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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • DIVE to DEEP ―青い季節の罪深き夜に―

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

DIVE to DEEP ―青い季節の罪深き夜に―

最終更新:2023年09月10日 13:47

duelrowa2

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香風智乃と条河麻耶と奈津恵。
チノとマヤとメグ。
三人の頭文字をとって、チマメ隊。

彼女達は仲良しな3人組で、いつだって一緒だった。
ずっと一緒だと信じていた。
どんなことがあっても、変わってく季節の中でも――――。

「マヤちゃん……?」

ずっと一緒が良かった。
この殺し合いみたいなゲームでもみんな同じ気持ちで、みんなを大事にしたかった。

今は離ればなれだけど、きっといつかまた会えるって。みんな大好きなラビットハウスにちゃんと戻ってきて、いつもみたいに仲良く遊んで――――。

「嘘、だよね……?」

だってチマメ隊は仲良しだから。昨日もみんなに会えて、そんな日常がずっと続いて……。仲良しだから会いたい時に会えるはずだと思っていた。

それなのに運命は残酷にも、マヤの死を突き付けた。
大切な友達の命が槍の一振りで刈り取られる様子を、メグは目を見開いて眺めていた。

信じられない。マヤがあんなに呆気なく死ぬなんて、チマメ隊がみんなバラバラになるなんて――――有り得ない。

その後も色々なことが起こっていたが、メグの精神状態はそれどころじゃなかった。

(メグ……?)

メグの様子が明らかにおかしいことにいち早く気付いたのは、意外にもマサツグだった。
彼はこれまで孤児たちの面倒を見てきた。当然洞察力はあるし、なにより――――。

(俺はあの時、こんな顔をしていたのだろうか?)

マサツグは身内を失う悲しみや寂しさを知っている。
死別したわけじゃないから、メグほどの絶望感を味わったわけじゃない。――だがそれでもメグの感情はなんとなく理解出来る。

あの時は全くもってどうでもいい存在たちだなんて自分の心に嘘をついた。マサツグはひねくれ者だから。
だが本当に大事な家族だからこそ、孤児たちのことを考えて里親の元に送り出したのだ。

それにマサツグは昔、親に見捨てられたこともある。
本当にロクでもない親で――だからこそマサツグはそれを反面教師としている節もある。

(今のメグは何を感じているのだろうか?)

孤児たちに出会うまで、マサツグは無感動な自分を育て上げてきた。
孤児たちを里親へ送り出す時も出来る限りそういう振る舞いを心掛けてきた。

彼女たちが戻って来ないと知った時――マサツグは本当に寂しそうな表情をしていたのだが、彼自身そんなことに気付いていない。

マサツグはひねくれている。
孤児たちに出会ったことで真っ直ぐと素直な面も出てきたが、過去の家庭環境があまりにも悪すぎた。
だから昔のマサツグならメグの気持ちなんて考えようともしなかっただろうが――今の彼は違う。

それに今のメグを見て、ようやくあの時の自分の感情が理解出来た気がする。今のメグは虚空を眺めて――見るに堪えない表情をしている。

(メグの有り様はわかった。……だが俺に何が出来る?)

マサツグは孤児院の院長をしていたが、同時にこういうことには不器用な人間でもある。
これがマサツグじゃなくてリュシアなら、素直に優しい言葉を掛けてあげたり励ましたり、メグを気遣った行動を取っていたに違いない。

だがマサツグはそういうことを態度に出すという行為に慣れていないし、そもそも上手い言葉も思い浮かばない。

『ご主人様が私たちのことを凄く考えていてくれているのよくわかってます。態度には出されませんが……。
毎日、私たちのことで戸惑ったりお困りになってますよね。口調はきつくても全部、私たちを思ってのことだというのが伝わってくるんです』

――――これはかつてリュシアがマサツグに話した言葉だ。
マサツグは本当に不器用で、ひねくれてる男だ。

だがリュシアという少女はマサツグの根底にある優しさを知っている。マサツグという男を、おそらく誰よりも理解している。
もちろんマサツグの不器用な優しさを知っているのは、リュシアだけじゃない。エリンやシーだって知っている。

彼女達ならばマサツグでもなんとか出来ただろう。
だがメグはマサツグのことをあまり知らない。
――出会ったばかりとはいえ、マサツグと共に戦ったクウカ以上にメグは何も知らない。

そしてマサツグもメグのことをあまり知らない。当然、いい言葉なんて思いつくことも無く。
ならばクウカがメグをフォローしてやればいいのだが――――クウカはクウカで放送を見て動揺している。

メグほどではないが、他人に気を回す余裕なんて今の彼女にはないだろう。

――――つまりマサツグだけが今この場で、未だ冷静を保っている。
もちろんあの放送を悪趣味だと思う気持ちはマサツグも同じだ。

だが皮肉にも無感動な自分を育て上げてきた結果、何の接点もない他人が死んでも他の二人ほど大袈裟に動揺することはない。
神を自称するゲームマスターの話を聞きつつ、メグの様子を注意深く観察する。

