コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

SYSTEM

最終更新:

compels

- view
だれでも歓迎! 編集
「僕の意見を言うぞ? このまま、海馬コーポレーションに行くのは、自殺行為だとな」

C-8。
手頃なコンビニを見付け、まだ十分に動けるニケとディオはそこにナルト、イリヤ、エリスを運び込んだ。
重症順にナルト、エリスを優先して治療。
イリヤは単に疲労が溜まっただけだと、サファイアから聞かされた為、そのまま仮眠を取らせた。
島の端っこの為か、あまり人の気配せず地図にもない施設な為、マーダーと遭遇する可能性も低い。
やっと一息吐いたとばかりに、ディオは治療を終えて、店内を散策する。
そして、エナジードリンクを一本口にして「KUAAAAAAAAAAAA」と叫んで、改めてニケに向かい直る。

「ナルト達の目が覚めても、満足に戦えるのはイリヤぐらいなものだ。
 孫悟飯とかいう化け物がうろついているような、危険地帯に救助に迎えるようなコンディションじゃあない」

「……ま、今回ばっかは、かなり一理あるよ。お前に」

「馬鹿を言うな。僕は常に正しい」

イリヤのいう紗寿叶達の救助。
孫悟飯との遭遇を避け、彼女らを助けてからずらかるという妥協案を示したのは、他でもないニケだったが。
現状、ほぼリタイアに近いナルトとエリス。少し休息を取れば戦えそうなイリヤを除けば、他人を救助するよりも、むしろ自分達が救助されたいぐらいの状況である。
ディオの保身を見透かしながら、今回は強く言い返せない。

「お前が一人で行くというのなら、僕は止めはしないがな」
「分かってて言ってるだろお前?」

ニケも一人でそんな危険地帯に赴き、人を助け出せるだなんて思っていない。
先の魔神王に続き、ゼオン、リーゼロッテ、暴走していたとはいえ化け狐になったナルト。
更に、そんな連中よりは幾分弱いだろうガムテですら、殺しの技量と頭の回転はすこぶる良い。
どう足掻いてもタイマンで戦えばニケの首は5回は飛んでいる。

(あのガムテの奴……)

あの戦いの勝敗がどうであれ、多分助からない。
ディオが治療したとはいえ、傷の度合いもそうだが、今までに見たどの生物よりも悍ましい威圧を醸し出しながら、消え入りそうな生命の最期の輝きのような儚さ。
リーゼロッテ相手にあれだけ動けたのは、何かのイカサマで命を糧に力を前借りしている。
もう恐らく永くない。

「取り合えず、今は休もう。それで良いだろ」
「馬鹿め。それも却下だ」
「え? なんで」
「間抜けのアホ面めッ! 度し難いド低能がァッ!! 貴様は頭脳が馬鹿かァ!!?」
「そこまで言わなくていいじゃん」

しょんぼりするニケを捲し立てるように、ディオは更に叫ぶ。

「リーゼロッテとガムテ、そして僕達の他にもう一人、別に誰かがあの場に居たのを忘れたか!!?」

ディオに言われ、ニケもはっと思い出す。
ガムテと残って戦うと決めた時、突如体が浮いてこんな島の端まで飛ばされた事に。

「僕の力じゃあない。寝てるナルト共でもない。お前のような阿呆にも無理だ!!
 じゃあ、そいつは何の目的で僕らを飛ばした? 
 リーゼロッテにドミノを取られない為に割り込んで、誰にも邪魔されない所で殺す算段かもしれないんだぞ!!」

ディオの推測は、この端のエリアこそ、何者にも介入されず確実に5人分のキルスコアを上げる処刑場ではないかという事だ。
ニケも話を聞き、その推測も強ち間違いではないだろうとも思う。

「リーゼロッテと戦ってるのか知らんが、そいつが来るのは時間の問題だ。
 急いで、この辺から離れた方が良い」
「ここまで考え付いて、一人で逃げないのは。
 お前も一人で居るのは心細かったってコトね」
「五月蠅い! 善意でナルト達を治してやってるんだこっちはッ!!」

ディオとてたった一人で殺し合いの中を彷徨い生きていけるとは考えていない。
追跡者を警戒しながらも、今手放すには訳にはいけない手駒共も保持する中間の案を取った。
その事を簡単に看過したニケに、図星を突かれた苛立ちでディオは怒鳴る。

「ふん、まあいい。…………お前も飲んでおけ」

心底不服そうに、ディオはこめかみに血管を浮かべニケを睨み付けると、思い切り何かを投擲した。
キャッチしたニケの掌に冷たい触感が走る。
それは、ディオが飲んでいたエナジードリンクと同じ種類の缶飲料だった。

「ナルト達を運ぶのは僕がする。お前が万が一の戦闘員として、前衛を守って貰う」
「へいへい」

ヒーラーであるディオが更に実質スタンドで1人2役を兼ねられる以上、危険の少ない後衛でナルト達を運ぶのが道理だ。
ニケも戦闘は御免だが、回復要員のディオが居れば一応は治してくれる。
この提案にニケも反対はしない。

「これ飲んだら、行くか」

プシュッと感の蓋を開けて、ニケは口の中にエナジードリンクを流し込む。
薬ともジュースとも区別のつかない独特の匂いと酸味、しかも強烈な風味であるのに、それに負けない殺人的な甘さに、ニケも脳をガツンと刺激されたかのような気分になった。

「それ、私も貰っていい?」

イリヤが意識を取り戻した。

「…………そ、そういうのは…な、なんていうか……///」

ニケは固まった後、逡巡しポっと頬を赤らめて、恥ずかしそうにじっとエナジードリンクの缶を見つめる。

「違うよ!? 新品を頂戴!!?」
「馬鹿か貴様」




「───マジで無理すんなよイリヤ」




ディオがナルトとイリヤを担ぎ、その近くでニケが護衛のように歩き、更にその前をイリヤが転身して歩く。
イリヤが目覚めた事で、2段構えの防衛ラインを敷く事で三人は同意する。
敵との戦闘をイリヤが受け持ち、その余波や別の敵へと対応をニケがするというものだ。
クラスカードを抜きにしても、単純な戦闘はニケよりもイリヤのが強い為、またイリヤ自身もそう意見したので、この陣形で移動することに決定した。

「お前もまだ休んでた方が良いんだからさ」
「うん、大丈夫」

気丈に振舞うイリヤだが、ニケが知るだけでもゼオンとナルト、リーゼロッテの乱入を防ぎ。
その前にも、マーダー連中とずっと渡り合っていたらしい。
ナルトとエリスよりは動けるとはいえ、本当なら休んでいた方が良いのはイリヤも変わらない。

「アヌビス~お前、ほんとビーム出たりとか、新形態になったりとかないの?」
『Zzzzz……』

「マジかぁ……」

ニケに見せてくるアヌビス神のビジョンは、スヤスヤと寝息を立ててぐっすり眠っていた。

(やっぱ、この仮面の力使うしかねえか……)

顔から外れなくなった呪いの仮面。
取り外し出来なくなった時点で、もうロクでもない物なのは確定事項だ。
それでも、今のニケの頼りでもある。
ビームや新形態はかなり切実な話だったが全くやる気のないアヌビスでは頼りにならない。
アヌビスや元の身体能力や光魔法でも戦えなくはないが、地力でやはり差が出る。
カッコいいポーズも暴走ナルトとリーゼロッテに破られ、あの辺の闇属性以外にはほぼ無力と言うのも少し心許ない。
例えば、滅茶苦茶悪い奴だがただの人間とかに出会えば、カッコいいポーズはただの照明と変わらない。
いずれは使う必要に駆られるだろう。

