- 第一章「源流」
第1節 「初陣」 -
遠い昔‥まだドラゴンが空を飛んでいた時代。
地上では『連合軍』と『帝国軍』の二大勢力が
世に調和をもたらす女神をめぐって争いを続けていた。
『帝国軍』は短期間に恐るべき強さを身に付け、
『連合軍』が女神をかくまっている城を襲撃する。
調和を崩し始めた世界の運命は今、
たったひとりの男に託されようとしていた。- フリアエ
- 来ます。
カイム- フリアエ……
第2節 「城へ」-
- 「連合軍」の傭兵、カイムは城に向かって走り出した。
封印の女神フリアエを守るため。
彼にとって、たった一人の妹である妹を守るため。
国王である両親を殺し、国を滅ぼした「帝国」。
そして今、妹フリアエの居城までもが邪悪な「帝国」に
襲撃されようとしている。
復讐の鬼と化したカイムは帝国勢へと斬りこんだ。
連合軍 - 城が攻め込まれています!お急ぎを!
- 女神フリアエのいる城が包囲されている。
軍勢を統括する「TARGET」を倒し、帝国軍包囲剛を撃破せよ!
連合軍 - 女神はイウヴァルト様が 警護されているはずです。
- 連合軍
- 城には妹君……いえ、女神フリアエ様がおられます。
- カイム
- ひるむな!突っ込め!
- カイム
- 帝国軍のダニめ、死ぬがいい!
- 連合軍
- 城内に敵が侵入!
このままでは妹君……いえ、女神フリアエ様が! - 敵軍が城内に侵入!
城門は帝国軍護衛部隊によって封鎖されたようだ!
護衛部隊を倒し城門の鍵を手に入れろ!
カイム - おらおらおらおらおらおらーーっ!
- 連合軍
- 帝国軍の強さは異常です!
- 連合軍
- 帝国兵が城内にドラゴンを……何と恐ろしい。
- 宝箱が出現!
鍵は手に入れた。城内に向かえ!
カイム - フリアエ、無事でいろよ……
- 「連合軍」の傭兵、カイムは城に向かって走り出した。
第3節 「ドラゴンとの出会い」-
- カイム
- ドラゴン!
- レッドドラゴン
- 「殺すがよい……」
- レッドドラゴン
- 「ただ……
我の命は奪えても魂までは汚せぬぞ」 - カイム
- ……おまえに生きる意志はまだあるのか?
- レッドドラゴン
- 「何?」
- カイム
- 他に道はない! 契約だ!
- レッドドラゴン
- 「ふん! おぬしにそれほどの資格はあるのか?」
- カイム
- 資格などはない!
ただ俺は生きたいだけだ! - カイム
- 憎むなら憎め! それでも俺は生きてやる!!
- レッドドラゴン
- 「……」
- カイム
- 答えろ! 契約か! 死か!?
第4節 「剣のゆくえ」- 入城したカイムが見たものは、帝国兵によって無残な姿
を晒された赤きドラゴンであった。高潔なレッドドラゴ
ンは捕縛されても帝国の軍門に下ることを良しとしなか
ったのだ。
過去に両親を帝国のドラゴンに殺されたカイムは激しい
憎悪をこのドラゴンに重ねていた。
だがドラゴンと心臓を交換する「契約」をすれば帝国と
戦うための強大な力が手に入る。
ドラゴンもまた愚かなる人間との「契約」によって力を
取り戻す事が出来るのだ。
閉鎖された中庭で、瀕死のドラゴンとカイムは生き延び
るための選択を迫られていた……
- 己の、そして忌まわしくドラゴンの命を守るため帝国軍を全滅させろ!
カイム - 大事な話し合いの最中だ。ザコは引っ込んでろ!!
- カイム
- かかって来い! 皆殺しにしてやる!!
- カイム
- この俺が……父と母の仇と契約するとはな……。
それでもっ! - カイム
- 俺は……生き残るっ!
- レッドドラゴン
- 人の命を奪うことが”生きる意味”とは……
愚かな人間だ。 - カイム
- ドラゴン!見てるか!?これが生きる戦いだ!!
- レッドドラゴン
- 生き残れたのか……悪運の強い奴だ……
お主なら……
- 己の、そして忌まわしくドラゴンの命を守るため帝国軍を全滅させろ!