見守ることしか今のマサツグには出来ない。
守るスキルが発動するのは物理的な現象のみ。

人の心を守れるのは――――スキルなんかじゃなくて、マサツグ自身の心だ。
だが残念ながら今のマサツグにはメグの心を守ることなんて無理な話でもある。

もしもある程度メグと交流して、今より信用を得た後だったらまた何か違ったかもしれない。
だがそんな「もしも」の話を考えても意味がない。無意味な空想をする趣味なんてマサツグにはない。

とりあえずカードゲームがルール確認が必須だということを頭の片隅にしっかりと記憶し、モニターで起こっているゲームマスターと鎧武者の戦いに注目する。

現段階ではメグに掛けられる言葉が思い浮かばない。ならばメグやクウカを守るためにも、この放送を自分がしっかりと見ておく必要がある。
そしてだからこそマサツグは見逃さなかった。

(……なんだこれは?いったい何が起こった?)

ゲームマスターが変身したと思ったら、いつの間にか鎧武者の変身が解除されて元の青年に戻っていた。

意味不明な現象だ。――彼が何らかの攻撃を受けたことはわかるが、まるで過程を飛ばして鎧武者の敗北という結果だけを見せられたかのような感覚。

(本当にあいつが神ならば、その神性は時間か……?)

自称・神のゲームマスター。
彼が自称ではなく本当に神である可能性をマサツグは考える。

自分が面倒を見ていた孤児の一人、シーは水の女神だ。そういう存在が身近に居たから神という存在に今更、驚く気もない。

それに女神のシーをも凌駕する死神――モルテッシモと対峙したことだってある。
シーすらも一瞬で殺しかけた圧倒的な存在だ。マサツグが原初のスキル――原典に届いていなければ、間違いなく全滅していた。

(やれやれ。冥界の魔王の次は時を支配する神か。厄介な存在ばかりだな)

この決闘から脱出するにはおそらく黒幕達の打倒が必須となる。
ハ・デスだけならまだしも、自称・神のゲームマスターまで倒すというのはあまりにも難易度が高い。


鎧武者の戦士は間違いなく強かった。 まず彼には首輪がない。この時点で他の参加者とは一線を画す存在だということがわかる。
そしてゲームマスターの場所を突き止め、単独で挑んだ。つまりこの短時間で首輪を外し、自称・神の計画を阻止しようとしたということになる。

実際は葛葉紘汰という存在が本当にあまりにも異質な存在――――始まりの男だからこそ檀黎斗の魔の手から逃れ、その結果として首輪を嵌められていないのだがそんなことマサツグが知る由もない。

黎斗の発言で葛葉紘汰が神格ということまでは気付けたが、神格にも差がある。
シーがモルテッシモ相手に何も出来なかったのが最たる例だ。

それもあってマサツグは葛葉紘汰もプレイヤーとして参加させられて、首輪を解除した後にあそこへ辿り着いたという結論に至った。
鎧武に変身しても返り討ちにあったというのもまた彼がプレイヤーであったという可能性に説得を持たせる。

皮肉な話だが葛葉紘汰の惨敗は檀黎斗の圧倒的な強さを引き立たせた。そしてあれほど強い男なら他の神だろうが自身のゲームに放り込んでも何ら不思議じゃない。

『ふざ、けんな!力なんて無くても、変身出来なくても―――俺は最後まで戦う!!』

だが葛葉紘汰はそんな圧倒的な強敵を前にしても諦めない。
彼が変身するために必要なベルトは破損して、もう使えない。どう見ても勝ち目のない戦だ。

(変身を強制解除されるほどの攻撃を受けてただで済むはずがない。それでも引く気がないというのか……?)

勝負の決着は着いたようなものだ。
そんなことは誰から見ても明らかであり、当然マサツグは彼の行動に疑問を覚える。

変身を解除されたなら、撤退するという手段もあるだろう。首輪がないのなら、首輪爆破に恐れる必要もない。逃げられる確率は低いかもしれないが、この状況で面と向かって戦うよりはマシだ。

だが紘汰の瞳に宿った覚悟の炎は途絶える。ことなく――――彼は叫んだ。

『それが俺たち―――仮面ライダーだからだ!』

――仮面ライダー。
その言葉の意味をマサツグは知らない。
だがあの男に何か引けない理由があるということはわかった。

(仮面ライダー……か)

男の在り方や言葉に誇りや信念を持っている点を考えると、それは勇者や英雄と同じような存在なのだろう。
それもミヤモトのように浮かれて調子に乗ってるだけではない。

何故なら葛葉紘汰――仮面ライダー鎧武と呼ばれた彼は、変身が解除されても『仮面ライダー』として戦おうとしている。

(ふ……)

とんでもないバカにマサツグは思わず笑ってしまう。
あの男はバカだ。どう見ても負け戦だとわかりきっている状況で未だに闘志を燃やし続ける――――気高き馬鹿だ。

マサツグには正義感なんてあまりない。
家族や孤児院など守りたいものは守るが、国を救ってくれと言われたら迷わずNOを突き付けるような男だ。
それに彼には仮面ライダーの在り方なんて、あまりわからない。そもそも仮面ライダーなんて存在を全く知らないのだから、当然だ。