(あーあ、やだやだ。シリアスが多すぎるって)

ランドセルから熱々のやかんを取り出して、お湯を剣にぶっかける。

『あちゃあああああああああああ!!? 何すんだ!? てめえええええええ!!!』

アヌビス神は悲鳴をあげて飛び起きた。




■■■■




「暫く、この辺で様子見しましょうか」


クロを連れて、グレーテルは北東の方角へ移動していた。

グレーテルは恐らく悟飯が無差別にマーダーをするのなら、人が集まるであろう中央へ向かうであろうと予測をする。
あれだけ強いなら、他人に警戒せず誰かしら殺せる人物を探す方が優先されるだろうと。
だから、グレーテル達は逆に島の端へ行く。悟飯が暴れて取り逃がした参加者を狩り、着実にドミノを集める。
上手く潰し合ってくれれば、連戦後消耗した悟飯を襲うのも良い。
クロも話を聞いて、悪くない判断だと思った。
現にグレーテルは2人殺しているし、脱落ペースを鑑みれば、放送間に上げられる個人のキルスコアは4人程度が上位層の筈だ。
悟飯から逃げた参加者をるだけでも、そこに食い込み報酬システムの恩恵を受けやすい。

「あら?」

「……ッ」

物陰に身を潜め気配を消す。
グレーテルはそれを粗削りな我流で、クロは洗練された兵士のような動きでこなす。
少し距離を開けた先、6人…いや1人は誰かの分身のような異形で、それが脇に二人の赤髪の少女と金髪の少年を抱えている。
その分身を操っているらしき性格の悪そうな西洋人の少年、それを護衛するような剣士の子供。

「ニケ君?」

クロには見覚えがあった。
この殺し合いで真っ先に出会って、鬼ごっこをしたあの自称勇者だ。
放送で名前が呼ばれていなかったが、まだ生きていたらしい。

「イリヤ……」

二人の少年の更に前、華やかな衣装に身を包んだ銀髪の美少女は、クロにとっての肉親。
姉妹とも言える存在だ。
何の因果か、クロにとって因縁深い二人が揃って行動している。

「うーん……ねぇクロ?」

行けそう?

強制するそれとは違う。思いやるように、グレーテルは優しく声を掛けた。
何かの駆け引きか? クロは身構えて思案する。
だが、グレーテルはただ微笑むだけで、何の裏表も感じさせない。
純粋にイリヤと戦えそうか、またニケという名を出したクロにとって思い入れのある人物なのか、気に掛けただけだ。

「……………問題ないわ」

逡巡し、間を置いてクロはそう答えた。
いずれイリヤは殺すべき相手だ。ニケも自分の体の事を話したが、どうせ解決策など見つかっていないだろう。
抱えられた二人の少年少女を見るに、激しい戦闘の後でイリヤ達は消耗している。
こんな絶好の機会、逃す手はない。
5人分のドミノを手に入れて、山分けすればどちらか一人はほぼ確実に報酬が貰える。

「ねえ、クロ? 私、ちょっとやってみたいことがあるの」

遠距離から行射しようと弓矢を投影したクロに、グレーテルは待ったを掛ける。
その顔は人懐っこく、悪戯を思いついた天真爛漫な顔をしていた。
クロはまたかと言った顔で辟易したが、もう慣れもした。

「…………それ、上手く行くかしら」
「うふふ、ここで5人殺せば大分有利になるし……」


■■■■



「ねえ! ねえ! 貴方ニケ君ね!!!?」

「!?」

ニケとディオを守るように、常に辺りを警戒していたイリヤの前方に喪服の少女が飛び出してきた。
イリヤのようは白銀の長髪、肌の陶器のように白い。
着ている喪服の辛気臭さとは裏腹に、ニコニコと天真爛漫な笑みで、憧れの人と初めて出会えたかのようなはしゃぎようで、イリヤ達へと駆けて行く。

「俺のファンか?」
「アホか!? 何故、一方的に名前を知られているか、警戒しろ。この間抜けがッ!!」
「ディオ君の言う通りだよ。この娘……」

イリヤは手を広げて、後ろの二人を庇うような動作をする。
そう、この外人の少女……傍から見れば日本人と言えるのは辛うじてナルトだけだが、この女の子は見覚えがある。
戦場で、確かリップとクロ達と対峙した時、その場に居合わせていた娘だ。

「貴女は……何?」

十中八九、マーダーなのは分かっていた。
だが、マーダーにしてはフレンドリーな態度にイリヤは先に対話を選んだ。
面識がなさそうなニケの名前を知っていたのも気になる。

「聞かなくても分かるでしょ。イリヤ」

「「クロ!!?」」

イリヤとニケが同時に声を上げる。
これで、一つの謎が解けた。
あの少女、グレーテルがニケを知っていたのは、この殺し合いでニケが初めて遭遇したクロから、その名前と容姿を伝えられていたからだ。

「クロ、まだ殺し合いに……乗ってるの?」

悟飯との激戦、あと一歩のところで死に掛けたあの場面で、イリヤを消さんとする破壊の光線に放った矢は、紛れもなくイリヤの半身であるクロの物だ。
なんで、あの矢が放たれたかはイリヤには分からない。それでもイリヤはクロに助けられたのだけは、確かだった。

「そうよ」

「……っ」

淡い期待を込められた問答は、あっさりと無慈悲に斬り捨てられる。

「ニケ君! ニケ君!」

魂を別つ姉妹が決定的な決別を突き付けられる最中、グレーテルは全く素知らぬ顔でニケへとるんるんで駆け寄る。
この時、イリヤとニケは迎え撃つという選択が取れなかった。元からの人の好さもあり、あまりにも明るいグレーテルの人懐こさに、毒気が抜かれたのだ。

「く、来るなぁ!!」

一人叫ぶのはディオ。
しかし、スタンドは二人を脇に抱えて両手が塞がり、本人は少し喧嘩が強い一般少年の域を出ない。
やれるのはチワワの咆哮のような威嚇を怒声で行う事だけだ。

「フフッ、そんな怖い顔しないで。私はグレーテルよ」
「名前など聞いてないッ!!」
「あら? ディオ君とも仲良くしたいわ」
「僕に話掛けるんじゃあない! この薄汚れた売女がッ!!!」
「酷い言い様、貴方の目は私達側な気がするけれど」

「ニケッ!! このアホがッ!! 僕を守れッッ!!」

ディオのあんまりな命令に従う訳ではないが、ニケもアヌビス神を抜く。

「待てよ。グレーテルちゃん、そんな悪人面なんかよりオレとお茶しない?」

「ええ、是非お願いしたいわ」

抜刀した臨戦態勢の相手に、グレーテルは何の構えもなく、ニケのお誘いに乗るように肉薄する。
ニケも斬りかかるべきか悩んでいた。
流石に襲われたのなら正当防衛で応戦するが、向こうからはまだ何もしてこない。
近づいては来るが、武器らしきものは何も持ち出してこない。

「これ、貴方に」

グレーテルはニケの間合いに踏み込んだ後、掌サイズに小さな板を差し出した。

『お”じ”ゃ”ぎ”ゃ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ”ッ”!!』

これがグレーテルの武器か。ニケも戦闘を予感したが、それは大いに外れる。

「…………なん……」

「凄いでしょ。最近のカメラは、こんなに小さくて高性能なのよ」

小さな板の中にグレーテルが映る。そしてもう一人、ニケが見覚えのある小さな男の子が藻掻いていた。

「えーと…確か、スマホ……だったわよね。クロ?」

『やめて…たも……やめ……お”じ”ゃ”ァ”!!?』

ニケも短い付き合いだったがよく駄々をこねるクソガキだったと思う。
我儘を言い出しては、地べたでも平気でゴロゴロ転がっては、何処が雅なお子様なのだとニケも呆れていた。
だから、最初これはそういういつもの場面の一節かと、ニケは思い込もうとしていた。
だが違う。同じようにジタバタしているが、あの駄々をこねるそれとは全く異なる。

