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第三章 離反 - (2008/09/01 (月) 09:54:48) の編集履歴(バックアップ)


第三章 離反

~ 大神殿 騎士団長の部屋 ~


一節

ジスモア
ノウェ、貴様とは一度じっくりと
話をしてみたいと思っておった。いい機会だ。
ノウェ
どんなご用件でしょうか。
ジスモア
まぁ、そう固くなるでない。
せっかくの機会、下を湿らせ、言いたいことを
全部言え。そら、オローも好きだった清水だ。
ノウェ
……いただきます。
ジスモア
しかし、貴様のその融通のきかない性格……。
オローとまるで同じよ。
さすが父代わりだっただけはあるな。だが……。
ジスモア
余は好かんのだよ。
何事にも、強い力というのは……。
ノウェ
……何だって?
ジスモア
まぁ落ち着け。まだ話の途中だ。
ジスモア
そう、三年前のあの時も余が差し出した清水を、
オローは出撃前にためらいもせず飲み干した
ものよ。……貴様のように。
ノウェ
? 目が……目がまわる……。
あんた……まさか毒を!?
ジスモア
おっと……もう効いたのか? 弱いな。
オローは隻眼の男と対峙するまで
持ちこたえたものだぞ。
ノウェ
それじゃ、あんたが父を?
いったいなぜ……?
ジスモア
ふむ。絶対的な悪には目ざといくせに、
身近な者は無思慮に信じるなぞ、甘すぎるわ。
余はな、そういう甘い人間を見ると虫唾が
走るのよ。
ノウェ
ジスモア……絶対に許さない!
ジスモア
ぐうう、おのれ……。
貴様のどこに、そのような力が……。
エリス
何事ですか、ジスモア団長閣下!
今開けます!!
エリス
こ、これはいったい!?
ノウェ、あなた……。
ノウェ
俺は……何者なんだ、エリス?
エリス
あなたがやったの……? なぜ!?
ノウェ
……さよなら!
ジスモアに盛られた毒が体を蝕んでいる……。
急いで”大神殿”から脱出しろ!
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