- レオナールの飢
第1節 「封印の森」 -
- カイム達はレオナールに導かれ、帝国軍が侵攻している
という封印の森に到着する。
上空には帝国に操られしグリフォンが翼をはばたかせ、
ドラゴンを待ち受けていた。
忌まわしき怪物どもが封印の森の空に――。
やはり封印されし森が襲われているようだ。
やつらを全滅させ森に急げ!
レッドドラゴン - すでにここまで侵攻しているのか……
封印は無事なのか……? - ヴェルドレ
- レオナール、そなたの苦しみは弟達を亡くした
罪の意識だけではあるまい。……癒せるとよいが。 - レッドドラゴン
- うるさい鳥どもめ。おぬしらの羽で我を落とせる
わけがなかろうに! - レオナール
- 封印は……まだ無事です! ……たぶん。
- レッドドラゴン
- 封印されし森はフェアリーが護っているはずだ……
あまり良い噂は聞かぬがな。 - フェアリー
- ウヒャー!!
なんかくせぇー匂いがしてこねーかぁ?! - レオナール
- この匂い……森が! 森が焼かれている?!
- レオナール
- 急ぎましょう!
封印されし森が襲われているようです!
- カイム達はレオナールに導かれ、帝国軍が侵攻している
第2節 「匂い」-
- 深き森に到着したカイム達。
普段は妖精が棲む森も、封印を探す帝国兵によって無残
にも焼き払われようとしていた。
フェアリーは敵が若い兵士であることを意地悪くレオナ
ールに告げる。
フェアリー - ワアチャー! 俺の森が燃えてるよーん。
どうせロクでもない人間が入ったせいだ。 - フェアリー
- 人の土地にずかずかと……やなヤツらだぜ!
おまけにやな臭い! くせぇ、くせぇー! - レオナール
- 大変だ、すぐに救助を……
- フェアリー
- よっよっ、おまえよっ、
木の陰もちゃんと探せよっ。 - フェアリー
- 隠れてるヤツが、調子良く生き残ってるかもよっ!
フーヒャハハハッ!! - レオナール
- ……くっ。
- フェアリー
- コレ、ソレ、アレ、ドレ? ……フヒャ!
おぅ、木の陰だ!
裏! ちゃんと見ろよ、レオナールさん! - レオナール
- ………
- フェアリー
- うさんくさい臭いがしてきたぜ、どーよっ?
気配はないか? 危なくないか? キャハ! - フェアリー
- お? 怖くて震えてんのか? それとも……?
キャハハハハ! - フェアリー
- こっち! こっち! こっちだよ!
- レッドドラゴン
- 「新米ばかりの部隊か……」
- フェアリー
- そっ、そっ、ウキャキャ!
まだまだケツの青い甘チャンばかりだぜ! - レオナール
- ……駐屯地があるということは
このあたりに捕虜もいるはずです。
- 深き森に到着したカイム達。
第3節 「嘆き」-
- 封印の森には大量に帝国軍が侵入していた。
封印の破壊を目論む帝国軍は、一刻も早く壊滅させねば
ならない。だが、新米兵ばかりの部隊を攻撃することに
レオナールは抵抗を感じていた。
レオナール - カイム! 話し合えば彼らだってきっと……。
- 帝国軍新米兵士部隊が封印の森を焼き払おうとしている。
奴らの暴挙を許すな!
レッドドラゴン - こんな狭いところでは飛べぬ。おぬしの足で進め。
- レッドドラゴン
- 兵士は兵士。敵には違いなかろう!
- フェアリー
- フヒャッ!ちょっくら可愛いと、すーぐメロメロねぇ、
アンタ。 - レオナール
- 駐屯地に新米兵の部隊……
カイム! 無益な殺生は控えてください! - 新米兵
- お願い、助けて!! うわあああああ!!
- 新米兵の援軍到着。
数にものを言わす新米ども。
未熟とはいえど帝国の手先。手加減するな!
レッドドラゴン - カイムよ……いつもながら容赦がないな……
- レオナール
- まだ無力な彼らを……
ここまでやり込める必要がどこに?……むごい! - レッドドラゴン
- 不意打ちとは卑怯な…… 後悔させてやるぞ!