「お…じゃ、る………?」

片方の眼球に、木片のようなものが突き刺さっていた。
おじゃる丸が持っていた竹刀だ。それが圧し折られて、生け花のように柄の部分が眼窩から伸びていた。
既に、それだけで目を背けたくなるような悲惨な光景だが、ニケの視界から送られてくる情報はこれだけじゃない。
まだ、ほんの断片に過ぎなかったのだ。


「新しい物ってワクワクするもの。張り切って撮影してみたの」

「お…ま、え……」


スマホの中でグレーテルは、今ニケに見せているのと同じ笑顔で鼻歌を交えながら、遊びを続ける。
何度も何度もぐしゃ、びちゃ、ぐちゃ、ずちゃ、人の体から鳴ってはいけない音が響く。
血が混じった肉と皮を割いていく音だった。
人を殺すだけであれば、それは非合理な行動だ。何故ならおじゃる丸はまだ生きていたから。
死ぬわけではない、だが痛みは与えられる非効率な箇所を嬉々として、グレーテルは破壊していく。

『お……お”ッ”じ”ゃ”、ッ”………!!』

おじゃる丸から人間としての機能が、徐々に失われていく。
手足が動かないのは勿論の事、子孫を残す事すら叶わぬように念入りに。
例えるなら、調理だろうか。楽しみながら、しかしそれは作業の域を出ない。
釣りが趣味な料理人が、釣って捕えた魚を殺して捌くのに罪悪感などないように。
大きな差異があるとすれば、自身の血肉とすべく食事の為に必要なそれと違い、グレーテルは全く必要がないという事だ。
料理という人間が食べやすいよう、食材を命の糧に変えやすくする為の儀式とは全く異なる。

『かじゅ……ま……! た、す……』

「……ふざ」

『に…………け…………」

グレーテルの手にあるスマホを跳ね除けようとして、その手が止まった。
画面の中でおじゃる丸は確かに、ニケの名を呼んでいた。
苦しさからの逃避ではない。
もう口を開けて話す事も辛いような肉体の損傷。
息をするだけの肉塊のような有様で、最期に信じているように口にしたのはニケの名前だったのだ。
きっと、まだ助かるかもしれない。ニケなら来てくれるかもしれないと、その声が届くと本気で願って。

「この子ね? 最期までニケ君が来てくれるって、ずっと言ってたの。あのお人形さんにも見捨てられて、貴方しか頼れなかったのね」

子供と言うのは単純だ。
窮地を助けてくれた人の姿を見ては、カッコいいと思うぐらいに。



────大丈夫だ、心配すんなって

───ニ、ニケ……



どれだけ叫んでも、月光町の皆が来てくれないのはおじゃる丸だって分かっている。
だから、この島にいて、絶対に来てくれるだろう勇者に願いを託すのは。
どうしようもない絶望に苛まれた、おじゃる丸にとっての最後の希望だった。



────逃げられると、思うか。

───光魔法、かっこいいポーズ!



呪いのアイテムを散々押し付け、我儘も沢山言ったが。
紛れもなく、ニケという少年は一人の幼い子供のヒーローであったのだから。


『………何を終わった気でいるの? まだ終わらないわ。お楽しみはこれからよ?』


エンタメを盛り上げる司会者のように、画面の中のグレーテルは地獄の続行を宣言する。
後はもう、悲鳴が上がらなくなるまで散々嬲り、甚振り、もう動かなくなっても頭に何か差し込んで見て、体がビクつくのを見てきゃっきゃと笑う。
人の尊厳などそこには欠片も残っていなかった。
それから、練習と称して更に死体を足に仕込んだ武器で、何かしていたがもうニケには何も目に入らなかった。

「……………ぇ、ッ…ぁ」

ニケは嗚咽する。
膝を折り、どうしてこうなったかと自問自答しあろうことか蹲り、首をグレーテルに差し出すような体勢になっていた。
魔神王から水銀燈とおじゃる丸を逃がす時、懸念がなかったかと言われれば嘘になる。
水銀燈をおじゃる丸と二人っきりにすればあれは平気で見捨てる。
だが、他に方法があったか? 他に……。

「ぐ、………ォ……ぇ」

勇者とは、おかしいことにおかしいと突っ込める素質を持つ者。だが、ニケとて勇者の前に人間だ。
俯瞰して見れば、ニケが生き残り水銀燈とおじゃる丸を助ける手段は、あの場に限り二人をシャンバラで飛ばすしかなかった。
もっともリスクを負ったのもニケでもあり、その後グレーテルのような狂人と出くわすだなんて分からない。
だから、他人からすればニケは悪くない。そう指摘することも出来る。
だが、ニケ当人にとってはそれで正しいから、自分に何の落ち度もないからと片づけられる話じゃない。
既に変えられない終わった結末に対して、あの時こうすれば良かったかもしれないという後悔は無限に湧き上がる。
放送で名を呼ばれた時とは違う。ただ、死んだと知らされた時とは訳が違っていた。

(俺が……もっと早く…………)

水銀燈が見捨てることも想定してた。おじゃる丸が一人で、こんな世界に放り出されたらどうなるか、危惧したからこそ急いで探していた。
フランと言い合いになりかけたのも、おじゃる丸が本当に危ないと考えて焦っていたから。
だが場所も分からず、手掛かりもなく───本当か? 本当にそんなに急いでいたか?
何処かで無事だろうと、高を括ってはいなかったか? 呪いのアイテムを押し付けるロクでもないガキだと、どうでもいいとはほんの少しでも思わなかったか?
ニケの強みでもあった勇者の突っ込みの素質が、最悪の方向へ舵を切る。
自身の中にある罪悪感へ、そんなモノを抱く程、お前はおじゃる丸を良く思っていたのかと追及を止めない。
痛み続ける良心、自分を苛み続ける自己批判。

「───う”、ぇ”っ”………!!」

先程飲んだエナジードリンクの味が、喉から口内に拡がる。胃液の酸味と絡まって最悪な風味だった。

もしも、これがグレーテルという少女の体に刻み込まれた地獄を見ていたのだったら、ニケは屈さず戦えただろう。
だが、今この地獄を作り上げた一端は、まるで自分にもあるようで。
ニケの精神は限界を迎え、決壊した。


(く、ぐぐ…こういう……時に限って、こいつッ!!!)


ディオは震えていた。
恐怖ではない。悲惨さに同情したのでもない。
凄惨な死体など、彼の生まれとジョースター家に迎えられるまでの劣悪な環境を考えれば、然程珍しくはない。
しかしだ。動物が死体を食い荒らしズタズタになるように、凄惨な場面にはそうなる理由が生じるものだが、このグレーテルという少女は意味が分からない。

「お”え”っ”!!」

映像の気色悪さにも、グレーテルと名乗る意味不明な人の形をした何かにも。
全てを拒絶するかのように、ディオは思いっきり嘔吐した。
理解不能だ。そんなことをして何になる?
自分も含め、ディオもドロテアもメリュジーヌも所謂悪なのだろうと、自覚しているが。

「はぁ……はぁ…う”ッ”ぇ”!!?」

こんな悪趣味なものを、遊びとしてわざわざ記録までして、見せつけてくる心理が分からない。

(このディオがッ! このディオがァ!! 気分が悪くなって吐くだとッ!!?)

