ワルター・フォン・シェーンコップ(Walter von Schonkopf、宇宙暦764年7月28日 - 宇宙暦801年6月1日)は自由惑星同盟の軍人。原作登場人物である。男性。

1 外見

 彫りの深い顔立ち、均整の取れた長身、優雅な物腰には、貴族的な気品が漂っている。灰茶色の瞳に強烈な光が宿る。

2 略歴

2-1 前世

 天才ヤン・ウェンリー配下の陸戦隊司令官として活躍。シヴァ星域会戦における帝国総旗艦ブリュンヒルト突入作戦で戦死。

2-2 新版

 宇宙歴770年、祖父母に連れられて自由惑星同盟へと亡命。
 宇宙歴778年にジュニアフライングボールケリム星系リーグで得点王になった。(8話)
 宇宙歴780年に同盟軍士官学校に合格するも入学せず、ケリム陸戦専科学校に入学する。
 宇宙歴782年に宇宙軍伍長となる。
 宇宙歴783年、武勲を立て宇宙軍曹長に昇進。
 宇宙歴784年、武勲を立て宇宙軍准尉に昇進。
 宇宙歴785年、推薦を受け第一六幹部候補生養成所に入学。
 宇宙歴786年に修了。宇宙軍少尉となり薔薇の騎士連隊に配属され、小隊長として三十九人の部下を指揮する。
 宇宙歴792年、宇宙軍中佐に昇進。
 宇宙歴793年、薔薇の騎士連隊副連隊長に就任。
 宇宙歴794年、戦死したオットー・フランク・フォン・ヴァーンシャッフェ連隊長に代わり、ヴァンフリート四=二基地攻防戦では第四陣地群で連隊の指揮を執る。この際、基地憲兵隊長代理、エリヤ・フィリップス宇宙軍中佐と知り合う。戦後にはエリヤに中佐昇進を受けるように勧めた。
 同年の第六次イゼルローン要塞攻防戦時には宇宙軍大佐に昇進しており、正式に薔薇の騎士連隊連隊長となっている。この戦いで連隊を裏切った元連隊長、ヘルマン・フォン・リューネブルク帝国宇宙軍准将を一騎討ちで破った。(28話)この功績により、ハイネセン記念特別勲功大章や宇宙軍殊勲星章など四つの勲章を授けられる。(29話)
 宇宙歴798年の「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦では第一三艦隊司令官ヤン・ウェンリー宇宙軍中将の指揮の下、要塞戦の指揮を執った。この時宇宙軍准将で第一三陸戦隊司令官代理。(58話)同年中、少将待遇の宇宙軍准将に昇格した。(60話)
 宇宙歴799年、正式に宇宙軍少将に昇進する。(63話)
 宇宙歴801年、復員支援軍陸戦戦力司令官として二個陸戦遠征軍四九万人を率いた。この時宇宙軍中将。(82話)
 宇宙歴802年、イゼルローン要塞司令官を務めている。この時階級は宇宙軍大将。その後、トリューニヒト政権の同盟軍再編を経て要塞軍集団司令官となる。同年、ジークフリード・キルヒアイス元帥の策により装甲擲弾兵の大部隊が要塞侵入を果たすと、要塞軍集団に加え、第二艦隊陸戦隊、第一八地上特殊作戦群(ショコラティエール)、第一一艦隊陸戦隊を指揮下に収め、迎撃を指揮した。(108話)同攻防戦の後、宇宙軍殊勲星章を授与された。(113話)また、権力を握ることを決意したエリヤ・フィリップス上級大将の元を訪れ、忠告を行う。また、
「あなたの人生が自分一人のものになった時、お邪魔させていただきます」
と決別の言葉を口にした。(112話)
 宇宙歴804年5月、上級大将に昇進の上、陸戦隊総監に就任が内定。後任の要塞軍集団司令官がまだ未定。(120話)
 宇宙歴804年7月、同盟軍広報誌『ガーディアン』八月号の表紙を飾った。(122話)

3 性格

 将官に対しても不遜な態度をとる。公式の場では許されないようなきわどい発言も多い。誰に対しても分け隔てなく慇懃無礼。課業終了後は不特定多数の女性との情事に精を出す。道徳家が怒り狂いそうな不品行ぶり。
 笑顔の中に鋭い刃を隠し持っている。
 ただし、態度こそ反抗的なものの、与えられた命令はこれ以上無く完璧に遂行する。配下の規律・風紀は並みの部隊よりよほど優秀。

4 能力

 卓越した学力と体力の持ち主。学科・戦技・リーダーシップは開校以来最高、協調性と倫理教養は開校以来最低、総合すると九位という成績で、ケリム陸戦専科学校を卒業する。
 徒手格闘術・戦斧格闘術・ナイフ格闘術・射撃術はすべて最高の「特級」評価。隊内戦技トーナメントの二年連続優勝者。人事記録の賞罰欄は獲得した勲章と個人感状で真っ黒に埋め尽くされている。
 指揮官としても超一流。一〇人程度のゲリラコマンドの指揮にも、一〇〇〇人を超える大部隊の運用にも抜群の技量を示す。超人的な勇気の持ち主で、気前が良いこともあって、部下からは絶大な支持を受ける。幹部候補生出身ながらも、誰もが将来の将官候補と認める存在。
 ルールを知り尽くし、そこから一歩もはみ出ない範囲で振る舞う術を弁えている。規則や権威を尊重する気が無いのに、誰よりも上手に利用できる。

5 家族

最終更新:2025年01月18日 15:26