第四章 逃亡
ジスモアのせいでオロー、
父さんが死んだ!?
そして、俺までも…。
その時、俺は自分を止めることが
できなかった。気がつくとジスモアの
右腕は床に転がっていた。
あの全身に湧き上がる力は
何だったんだ…。
ここから離れなければ…
もう反逆者なのだから。
一節
ジスモアのせいでオロー、
父さんが死んだ!?
そして、俺までも…。
その時、俺は自分を止めることが
できなかった。気がつくとジスモアの
右腕は床に転がっていた。
あの全身に湧き上がる力は
何だったんだ…。
ここから離れなければ…
もう反逆者なのだから。
一節
- 隻眼の男
- ……。
- (声)
- カ……イム…… か……い……ム……
- 隻眼の男
- ……。
-
気炎の鍵は壊された。
残る鍵は四つ……。 -
- ノウェ
- ずいぶん……遠くまで来てしまったな。
- レグナ
- なんだ、小僧? 広がる世界を前に
怖気づくとは、滑稽よ。未知とは
怖れるものではなく、飛びこんでいくものだ。 - ノウェ
- レグナは相変わらず強気だな……。
……あれ? レグナ、おまえの体……。 - レグナ
- うむ、気づいたか。
儂の体は環境に応じて変化する。
しかるべき時に、しかるべき進化をする……。
それが、儂ら竜族の”血の記憶”なのだ。 - レグナ
- この”記憶”がある限り、いかなる困難にも
立ち向かえるぞ。 - ノウェ
- 困難……。
やっぱり……そうなるのかな。 - レグナ
- 小僧、辛気臭い顔はよせ。
後悔とは何も生み出さぬ、無駄な
行為ぞ? - ノウェ
- ……レグナは強いよ。俺とは違う。
もう二度と封印騎士団に戻れないんだ。
すぐに……そうきっぱりとは……。
割り切れないな、俺は。 - レグナ
- それ以上、儂の背で泣き言を並べるな。
重みが増す。おまえならできる。必ずな。 - ノウェ
- ……少し疲れたよ。
まずはどこか休める場所をさがそう。 - レグナ
- むっ、羽蟲が湧きおったか。
面倒だが相手をせねばなるまい。 -
”羽蟲”では物足りないが、
進化したレグナの炎を見せつけてやれ!