし一旦ここで休憩しますか~」
「じゃあ私もそうしようかな」
「じゃあ私もそうしようかな」
そして二人は椅子に座って休憩しようとした、その時…
『やあ、諸君……』
「「!!」」
「「!!」」
突然どこから聞こえてるのかも分からないが放送が流れ始めた
『臨時ではあるが死亡者の名を読み上げさせてもらおう』
(他にも死んじゃった人が…?一体何が起きているんだゾ…)
(他にも死んじゃった人が…?一体何が起きているんだゾ…)
放送から聞こえる『死亡者』という言葉…異常事態だというのは理解していたが今起きてるバトルロワイアルについて上手く理解できなかったしんのすけからしたら困惑で埋め尽くされていた
『ユーイン・エッジバーグ…骨川スネ夫…』
次々と死亡者の名前が明かされていく…そしてしんのすけは放送を聞いて驚愕することになる
『ボーちゃん…』
「……え?」
「……え?」
しんのすけはその時耳を疑った…放送から自分の良く知る、かすかべ防衛隊の一員であり友達である少年、ボーちゃんの名前が耳に入ってきたからだ
「…しんちゃん?」
フランもしんのすけの異変に気付き声を掛ける
すると次の瞬間、しんのすけの目から涙が出てきた
すると次の瞬間、しんのすけの目から涙が出てきた
「どうかしたの?」
「ぼ、ボーちゃんが…オラの大切な友達が…死んじゃった…」
「ぼ、ボーちゃんが…オラの大切な友達が…死んじゃった…」
しんのすけは悲しさで溢れていた、ひょっとしたら惑わすための嘘、または似た名前の人が呼ばれただけかもしれないと思った、しかし…何故か涙が止まらなかった
見せしめとして二人の少年が殺された、そしてボーちゃんという名前は自分や仲間がよく本人を呼ぶ際に使っている名前である、この2つのことでボーちゃん本人が殺された可能性が限りなく高かった、今までのボーちゃんとの思い出ともう会えないかもしれないという寂しさで涙は止まらなかった…
見せしめとして二人の少年が殺された、そしてボーちゃんという名前は自分や仲間がよく本人を呼ぶ際に使っている名前である、この2つのことでボーちゃん本人が殺された可能性が限りなく高かった、今までのボーちゃんとの思い出ともう会えないかもしれないという寂しさで涙は止まらなかった…
「……」
フランはただただ隣で泣くしんのすけを見ていることしかできなかった
◆◆◆
「どう?落ち着いた?」
「…うん、何とか…」
「…うん、何とか…」
あれからしんのすけは数分泣き続けたが、フランの慰めもあり今は少し落ち着いている
「しんちゃん、私から一つ提案なんだけど…」
「…何?」
「もしさっきしんちゃんが言ってたボーちゃんって子が生き返るってなったら…生き返らせたい?」
「…それは…まぁ出来るんだったら…」
「じゃあさ……」
「…何?」
「もしさっきしんちゃんが言ってたボーちゃんって子が生き返るってなったら…生き返らせたい?」
「…それは…まぁ出来るんだったら…」
「じゃあさ……」
「今ここにいる他の子を皆殺して優勝すれば良いんじゃないかな?」
「…え?」
フランからの提案にしんのすけは衝撃を受けた、さっきまで優しく接してくれたフランからは想像もしなかった発言…それは今ここにいる他の子供、もとい参加者を殺して優勝するというもの…
「で、でも…それじゃあ他の人が…」
「その点に関しては大丈夫じゃないかな、あの乃亜って子は何でも願いを叶えるって言ってたし、見せしめで殺された子も一回生き返ってたでしょ?」
「…」
「だから優勝して、そのボーちゃんって子を生き返らせることもできるし、他の参加者のことも気にしてるんだったらその時に全員生き返らせるように願えば良いと思うよ?私は友達になってくれたしんちゃんに着いていくつもりだからしんちゃんが殺し合いに乗るっていうなら協力するよ?選ぶのはしんちゃんだから私はどっちでもいいよ」
「その点に関しては大丈夫じゃないかな、あの乃亜って子は何でも願いを叶えるって言ってたし、見せしめで殺された子も一回生き返ってたでしょ?」
「…」
「だから優勝して、そのボーちゃんって子を生き返らせることもできるし、他の参加者のことも気にしてるんだったらその時に全員生き返らせるように願えば良いと思うよ?私は友達になってくれたしんちゃんに着いていくつもりだからしんちゃんが殺し合いに乗るっていうなら協力するよ?選ぶのはしんちゃんだから私はどっちでもいいよ」
しかし…フランも悪気があって言っているのではない…あくまでもしんのすけのためを思っての提案なのだ
しんのすけは考えた、ボーちゃんの他にも死んだ子はいた…だったら優勝してボーちゃん含む死んでしまった子やこれから死んでしまう子も優勝した時に生き返らせれば…みんなをおたすけできる…しんのすけはそう考えて殺し合いに乗ることを決意…
しんのすけは考えた、ボーちゃんの他にも死んだ子はいた…だったら優勝してボーちゃん含む死んでしまった子やこれから死んでしまう子も優勝した時に生き返らせれば…みんなをおたすけできる…しんのすけはそう考えて殺し合いに乗ることを決意…
「いや…ダメだゾ…」
しなかった…
「いいの?ボーちゃんや死んじゃった子、ここにいる子も生き返らせれるかもしれないのに?」
「…確かにその方法を使えば皆おたすけできるかもしれないゾ…でも…オラのお願いだけのために他人を巻き込んだらダメだとオラは思うゾ…」
「…確かにその方法を使えば皆おたすけできるかもしれないゾ…でも…オラのお願いだけのために他人を巻き込んだらダメだとオラは思うゾ…」
聞き返すフランに対してしんのすけはそう答えた