だが――――大切なものを守ろうとする気持ちは理解出来る。
だから葛葉紘汰の行動は馬鹿だが、愚か者だとは思わなかった。
あの男にも何か守りたいものがあって、そのために戦っているということはマサツグにも伝わっている。

だからマサツグは紘汰の奮闘を――仮面ライダー鎧武の犠牲を無駄にはせず、その一挙一動を見守る。

ゲームマスターを倒すためのヒントや攻撃手段が多少はわかるかもしれないから。実際、紘汰が乱入していなければ『時間』を司る神だという予測すら出来なかった。

『これ以上の茶番は時間の無駄だ』

――紘汰の体が漆黒の剣に貫かれる。
漆黒の騎士による無情な一撃。神格を失っていた紘汰はそれだけで命を奪い取られる。

(茶番か。たしかにその通りだ)

茶番――――その一言で紘汰の奮闘は片付けられる。そこについてはマサツグも認めざるを得ない事実だ。
ゲームマスターに打撃を与えたわけでもないし、誰かを救えたわけでもない。
これを茶番と言わずして、なんと言う。

だが――――。

(だがこの茶番がなければゲームマスターの能力の片鱗を知ることも出来なかっただろう……)

紘汰の死は決して無駄じゃない。
彼のおかげでわかったこともある。そして主催者同士の連携がどことなく拙そうだということも知ることが出来た。
紘汰を排除する時の主催陣営の行動――――アレは明らかに連携が取れていないように見える。

ゲームマスターの態度も傲慢で、とてもじゃないが他人と協力出来るようなタイプには見えない。
これはもしかしたら、ゲームを攻略する上で重要な情報になるかもしれない。

メグやクウカと共に脱出するためにも、情報は多いに越したことはないのでマサツグは今回得た情報を頭に叩き込む。

『戒斗……みんな……。俺の代わりにこいつを、檀黎斗を……止めてくれ……』

かいと。
どんな人物かはわからないが、葛葉紘汰の口から名前が出たということは信用出来る人間なのだろう。そして名指しで後を託せるくらいに、強い存在だとマサツグは推測した。

――仮面ライダーという存在についてもその『かいと』が詳しく知っていることだろう。

そしてみんなという言葉が仮面ライダー以外のプレイヤーのことも指しているのならば――――。

(やれやれ……)

葛葉紘汰。彼はマサツグにとって何も知らない、心底どうでもいい人間のはず。
――だが彼の奮闘を見て、何も思わなかったわけじゃない。
なんならマヤの死を見ても――冷静さこそ保てたが、何も無関心というわけではないのだ。

だからといってマサツグの心に一気に火がつく――なんてこともない。
所詮、他人は他人だ。言葉を交わしたことすらない、モニター越しの赤の他人だ。

――――だがマサツグは紘汰に後を託されてしまった。
たかだか赤の他人。だが大切なものを守りたいという気持ちはわかる。
それがマサツグにとっては家族や孤児院で、紘汰にとっては違うというだけだ。

そして自分をこんなゲームに巻き込んだ愚か者共を見逃すつもりもない。
別にマサツグ自身、そんな期待をしているわけじゃないはずだが――マサツグがいなければ、もしも孤児達が帰ってきた時に帰る場所がないだろう。
ならばマサツグと紘汰の目指すべき方針は一致する。

(ほんとに困難な道になりそうだな……)

ゲームマスター――檀黎斗を倒す。
決闘から脱出するために必須事項だと思っていたことに、葛葉紘汰に託された想いが重なっただけ。それだけの話だ。

(でも勘違いするな。別に俺の意向が変わったわけじゃない。……ついでにお前の目標も達成してやるだけだ)

ナオミ・マサツグという人間は、ほんとに不器用な男だ。

それ以降も悪趣味な放送は続いた。
茶髪の少女が殺されてクウカの表情が曇る。
だが彼女の心を守る術は今のマサツグにはなく――そして放送が終わった。

𓃺

「マサツグさん。マヤちゃん、次はどこに行ったのかな?」

メグがマサツグに問い掛ける。

(マヤ?さっきの放送で殺されたガキのことか?あれからメグの様子が急変したが……あの光景を見てないとでも言いたいのか?)

