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出戻り三人一組(スリーマンセル)

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(あれ?何で俺ってばこんなとこにいるんだ?
確か我愛羅をガムテ野郎に殺されちまって、クソ狐の力もあって暴走しちまって、ガムテをぶっ飛ばして、エリス達に止められて……
つーか。見覚え無え癖に何か懐かしく感じる変なとこだってばよ)
よく分からないところを彷徨うナルトの前に、一人分の人影が見えた。
その赤毛で瓢箪を担いでいる少年は―

「我愛羅!」

ガムテに頭も体も潰されたことなんて無かったかのように、そこには五体満足の我愛羅が佇んでいた。

「よかったってばよ、無事で……!さっき話したこともまだ間に合うよな!俺が火影になってさ、そん時はお前も……」
『ナルト』
「えっ?」
『お前は、火影になる男だ』

我愛羅は寂しげな表情を浮かべ、ナルトに背を向け歩き去ろうとする。

「ど、どこ行くんだよ!まだ話は……」

走って追っかけても、その差は埋まることはない。
そして我愛羅の隣に、もう一つ影が並ぶ。
髪を束ね緑色のベストを着たその後ろ姿は―

「シカマル!隣にいる我愛羅を止めてくれえ!」

しかしシカマルは応えない。ナルトに顔を向けずに右手をヒラリと振って、我愛羅と同じ歩調で離れていく。

「そ、そんなキザな挨拶お前に似合わないってばよ!そのベスト、中忍になれたってことだろ!?ちょっとだけなら自慢話聞いてやってもいいから……」

いつの間にか、我愛羅とシカマルの間にもう一人増えていた。二人より一回り小さく小奇麗に整えている少年は―

「お前ってば、セリム……!ま、待ってくれってばよ!行かないでくれえ!!」

足が動かなくなり立ち尽くすナルト。3人の後ろ姿は見る見るうちに小さくなっていった。
呆然としていた後ろから、何か声が聞こえてきた

―それでおめおめ逃げて来たってわけ!?
―僕は手負いのお前たちを担いでやってたんだぞッ!責めるなら気絶なぞしでかしたお前自身の無力さじゃないのか?
―なんですってえ……!?

その喧しさによって、ナルトの意識は現世に戻ってきた。

※※※※※





「エ……リス……?ディ、オ……」

目を覚ましたナルトの目前に広がったのは、
一歩後ずさりしながらも苛立ちの表情を隠そうともしないディオと、拳を握りつつディオの言葉を全否定できず歯を食いしばり耐えるエリスが対峙する光景であった。

「あっ、目を覚ましたのね、ナルト」

暴走していた時のことはナルトもしっかり憶えていた。
目の前のエリスをはじめニケもイリヤも体を張って止めようとしてくれたことを。

「エリス……すま」
「謝る必要なんかないわよ」

手間をかけてしまったことを詫びようとしたが、エリスにぴしゃりと遮られてしまう

「アンタだって私を止めてくれたんだから、これでおあいこ。それに……」

―俺が彼奴を止めるって言ったんだよ!!!―
―あいつはオレと…全部一緒だった。でも、あいつは…オレよりもずっと一人ぼっちでずっと戦ってたんだ。―

「あれだけ止めたかった人があんな目に遭わされちゃ……怒ること自体は当然だから」

血を失ったがために顔色こそは悪いものの、赤い髪を靡かせニッと優しく微笑む彼女に、つられるかのように表情が和らぐ。
それを面白くないと言わんばかりにディオが割って入った。

「おい、僕には感謝しろよ。僕がここまで担いでなかったらお前たちはとっくに死んでいたんだぞ」
「真っ先に逃げようとした奴がよくそんな恩着せがましく言えるわよね」
「僕を臆病者扱いするな!大体あのブローチのおかげでナルトを止める隙を作ったんだ、誰のお陰だかわかっているのかッ」
「そういえばアンタ、ナルトが暴れてた時なんて言ってたかしら?『血に飢えたケダモノ』とか好き勝手ほざいてたわよね」
「いいんだってばよエリス。ディオ、お前も助けてくれてサンキューな。そんで、ニケとイリヤは……」