考えれば考えるだけ吐き気が増して、腹の中の物が口から逆流してくる。

(え…エリスゥ!! このボケがぁ!!! 寝てる暇なんてないだろうがァ!!!)

こういう時に限ってだが、あの赤髪の狂犬が役に立つ。
あのバカなら、グレーテルの話も聞かずに斬り伏せようと飛び掛かっているはずだ。
ナルト、イリヤ、ニケと違い、エリスだけは命の捉え方にドライであった。
そこだけは、ディオもエリスの長所として認めてもいる。自分達の中で殺し合いへの理解が最も深い。
ルーデウスとかいうのは例外としても、いざという時躊躇う場面でも、エリスは容赦なく敵の命を断てる女だ。だからある意味では、ディオにとって厄介だが。
あんな、ニケのような無様な姿を晒すようなことはない。
無駄な思考を挟む前に、このクソカス共を散らすという結論を最短最速で、弾き出して行動に移している。

(肝心な時にッ! クソ馬鹿がァ!!!)

もっとも居て欲しい場面で、眠りこけている姿にディオは苛立つ。
何度、揺らしても起きる様子はない。最低でも後数十分はこのままだろう。




「クロ……どうしてなの」



────僕も確かなことは言えないけど、未来の自分に会った事もあるし、ドラえもんは未来の自分と殺し合いみたいになりかけた事もあって……。


クロや美遊が殺し合いに乗る異常事態、微妙に噛み合わない会話。
困惑するイリヤに一つの仮説を示したのは、まだ生きていた頃ののび太だった。
タイムマシンを使い異なる時間から、知り合い同士を呼んだのではないか。
少なくとも、クロが殺し合いに乗る理由はそれでほぼ説明が付く。
イリヤから分離してから日が浅い時期ならば、イリヤにも敵対心があり、かつ自分の寿命の短さを直感し、乃亜に延命の願いを託すであろうことは想像に難くない。
美遊も恐らくは、イリヤが人形にされた時期から呼ばれたのではとサファイアが推測し、その頃であればイリヤ救済を願い、殺し合いに乗るかもしれない。

二人の行いに納得は出来ないが、理由は理解出来た。

ただ、だからこそ。
グレーテルの手の中にある極小サイズの地獄を見て、そんなものを創り出せるような人と平気で手を組んでいるのか。
イリヤはもう考える事すら、疲弊しきっていた。

「クロは、関係……ないよね……?」

仮にクロが殺し合いに乗るとしても、こんな残酷な行いまでするような相手じゃない。
きっとなにか、あのグレーテルという女の子に洗脳されているんじゃ───。

「いいえ。イリヤ、私はもうこういうモノになってしまったの。
 私は自分が助かる為なら、いくらでもどんな方法でも他人の命を奪えるわ」

おじゃる丸の件に限っては、クロは直接手を下していない。
だが、それで無関係を装うつもりはない。
自分だけが都合よく、グレーテルから線引きして別だと言い訳をする気もなかった。

「そ…ん……な……」

『イリヤ様!!』

全身が脱力していく。
イリヤにとって、最も身近で掛け替えのない家族であって。
いずれ、絶対に殺し合いに乗ったクロを引っ叩いてでも止めようと思っていたのに。

「分かるわね? 私と戦うのなら、貴女も殺す気で来なさい。私もそうするから。
 貴女と私じゃ住む世界が違うのよ」

あんな地獄を見せられて、それまでと同じようにクロを見る事が───。


(本当に……鼻が利くわね。あいつ)


見事な手際だと、クロもグレーテルを素直に賞賛していた。
あのスマホも使ってみたいという欲求に従ったのもあるが、クロからニケの話を聞いて、いずれ利用できるかと、おじゃる丸の惨殺映像を残しておいたのだろう。
何処までが趣味で、何処までが計算か分からないが、ここぞという時の直感と狡賢さは、闇の世界を生きてきただけある。ただの馬鹿なら、こんな島に呼ばれる前に殺されている。
遠距離からクロの狙撃で奇襲をしても、恐らく殺せない。
孫悟飯と渡り合った力、夢幻召喚。
クロが利用しているクラスカードアーチャーのように、イリヤも英霊の力をその身に降して現世に一騎当千の英雄の力を再現している。
正面からぶつかり合った時、クロとグレーテルもそれなりの苦戦を強いられる。ニケも逃げ足だけは早く、妙な真似をされかねない。
かといって、二人も気絶した足手纏いを抱えているイリヤ達を見過ごすもの面白くない。
そこでグレーテルは、遊びで取っておいたスナップビデオを使えるかもと、クロに提案する。

(ここまですれば、イリヤだって……)

イリヤは折れた。ニケももう立てそうにない。後ろの人相の悪い男も、すぐに殺せる。
少ない労力で、最高の見返りを手に出来る。


「…………分かった。それでもいいよ」


イリヤの目は真っ直ぐに、クロを見ていた。


「私は正義の味方じゃないから、だからクロが人殺しでも……絶対に貴女を死なせない。殺したりなんかしない」

「何を…言ってるのよ……あんたは、対主催で…乃亜を倒す気なんでしょ?
 それなら、私は……」


道徳から外れたような言動に、既に人を殺めたクロですら動じた。
どう捉えようとも、自分一人のエゴの為に他者を殺めるクロは悪だ。
イリヤは、多くの為に命を懸ける正義。
孫悟飯との激戦は、紛れもなくヒーローのそれだった。


「殺し合いを止める。乃亜も倒す。悟飯君も止める。クロも死なせない。
 クロが人殺しだって言うなら、生かしてずっと罪を償わせ続ける」


だから、イリヤはクロと敵対しなくてはならない。それが、お約束なのだから。


「私が知ってるクロはね……ミユの為に、世界だって敵に回せる女の子だった!!」

「…………知らない。そんなこと」

「いつもウジウジしてたのは私、ミユと世界を選ぶ時は、クロは私なんかよりもずっと早く即決した! ミユを救うって!!
 もし、クロがこんな所でウジウジしてるなら、今度は私が引っ張る番!!!」


賢い大人なら。決まりきった定番として、そういうものとして割り切るべき事を、仕方ないと諦めるようなものを。
子供の我儘のように、けれども意固地に声高にイリヤは宣言する。


「無理よ……乃亜に、どうやって……」

「届くよ。諦めなければ、どんな願いも。
 乃亜が本当に神様だとしても、……人の願いは、神様にだって届くんだから!!」


ずっと前から、自分の知っているイリヤとは違うと思っていた。


「ここまで言っても分からないなら、私は戦う」


美遊が死んだあの戦場で見た時から、強い目をしていて。きっと、最後まで乃亜に屈しないのだろうと思っていた。
あんな、孫悟飯(ばけもの)にすら、怯まず挑む果敢さに、眩しさすら覚えた。
遠くない内に、クロが討たれるのだとしたら、ああいう正義の味方にかもしれない。
絶対に交わらない遠くにある背中を、尊いと思って。


「まだこれ以上、悪者の真似をしてそんな地獄(あなぐら)に籠り続ける気なら……クロ、そしてグレーテル……貴女達まとめて、私は引き摺り上げてみせる!!
 カビが生えそうな湿った世界なんて、ギラギラの太陽で照らし付けてあげる!!」


クロが勝手に敷いた線引きすら、イリヤは無遠慮に踏み越えようとする。
欲張りな子供の願望を平気で口にして、それが実現できると信じて貫く。


「馬鹿よ!…そんな、身勝手で都合の良い幻想…………」


行けると思っていた。グレーテルの揺さぶりで、精神を先に折れば疲弊しきったイリヤ達なら殺せる。
あの映像は、グレーテルが見て直に体験した地獄の片鱗。
それだけのインパクトがあった。
善性に寄れば寄るだけ、悪人であろうともあんなものを直視すれば、折れない筈はないと。
他ならない、もう一人の自分だからこそ。


「叶えるよ。私は。
 ……だって、私達の中にあるのはそういうものなんでしょう?」


だが、ここに居るのはイリヤであって、クロの知るイリヤではない。
袋小路の選択肢に風穴をこじ開け、前へ未来へ進もうとする魔法少女。
馬鹿げた理想を、茨の道を踏破してでも成そうとする希望の権化。
小賢しい理屈等全て吹き飛ばし、ハッピーエンドを捥ぎ取る。クロ自身がそう支え続け成長したイリヤ。


「…………もう、遅いわ。遅いのよ!!」

「この、分からず屋!!」




────走刃脚(ブレードランナー)!!