どこに行った――なんて言われても、あの世だろうとしか言いようがない。
そんなことはさっきの放送を見ていたメグも知っているはずで、マサツグには彼女が何を質問しているのかよくわからなかった。

「メグはマヤがどこかに移動したと思っているのか?」
「うん。ゲームなら負けても他の場所で復活するかな~って」
「それはゲームだけの話だ。この世界はゲームではない」

厳しい言葉だが――それだけは理解してもらわなければ困る。

マサツグはメグとクウカを守ってやると決めた。ならばまずはこの決闘がゲームなどではなく、殺し合いだと理解してもらわなければない。

ゲームとして参加するのと殺し合いとして生き残ることに専念するのでは、考え方も必然的に変わってくる。
ゲームの世界だと思ってリスポーン前提で考えるなんて、もってのほかだ。

「でもゲームマスターさんはゲームって言ってたよ~?」
「都合のいい言葉を使っているだけだろう。これの本質はどう見ても殺し合いだ」

メグの言葉をマサツグはキッパリと否定する。
檀黎斗はゲーム感覚で開催したのかもしれないが、これは現実世界で起きている殺し合いだ。
一度死んだ命は帰ってこないし、なによりマヤの凄惨な死体を見たら誰だってゲームなんかじゃないとわかるはずだろう。

『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!お兄ちゃん、お姉ちゃん、助けて!!』

――それにマサツグはマヤ以外にも死体を見ている。
生きているプレイヤーが殺された瞬間をこの目で見た。
そしてキチガイ染みた狂人とも戦った。支給された刀で受け止めた竹刀の、あの重み――あれは間違いなくゲームのものなんかではない。

(マヤが殺されて現実逃避でもしているのか……?)

頑なに現実を認めようとしないメグを見て、マサツグは彼女が現実逃避を始めていると推測した。

ゲームならば死者は蘇り、何度でもコンテニュー出来る。ノーコンテニューでクリアしなければならないシビアな現実とは大違いだ。
現実逃避をするために『ゲーム』という言葉はあまりにも便利過ぎた。

「ク、クウカもマヤちゃんが復活することはないと思います……」

クウカもマサツグの言葉を肯定する。
妄想癖のある彼女はメグが自分に都合のいい妄想をして、その世界へ逃げようとしていることを察した。

「えっと、その……メグちゃんの気持ちもわかります。でも死んだ人が生き返ることはないのです……」

大切な仲間を失ったのはクウカも同じで――メグの気持ちは痛いほどわかる。
メグがチマメ隊のマヤを失ったように、クウカもまた不思議な絆で結ばれた白翼の団員を一人失っている。

もう生きているアユミに会うことは二度と出来ない。
それはすごく辛いことで、クウカの心に重くのしかかる。――だが仲間の死を現実逃避の理由にするつもりはない。

流石のクウカもゲームマスターの放送には恐怖した。アユミの死はとてつもなく悲しい。
名簿にヴァイスフリューゲルの団員が全員揃っていることに気付くまでは――ずっと俯いていた。

放送終了後に名簿を確認した時、一番衝撃を受けたのはクウカだ。
メグは名簿確認どころではないというのもあるが――まさかヴァイスフリューゲルが全員集っているとは思わなかった。

もう全員が揃うことはない。アユミが死んでしまったのだから。
アクダイカンを倒し、オーエド町を救った時――白翼の絆の真価が発揮された。
アユミはもう帰ってこないが、モニカ、ユキ、ニノンは失いたくない。

「だ、だから……クウカ達に出来るのは他の人を守ることだけだと思います」

メグの友人――チノ、ココア、リゼも名簿に記されていた。
マヤはもう死んでしまったが、彼女達を守ることならまだ出来る。

「その通りだ。ゲームという言葉に惑わされるな、これは現実だぞ」

メグの目を覚ますためにも、現実を突き付ける。
曲がりなりにも戦場を駆け抜けてきたマサツグとクウカは殺し合いだということを理解するまで時間が掛からなかった。

――だがメグは違う。普通の日常を過ごして、こういう荒事に慣れていないからこそ現実逃避がまかり通ってしまう。

マヤさえ死んでいなければ現実を見据えて行動出来ていたのだろうが――あんな凄惨な死体を見てしまったのだ。どうしてもこの殺し合いをゲームだと思い込みたい。

メグにとってマヤはそれだけ大切な存在だ。
クウカだってアユミのことは同じくらい大切に思っているが、メグとは住んでいる世界が違うから奮起出来た。

白翼の絆は――決して折れない。
そしてチマメ隊の絆もまた、決して壊れない。

だからクウカはヴァイスフリューゲルの団員として仲間の死を乗り越えてでも、みんなを守ろうと奮起した。
だからメグは平和な日常を守るために――チマメ隊の絆を途切れさせたくなくて、現実逃避を選んだ。

「じゃあ……マヤちゃんはほんとに死んじゃったの……?」

――信じたくない。
大切な友達があんなわけもわからずに殺されたなんて、信じたくない。

「それともみんなでドッキリをしかけてるのかな?」

チマメ隊は永遠だから。
この絆は誰にも裂けないから。

『勿論、最後の一人まで生き残ることでも君たちは元の世界へ帰ることができる。この方法だと願いを叶え、ゲームオーバーになった参加者を生き返らせることも可能だ。
 最高神である私に挑むか、それとも最後の一人になるまで勝ち残り願いを叶えるかは君たち次第だァ……!』