第5節 「窮極の契約」-
- カイム
- ……さあ……答えろ……
- レッドドラゴン
- 「契約か? ……死か?」
- レッドドラゴン
- 「……おぬしの生きる意志に誓おう」
- カイム
- では?
- レッドドラゴン
- 「いいだろう……。契約だ!」
第6節 「分かち合う魂」
- 帝国軍勢は想像以上だ。このままでは確実に落城する。
地上は連合軍に任せ、上空から敵軍を壊滅させろ! - 連合軍
- 上空から帝国軍が侵入!カイム様、地上は
我々に任せ、敵の空中兵器を撃破してください! - レッドドラゴン
- しっかり我が背につかまれ!
人間ごとき……蹴散らしてやるわ! - レッドドラゴン
- 人間どもの翼が我が深紅の翼に敵うわけがなかろう。
愚かな。 - レッドドラゴン
- そこまで殺さずとも良いものを……
- レッドドラゴン
- まだ敵は残っているのか。やれやれ、うるさい小蝿め。
- レッドドラゴン
- 敵は我らをねらっておるぞ。うまく避けながら攻撃せよ!
- レッドドラゴン
- どうだ、空を飛ぶ気分は?
- レッドドラゴン
- 人間とは何と愚かな生き者か。
- 帝国軍勢は想像以上だ。このままでは確実に落城する。
第7節 「狙いをさだめて」- ドラゴンの力により帝国軍を次々と撃破するカイム。
そんな中、女神フリアエの城にガーゴイル部隊と大型
の空中兵器が迫ろうとしていた。
帝国どもは怪物をも味方につけているらしい。
上空の残党を一掃し、城に向かえ!- レッドドラゴン
- この臭い……敵はまだ残っているようだな。
- レッドドラゴン
- 賢者は戦いよりも死を選ぶ。
さらなる賢者は生まれぬことを選ぶという。 - レッドドラゴン
- 血の足跡をつけずに人類が歩むことは、
不可能なのか……? - 連合軍
- カイム様!城周辺に敵地上軍が出現しました!
お戻りください! - レッドドラゴン
- よし……これで下に降りられそうだ。
いくぞ!
第8節 「憎しみはどこへ」- 城はすでに帝国軍兵士に囲まれてしまっている。
灼熱の炎で城周辺の帝国兵どもを倒せ!- レッドドラゴン
- 城周辺を一掃せねばなるまい……
行くぞ! - 連合軍
- 城周辺に帝国軍兵士が集結しております!
なんだ……この数は! - 連合軍
- くそっ!倒しても倒してもキリがないぞ!
- 連合軍
- 城の背後へまわれ! 守りを固めろ!
連合軍士の意地を見せるんだ! - レッドドラゴン
- ”帝国”なる輩に随分圧倒されているようだが……
勝ち目はあるのか? - 連合軍
- 奴らのねらいは何だ?女神か?
- レッドドラゴン
- ここはもう落城するな……
- 連合軍
- カイム様!既に城周辺は帝国郡に囲まれて
しまっています。お急ぎを! - レッドドラゴン
- 人間どもの作る城など……砂上のものに過ぎぬ。
- 連合軍
- 正面より帝国軍が侵入!
クソッ!奴らの強さは異常だぞ…… - 連合軍
- 帝国軍に更に増援部隊が!
このままではもちません! - 敵増援部隊が城周辺を包囲し始めた!
戦局が不利になる前に兵士どもを薙ぎ払え!
レッドドラゴン - こやつら……いったいどこからやってくるのだ?
まったくきりがない。一気に灰にしてくれるわ! - 連合軍
- カイム様!カイム様!?お返事を!
- 連合軍
- カイム様!帝国軍に増援部隊が来ています!
我が軍のほうはまだですか!? - 連合軍
- くそ!帝国軍のあの団結力はどこから来るんだ?
病的だぜ! - 連合軍
- カイム様!城内に帝国軍が侵入しました!
お急ぎを! - 敵軍、城に侵入!
女神フリアエの救出に向かえ!
連合軍 - おぉ……城には女神がまだ……
- 連合軍
- カイム様!我々では食い止める事が出来ません!
