世界観
時系列
- バスキュラープラントを巡る動乱の末、恒星間入植船ザイレムが海上に墜落。
- 動乱の最中、Rb23「レイヴン」「V.IV ラスティ」の両名は行方不明となる。
- 土着企業連合の後援を受けたルビコン解放戦線による一斉蜂起が本格化する。
- シュナイダーACを中核とする通称「
群狼戦隊 」がルビコンの要衝を相次いで奪還。- 同戦隊は半ば壊滅状態となりながらも、星外企業残党と勢力圏を二分することに成功。
- ルビコン解放戦線、企業連合が勝利する形で、ルビコン3における企業紛争が収束する。
惑星封鎖機構 がルビコン3からの事実上の撤退を公表し、同惑星を禁域に指定。- これを受けて多数の星外企業が独立傭兵を雇用し、秘密裏にルビコン3の威力偵察に乗り出す。
- 機に乗じてベイラムは独立傭兵に扮したマッケンジーをルビコン3に派遣。重来の橋頭堡を築く。
- アーキバスはPCAとの接触を図り、ベイラムの台頭を告発するとともに対応を協議する。
- PCAはアーキバスが先遣隊を拠出する対価として、一部のC兵器技術を開示することで合意。
- 企業を監視するため、PCAは
政府誓約に基づく平和実施交渉部隊 「ピジョンズ」を結成。
- 一連の動向に対抗する形で、ベイラムはスカマンドロスを始めとする主力部隊を派遣。
- アーキバスは複数の独立傭兵と専属契約を結び、強化人間部隊「ヴェスパー」を再建。
- 両陣営の第二次派兵により、ルビコン3への星外企業、独立傭兵の流入が本格化する。
- PCA惑星封鎖執行艦隊が地球圏、木星軌道より発艦。ルビコン3へ向けて航行を開始。
企業・組織
ウルヴス
エルカノを始めとする土着企業の私兵からなる、ルビコン解放戦線の戦闘部隊。
ザイレムを巡る動乱の折りに、解放戦線とともに戦列に加わったシュナイダーを含む企業の私兵たちは、
のちに「企業派」と呼ばれる派閥を形成。特にウォルフラム率いる群狼戦隊は、星外企業の残党が占拠する
「壁」を始めとしたベリウス地方の要衝を次々に奪還し、アーレア海を隔てた中央氷原の凍土に企業残党を
追いやると、彼らと勢力圏を二分するまでに至った。しかし一連の戦いを通じ、ウルヴスの前身である群狼
戦隊は隊員の多くを喪失し、ひととき表舞台から姿を消すことになる。
その後、単にウルヴス（群狼）と呼ばれるようになった彼らは、消滅した北西ベイエリア湾内に墜落し、
再び洋上都市となったザイレムを拠点化。後進の戦力を蓄え、往時の力を取り戻しつつある。
アッシェンズ
アーキバスにおいて再教育を受けた傭兵たちからなる懲罰部隊。
第一次ルビコン派兵の折り、ヴェスパーの壊滅という甚大な損害を被ったアーキバスは、ベイラムがいち
早く重来の橋頭堡を築く一方で、本社からの戦力拠出に消極的にならざるを得なかった。
そこでルシエンテスの提唱したＵＮＡＣ部隊と、人員の半数にシュナイダーの戦力を動員して再建された
ヴェスパー、そしてベイラムとの戦力差を埋めるべく最後に組織されたのが、再教育センターから志願した
傭兵を使い捨ての尖兵として再利用する、懲罰部隊「アッシェンズ」であった。
戦果をあげた暁には解放と恩赦を約束された彼らだが、実質的には虎の子のヴェスパーやＵＮＡＣ部隊の
損耗を避けるための消耗品に過ぎず、隊員の損耗率はアーキバスでも最多である。
ロッズ・インク
衛星を改修した軌道ステーションを拠点として、「アリーナ」を運営する星外企業の一つ。
ルビコン３の企業紛争が収束すると同時にオフィサーと軌道ステーション「フロントマンＸ３」が静止
軌道に到着し、以後、ルビコン３を舞台とした「アリーナ」を管理運営中。
オールマインドの戦闘技能教習シミュレータでは不足している実戦闘データの収集も行っており、業務提携
を結んでいる惑星封鎖機構に参加者の戦闘データを提供している。
軌道ステーション「フロントマンＸ３」は「アリーナ」の対戦依頼やマッチメイキングを管理し、開始時刻に
なると同時に軌道上からレフェリーポッドとフィールドロッドを射出する。
レフェリーポッドは勝敗判定を司り、各戦闘ルールにのっとったプログラムがされており、フィールドロッド
は競技場エリアを指定する目印となる。
バーンザウィッチ
秘密結社オーバーシアーの後継を名乗るドーザー勢力。
カーネイジ・ホプキンスとスコーチド・マギー、いずれも破壊的な悪名で知られる両名により結成された
組織であるが、妄執にも似たその主義思想はオーバーシアーのそれとは似ても似つかず、目的こそ同一でも
彼らが用いる手段は、コーラル貯蔵施設への無差別な襲撃という単なるテロリズムに過ぎない。
もとはＲａＤとの協調関係にあったが、活動が過激化するに従い彼らとは袂を分かつに至り、今や数ある