――ゲームマスターの言葉を思い出す。
ゲームオーバーになった参加者を生き返らせる。それはマヤを蘇生出来るという意味でもある。

しかし名簿にはチノやココア、リゼも載っている。メグとしては絶対に失いたくない日常だ。

――だがもしこれがほんとにゲームだったら?
それにゲームオーバーになった参加者の死者蘇生が一人だとは誰も言ってない。

「――そっか。私がこのゲームで優勝したらいいんだ……!」

藁にもすがる思いでメグは現実逃避の沼に沈んでゆく。
深く、深く――深淵へ潜っていく。

『DIVE to DEEP』

メグがデイパックから取り出したのは、不気味な形状をした丸い玉――眼魂だ。
まるで悪者が使うようなソレは禍々しくもあまり、どう見ても危険が伴いそうな代物。

本来の使い手である深海マコトは一切の悪影響なく使用していたが――上手く使いこなさなければ恐ろしい力を持つ眼魂という側面もある。
何らかの悪影響を及ぼす可能性については付属の説明書にも記載され、だからメグは喧嘩を止める際にもディープスペクターに変身することはなかった。

だが今は状況が違う。
メグの腰にはベルトが装着され、紫炎のオーラが纏わりつく。それと同時に現れたパーカーにマサツグとクウカは息を呑み、戦闘態勢に入る。

『ギロットミロー!ギロットミロー!』

ふざけた電子音から繰り出される圧倒的な存在感にマサツグは苦笑せざるを得なかった。
そして紫炎で誰もがメグの姿を視認出来ない中――彼女はパーカーと向き合う。

「……」

パーカーは何も話さない。
彼は言葉を持たないが、メグを試すかのように無言で見つめている。
だからメグはパーカーを真っ直ぐと見て――――。

「みんなのために――私に力を貸してくれないかな……?」

自分のためじゃなくて、みんなのために。
誰一人欠けることなくあの日常に。木組みの街へ帰るためにメグは優勝を誓うしか道がない

かつて深海マコトは友を守るためにこの眼魂を使い、ディープスペクターに変身した。
皆を守る深海マコトと、血の道を歩んでも日常を取り戻そうとするメグ。

その在り方は正反対だが――ディープスペクターへ初変身する理由は奇しくも一致していた。

そしてメグは深淵へと至る――――。


『ゲンカイガン! ディープスペクター! ゲットゴー!覚悟!ギ・ザ・ギ・ザ!ゴースト!』

「……やれやれ。それがお前の答えか、メグ」

マサツグが日輪刀を構え、ディープスペクターへ変身したメグと対峙する。
仮面で顔が隠されているが――彼女は今、どんな表情をしているのだろうか?

「うん。マサツグさんや他のプレイヤーさん達のことも後で生き返らせるから、だから……」
「ふっ。まさか自分が優勝して願えば全員蘇生出来るとでも思っているのか」

軽口こそ叩いているが、こうして対峙しているだけで冷や汗が垂れる。
歪な変身音といいあの形状といい、アレは明らかに危険なものだとマサツグは察した。

それに相手はメグとはいえ、仮面の戦士だ。ゲームマスターや葛葉紘汰の戦闘を見て、変身することで途轍もない力を発揮することがわかった。

(とりあえずあの怪しい変身道具を破壊して強制解除を狙いたいところだが――手加減などしたら逆に殺されるか)

マサツグの狙いはメグの無力化だ。今ならまだ引き返せる可能性はある。
――というよりもディープスペクターの眼魂が何らかの悪影響を及ぼしているとマサツグは推測している。

だからその破壊が第一優先なのだが――手加減してなんとかなる相手だとも思えない。クウカの戦闘力は未知数だが、あまり期待しない方が良いだろう。

「最後の一人になったらどんな願いも叶えるって、あの人は言ってたよ」

どんな願いも叶えるという甘い蜜。
普段のメグなら興味を示さなかっただろうが、それでまたみんなで笑い合えるなら――。

「チマメ隊は永遠だから……。この絆は誰にも裂かせないよー!」

メグが駆け出し、拳を振るう。

「まったく、大した力だ……!」

マサツグが日輪刀を盾にディープスペクターの拳を受け止める。
少女とは思えない重い一撃。マサツグは知らないことだが、メグが変身した仮面ライダーはただのスペクターではなく、その強化形態であるディープスペクターなのだから当然だ。

