エティエンヌ・ドゥネーヴ(宇宙暦?年 - )は自由惑星同盟の政治家。オリジナルキャラクターである。男性

略歴

 ヨブ・トリューニヒトが台頭する以前の同盟の権力者。同じ国民平和会議(NPC)所属の ラウロ・オッタヴィアーニエステル・ヘーグリンドバイ・ジェンミンビハーリー・ムカルジとともに「ビッグ・ファイブ」の通称で知られていた。(15話)同盟政界では「中道右派の中の一番右」に位置する。(59話)ヨブ・トリューニヒトも彼の派閥に属していた。(14話)
 宇宙歴770年代の自由惑星同盟政界の中枢にあり、NPCを支配したウェーバー派は金権政治にあけくれ、腐敗の極みにあった。780年代彼らはこの惨状を批判しハイネセン主義への回帰を訴えた。財政再建と政治浄化を進めれば、民主主義は蘇ると主張した。同盟市民はこの主張を歓迎し、彼らを「ジャスティス・ファイブ」と讃えた。そしてついに、789年NPCと進歩党による改革派連立政権が発足した。しかし、改革の効果は上がらず同盟は更なる混迷に陥った。低支持率に苦しむ連立政権は、人気取りのための出兵を頻繁に起こした。「ジャスティス・ファイブ」は「ビッグ・ファイブ」となり、希望ではなく停滞の象徴と化した。(100話)

 宇宙暦794年初頭、ヘーグリンド最高評議会議長を支持していた(15話)ためか同年6月にムカルジが後任となると党内非主流派となる。(24話)
 同年9月イゼルローン出兵が発表さると、国防予算増大を嫌う与党第二党の進歩党が三個艦隊に抑えるように要求してきた。同じく党内非主流派であったバイとともにムカルジの足を引っ張る目的でこの動きに同調する(24話)。
 同年12月遠征が失敗に終わると、バイとともに政府の責任を追及すべく攻勢に出るが、思わぬ伏兵が登場する。派閥期待の若手であるヨブ・トリューニヒトが出兵前の党利党略に基づく戦力削減を大義名分として、ヘーグリンド派アンブローズ・カプラン下院軍事委員長ら対外強硬派議員グループを率いて造反した。この造反はトリューニヒトをはじめとする若手議員グループの離脱に繋がり、大きな打撃となる。(29話)
 宇宙暦797年3月、下院選挙にむけてNPCのオッタヴィアーニ派ヘーグリンド派ムカルジ派バイ派など主流派とともに、トリューニヒト派クリップスグループを除名し、中道左派の進歩党、環境党、楽土教民主連合とともに中道連合を結成する動きがあるとの観測が流れた。(51話)
 同年3月イゼルローン要塞攻略によって生じた「ヤン・ウェンリーの春」では、シトレ派と協調することで失地回復を図った。(52話)イゼルローン失陥にもかかわらず内戦を続ける銀河帝国への出兵が取りざたされたときには、オッタヴィアーニ派ムカルジ派とともに「神々の黄昏(ラグナロック)作戦」を積極的に支持した。(55話)

 宇宙歴798年3月、帝国首星オーディン陥落後の上院選挙で遠征推進派であるNPC主流派として圧勝する。(59話)しかし、戦局の悪化とともにその立場は揺らぎ始める。
 宇宙暦799年5月、ラグナロック戦役が終わったときには、新議長に選ばれたのはジョアン・レベロであり、その後任はホワン・ルイとなり、もはや議長候補にすら擁立されないほどその勢いは凋落した。
 宇宙歴800年9月、トリューニヒトの復権を阻止することもできなくなっていた。(73話)
 宇宙歴801年3月、上院・下院同時選挙において、長らく同盟政界を動かしてきた「ビッグ・ファイブ」も五名のうち二名が落選した。このときに議席を失っている可能性もある。(74話)現在の動向は不明。
最終更新:2019年09月15日 21:01