ドーザー勢力の中でも取り分け危険で、百害をもたらす不穏分子として注視されている。
シカリオ
粛清代行を専らに請け負う独立傭兵集団。
かつては生殺与奪のカルテルとも言うべき殺し屋の集団として、同業者からも恐れられた組織だったが、
そこへ新たに加わったザルカが、前任のリーダーと複数の人員を殺害して資金を持ち逃げしたことにより、
壊滅状態に陥った。今やその構成員はなし崩し的に後任のリーダーとなったカルメンと、偶然に生き残った
ガズデン、両名に身柄を購入されたファーガス、彼らに拾われたグンケイのたった４人ばかりである。
しかし破天荒なカルメンの手腕により、強引でありながらも組織は今なお存続しており、先ごろＲａＤの
勢力下にあるグリッド０８６を拠点として借り受け、ルビコンでの活動を開始した。
ピジョンズ
惑星封鎖機構に雇用され、組織された独立傭兵集団。政府誓約に基づく平和実施交渉部隊 。
複数の企業残党により接収されようとしていた「ＬＯＣステーション３１」を突如として襲撃し、たった
数分間で制圧せしめた傭兵集団である。傍受された通信記録によると、その構成員はいずれも星外において
特例上位ランカーに列する凄腕の傭兵たちであり、平和実施交渉部隊とは名ばかりなことに、ルビコン３に
重来した企業勢力を各個に打撃し、その戦力を可能な限り漸減する任を帯びているという。
地理・施設
洋上都市ザイレム
かつて「灰被り」の一味を乗せ、ルビコンの灼けた空に飛び立った恒星間入植船。
技研残党、秘密結社オーバーシアーの悲願を果たさんとカーマンラインへ向かった船は、しかし道半ばで
解放者の二人により計画を阻止され、アーレア海にその身を横たえた。
その後、長きに渡り放置されていた同船は、ウルヴスに接収されると、「壁」の向こうの北西ベイエリア
湾内まで自力航行し、洋上の要塞として生まれ変わった。彼らの手である程度の修復はされているものの、
海上を航行することがかろうじて可能な、言い換えれば沈没を免れただけの状態であり、要塞という以上の
価値はもはや持たない。だが現状、その巨大な構造体を完全に破壊しうる兵器もルビコンにはなく、さほど
重要視されていない点も含め、要塞としてはルビコンで最も堅牢と言って差し支えないだろう。
グリッド135
大豊核心工業集団が勢力下に置いているベリウス南部に存在するグリッド。
地政学的に影響力の薄い南部の辺境に位置しているほか、現在の大豊の、消極的な「害せば応じ」という
考えから武装中立に近いスタンスを取っている。白毛を含め大豊の社員が多く居住するが、衣食住を求めた
ルビコニアンも受け入れており、民間人の数も多い。
流入が多いため騒がしいグリッドだが、大豊経済圏のマフィア「黒社会」と結びついた密告自警構造が張
り巡らされており、少しでも大豊を害そうとした者は「消える」と評判である。
グリッド086
ＲａＤの拠点となっている、ベリウス西部に位置するグリッド。
オーバーシアーの隠れ蓑であったＲａＤだが、残された技術者やドーザーは一時的な空位時代を過ごした
後にソーバー・マヤウェルという頭目を得て瓦解を免れた。
依然としてグリッド０８６はＲａＤの拠点であると同時に武器商人や変態技術者の巣窟であり、活気と熱
気が狂気を交えて四六時中オーバーフロー気味。
家賃を支払って居候を決め込む傭兵もおり、独立傭兵集団「シカリオ」もここを拠点としている。
グリッド044
ロッズ・インクと事業提携を結んだ、ベリウス北東部に存在するグリッド。
猜疑心に憑りつかれたグリッドの頭目がオフィサーと手を組み、隣接する地続きのグリッドも勢力下に置
き、ルビコン３における独立傭兵やランカーの拠点となっている。
コーラルを巡る動乱を静観したグリッド０４４は自前のＡＣやＭＴだけでなく、今や独立傭兵やランカー
の常駐する活動拠点となっており、ベリウスにおける「聖域」と目されている。
もともと、グリッド０４４は他グリッドのことだけを示していたが、接続されているグリッドのすべてが
勢力下にあるため、これらを総称して「グリッド０４４」と呼んでいる。
グリッド012
かつて「正直者」の根城として知られた廃棄グリッド。
彼の率いていたジャンカー・コヨーテスが瓦解し、散り散りになったあと、老朽化した構造体は誰の棲み処と
なることもなく放置されていたが、そこへＲａＤと袂を分かったバーンザウィッチの二人が流れ着き、再びその
炉心には火がくべられた。
上部構造体が崩壊し、複雑に入り組んだこのグリッドはさながら虫の巣穴のようであり、内部に仕掛けられた
無数のトラップとともに来訪者を阻みながら、薄暗い体内にならず者どもの陰謀を宿している。