「――お前は自分の友人を殺したやつの言葉を信じるのか?」
「どっ、どういうことかな……!?」

マサツグの言葉にメグが動揺し、ディープスペクターの力が僅かに緩む。
その一瞬を逃さず盾にしていた剣でディープスペクターの拳を弾くことで均衡状態を崩す。

「動揺したということは、実は気付いているのではないか?」

直接的にマヤを惨殺したのはモニターに映されていた金髪の男だ。
だが全ての元凶であり、マヤが命を奪われるキッカケを作ったのは――。

「メグ。お前はマヤを拉致して殺し合いに巻き込んだ檀黎斗を信じるのか?」
「そっ、それは……」

こんなゲームがなければマヤが死ぬことも無い――そんなこと、とっくに気付いていた。

そもそもゲームという言葉で現実逃避をしようとしているが、あの生々しい映像を見て「これはゲームで誰も死なない」なんて本気で思えるはずがない。

『君たち決闘者の才能は素晴らしいが―――このゲームのジャンルはカードゲームじゃない。互いの命を懸けた決闘―――デスゲーム!それこそがこのゲームの本質だァ!』

そもそもゲームマスター檀黎斗がこう口にしていたのだ。殺し合いなんて本当はメグもわかってる。
それでも――だからといってマヤの死を認められるかどうかは、別問題だ。

もしもここにいるのがもっと面倒見の良い人間だったらメグを上手いこと立ち直らせたかもしれない。

――だがマサツグは不器用で、クウカも同じ痛みを味わったからこそどんな言葉を掛けたらいいのかわからなくて。
二人はメグを物理的に守ることは出来ても、その心まで守る術は持たない。

「ク、クウカはメグちゃんのこと優しい子だと思ってます。喧嘩で傷付いたクウカが今もピンピンしてるのは、メグちゃんのおかげなのです」

――ズキン。
クウカの言葉がメグの心に突き刺さる。
優しい子。それが本来のメグの姿だ。
たとえ親友が死んでも、誰かを殺すようなことは絶対にしない。

殺し合いという異常事態やマヤの悲惨な末路を見てしまったせいで迷走してしまったが――本来のメグは誰かを傷付けて、殺そうとしたりはしない。

「それに……メグちゃんが他の人たちを殺してマヤちゃんを生き返らせても、マヤちゃんは喜ばないと思います」

𓃺

いきなり人がわけのわからない場所に連れてこられて、リーゼントの人が殺された。
私にとって当たり前だった楽しい日常が、いきなり壊される。
名簿には――何もなかった。チノやメグは大丈夫かな?
私たちは三人揃ってチマメ隊!今は不安だけど……三人揃えば、勇気が出てくるかもしれない。

それにチマメ隊で一番強いのは私だと思うんだ。
だからチノやメグを助けるためにデイパックを確認しなきゃ!

「なにこれ?不動遊星のデッキとデュエルディスク……?」

これって何かのカードゲームかな?説明書にはそんな名前が書いてあるけど、よくわからないなー……。
とりあえず腕に着けて使うらしいけど――。

「ボルト・ヘッジホッグを召喚!」

私がデュエルディスクにカードを出すと、ほんとにモンスターが出てきた!

「すごい!これならチノやメグを助けられそうだよ!」

私たちはずっと親友だ。
だからこんなところで死にたくない。
あの男の人が殺された時は「みんな死んじゃうのかな……」ってネガティブなこと考えてたけど――今の私には戦うための力がある!

「……」

そんな私をからかうように出てきたのは、骸骨のモンスター(ワイト)だった。
カタカタカタ――。
不気味に笑ってるけど、ひょろひょろで弱そうだ!

「ボルト・ヘッジホッグで攻撃!」

ボルト・ヘッジホッグに命令すると、骸骨の化け物をすぐに破壊出来た!
うん……これならみんなを助けられる!

「よし。これからよろしく、ボルト・ヘッジホッグ!」


𓃺

ボルト・ヘッジホッグでワイトを破壊したマヤは嬉しそうに笑っていた。
彼女は元々、明るく元気な性格だ。最初は恐怖に支配されていたが、ボルト・ヘッジホッグによって徐々に調子を取り戻しつつある。

ちなみにボルト・ヘッジホッグの攻撃力はたったの800。本来ならば能動的に墓地へ送ったあとにシンクロ素材として活用するべきモンスターなのだが、マヤは何も知らない。

最初に出会ったモンスターがワイトだったから何の苦もなく倒せたが――それは相手が最弱クラスのNPCだったことが大きい。
それよりも強い相手に遭遇したら、当然ボルト・ヘッジホッグの方が破壊される。

「えっ……」

――ワイトを破壊したマヤの表情が一瞬で凍り付く。
この決闘場には絶望を希望に変える参加者もいれば、希望から絶望へ転落してしまう参加者もいる。
残念ながらマヤは後者だった。

「そ、そんな……」

いきなり金髪の男が来たと思ったら、槍の一振りでボルト・ヘッジホッグが破壊された。
乗り越えたはずの恐怖に再び支配されそうになり、体が震える。

それでも――マヤは諦めなかった。
圧倒的な力に猛烈に震え、カードを持つ手が震える。
そんな彼女に勇気を与えたのはチマメ隊やココア達、友達の存在だ。

(生きてみんなで帰りたい……!)