第9節 「契約の代償」-
- レッドドラゴン
- 「城内が不穏だ。急ぐがよい!」
- カイム:
- ……!
- レッドドラゴン
- 「声を失ったか……
へらず口はあって百害。
契約の代償としては軽いものよ」 - レッドドラゴン
- 「……案ずるな。我がおぬしの声となろうぞ。」
- レッドドラゴン
- 「……城へはひとりで行く気か。
うむ。では、おぬしの帰りを待ってるぞ」 - レッドドラゴン
- 「ふん……おぬしが死んだらすぐわかる。
我が命もそこで尽きるゆえ……」 - レッドドラゴン
- 「憎しみだけでは生き残れまいて……」
- カイム
- ……
第10節 「進入」-
- 舌に紋章を刻まれ、声を失ったカイム。
それは強大な力を契約によって手に入れた代償であった。
女神フリアエが殺されてしまえば世界を守る封印が破壊
されてしまう。
今は親友イウヴァルトがフリアエの警護に当たっているが
一刻も早く女神救出に向かえ!
連合軍 - 女神フリアエ様は最上階におられます。お急ぎを!
- 女神フリアエのは城の最上階にいるはずだ。
もう時間はない!急いでフリアエのいる部屋を探せ!
レッドドラゴン - 離れていても、契約者と我は”声”を通わすことが
できる。 - レッドドラゴン
- ”声”とは……そうさな……思念による通信と
考えたらよかろう。 - 帝国軍
- 我ラノ誓イ……世界ノ誓イ……一緒!
- 連合軍
- 帝国軍の奴らは何なんだ? 尋常な力じゃない!
- 帝国軍
- 女神……殺ス……封印……
- 帝国軍
- 上ダッ……上ダッ……上ニ封印!
封印ノ女神……ガ居ルゾッ! - レッドドラゴン
- 急げ! 女神は既に最上階へ追い詰められている。
- 帝国軍
- 許ス……許さナイ……許されナイ……ナイ
- 連合軍
- こいつらの目を見てると……何だか……うわっ!
- レッドドラゴン
- あやつを倒さぬ限り、先へは進めんようだな。
- 連合軍
- フリアエ様はもっと奥に……
- 帝国軍重歩兵部隊が行く手を阻んでいる。
全員を倒し一刻も早く女神フリアエの部屋に進め!
連合軍 - フリアエ様の部屋はその先に……
- 舌に紋章を刻まれ、声を失ったカイム。
第11節 「女神救出」- 女神の部屋
- イウヴァルト
- 待て!
- フリアエ
- ……!
- イウヴァルト
- フリアエ!
- イウヴァルト
- カーイム!
- イウヴァルト
- カイム! もういいぞ!
もう、死んでる……。 - イウヴァルト
- 相変わらず激しい奴だな。
だが……助かったよ。また、おまえに助けられた。 - カイム
- ……!
- イウヴァルト
- ……?
- カイム
- ………
- イウヴァルト
- カイム? おまえ……喋れないのか?
- イウヴァルト
- ”契約者”に!?
- イウヴァルト
- この城も、もう安全じゃない。
- イウヴァルト
- 俺は……フリアエをエルフの里に
連れて行こうと思ってる。 - イウヴァルト
- あそこは永世中立の里なんだ。
きっと帝国軍も簡単には手が出せないはずさ。
女神を連れ回すなど恐れ多い事だが - イウヴァルト
- ……こんな世だ、仕方あるまい?
- イウヴァルト
- 今やフリアエは世界の封印を保つ女神だ。
……しかし、もともとは俺の許婚なのだ!!
死なせたくはない! - イウヴァルト
- なぁ、カイム。俺に任せてくれ!
- イウヴァルト
- カイムにとってもフリアエは
女神である以前に大切な妹なのだろう?
第12節 「イウヴァルトの唱」- カイムは、フリアエを想うイウヴァルトの強引な誘いに
よって、共にエルフの里へ向かうこととなる。
そしてイウヴァルトは女神とともに旅立つ事への喜びの
歌を奏でる。
これが絶望への旅とも知らずに……
- イウヴァルト
- それでは、祝杯を……
- イウヴァルト
- いつもの歌だが……
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