ナルトよりちょっと前に覚醒したエリスから、ディオからつい今聞いた経緯を手短に話す。

自分たちが気絶した直後リーゼロッテと名乗る怪物が襲い掛かってきたこと。
ナルトが倒したガムテを治療していた結果、リーゼロッテとの闘いに共闘の意思を見せたこと。
戦闘から間もなく何者かによって、ガムテ以外の5人共突然島の端まで飛ばされていたこと。
それからグレーテルと名乗る少女と、イリヤの姉妹といえるクロという少女に襲われたこと。
クロはディオによって飛ばすことに成功したがニケはグレーテルの相手を務めていること。
直後ディオの知り合いであった俊國に襲われイリヤが交戦していること。

一時間程度の間にここまで休みなく襲撃を受けるとは。
この無慈悲な殺し合いの環境に対し、神妙な表情を浮かべざるを得なかった。
……ガムテを生き返らせたというのには流石に驚いたが。

「おっと僕を責めるなよ、提案したのはニケの甘ちゃんだからな」

―ナルトはこいつを許せないかもしれないけど、せめて事情だけは知ってて欲しいって、
あいつがこのままこいつの事を何も知らずに死ねってやるのは……何か、嫌だったんだよ―

付き合いはそこまで長いわけではないが、ニケとは軽く会話するだけで気の合う奴だと何となく察していた
(ニケの方もそう思ってくれてたらうれしーんだけどよ。
話を聞く分には、アイツは俺の心にあと味のよくねえものを残さねえために助けようとしたってことだよな……
俺に気ぃ遣ってくれた結果だってんなら、責めるつもりはないってばよ。
正直ガムテのヤローは今でも許せねえし、もし生きていたら10発はブン殴ってやる。
けど、ぶん殴った後に話だけでも聞いてやる位ならしてもいいかもしんねえ……)

『うおおおおおおッ!?どうしちまったんだよナルトッ!しっかりしろっ!!』
『邪魔だ………!』

「……ニケにも、悪いことしちまったな……何も悪くねえアイツまで殴っちまった……」

仲間に対し憎しみを吐き捨てたことを思い出し、後悔と罪悪感からナルトの表情が曇る。

「アイツが根に持つタイプに見える?ま、一言は謝ったほうがいいでしょうけどね」

エリスにとりなされ、ふう、とため息が零れる。目線を下にずらすと何か見覚えのある紙が地面に残されていた。
イリヤが身を挺して貼り付けてくれた、自来也謹製の封印札だ。

「エロ仙人の札までこんなとこに用意されてるとは思わなかったってばよ」
*1
この場において、エリスとディオの思考が初めて一致した瞬間であった。
「……とにかく、そのお札はイリヤの仲間が遺してくれてたそうよ。正直アンタを止められたのは、イリヤとサファイアが貢献してくれたのが一番大きかったわ」
「……そっか」
イリヤとサファイアに感謝の念を改めて抱きながら、彼女と合流して間もない時を思い返す。
ニケ以上に付き合いが短かったが、会って間もなく礼を言われたのは、やはり強く印象に残っていた。

『それから……ナルト君、ありがとう』
『んん?あのさあのさ、俺ってばイリヤに何かしたっけ』
『ナルト君がエリスさんを止めようとしたときの言葉、私も聞いていたの。
私たちが悟飯君に何を言うべきだったか、ナルト君のまっすぐな言葉でやっと分かったから……気づかせてくれたナルト君は私を助けてくれたってことなんだよ』
『!……ま、まーな!俺ってば友情に熱いからな!ナハハハハ!!』
『何調子乗ってんのよ、アンタ……』

(あん時はカワイイ系の女子にニッコリ笑われたからつい浮ついた返事しちまったけどさ、俺からもイリヤに頼みたいことがあるんだ。
お前が話してたその悟飯ってヤツを助けてやってほしい。
独りぼっちってのは、すげー辛いんだ。俺もイルカ先生に認めてもらわなかったらずっと苦しんでいたんだと思う。
悟飯のこと話す時にすごく辛そうに後悔してたお前なら、まだ手が届くんじゃねーかってなんとなくそんな気がする。
もちろん、イリヤだけに背負わせねえ。そん時は俺も助太刀すっからさ。それまでは何とか死なないでいてくれってばよ……)

