第四章 「背反」
- 第1節 「イウヴァルトの告白」
- 帝国の追撃から逃れるため、一行は砂漠から荒野に移動
した。荒れ果てた大地の上で、疲弊したカイム達は一夜
のキャンプを張る――
その時、空から黒い旋風が舞い降りた。
- レッドドラゴン
- 「この匂いは……?」
- ヴェルドレ
- ドラゴン!?
- フリアエ
- イウヴァルト!
- ヴェルドレ
- ドラゴンを連れているとは……
そなた……いつから契約者に? - イウヴァルト
- フリアエ……俺のもとへおいで。
何も怖くない。何も恐れるな。
世界はきっと良くなる。 - イウヴァルト
- 君だけが犠牲にならなくていいんだ。
- レッドドラゴン
- 「……堕ちたか」
- イウヴァルト
- 僕、弱くなんかないよ。カイム!
そんな目で僕を見ないで。
僕もっと強くなるから! - イウヴァルト
- 歌を失くしたものの……
俺は強くなったんだ、カイム。
だから安心してフリアエを任せてくれ。 - イウヴァルト
- またその目か……。
俺はおまえのその眼がずっと嫌だった。
俺をさげすみ、憐れむその目が!! - イウヴァルト
- 復讐のためなら、妹をも犠牲にするおまえより……
俺はずっとまともだ!
第2節 「剣と誇り」-
- フリアエ
- 兄さん!
- イウヴァルト
- 歌の消えた世界に口づけを!
第3節 「聖と俗」-
- ヴェルドレ
- ……イウヴァルトに刃を向けられた時、
私の心にあったのは慈悲でも無でも
……恐怖ですらなかった。 - ヴェルドレ
- 私の心には、怒り、ただそれだけがあった。
……今さら、人に何かを説くなど……
第4節「残存の勢力」- フリアエをさらったイウヴァルトは帝国の方角へと飛び
去った。カイム達はドラゴンの傷が癒えるのを待ち、
帝国領土へと向かう。
亜人の軍団が帝国領土に向かって進軍中だ。
まずは上空部隊を全滅させ、地上の敵軍一掃に向かえ!
- レッドドラゴン
- この数……どうやら帝国軍との決戦の日は
近づいているようだな。 - レッドドラゴン
- とにかく、今は帝国領土に向かうことが先決のようだ。
いくぞ!目の前の敵を蹴散らせ! - ヴェルドレ
- エルフの里を襲ったのは、あの種族のみ持つ
封印番の力を欲したせいでありましょう。 - ヴェルドレ
- 「契約者」とは、かけがえのないモノを失ってでも
強大な力を手に入れたいと欲した人間のことだ…… - ヴェルドレ
- 憎しみが私の心に黒い雲となって広がってゆく……
- ヴェルドレ
- ”再生の卵”とは世界が終わる時に現れるという
奇跡の呼び名だ。神話の中ではな…… - ヴェルドレ
- 女神の最終封印が解かれた後の世界については知らぬ。
あるのは”終わり”ではないのか? - レッドドラゴン
- ”再生の卵””女神””天使の教会”……
空洞の欠片ばかり集まりおって! - ヴェルドレ
- 地上を進軍中の奴らを止めてくれ。向かわせては
我が軍が圧倒的不利になる!
第5節 「暴力の荒野」-
- ヴェルドレ
- 帝国軍勢……放っておけば連合軍にとって
脅威となるぞ。カイム、倒してはくれぬか? - イウヴァルトの追撃中、戦場に向かう帝国軍の亜人部隊を発見した。
奴らを戦地に向かわせては我が連合軍は圧倒的に不利になる。
敵部隊を雪原に通すな!
ヴェルドレ - どうやら敵の軍勢は決戦に向けて帝国軍領土へと
向かっているらしいな……。カイム、頼んだぞ! - 敵の援軍が到着した!
増援が来る前に迎撃せよ!
ヴェルドレ - 女神の安否が気にかかって仕方ないのだ……
カイム、そなたもであろう? - 西の谷よりゴブリン部隊が侵入!
合流する前に壊滅せよ!
ヴェルドレ - これほどの数の亜人帝国兵がいるとは! 後々の憂い
とならぬよう、ここで倒しておかれよ。 - ヴェルドレ
- そなた、笑っておるな?