クロの背後から、斬撃の軌道が絶妙にクロに当たらないよう計算し、グレーテルは右足を振り上げバレリーナのように舞う。
足の軌道に沿って三日月の斬撃がイリヤへと降り注ぐ。
咄嗟に障壁を展開するが、あの切れ味はイリヤ自身リップから嫌というほど味合わされた。
防げない。
そう、目の前の脅威を判定したのと同時に。




───オッポレ!  オッポレ! 



万物を切断する太古の兵器に、万物を切り裂く大地の剣が迎え打つ。
アクルカの力で強化された身体は、大地の王より祝福されし最強の剣を召喚する儀式を、ほんの瞬きの合間に終わらせた。
残像が残る速さで太鼓をポンポコ叩き、奇抜な呪文を詠唱する光景は真面目なのかふざけているのか、判別不能。
しかし、顕現されし剣は紛れもなく、大地というあらゆる生物を育み究極の強固さを誇る。
その頑強さはまさに、星を砕く力がなければ粉砕することは困難を極める。


「ぐ、ゥゥ!!」
「ニケ君!?」

ただ一つ、弱点は大地と有線ケーブルで繫がり、使用範囲が極小規模でしかないことであり。
本体が宙に浮かされれば、あっと言う間に無に帰す。
また、地の剣が強い事と、ニケの剣技はイコールではない。
元からすばしっこい特性が、アクルカでより増加しても従来の非力さが完全解消された訳ではない。
相手は古代遺物と地獄への回数券で、より増幅されている。
そのパワーに為す術なく、ニケは浮かされ吹き飛ぶ。

「俺は大丈夫だ! 必ず追い付く!!」

ニケはそう叫び、にんまりと明るい笑みを浮かべる。
ホームランのように打ち上げられた先で、更に逃げ場を塞ぐように悪魔狩りの魔双銃が火を噴いた。
アヌビスを引き抜き、全身を打ち付ける弾丸を斬り捨てる。その間、1秒も経たぬ時間でニケの剣戟は20を超えた。
あまりの激しい動きに、筋肉痛が後からやってきてニケは小さく悲鳴を上げる。
数発体を掠った以外、射撃は直撃せず、ニケは重力のままに落下しそれに身を任せる。

「クロ、その子達逃がさないでね」

その落下地点目掛け、グレーテルが駆けた。

「言われなくても」

二対の白黒の短剣を投擲し、それらが手榴弾のように起爆する。
イリヤはサファイアを振り魔力弾を放出し、螺旋を描きながらブーメランのように飛び交う剣を撃ち落とす。
杖と剣を互いに交え、願いを叶える者と踏み躙る者としてイリヤとクロが対峙する。

「クロォ!!」
「イリヤ!!」



「WRYYYYYYYYYYYYYYY───ッッ」



「────ッ!!?」

イリヤとクロが激突するその寸前、ディオが奇声と共に杖を振る。
瞬間、イリヤに斬りかかろうとしたクロの姿が消失した。
バシルーラの杖。
使った対象を、その場から強制退去する不可思議な杖。
残された最後の一回をディオはその場で切った。



【一日目/午後/B-6】


【クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ イリヤ ツヴァイ!】
[状態]:魔力消費(中)、自暴自棄(極大)、 グレーテルに対する共感(大)、罪悪感(極大)、ローザミスティカと同化。
[装備]:ローザミスティカ×2(水銀燈、雪華綺晶)@ローゼンメイデン。
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1、「迷」(二日目朝まで使用不可)@カードキャプターさくら、
グレードアップえき(残り三回)@ドラえもん、サンダーボルト@遊戯王デュエルモンスターズ、
[思考・状況]
基本方針:優勝して、これから先も生きていける身体を願う
0:何よこれ!?
1:───美遊。
2:あの子(イリヤ)何時の間にあんな目をする様になったの……?
3:グレーテルと組む。できるだけ序盤は自分の負担を抑えられるようにしたい。
4:さよなら、リップ君。
5:ニケ君…会ったら殺すわ。
6:イリヤとは……。
[備考]
※ツヴァイ第二巻「それは、つまり」終了直後より参戦です。
※魔力が枯渇すれば消滅します。
※ローザミスティカを体内に取り込んだ事で全ての能力が上昇しました。
※ローザミスティカの力により時間経過で魔力の自己生成が可能になりました。
※ただし、魔力が枯渇すると消滅する体質はそのままです。






「ディオ君!?」
「すまない、イリヤ。
 姉妹同士で殺し合うというのは、やはり英国紳士としては見過ごせなかった。それが解決に繋がらない先延ばしであろうとね」

思ってもない事を、ジョジョならば気取って言いそうな台詞を、背筋をムズムズさせながらディオは吐く。

「何したの!?」
「僕の支給品の力だ。君の妹? は傷付いていない。
 どこか別の場所へ飛ばしたんだ」

どうせ、メリュジーヌやシャルティアには通じない。恐らく他にもバシルーラの杖が効かない参加者は多いだろう。
ナルトが遭遇したという、シュライバーも超スピードの使い手と聞く。先ず当たらない。
下手に温存し腐らせるより、確実に効く相手に使用する方がマシだ。
そのおかげで、イリヤという絶好の戦力を残せた。

「ここから離れよう。イリヤ、今すぐに」
「…………なら、ニケ君の方を」

イリヤは腑に落ちないが、すぐに考えを改める。
クロの方が先延ばしになったとはいえ一先ず処理されたのだから、次は急いでニケの救助に向かうべきだと。

「必要ない」
「なんで、ディオ君!?」
「奴は、”必ず追い付く”と、そう言ったんだ。
 あの男、このディオに……嘘だけは吐いたことがない。イリヤ、良いかい? ニケが追い付くと言ったら、必ず追い付くんだ」

自分達をこのエリア近辺に飛ばした絶望王の追跡を気にし、ディオは一秒でもこの場に留まりたくない。それが本音だった。
だから、イリヤが納得しそうな奇麗事を並べてやる。
好きだろ。お前はそういうのが。
見下すような考えを透かされないよう、真摯にニケを信じるような切実な顔でディオはイリヤの瞳を見る。

「……………そっか、信じてるんだね。ニケ君を」
「ああ、それにこれはニケの戦いだ。僕はおじゃる丸という殺された少年を知らないが、きっと彼にとって、グレーテルとけじめを付けねばならない問題だ」

知らんがな。

更にディオは適当な理由をでっちあげる。

「君の仲間の乾紗寿叶という女の子達も、何時まで無事か分からないだろう?
 ニケは大丈夫だ。あの男のしぶとさは僕が保証しよう。
 イリヤ、僕達はここで立ち止まる訳にはいかない」