「それじゃ、私達がすることは決まってるわよね、ナルト」
「ああ、ニケもイリヤも助けに戻る!」

エリスの問いに対し、ナルトは顔を上げキッパリと答えた。
二人に対しディオは大げさに舌打ちを響かせた。

「予想はついていたが重ね重ね阿保だな貴様らは。そんなボロッカスの状態で戻ったところで無様に死ぬだけだと何故分からん?」
「ディオ、オメー何かキャラ変わってねえか?」
「コイツが本性を隠さなくなっただけよ。ナルト、あれ頂戴」
エリスの要求に対しナルトは水筒を取り出し、彼女がお椀のように丸めた両手に注いだ。
一口飲んだエリスは不味さゆえに顔をしかめたが、その顔色はたちまちよくなっていく。

「……おい、なんだそれは」
「俺に支給された『ファウードの回復液』っつーんだけど、これケッコー効くんだってばよ」

「…………そういうものがあったならなぜ言っておかないッ!!」
「そっか、まだエリスとニケにしか話してなかったな」

「……回復の術があったことはまだいい。だとしても何故逃がされたところに戻る?
貴様らが呑気に気を失ってる間に少なくない時間は過ぎた。ニケもイリヤも……無事かは分からん。
そもそも俊國や……グレーテルだけじゃない、僕達を飛ばした得体のしれないやつだっているんだぞっ!
奴らが逃がしてくれたことを無駄にする行為だと、何故分からないっ!!」
グレーテルの名を言い淀みながらも、ディオはなおも反論を続ける。
ディオとて利用価値のあるニケとイリヤを好き好んで見捨てる目的はない。
しかし安全圏に避難したというのに自ら渦中に戻ろうとする二人の考えは全く理解できるものではなかった。

「仲間一人救えねぇやつが 火影になんてなれるかよ」

「……なんて、少し前ならそう言えたんだろうけどよ、今の俺には言えねえ。セリムも、我愛羅も死なせちまった。
けどよ、まだ間に合う可能性がゼロじゃねーってんなら俺はそれに賭けたい。我愛羅みたいに助けられる時に助けられなかったなんてのはまっぴらなんだってばよ」

「アンタには分かんないでしょうけど、このまま逃げ続けてイリヤもニケも助けられなかったら私たちは死んだようなものなんだから。
それに、こんな殺し合いの中で安全なところなんてあるの?ただでさえ連続で襲い掛かられたって話じゃない」

一度上げた顔を再び俯かせながらも明確に決意を示すナルトと視線さえ向けないエリス。
犬のクソのような感情論を掲げる二人に苛立ちを募らせるディオへ、ナルトは言葉を続けた。

「もちろんお前も俺の仲間だからさ。もしそのリーなんとかってのが来たら俺が時間稼いでお前を逃がすってばよ。これならいいだろ?」

「……!?」

『でも……お前は少なくとも、ヤな奴のまま、俺達に協力してくれてるじゃん?』

先ほどニケから投げられた言葉が再び脳に響く。どいつもこいつも御目出度いことにこのディオと間抜けな輪を作ったつもりになっている。
ならば精々思い込んでいればいい。先ほどのガムテを蘇生したときは失敗に終わったが、その思い込みが外れて落胆を見せた時は思い切り嗤ってやる。
それがこの僕に馴れ馴れしく勘違いなどした罰だ。

(元々コイツらが目を覚ましてすぐ引き返そうとほざくのは想定の範疇だ。少なくとも体力を回復したならまだ利用するにはマシと言ったところか)

「……リーゼロッテの様な怪物に出くわしたら、逃走させてもらうからな」
「私はナルトのような気遣いしないから期待しないことね」

苦々しい表情ながらも同意を示したディオに対し水を差すエリスに苦笑いしながら、ナルトは心中で我愛羅に謝罪した。

(我愛羅、すまねえ……お前が殺されるのを止めらんなくて。
本当はすぐにでもお前の遺体を弔いてえけど、少し遅れちまう。それまでもうちっとだけ待っていてくれ。
そんでシカマル、何とか無事でいてくれってばよ……あの夢は、何かの間違いだって思わせてくれよな)