だから最後まで抗い続けるつもりだった。
手札にはくず鉄のかかし、ジャンクシンクロン、ニトロシンクロン、エンジェル・リフト――どれも弱そうなカードばかりだ。

これが不動遊星ならばジャンクシンクロンを召喚し、その効果でボルト・ヘッジホッグを特殊召喚。二体のモンスターをチューニングし、ジャンクウォリアーをシンクロ召喚。
更にくず鉄のかかしをセットすることで相手の攻撃を防ぐ策も講じていただろう。

しかしロクにルールを把握出来ず、シンクロ召喚を知らないマヤにそんな発想は出来ない。
カードを新たにデッキからドローして、引き当てたこの手札で最も強そうなモンスターを召喚する。

「スピードウォーリアーを召喚! 攻撃!!」

スピードウォリアー。
バトルステップに自身の効果で攻撃力を倍に出来るモンスターだが、マヤはそんなこと知らない。
もっとも効果を発動して攻撃力1800になったところで結果は変わらないだろうが。

(頼むよ、神様!私は絶対に生きるんだ……!!)

少女の切実な願いは――――神によってへし折られた。
マヤは神様にお祈りをしたが、その神こそが目の前に存在するこの金髪の男である。

スピードウォリアーは呆気なく破壊され、手札のジャンクシンクロンを召喚する前に――上半身と下半身が分断された。

(そんな……)

僅かに残った意識。
霞む視界と思考回路で――マヤはぼんやりと自分の死を実感する。
どうしようもない致命傷だ。条河麻耶はここで死ぬ。
チマメ隊は――これで解散されてしまう。

(チノ……メグ……)

ずっと一緒のはずだった。
こんなことがなければ、チマメ隊は永久不滅のはずだった。

(また……三人で一緒に……)

勇気を持って殺し合いに抗い、日常へ帰ろうとした少女が目を覚ますことは二度となかった。

𓃺

――――条河麻耶は最期まで殺し合いに抗い続けた。

彼女がどんなことを考えて金髪の男に立ち向かったのは――それは誰も知ることが出来ない。何故ならマヤはもう死んでしまったのだから。

だがメグが最後まで生き残って、マヤやみんなを生き返らせてもマヤが喜ぶことがないというのは、メグもわかってる。
内心ではわかってるけど目を逸らしていたことで――そこをクウカに射抜かれた。

別にクウカには何の悪気もない。
しかしクウカの言葉にメグの心はズキリと痛む。
現実とは残酷なもので――だから見えないフリをしていたのに。

「じゃあ私は、どうしたらいいのかな……」

ディープスペクターの変身を解除したメグが力なく項垂れる。ようやく多少は目が覚めたのだろう。

「……やれやれ。ようやく落ち着いたか」

落ち着きを取り戻したメグにマサツグは態度にこそ出さないが多少は喜び、クウカも安心して胸を撫で下ろす。
これにて一件落着――――。

『CLOCK UP』

――――みんながそう思っていた瞬間、緑の閃光が奇襲を仕掛ける。
残像しか目に見えないような圧倒的な速度。速さに特化した者やよっぽど動体視力が良いならともかく、素人がどうこう出来るような相手ではない。

マサツグ達が理解出来たのは、緑の何かが自分達を襲って来たということだけ。
まずはクウカが蹴り飛ばされる。緑の物体を視認した瞬間にスキルを使い、ヘイトを向けた結果だ。

何故ならソレの狙いは最初からメグだけ。他の二人は邪魔者でしかない。
邪魔なクウカを蹴り飛ばし、瞬く間にメグに接近。これで誰も邪魔出来る者は――――。


「……ふん。最初からメグ目当てだったということか」

一人だけ居た。
クロックアップの速さに対抗する手段――それは守るスキルだ。

メグを守ろうとしたマサツグは緑の物体の手を日輪刀で弾く。緑の物体はメグの手を引っ張り、連れ去ろうとしていたのだ。
生身なら切り落とされていたはずの腕は落下する気配もなく、まるで装甲を叩いてるような感覚だ。

『CLOCK OVER』

そしてクロックアップが終わり――緑の戦士、キックホッパーが姿を現した。

「これはまずいですね……」

キックホッパーが周りを見回してひとり呟く。
クロックアップは連続で使用出来ない。そして相手はクロックアップに対応出来るほどの手練もいる上に三対一だ。

どう考えてもキックホッパー側が不利で、勝てる可能性もわからない。
メグ達のやり取りを遠目に見ていたこともあり、メグがディープスペクターに変身出来ることも把握している。

「仕方ありません。これを使うしかないようですね……!」

キックホッパーがカードを上に翳すと、黄色い煙幕が広がる。

――盗っ人の煙玉。
本来ならば装備魔法だが、今回のゲームではリアルファイトに適したカードにするためにただ煙幕を張るだけの効果と化している。
その名やイラスト通りのわかりやすい支給品だ。

そして周囲が見えないこの状況では流石のマサツグでもメグを守ることは出来ない。守るべき対象の姿を見失い、スキルが発動されない。

キックホッパーはメグの手を引っ張る――がどうやらそう簡単に連れ去られる気はないらしく、足に力を入れて踏ん張ることで抵抗された。

あまり手荒な真似はしたくないが――キックホッパーはメグの腹を軽く殴ると気絶させて肩に担ぎ、連れ去る。

「メグを連れ去って何をするつもりだ……?」

煙が晴れた時には、キックホッパーとメグの姿が消えていた。
マサツグは冷静で無感動な自分を装うが――。

「メグちゃん、マサツグさん……」

少しだけ寂しそうにも見える表情のマサツグをクウカが心配そうに眺める。
自分がそんな表情をしているだなんて、マサツグ本人は気付いていない。
ナオミ・マサツグは不器用な青年なのだから。