- フェアリー
- ざっくり殺しちまえよー
案外やわらかいって聞くぜ。フヒャヒャ! - 新米兵
- いやああああああ!
- 更に新米兵の援軍が到着した!
帝国の愚兵どもは一人残らずあの世に送れ!
新米兵 - おかぁさーん。死にたくないよぅ……
- 新米兵
- た……助けて……
- レオナール
- 私には……出来ません。彼らを討つことなど、
私には…… - 隠れていた新米兵部隊を発見した。
封印の地を汚す者たちは、一人たりとも生かしておくことはできない!
新米兵 - 誰か助けて。僕ら何にも悪くないんだ!
- レオナール
- カイム!! お願いだ! これ以上は……もう……
- レッドドラゴン
- レオナール! 今は倒すことに集中するのだ!!
- レオナール
- カイム!相手はまだ新人です。
くれぐれも手荒な真似は…… - レッドドラゴン
- レオナール……おぬし、死にたいのか!
- ヴェルドレ
- こんな者達まで帝国軍に……まさに地獄の世だ……
- レオナール
- 無理です! 私には無理です!やめて!
やめてください!! 来ないで!! - ヴェルドレ
- 敵とはいえ、なんと酷い……
- レオナール
- 私は……私はっ! ……弱いのです……
- レッドドラゴン
- 上空にも追っ手がいるようだな……
- 封印の森には大量に帝国軍が侵入していた。
第4節 「規則外の憐憫」-
- フェアリー
- おいおい、死体をどうするつもりだ?
ウヒャ。さらに痛めつけマスかー? - レオナール
- 弔ってやるのです!
- フェアリー
- フヒャフヒャフヒャ……
そんな悠長なことしてる場合か?
聞こえねーのかよー、よー、よー。 - レオナール
- !?
- 新米兵
- たす……けて……
- 新米兵
- 僕……僕、こわい……
- レオナール
- だいじょうぶだ。もう、だいじょうぶだ。
- フェアリー
- おや? おやややや?
情けかけちゃってマスかー? 敵だぜ?
震えてる場合じゃねーんだよっ。よっ! - レオナール
- 私の弟と……そっくりなんです。
声が…… - レッドドラゴン
- 「おぬし、何をやっておる!?」
- レオナール
- まだほんの子供ではありませんか!
- レオナール
- そんな……
- 新米兵
- バーカ。
- フェアリー
- フヒャヒャヒャヒャ!
バーカー、バーカ。傑作。一等賞! - 汚れた者どもよ……。殲滅されるがよい。
レッドドラゴン - 「不意打ちとは卑怯な……
後悔させてやるぞ!」 - レッドドラゴン
- 「少し騒ぎすぎたな。
上空にも集まってきたようだ……」
第5節 「妖精の記憶」-
- 己の愚かさゆえに敵に隙を見せてしまったレオナール。
ドラゴンはその愚かさを激しく叱咤する。
レオナールが後悔する間もなく、空からは帝国軍の軍勢が
牙を剥く。敵を殲滅し、封印の下へ向かえ!
駐屯地を襲撃したことにより、
またも上空に帝国の雑魚どもが集まってきたようだ。
まとめて蹴散らし、封印されし森へ急げ!
レッドドラゴン - こざかしい! 一気に葬りさってやるわ!
- レオナール
- まさか……彼が私をだましていたなんて……
戦いとはむごいものです。 - フェアリー
- 懲りませんねぇ、アンタ。この先もそんな調子で
生きていけるんでしょうかねぇ? - レオナール
- 罪は人を生きる道へと導くものなのでしょうか?
- フェアリー
- よぉよぉ! 弟達も浮かばれないよね~。
- レオナール
- ……何を言われても仕方ありません。
私はそれだけの人間です…… - レッドドラゴン
- ほぼ一掃したようだな。改めて封印の森へ向かうぞ。
- 己の愚かさゆえに敵に隙を見せてしまったレオナール。
第6節 「落穂拾い」-
- レッドドラゴン
- この先は我が翼ではゆけぬ。おぬしの足で進んでくれ。
- 森の奥地に駐屯地を統括する重装騎馬部隊が集まっている。
奴らを倒し、この地から帝国兵どもを追い出せ!
ヴェルドレ - 封印は森の奥地で妖精に護られているはずだ。
帝国の手が及ぶ前に見つけてくれ! 頼むぞ! - フェアリー
- ありゃ?レオナールちゃんのせいで
ドラゴン様がお疲れのようだぜ。ウヒャヒャ。 - レオナール
- 私のせいで要らぬ戦いを…… 申し訳ありません。
- レッドドラゴン
- 身の程を知らぬ情けをかけるのは人間の悪い癖だな。
- フェアリー
- ありゃ?レオナールちゃんのせいで
ドラゴン様がお疲れのようだぜ。ウヒャヒャ。 - 帝国軍重装備部隊は全滅した。
森の奥地で妖精に守られている封印を目指せ!
フェアリー - フヒャヒャッ。俺だったら、
この先には行かないね!バーカ。
第7節 「ドラゴンの休息」-
- 森の最深部には封印を守る妖精の長がた。
その口から吐き出される汚れた言葉から、カイム達は砂
漠に居る女神フリアエ達の危機を知る。
レオナール - どうもすみません!
- レッドドラゴン
- 「なぜいらぬ情けをかける!?」
- レオナール
- それは……
- フェアリー
- 言えねーよなあ! フヒャ。
いつだって本当のコトは言えねーんだよなあ!
ひ・み・つ! ……プッ。フヒャヒャハアッハ! - レオナール
- いっそ……
今ここで死なせてくれ……。 - フェアリー
- はあ? 何言ってんのお? もしもーし?
アナタ死ねなかったんですよねー?
ためらい傷バリバリ! - フェアリー
- ……やだなあ。
俺といっしょに生きてくれるって
約束したじゃないですか、お兄さん。 - フェアリー
- 俺、もうひとりじゃ
生きられない身体なんですよ。
契約ね、契約。 - フェアリー
- フヒャヒャヒャ。
おねがいしマッス。 - レッドドラゴン
- 「おぬし、まさか……?」
- 妖精の長
- いえ、特に名乗るほどの者では……
ただ私は臭くて野蛮なあんた達にこれ以上
この森にいてほしくないだけでして。 - 妖精の長
- ほぉっほ。こりゃ失敬。
いちおう長としてはね、
言うべきことを言わないと。 - レッドドラゴン
- 「フェアリーの長か!」
- 妖精の長
- 燃えた木は元に戻らないんですよねえ?
人間ひとり死んだってロクな肥料にならんが、
木は森を作る骨組みでしてね、はい。 - レッドドラゴン
- 「脅すならよそをあたれ。
付き合ってられぬわ!」 - 妖精の長
- ほおっほ。
脅すなんてそんな!
とんだ邪推ってもんですなあ。 - 妖精の長
- ドラゴンさまほど位が高いと、さぞかし複雑な
ことをお考えのようで……。 - 妖精の長
- 人間とじゃれ合うのも
ひとつの作戦なのか?と。 - 妖精の長
- 下等なものにやられるのも
興のひとつか?と……。 - レッドドラゴン
- 「失せよ!」
- 妖精の長
- ほおほっほっほ。こりゃ失敬。
図星はイタイもんですからね。へっへっへ。 - 妖精の長
- それはそうと砂漠は暑いですねえ………
死体の腐りも早いでしょうなあ。 - レオナール
- 砂漠? 砂漠がどうかしたのですか?
- 妖精の長
- おっと、こりゃ口が滑った。
いや、言えませんよ。神官長一行が間抜けヅラ
並べてあっさり襲われた、なんてねえ。 - 妖精の長
- あんたらのお仲間の無事も定かじゃない。
いい気味だ!なんてねえ。 - レッドドラゴン
- 「カイム! 砂漠へ急げ!」
- 妖精の長
- みんな死ねばいいのに……なんてそんなとても
とてもめっそうもなくて、言えませんってばあ。
へっへっへっへ。ほおほっほっほ!
- 森の最深部には封印を守る妖精の長がた。
最近作成されたWikiのアクセスランキングです。見るだけでなく加筆してみよう!
atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!
最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!