もっとも海馬コーポレーションに行く前に、理由を付けて別の場所に留まらせる予定だ。
まだまだ、ナルトとエリスは眠っている。そうなるように、調節して治療した。
ニケが居ないのは戦力として不穏ではあるが、奴にペースさえ崩されなければ、ディオがイリヤに駆け引きで劣る道理はない。
思うようにコントロールし自分の安全を確立しながら、盤面を有利に整えさせていく。

説得され、前方を走り出すイリヤを見つめながら、ディオはほくそ笑む。

やはり思った通り、イリヤは御しやすい。
あとは、毎回突っかかってくる目障りなエリスを上手に使い潰し、ナルトとイリヤさえ手元に残ればディオの思うがままだ。

「ディオ君、危ない!」

「何ッ!?」

悪だくみも束の間、ディオの頭上に氷塊が飛び込む。
次の瞬間、ディオの頭に過ったのはあのダリオ・ブランドー、そして次に母親。
エリナにキスして泥水で洗われ、ジョジョにぶん殴られ泣き出して、ダニーとかいう糞犬を腹いせに殺した光景まで鮮明に。

(ば……馬鹿なッ!!?)

走馬灯、それを理解しディオは恐怖した。
避けようがない死が、今一刻と近づいてきたのだと。

「砲撃(フォイア)!!」

「ぬおっ!?」

桃色の光球体が氷塊に当たり、落下地点がディオの真横へと逸れる。
地盤を巻き上げながら、地中に沈む氷塊を見てディオは肝が冷めた。

「奇抜な魔術師だ」

「お…お前はッ、俊國!!?」

ディオはその姿に見覚えがあった。
藤木から逃走した時に、鉢合わせた少年だ。
ルサルカやエリスに化けた磯野カツオという子供と一緒に、情報交換を交わしたあいつだ。
モクバとドロテアの話では協力関係を築いたとの事だったが、モクバの目がない所では本性を隠すまでもなく、殺し合いに肯定的であったらしい。

「行って! ディオ君!!」

庇うように前に勇み出るイリヤの背を見て、ディオは舌打ちする。
これしかない。
イリヤに任せて、この場は何とかなるとして。とうとう実質ディオただ一人になってしまった。

「す…すまない! イリヤ!!」

『イリヤ様、お気を付けください。あれは恐らく……』


二十七祖にも匹敵し得る魔の異形。
恐らくは、一つの種に於いて頂点に位置する魔王の一柱。
シュライバー、悟飯、ゼオン、リーゼロッテに次ぐイリヤ達にとって越えねばならない高すぎる障壁。


魔神王は、興味深くイリヤの握る杖を凝視する。
出鱈目でコミカルな術式だが、無尽蔵の魔力を供給させ直感的な感覚で細かな術式を飛ばし、魔術を顕現させる。
使用者のセンスに依存するが、魔神王も未だお目に掛かったことのない高位の装備品だ。
使い手も極上の担い手だ。あれを喰らい、杖を手にするのも悪くない。

(あの少年は我を鬼舞辻無惨だと考えているか)

あれを起爆剤に人間共が潰し合えば、魔神王が自ら赴かなくとも勝手に消耗する。
精々、ディオと呼ばれたあの子供には、無惨の悪評を吹聴させるとしよう。

「砲撃(フォイア)!!」

氷を砕く魔力の砲弾を見て、あれはまだ未完成であるとも魔神王は睨む。
力の大敗を吸われているのだろう。
邪神以外にも、あのような力の源があるのなら、この手に必ずや収めたい。

貪欲に悪しき王は、手を翳す。
次の瞬間、今までに比べ物にならない氷の隕石がイリヤへ降り落ちた。





【一日目/午後/D-7】


【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:全身にダメージ(中)、疲労(大)、決意と覚悟
[装備]:カレイドステッキ・サファイア@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1、雪華綺晶の支給品×1、クラスカード『バーサーカー』(午後まで使用不能、『アサシン』、『セイバー』(夕方まで使用不能)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、
タイム風呂敷(残り四回、夕方まで使用不能)@ドラえもん
[思考・状況]
基本方針:殺し合いから脱出して───
0:魔神王(俊國と認識)を何とかする。
1:雪華綺晶ちゃん……。
2:美遊、クロ…一体どうなってるの……ワケ分かんないよぉ……
3:殺し合いを止める。まず紗寿叶さん達を助けに行きたい。
4:サファイアを守る。
5:美遊、ほんとうに……
6:次会ったら、クロを止める。
[備考]
※ドライ!!!四巻以降から参戦です。
※雪華綺晶と媒介(ミーディアム)としての契約を交わしました。

※クラスカードは一度使用すると二時間使用不能となります。
※バーサーカー夢幻召喚時の十二の試練のストックは残り2つです。これは回復しません。
のび太、ニンフ、雪華綺晶との情報交換で、【そらのおとしもの、Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ、ローゼンメイデン、ドラえもん】の世界観について大まかな情報を共有しました。


【魔神王@ロードス島伝説】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(大)、魔力消費(極大)、無惨(俊國)の姿
[装備]:魔神顕現デモンズエキス(3/5)@アカメが斬る!
[道具]:賢者の石@ハリーポッターシリーズ(半分消費)
[思考・状況]基本方針:乃亜込みで皆殺し
0:イリヤを殺し喰らう。
1:絶望王は理解不能、次に出会う事があれば必ず殺す。
2:魂砕き(ソウルクラッシュ)を手に入れたい
3:変身できる姿を増やす
4:覗き見をしていた者を殺すまでは、本来の姿では行動しない。
5:本来の姿は出来うる限り秘匿する。
6:藤木は見付け次第食らう。
7:真なる地縛神を手にする。報酬システムを使い乃亜に打診する価値はある。
8:より強い力を手にする。これではまだ足りぬ。
[備考]
※自身の再生能力が落ちている事と、魔力消費が激しくなっている事に気付きました。
※中島弘の脳を食べた事により、中島弘の記憶と知識と技能を獲得。中島弘の姿になっている時に、中島弘の技能を使用できる様になりました。
※中島の記憶により永沢君男及び城ヶ崎姫子の姿を把握しました。城ヶ崎姫子に関しては名前を知りません。
※鬼舞辻無惨の脳を食べた事により、鬼舞辻無惨の記憶を獲得。無惨の不死身の秘密と、課せられた制限について把握しました。
※鬼舞辻無惨の姿に変身することや、鬼舞辻無惨の技能を使う為には、頭蓋骨に収まっている脳を食べる必要が有ります。
※右天の脳を食べた事により、右天の記憶を獲得しました。バミューダアスポートは脳が半分しか無かった為に使用できません。
※野原しんのすけの脳を食べた事により、野原しんのすけの記憶と知識と技能を獲得。野原しんのすけの姿になっている時に、野原しんのすけの技能を使用できるようになりました。
※野原しんのすけの記憶により、フランドール・スカーレット及び佐藤マサオの存在を認識しました
※変身能力は脳を食べた者にしか変身できません。記憶解析能力は完全に使用不能です。
※幻術は一分間しか効果を発揮せず。単に幻像を見せるだけにとどまります。