𓃺

マサツグ達から逃げ去ったキックホッパーは、ひとまず変身を解除した。
その正体は白髪のエルフ耳の少女――コッコロだ。
他人の話し声が聞こえたコッコロは、息を潜めてマサツグ達の会話を聞いていた。

そこでメグが抱えている心の闇に気付き、彼女となら協力関係を望めると思ったのだ。

名簿は確認した。ユウキやペコリーヌの名前が無かったのは幸いだ。
キャルは――残念だが優勝するには殺す他ない。

主催陣営の言葉は普段のコッコロならば疑っていただろうが、今は藁にもすがる思いで信じるしかない。
コッコロの目的を叶えるには、願いを叶えるしかないのだから。

(……優勝するまでに願いを決めなければなりませんね)

キャルを殺してまで願いを叶えるのか――。

正直、それについても迷いはある。当然だがキャルは殺したくない相手だ。美食殿の仲間を傷付けないため孤独になる道を選んだのに、キャルを殺したら本末転倒でもある。

そもそも優勝を狙おうと決意したコッコロだが、まだまだ覚悟が甘い。そこら辺は先程のメグと似ているのかもしれない。

そんなコッコロがこんな強硬手段に出ても仲間を得ようとしたのは、オレイカルコスの結界の仕業だ。こんなものを支給されなければ心の闇が増幅されることなく、真っ当に檀黎斗を倒そうとしたかもしれない。

それとなんだかメグが他人には見えなかったというのもある。
失った居場所へ帰るために戦う――それがコッコロとメグの共通点だ。

ちなみにオレイカルコスの結界は持っているだけで心の闇を増幅させる。コッコロとしてはあまり気が進まないが――これを上手く利用することで心の闇を持つ者と手を組むことも可能かもしれない。


【D-4/一日目/深夜】
【直見真嗣@異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件(漫画版)】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:竈門炭治郎の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:ラスボスを倒す。殺し合いを脱出するには、これしか手段がないようだな
1:エリン、クウカ、メグとその友人を守る。
2:メグを連れ去った仮面の戦士はどこへ逃げた?
3:俺はまた失うのだろうか……?
[備考]
「守る」スキルは想いの力で変動しますが、制限によりバランスブレイカーになるような化け物染みた力は発揮出来ません
参戦時期はリュシア達が里親に行ってから。アルノンとも面識があります

【クウカ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:ダメージ(小)、魔力消費(中)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:こ、困ってる人を助けます……
1:ク、クウカはメグちゃんを取り戻したいのです……
2:モニカさん達と合流したいです
3:クウカ、マサツグさんのことが気になりますが……今はそれどころじゃないですね
[備考]
頑丈です。各種スキルも使えますが魔力を消費します。魔力は時間経過で回復していきます

【D-4(少なくともマサツグ達とは別の場所)/一日目/深夜】

【奈津恵@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:魔力消費(小) 、精神的疲労(大)、迷い、気絶中
[装備]:メグ専用ロッド@きららファンタジア、ゴーストドライバー&ディープスペクターゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:私はどうしたらいいの……?
1:……。
2:マヤちゃん……
3:今はマサツグさんとクウカさんの居る場所に帰りたいよ……
[備考]
ディープスペクターの武器であるディープスラッシャーについては、変身しても出現しません。他の参加者に武器として支給されている可能性があります。
ディープスペクターへの変身は他の仮面ライダーと同じく魔力を消耗しません

【コッコロ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:オレイカルコスの結界による心の闇の増幅 、迷い
[装備]: ホッパーゼクター&ZECTバックル@仮面ライダーカブト
[道具]:基本支給品一式、オレイカルコスの結界@遊戯王デュエルモンスターズ(アニメ版) 、盗人の煙玉@遊戯王OCG
[思考]
基本:主様たちの所へ戻る、たとえどんな手段を使ってでも
1:コッコロは、悪い子になってしまいました
2:メグ様が目を覚ましたら、会話してみましょう
[備考]
※参戦時期は『絆、つないで。こころ、結んで』前編3話、騎士くんに別れを告げて出ていった後

『支給品紹介』
【盗人の煙玉@遊戯王OCG】
カードを翳すことで発動可能。
本来ならば装備魔法だが、今回のゲームではリアルファイトに適したカードにするためにただ煙幕を張るだけの効果と化している。
その名やイラスト通りのわかりやすい支給品。再び発動するには前回の発動から6時間経過してなければならない


016:Realize 投下順 018:The tyrant NEPTUNE
時系列順
23:守るべき新たな絆 直見真嗣 046:マスターピース
クウカ
奈津恵 054:聖戦
40:心の闇と言う名の泥濘 コッコロ
「DIVE to DEEP ―青い季節の罪深き夜に―」をウィキ内検索
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