「ところでナルト、見る限りお前は回復液を飲んでいないようだが?」
「ん?ああ俺は大丈夫、お前の背中に担がれてる内にまあまあ回復できたし」
「いいや駄目だ飲めっ!いざって時に僕を逃がすと言っただろう!舐めた真似は許さん、万全の状態にしておけっ!!」
「わ、分かったってばよ……」



【一日目/午後/F-5】




【うずまきナルト@NARUTO-少年編-】
[状態]:チャクラ消費(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×3、煙玉×2@NARUTO、ファウードの回復液@金色のガッシュ!!、
城之内君の時の魔術師@DM、エニグマの紙×3@ジョジョの奇妙な冒険、
マニッシュ・ボーイの首輪、自来也の封印札@NARUTO
[思考・状況]
基本方針:乃亜の言う事には従わない。
0:待っててくれってばよ、ニケ、イリヤ……!
1:シカマル、頼むから無事でいてくれ。
2:殺し合いを止める方法を探す。
3:逃げて行ったおにぎり頭を探す。
4:ドラゴンボールってのは……よくわかんねーってばよ。
5:セリム、我愛羅…すまねぇ
[備考]
※螺旋丸習得後、サスケ奪還編直前より参戦です。
※セリム・エリスと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました。




【エリス・ボレアス・グレイラット@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージ(中)、精神疲労(中)、インクルシオと同化(大)、決意
沙都子とメリュジーヌに対する好感度(高め)、シュライバーに対する恐怖
[装備]:旅の衣装、和道一文字@ONE PIECE、悪鬼纏身インクルシオ@アカメが斬る!(相性高め)
[道具]:基本支給品一式、賢者の石(憤怒)@鋼の錬金術師
[思考・状況]
基本方針:ナルト達を守って、乃亜に勝って、ルーデウスにもう一度会いに行く。
0:イリヤもニケも、無事でいなさいよ……!
1:もう殺し合いには絶対に乗らない。ナルト達を守る。命に代えても。
2:首輪と脱出方法を探す。もう、ルーデウスには頼れないから。
3:殺人はルーデウスが悲しむから、半殺しで済ますわ!(相手が強大ならその限りではない)
4:ドラゴンボールの話は頭の中に入れておくわ。悟空って奴から直接話を聞くまではね。
5:私の家周りは、沙都子達に任せておくわ。あの子達の姿を騙ってる奴は許さない。
6:ガムテの少年(ガムテ)とリボンの少女(エスター)は危険人物ね。斬っておきたいわ
[備考]
※参戦時期は、デッドエンド結成(及び、1年以上経過)~ミリス神聖国に到着までの間
※ルーデウスが参加していない可能性について、一ミリも考えていないです
※ナルト、セリムと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました
※沙都子から、梨花達と遭遇しそうなエリアは散策済みでルーデウスは居なかったと伝えられています。
例としてはG-2の港やI・R・T周辺など。
※インクルシオとの適合率が向上しました。エリスの精神に合わせて進化を行います。




【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]顔面にダメージ(中)、精神的疲労(中)、疲労(中)、怒り、メリュジーヌに恐怖、強い屈辱(極大)、乃亜やメリュジーヌに対する強い殺意
[装備]『黄金体験』のスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険、
[道具]基本支給品、光の護封剣@遊戯王DM
こらしめバンド@ドラえもん、バシルーラの杖[残り回数0回]@トルネコの大冒険3
[思考・状況]
基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。
0:今はナルト達に合わせ、ニケとイリヤを助けに戻る。
1:メリュジーヌやリーゼロッテが現れた場合はナルト達を見捨ててさっさと逃げる。
2:先ほどの金髪の痴女やメリュジーヌに警戒。奴らは絶対に許さない。
3:ゴールドエクスペリエンスか…気に入った。
4:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
5:海が弱点の参加者でもいるのか?
6:ドロテアとは今はもうあまり会いたくない。
7:俊國、一体どういうことだ!?
[備考]
※参戦時期はダニーを殺した後


131:きみの善意で壊れる前に 投下順に読む 133:道の先、空の向こう
時系列順に読む
129:SYSTEM うずまきナルト 137:殺人考察(前)
エリス・ボレアス・グレイラット
ディオ・ブランドー

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注釈

*1 エロ……?