【一日目/午後/E-6】



【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]顔面にダメージ(中)、精神的疲労(中)、疲労(中)、怒り、メリュジーヌに恐怖、強い屈辱(極大)、乃亜やメリュジーヌに対する強い殺意
[装備]『黄金体験』のスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険、
[道具]基本支給品、光の護封剣@遊戯王DM
こらしめバンド@ドラえもん、バシルーラの杖[残り回数0回]@トルネコの大冒険3
[思考・状況]
基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。
0:次から次へとッ!! この近辺に居るのは不味い、逃げるッ!!
1:メリュジーヌが現れた場合はナルト達を見捨ててさっさと逃げる。
2:先ほどの金髪の痴女やメリュジーヌに警戒。奴らは絶対に許さない。
3:ゴールドエクスペリエンスか…気に入った。
4:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
5:海が弱点の参加者でもいるのか?
6:ドロテアとは今はもうあまり会いたくない。
7:俊國、一体どういうことだ!?
[備考]
※参戦時期はダニーを殺した後





【うずまきナルト@NARUTO-少年編-】
[状態]:チャクラ消費(大)、気絶
[装備]:自来也の封印札。
[道具]:基本支給品×3、煙玉×2@NARUTO、ファウードの回復液@金色のガッシュ!!、
城之内君の時の魔術師@DM、エニグマの紙×3@ジョジョの奇妙な冒険、
マニッシュ・ボーイの首輪
[思考・状況]
基本方針:乃亜の言う事には従わない。
0:──────
1: シカマルを探す。
2: 仲間を守る。
3:殺し合いを止める方法を探す。
4: 逃げて行ったおにぎり頭を探す。
5:ドラゴンボールってのは……よくわかんねーってばよ。
6:セリム、我愛羅…すまねぇ
[備考]
※螺旋丸習得後、サスケ奪還編直前より参戦です。
※セリム・エリスと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました。




【エリス・ボレアス・グレイラット@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~】
[状態]:疲労(絶大)、全身にダメージ(絶大)、精神疲労(大)、気絶、インクルシオと同化(大)、決意
沙都子とメリュジーヌに対する好感度(高め)、シュライバーに対する恐怖
[装備]:旅の衣装、和道一文字@ONE PIECE、悪鬼纏身インクルシオ@アカメが斬る!(相性高め)
[道具]:基本支給品一式、賢者の石(憤怒)@鋼の錬金術師
[思考・状況]
基本方針:ナルト達を守って、乃亜に勝って、ルーデウスにもう一度会いに行く。
0:────
1:もう殺し合いには絶対に乗らない。ナルト達を守る。命に代えても。
2:首輪と脱出方法を探す。もう、ルーデウスには頼れないから。
3:殺人はルーデウスが悲しむから、半殺しで済ますわ!(相手が強大ならその限りではない)
4:ドラゴンボールの話は頭の中に入れておくわ。悟空って奴から直接話を聞くまではね。
5:私の家周りは、沙都子達に任せておくわ。あの子達の姿を騙ってる奴は許さない。
6:ガムテの少年(ガムテ)とリボンの少女(エスター)は危険人物ね。斬っておきたいわ
[備考]
※参戦時期は、デッドエンド結成(及び、1年以上経過)~ミリス神聖国に到着までの間
※ルーデウスが参加していない可能性について、一ミリも考えていないです
※ナルト、セリムと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました
※沙都子から、梨花達と遭遇しそうなエリアは散策済みでルーデウスは居なかったと伝えられています。
例としてはG-2の港やI・R・T周辺など。
※インクルシオとの適合率が向上しました。エリスの精神に合わせて進化を行います。




「へえ、貧弱だと思ったけど、以外とタフじゃない。ギャグ出身かしら?」
「それに気付けるあんたもギャグ漫画キャラか?」
「巻末オマケに、よく出てるのよ。私」
「ルークとヤン枠か!?」

グレーテルの銃撃を凌いだニケは全身を血だらけになっていた。
麻薬(ヤク)の力で強化された悪魔的な二丁拳銃の連射を、アヌビス神の剣技とアクルカの力による身体強化で弾き、着弾箇所を極力急所から外し、更に高まった生命力で耐えきったのだ。

「いけないわね。ロワでギャグ補正は一番嫌われるのよ」

グレーテルの足が浮くのを見て、ニケも飛び上がる。刹那、海岸沿いの砂浜が爆破されたかのように隆起し巻き上がる。
斬撃がニケの足元を抉ったのだった。
これがヤバい。
銃撃もだが、決まればほぼ即死の超斬撃。
アヌビス神も珍しく、あれだけは受けられないから、絶対に避けろと念を押す。
今のニケの手札で、あれに対抗できるのは地の剣のみ。それも取り回しの悪さから、何度も使える代物ではなく。

「うおおおおッ!!」

何が何でも最優先で回避しなくてはならず、その回避に生じる隙を銃撃の連射で狙い撃ちされる。
傍から見れば意味不明な、本人達も意味をあまり理解しないような軽口とは裏腹に、戦況は切実だ。

「いってえええ!!」

蜂の巣を避けようが、急所は外れようが、身体機能は向上し頑強な肉体になろうが。
銃弾が体を穿たれ続けていることに変わりはない。
ニケの息の上がり方と血の量が比例して増えていくのを見て、グレーテルは狩りが進んでいるのを確信する。

「ウフフフ、アハハハハハハ! ニケ君、ちゃんと殺し方はおじゃる丸君とお揃いにしてあげるから!!」

「…………おかしいな。お前、殺しが大好きなのにどうしてクロに獲物を譲ったんだよ」

銃声が止んだ。

「クロより交戦的で殺しが好きなら、俺を狙うよりディオ達とイリヤを襲えばいい。
 ディオなんて戦いに参加できないしな。沢山殺せるし、そうすればドミノだって、一杯貰えるじゃんか」

アヌビスを杖にして、ニケは体重を預けながら顔をグレーテルへ向ける。
グレーテルの顔に僅かな曇りが生じる。

「あのおじゃるの映像で、こっちを動揺させた癖に、イリヤがクロに言い返した時は何もしなかったよな。
 お前さ……本当は、クロを家族と会わせてやりたかったんじゃねえの?」

割り込むならもっと早くに割り込めた。
グレーテルが動いたのは、イリヤとクロが決別したのとほぼ同時だった。

「だから……それはお礼を言わなくちゃな。お前ここまで、クロの事支えてやったんだろ?
 俺、あいつに殺し合いに乗るなって説得しといて、具体的なプランも全部人任せだったしな」

ドラゴンボールと首輪の解析はネモに任せてある。
もし、ドラゴンボールの願いを使えれば、クロの体の問題はなんとかなるかもしれない。
だが結局、ニケも絶対にそうだという確証はない。クロが殺しをする前に、伝えることも出来なかった。
全部、自分が遅かったせいだ。
それに比べ、グレーテルはやり方は違えど、自分よりよっぽどクロの身を案じていたのだろうと思う。

「……貴方、良い人ね」

銃口を向けたままグレーテルは微笑む。

「貴方みたいに優しい人は二人目よ。次があれば、ランチでもご一緒したいわ」
「俺は今からでも大歓迎だぜ」
「それは素敵ね。でも仕組みだから、もう次はきっとないわ」
「仕組み?」
「世界を動かす力よ。神様が作った仕組みなの。
 乃亜って子が、本当に神様か分からないけれど、言っていることはきっと一緒なのよ。
 肉食動物は草食動物を食べて、草食動物は草を食べて。そうして命は回るでしょう。
 私達もそうなの。殺して殺され、また殺す。そうやって円環(リング)を紡ぐのよ」

食物連鎖のような狂的な信仰は、正しく正論のようにも聞こえる。
ニケもこれ以上シリアスな考えはしたくなかったが、きっと自分の知らない何処かでは、そういう厳しい世界もあるのだろうと思う。
何気なく食べる魚や肉だって、いわばそういう物だ。