しんのすけは過去にも大切な人を失った経験がある…『戦で自分達家族やお姫様を守るために戦い抜いた武士』、『自分の父親と瓜二つなもう一人の父親』…その人達を失った時、しんのすけは悲しんだ…しんのすけだけじゃなくその人達の知り合い、家族は皆悲しんだ…本当に生き返るか保証もないなかで自分の願いのためだけに他の人を悲しませることをするのは良くないとしんのすけは思った
しんのすけは過去にも大切な人を失った経験がある…『戦で自分達家族やお姫様を守るために戦い抜いた武士』、『自分の父親と瓜二つなもう一人の父親』…その人達を失った時、しんのすけは悲しんだ…しんのすけだけじゃなくその人達の知り合い、家族は皆悲しんだ…本当に生き返るか保証もないなかで自分の願いのためだけに他の人を悲しませることをするのは良くないとしんのすけは思った
「それに…悪者を倒すのは正義だけど…良い子まで倒すのは正義じゃないから…ボーちゃんもきっとそれは望んでないと思うゾ…」
しんのすけはいつもテレビで正義のヒーローを見ていた、そんな正義のヒーローが自分の私利私欲を言い訳に人々に悲しみを与えてまで願いを叶えようとするのは果たして正義と言えるのか…
無論、言えるわけがない…正義のヒーローは人々を苦しませないため、悲しませないために戦う…その姿を見てきたからこその言葉だった
無論、言えるわけがない…正義のヒーローは人々を苦しませないため、悲しませないために戦う…その姿を見てきたからこその言葉だった
「じゃあ、しんちゃんはこれからどうしたい?」
そんなしんのすけにフランが質問を投げ掛ける
「オラは…殺し合いに乗らないであの乃亜って子をやっつけて、ボーちゃんの仇を取りたいゾ…!」
「…分かった、しんちゃんがそう言うなら私もこれ以上は何も言わないよ」
「…分かった、しんちゃんがそう言うなら私もこれ以上は何も言わないよ」
そう言いしんのすけの言葉を聞いたフランは頷いた
彼女からしたらしんのすけが殺し合いに乗ろうが乗らないが正直どっちでも良かった
彼女からしたらしんのすけが殺し合いに乗ろうが乗らないが正直どっちでも良かった
「でも、今はちょっと泣きつかれちゃったからもう少し休むゾ…」
「うん、分かった」
「うん、分かった」
しんのすけは泣きつかれたのもあり再度休憩を提案し、フランは頷いた
(ボーちゃん…おたすけできなくてごめんね…絶対にボーちゃんのこと忘れないゾ…!)
心の中でそう呟きしんのすけは決意を固めた…
◆◆◆
(しんちゃん…優しいんだね)
横で休憩するしんのすけを見ながらフランはそう思った
吸血鬼である自分にも友達だと言って手を差しのべてくれた時の嬉しさは今も残っていた
吸血鬼である自分にも友達だと言って手を差しのべてくれた時の嬉しさは今も残っていた
(でもここには殺し合いに乗ってるやつもいるんだろうな~…)
しんのすけの友達で恐らく同い年であろうボーちゃんが殺されたとなると殺し合いに乗ってるやつは存在する、それこそ善の振りをして裏切る者もいるかもしれない
(友達になってくれたしんちゃんを誰にも奪わせない…もししんちゃんを殺そうとしてくるやつがいたら…ゼッタイユルサナイ…)
そんなことを思っていたフランの感情の中には何処か黒い感情が混ざっていた…
【C-3 映画館内/1日目/深夜】
【フランドール・スカーレット@東方project】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:傘@現実、基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:友達になってくれたしんちゃんと一緒に行動、打倒主催
1:初めての…ともだち…
2:しんちゃんはやっぱり優しいんだね…
3:しんちゃんを殺そうとするやつは…ゼッタイユルサナイ
[備考]
※弾幕、能力は制限されて使用できなくなっています
※飛行能力も低下しています
※支給品はまだ確認していません
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:傘@現実、基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:友達になってくれたしんちゃんと一緒に行動、打倒主催
1:初めての…ともだち…
2:しんちゃんはやっぱり優しいんだね…
3:しんちゃんを殺そうとするやつは…ゼッタイユルサナイ
[備考]
※弾幕、能力は制限されて使用できなくなっています
※飛行能力も低下しています
※支給品はまだ確認していません
【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:健康、悲しみ(大)、決意
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:乃亜という子をやっつけて、困っている人がいたらおたすけする
1:ボーちゃん…ごめんね…
2:風間君達もいるのかな…
3:とりあえず今は休憩する
[備考]
※殺し合いについて理解しました
※映画での出来事を経験しています
※支給品(傘@現実以外)はまだ確認していません
[状態]:健康、悲しみ(大)、決意
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:乃亜という子をやっつけて、困っている人がいたらおたすけする
1:ボーちゃん…ごめんね…
2:風間君達もいるのかな…
3:とりあえず今は休憩する
[備考]
※殺し合いについて理解しました
※映画での出来事を経験しています
※支給品(傘@現実以外)はまだ確認していません
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007(候補作採用話):ともだち | フランドール・スカーレット | 020:燃えよ失意の夢 |
野原しんのすけ |