この者達を刃で切り刻むのがそんなの楽しいか? - レッドドラゴン
- 己の水瓶を覗くことにかかりきりになっている者が、
未知の敵に気づけると思うか? - ヴェルドレ
- 中央を帝国軍に突破されたようだ。
急いで奴らの侵攻を止められよ! - 中央を敵部隊に突破された!
奴らの侵攻を止めろ!
ヴェルドレ - 背を見せて逃げゆく敵にとどめをうちこむ……
神よ……我々は正しいのですよね? - 亜人部隊と統括する指揮官が雪原に向かって逃走している。
雪原に入る前に指揮官どもを地獄に送れ!
ヴェルドレ - 女神の……あなたへの想いは特別であった。
しかしそれを知って何になろう? - レッドドラゴン
- これだけの死骸……手向ける花も枯れてしまうな……
- レッドドラゴン
- 兄妹だから? そんなものが何の言い訳になろう!
- ヴェルドレ
- エルフ達が”死に絶えれば”封印を司る番人が
いなくなる…… - レッドドラゴン
- 気が急くのはわかるが、やみくもに殺せば
いいものでもなかろう。
第6節 「カイムの過去」-
- レッドドラゴン
- 「おぬしの両親は……ドラゴンに?」
- レッドドラゴン
- 「……よし、帝国領土へ急げ。
女神もきっとそこにいる」
第六節 「セエレの妹」-
- レッドドラゴン
- 「おぬしの両親は……ドラゴンに?」
- レッドドラゴン
- 「……よし、帝国領土へ急げ。
女神もきっとそこにいる」 - セエレ
- あそこ!
- セエレ
- あそこ!
僕の妹がいなくなっちゃった谷だよ! - セエレ
- ねえ、お願い!
マナの手がかりが何か残ってるかも!! - ゴーレム
- テンシノキョウカイ……ノ……
テガカリ、モ…… - レッドドラゴン
- 「谷は深く、恐ろしき場所。
おぬしの妹はひとりでそんなところに?」 - セエレ
- ……う、ううん。お母さんが……
とにかく! あの谷でいなくなっちゃったんだ!!
第7節 「禁断の地」-
- 両親を帝国のドラゴンに殺されたカイム。
愚かな人間を蔑むドラゴン。
信じあうというには程遠い関係の中、二人は逃走する帝
国兵の迫撃に向かう。まるで、戦うことでしか語り合え
ないかのように……。
ヴェルドレ - カイム、帝国のドラゴンに両親を殺されたそうだな……
むごい話しよ。だが復讐のためだけに生きるではない。 - 雪原を逃走している帝国軍亜人部隊を迫撃。
紅蓮の炎で焼き払え!
ヴェルドレ - カイム! 慈悲の心を持って無益な殺生は……いや、
やめておこう。私が語れる言葉はもはやあらぬ。 - レッドドラゴン
- こざかしい虫けらどもめ。
我が紅蓮の炎で一掃してくれようぞ! - 吹雪に紛れて北東より帝国軍救援部隊が出現。
敵部隊が集結する前に戦列を焼き尽くせ!!
レッドドラゴン - まったく!この程度の下級兵など無視してしまえばいい
ものを…… - ヴェルドレ
- 封印を守るため帝国を倒し、再び平和な世界が
取り戻せたなら、復讐もまた大儀となるか…… - ヴェルドレ
- あれは……オーガ!? 村が襲われているぞ!
- 暴徒と化した巨人部隊が集落を襲っている。
奴らは今まで倒した雑魚どものようにはいかなそうだ。
心してかかれ!!
レッドドラゴン - うむ。こやつらは帝国軍に生贄になるのであろう。
……おぬしの父母と同じだ。 - レッドドラゴン
- 帝国軍は皆赤い目なのはなぜた?
”天使の教会”は奴らに何をした? - レッドドラゴン
- 大将は……まだ息があるようだな。
- 両親を帝国のドラゴンに殺されたカイム。
第8節 「残る封印は……?」-
- レッドドラゴン
- 「我が心を読もう」
- レッドドラゴン
- 「女神……帝国……要塞……
要塞だとっ?
そんなモノ、いったい何処に!?」 - レッドドラゴン
- 「……この悲鳴は!?」
- レッドドラゴン
- 「神殿の封印を守るフェアリーの
断末魔が聞こえたということは……
3つの封印は絶望的だな。 - レッドドラゴン
- 「残る封印は……女神の命のみ。間に合うか?」
- レッドドラゴン
- 「とりあえず、帝国領土へ急ぐのだ!
要塞のことは……それからだ!」
第9節 「石の声」-
- カイム達は、モンスターの記憶から帝国領土への近道を
読み取る。そこは石で造られた大型ゴーレムと帝国兵に
よって守られている侵食された谷だった。
だが、世界を護る封印が次々と破壊されている現在、
一刻の猶予も無いカイムはその場所を通って帝国領土へ
と向かう。
ヴェルドレ - 帝国領土へは、狭くなっている谷を通るしか
ないようだ。 - 侵食地帯に向かい進軍中の帝国部隊を発見した。
奴らが帝国領土に到着する前に部隊を壊滅させよ!
レッドドラゴン - ここにはブラックドラゴンの気配はない……しかし、
また別の…… - 侵食地形に敵軍の人造兵器ゴーレムが出現したようだ。
ゴーレムは地上からの攻撃では倒せない。
竜の息吹で破壊せよ!
レッドドラゴン - おぬし、殺すため以外に人間を見つめたことが
あるか? - レッドドラゴン
- 巧妙に隠れておるが、ここは岩を繰りし種族の棲む谷のようだ。
- レッドドラゴン
- 本当にこの道であっているのか?
なんども通っているような気がするぞ。 - 侵食地形を抜ける道が開けた。
帝国領土に急げ!!
(エンディングを見てない場合)
レッドドラゴン - うむ……
しかし、ここも帝国軍に踏みにじられた後か! - (エンディングを見ており、四章9節を20分以内にクリアした場合)
ヴェルドレ - 帝国兵は何者かに操られておるようだ……
これほどの軍勢を束ねる力を持つものとはいったい?
- カイム達は、モンスターの記憶から帝国領土への近道を
- 第十節「母との別れ」
-
- セエレ・マナの母
- ……だいじょうぶよ。じき楽に……
- セエレ・マナの母
- あぁ、セエレ! あなたは死んじゃだめよ。
- セエレ・マナの母セエレ
- ……わたしの赤ちゃん……覚えていて。
- セエレ・マナの母
- 私はあなただけを愛してた……。
- セエレ
- 母さん? 母さん? 眠っちゃったの?
父さんも動かないんだ……ねぇ、母さん! - セエレ
- 母さん、キスしたげる。だから起きて、早く。
- セエレ
- 母さん? どうしたの? お返事してよ。
眠っちゃったの? ねぇ、起きてってば。 - セエレ
- 母さん、僕だけ愛してくれてたんでしょう?
僕だけ……僕……だけ……
- 第十一節「生存者」
- 帝国領土へ向かう途中、カイム達は谷の里の隠れ家に迷
い込んでしまい、そこで幼い契約者と出会う。
両親を失った彼は、その両親の手によって石の巨人と契
約をしていた……。- セエレ
- この里には誰もいないよ……
- セエレ
- 父さんも母さんももういないよ。
- 第十二節「セエレの友達」
-
- レッドドラゴン
- 「ゴーレム、おぬしが我々を導いたのだな?」
- セエレ
- 天使の協会ってトコロに行くの?
連れてって! 僕、行かなきゃ!
妹がさらわれたままなんだ。 - レッドドラゴン
- 「こんな幼な子と契約したか?
ゴーレムよ……」 - ゴーレム
- 「セエレ、ヒトリ、チイサイ、ヨワイ。
ココニイテハ、キケン……
ツレテ、イク……」 - セエレ
- ゴーレムに、僕の“時間“をあげたの。
そしたら、
友達になってくれるって言うから…… - レッドドラゴン
- 「ゴーレムに時間を渡すとは
どういうことか、
おぬし、わかっておるのか?」 - レッドドラゴン
- 「周りの人間が寿命で死んでいくなか、
おぬしひとり老けも死にもせず、
一生そのままのだぞ?」 - セエレ
- ひ、ひとりじゃないもん。ゴーレムがいる!
それに……
僕は”ちいさい勇者さま”になったんだ。 - セエレ
- このお話知ってる?
僕は母さんから教えてもらったの。 - レッドドラゴン
- 「また神話か! ……人間はすぐに現実から
目を逸らし、絵空事へ逃避する
……あまりに弱い……」 - ゴーレム
- 「ゴーゴゴーッ」
- レッドドラゴン
- 「ゴーレムにも情けはあるのだな」
- レッドドラゴン
- 「では、ゆくか……帝国領土へ」