「私達はずっと殺してきたの。だから、永遠に死なない」

グレーテルが違うのは、捕食という必要な行為ではなく。
狂信的な殺人への正当化、そうしないと生きられない強迫観念、それが歪みいつしか楽しいという感情と織り交ざり、殺戮を愉悦するようになってしまった。

「……そいつは大層な仕組みだな。確かにお前の言う通りかもしんないよ」

「ええ、貴方も分かるでしょう?」

「でもさ、もしも神様が居てそれが一番偉くたって、グレーテルの言うルールが正しくても。
 俺は、それを間違ってると思うし、間違ってるって言い続けるね」

ガムテの少年、あれがどんな想いでナルトに酷い行いをしたのか、どうして最後に味方になれたのかは知らない。
グレーテルもクロに、きっと打算などない思い入れを抱いている。
いずれも、殺し合いに乗る殺人鬼であったとしても。
心の底からの怪物ではない。
彼らを凶行へ及ぶよう、それが神様のルールで行われたものであるなら、勇者としてチェーンソーを持ち出して異議ありと叫ぶ所存だ。

「我儘な子ね。そういう子は叱られて、殺されるのよ」

実体験に基づく、事実を冷たく述べる。
如何に見世物として、需要を読み取り必要とされるか。
逆らう等、論外だ。生き延びる為には必死で、相手の思うままに演じなければいけない。

「我儘かもな。でも、イリヤ言ってたろ? 人の願いは神様に届くんだって」

誰かが、少しだけ優しくすれば、グレーテルはああはならなかった。
少なくとも、クロという一人ぼっちの少女に寄り添っていたのは確かだ。
きっと、根っこからの悪人じゃない。
それでも賢い大人ならば、きっとこう言うのだろう。
でも、そうはならなかった。この話はそこでおしまいだ。

だが、ニケは賢くもなければ大人でもない。
例え間違っていても、忖度をして己を曲げる大人ではない。我儘を言って、間違いを正す子供の勇者だ。

イリヤは言ってのけた。
あんな凄惨な地獄を見ても、それに血を分けた妹が関わっているかもしれなくても。
絶対に生かして償わせる。
普通なら諦めて殺そうとしてもおかしくないのに。
拒絶せず、それどころかグレーテルまでこちら側に引き上げてやると。



(ごめんな、おじゃる……)


変えられない過去に悔いはあるが。
あそこまで言われて、仮にも勇者が臆したままなんてあまりにもカッコが付かない。


「俺のクレームも乃亜っていうふざけた神様に届けてやる。お前だって、言いたい文句があるなら言っちまおうぜ」

だから、胸を張って言ってのける。俺達と来れば、そんな血生臭いつまらない世界に居なくていい。
世界を救う前にクロを救うと決めた。もう一人増えたってどうってことはない。


「文句なんてないわ。血の匂いも悲鳴も臓物の温かさも、今は大好きでいられるもの
 ───こんな風に!」


銃撃が再開され、二人の交錯する声は掻き消された。
ニケの叫びは、まだ届かない。
だが、勇者の挑戦は終わらない。


【一日目/午後/B-8 海岸線】


【勇者ニケ@魔法陣グルグル】
[状態]:全身にダメージ(中)、疲労(大)、仮面の者(アクルトゥルカ)
[装備]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険、ヴライの仮面@うたわれるもの 二人の白皇
[道具]:基本支給品、丸太@彼岸島 48日後…、シャベル@現地調達、約束された勝利の剣@Fate/Grand Order、龍亞のD・ボード@遊戯王5D's、沙耶香の首輪
[思考・状況]
基本方針:殺し合いには乗らない。乗っちゃダメだろ常識的に考えて…
0:グレーテルを何とかしてディオ達を追いかける。
1:とりあえず仲間を集める。ナルトとエリスに同行する。
2:クロを探して病状を聞き出す。
3:マヤ、おじゃる、銀ちゃん………
4:DBの事は俺の考えが間違ってるとは思わないけど、あんまり後ろ向きになっても仕方ないか。
5:取り合えずアヌビスの奴は大人しくさせられそうだな……
6:フランはあいつ本当に大丈夫なのか?
※四大精霊王と契約後より参戦です。
※アヌビス神と支給品の自己強制証明により契約を交わしました。条件は以上です。
ニケに協力する。
ニケが許可を出さない限り攻撃は峰打ちに留める。
契約有効期間はニケが生存している間。
※アヌビス神は能力が制限されており、原作のような肉体を支配する場合は使用者の同意が必要です。支配された場合も、その使用者の精神が拒否すれば解除されます。
『強さの学習』『斬るものの選別』は問題なく使用可能です。
※アヌビス神は所有者以外にも、スタンドとしてのヴィジョンが視認可能で、会話も可能です。
※仮面(アクルカ)を装着した事で仮面の者となりました。仮面はもう外れません。



【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、肩にダメージ(地獄の回数券により治癒中)
[装備]:江雪@アカメが斬る!、スパスパの実@ONE PIECE、ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ、煉獄招致ルビカンテ@アカメが斬る!、走刃脚@アンデットアンラック、透明マント@ハリーポッターシリーズ
[道具]:基本支給品×4、双眼鏡@現実、地獄の回数券×3@忍者と極道
ひらりマント@ドラえもん、ランダム支給品0~1(リップ、アーカード、魔神王、水銀燈の物も含む)、
エボニー&アイボリー@Devil May Cry、タイムテレビ@ドラえもん、クラスカード(キャスター)Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、万里飛翔「マスティマ」@アカメが斬る、
戦雷の聖剣@Dies irae、次元方陣シャンバラ@アカメが斬る!、魔神顕現デモンズエキス(2/5)@アカメが斬る! 、 バスター・ブレイダー@遊戯王デュエルモンスターズ、
真紅眼の黒龍@遊戯王デュエルモンスターズ、エネルギー吸引器@ドラゴンボールZ、媚薬@無職転生~異世界行ったら本気出す~、ヤクルト@現実、
首輪×9(海兵、アーカード、ベッキー、ロキシー、おじゃる、水銀燈、しんのすけ、右天、美柑)、スマホ@現実
[思考・状況]基本方針:皆殺し
0:ニケ君を殺す。
1:私たちは永遠に死なない、そうよね兄さま
2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。生きている方が遊んでいて愉しい。
3;殺人競走(レース)に優勝する。孫悟飯とシャルティアは要注意ね
4:差し当たっては次の放送までに5人殺しておく。首輪は多いけれど、必要なのは殺害人数(キルスコア)
5:殺した証拠(トロフィー)として首輪を集めておく
6:適当な子を捕まえて遊びたい。三人殺せたけど、まだまだ遊びたいわ!
7:水に弱くなってる……?
8:金髪の少女(闇)は、私たちと同じ匂いがしたのに残念だわ。
[備考]
※海兵、おじゃる丸で遊びまくったので血まみれでしたが着替えたので血は落ちました。
※スパスパの実を食べました。
※ルビカンテの奥の手は二時間使用できません。
※リップ、美遊、ニンフの支給品を回収しました。


128:迷子になった女の子 投下順に読む 130:終末論
時系列順に読む
127:遠くへ行け遠くへいけと僕の中で誰かが唄う うずまきナルト 132:出戻り三人一組(スリーマンセル)
エリス・ボレアス・グレイラッド
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 138:ラフ・メイカー
ディオ・ブランドー 132:出戻り三人一組(スリーマンセル)
勇者ニケ 135:Someday I want to run away
123:トモダチ クロエ・フォン・アインツベルン
グレーテル
121:INSANE 魔神王 138:ラフ・メイカー

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー