人と鬼のカルネヴァーレ (後編) ◆WAWBD2hzCI
「………………!」
争いの音、それを千羽烏月が感じ取ったのは偶然だった。
耳を澄ませば銃声が聞こえてくる。人の声までは聞こえないが、近場に人がいるのは理解した。
銃声、それは人と人が争う証だ。
すぐ近くで誰かが殺し合っているということを考え、烏月は考える。
耳を澄ませば銃声が聞こえてくる。人の声までは聞こえないが、近場に人がいるのは理解した。
銃声、それは人と人が争う証だ。
すぐ近くで誰かが殺し合っているということを考え、烏月は考える。
行くべきか、行かざるべきか。
思考は一瞬、二秒ほどの時間で決定。選択は行く、その争いに巻き込まれることを選んだ。
戦闘狂ということではない。人がいるのならば、情報を得ることができるということだ。
桂の情報がない以上、多くの人と接して情報を得なければならない。たとえ、それが危険だとしても。
思考は一瞬、二秒ほどの時間で決定。選択は行く、その争いに巻き込まれることを選んだ。
戦闘狂ということではない。人がいるのならば、情報を得ることができるということだ。
桂の情報がない以上、多くの人と接して情報を得なければならない。たとえ、それが危険だとしても。
「……近いな。急ごう」
幼い頃から培った脚力で走る。
銃声は轟音へと変わり、その規模は人と人の争いには留まらないことを理解した。
この気配は人の者ではないことを、鬼切り役としての長年の勘が示した。
銃声は轟音へと変わり、その規模は人と人の争いには留まらないことを理解した。
この気配は人の者ではないことを、鬼切り役としての長年の勘が示した。
烏月は舌打ちする。
会場で殺されたノゾミとミカゲの両名もまた、本来なら参加者として招かれていたはずなのだ。
ならば、どうして他に鬼が混ざっているということを考えられなかったのか。
現実、ティトゥスという男とて四本腕の『鬼』だったのだ。ならばこそ、まだ人外の者がいる可能性は十分にある。
会場で殺されたノゾミとミカゲの両名もまた、本来なら参加者として招かれていたはずなのだ。
ならば、どうして他に鬼が混ざっているということを考えられなかったのか。
現実、ティトゥスという男とて四本腕の『鬼』だったのだ。ならばこそ、まだ人外の者がいる可能性は十分にある。
どのような強者が待ち受けているのか、と烏月は覚悟を新たにする。
最悪、その殺し合いに巻き込まれようとも。
僅かな可能性として、その戦いに桂が巻き込まれている可能性を考えれば、退く理由などひとつもない。
最悪、その殺し合いに巻き込まれようとも。
僅かな可能性として、その戦いに桂が巻き込まれている可能性を考えれば、退く理由などひとつもない。
「……っ……あれ、は……」
烏月が訪れたときには、もう既に勝敗が決していた。
倒れ伏す少女と、その少女の髪を掴んで口を開く少女の姿。烏月の瞳が細まった。
その右目が青く輝き、その詳細を把握する。
結論、どちらも鬼である。その答えに多少なりとも烏月は驚いたが、それでも合理的に今後のことを考える。
倒れ伏す少女と、その少女の髪を掴んで口を開く少女の姿。烏月の瞳が細まった。
その右目が青く輝き、その詳細を把握する。
結論、どちらも鬼である。その答えに多少なりとも烏月は驚いたが、それでも合理的に今後のことを考える。
鬼切り役である千羽烏月にとって、鬼とは討伐しなければならない存在だ。
既に桂のために己自身が修羅となっていた烏月でも、人を襲う鬼は長年の生き方として見過ごすことはできない。
周囲を窺うが、桂の姿はないようだ。一人、震え上がる少年がいたが無視した。
さて、これからどのような行動が桂のためになるか、もしくは自分のためになるかを考える。
既に桂のために己自身が修羅となっていた烏月でも、人を襲う鬼は長年の生き方として見過ごすことはできない。
周囲を窺うが、桂の姿はないようだ。一人、震え上がる少年がいたが無視した。
さて、これからどのような行動が桂のためになるか、もしくは自分のためになるかを考える。
まず、どちらの鬼も善と悪の判断がつかない。
だから平等に考えよう。
だから平等に考えよう。
(見たところ、鬼がもう一人の鬼を喰らおうとしているのか)
このまま鬼が喰われるのを待って、もう一匹の鬼と少年に接近するか。
正直、それはあまり良い行動ではない。
鬼が鬼を喰う。必然的に鬼の一人はいなくなるが、それで恐らくもう一体の鬼は力を増してしまう。
もしも喰らった鬼が桂にも危害を加えるというのなら、滅すべき対象が力を増すのは阻止したい。
正直、それはあまり良い行動ではない。
鬼が鬼を喰う。必然的に鬼の一人はいなくなるが、それで恐らくもう一体の鬼は力を増してしまう。
もしも喰らった鬼が桂にも危害を加えるというのなら、滅すべき対象が力を増すのは阻止したい。
「……行くか」
ならば、答えは決まった。
利害関係から考えても、あの鬼に喰らわせるわけにはいかない。
元より鬼を喰らうほどの鬼ならば、人だって喰らうに決まっている。最初から彼女は千羽烏月の敵なのだ。
利害関係から考えても、あの鬼に喰らわせるわけにはいかない。
元より鬼を喰らうほどの鬼ならば、人だって喰らうに決まっている。最初から彼女は千羽烏月の敵なのだ。
「千羽党が鬼切り役、千羽烏月が千羽妙見流にてお相手致す」
名乗り、疾風の如く駆け抜けた。
構えたのは名刀、地獄蝶々。一撃の下に西園寺世界を切り伏せるために疾走する。
接近、十メートル時点で彼女も敵意に気づいたらしい。
このみの髪から手を離し、世界は烏月を迎撃する。いかに狂った彼女とて、誰を優先するべきかは理解していた。
構えたのは名刀、地獄蝶々。一撃の下に西園寺世界を切り伏せるために疾走する。
接近、十メートル時点で彼女も敵意に気づいたらしい。
このみの髪から手を離し、世界は烏月を迎撃する。いかに狂った彼女とて、誰を優先するべきかは理解していた。
鬼切り役の烏月は、自分の天敵だと本能が理解した。
故にこのみを捨て置き、烏月へと相対する世界の表情は憮然としていて、楽しみを邪魔された子供のようだった。
故にこのみを捨て置き、烏月へと相対する世界の表情は憮然としていて、楽しみを邪魔された子供のようだった。
「邪魔するの? 邪魔するんだ。へえ、そう……私の復讐の邪魔するんだ?」
銃を構える。
残った弾丸を全部ぶち込むつもりで発砲した。
烏月の顔が歪む。いかに鬼切り役とはいえ、相手は人以外のもの。鬼が銃を使用することは規格外。
銃弾を避ける経験などないに等しいが、だからと言ってむざむざと殺されるわけにはいかない。
残った弾丸を全部ぶち込むつもりで発砲した。
烏月の顔が歪む。いかに鬼切り役とはいえ、相手は人以外のもの。鬼が銃を使用することは規格外。
銃弾を避ける経験などないに等しいが、だからと言ってむざむざと殺されるわけにはいかない。
咄嗟の判断で地面を転がり、そのまま影を縫うように横周りに走る。
世界も銃の扱いには慣れていないのが幸いした。
この広い森の中、うまく銃器を扱うことは素人にはできないのだろう。九つの銃声の後、彼女の武器は沈黙した。
世界も銃の扱いには慣れていないのが幸いした。
この広い森の中、うまく銃器を扱うことは素人にはできないのだろう。九つの銃声の後、彼女の武器は沈黙した。
「何で邪魔するの? なんでなんでなんで。柚原さんを食べなきゃいけないんだから邪魔しないでよッ!!」
「……悪いけど、そういうわけには行かないんだ。ああ、すまない。ひとつ聞きたいのだけど」
「……悪いけど、そういうわけには行かないんだ。ああ、すまない。ひとつ聞きたいのだけど」
返答はマガジンを取り替えた後の銃弾で返された。
舌打ちして、烏月は再び併走する。木陰に隠れてやり過ごし、陽動しながら弾丸を消費させる。
九つの弾丸が放たれた後、再び静まる。それが弾丸の切れた合図と考えて、烏月は問う。
舌打ちして、烏月は再び併走する。木陰に隠れてやり過ごし、陽動しながら弾丸を消費させる。
九つの弾丸が放たれた後、再び静まる。それが弾丸の切れた合図と考えて、烏月は問う。
「羽藤桂、という人に心当たりはないかな?」
「うるさい、うるさい、うるさいっ! そんな奴知らない、分かったら……死んでよ!!」
「うるさい、うるさい、うるさいっ! そんな奴知らない、分かったら……死んでよ!!」
弾切れと油断した烏月の隙をついて、世界の銃が火を噴いた。
罠だと理解し、行動に移すまでの時間は一秒にも満たなかったが……一発の銃弾が烏月の脇腹をかすめた。
最初に九発、これは弾切れ。そして次の九発は烏月の予測を狂わせるための罠。
罠だと理解し、行動に移すまでの時間は一秒にも満たなかったが……一発の銃弾が烏月の脇腹をかすめた。
最初に九発、これは弾切れ。そして次の九発は烏月の予測を狂わせるための罠。
「くっ……不覚。いや、これで済んだのは僥倖か……」
僅かに負傷した身体を引きずって、大木の裏へと避難する。
これからの行動を考えて、とりあえず身を伏せようとした烏月の背中に誰かがぶつかった。
思わず刀で背後を薙ぎ払おうとするが、僅かに移した視線の先には両手をあげた一人の少年の姿。
これからの行動を考えて、とりあえず身を伏せようとした烏月の背中に誰かがぶつかった。
思わず刀で背後を薙ぎ払おうとするが、僅かに移した視線の先には両手をあげた一人の少年の姿。
「うわあああぁ、ごめんなさいぃいいいいいっ!!」
「…………いや、こちらこそすまない。ところでひとつ聞きたいのだが、彼女は君の仲間かい?」
「…………いや、こちらこそすまない。ところでひとつ聞きたいのだが、彼女は君の仲間かい?」
指差すのは、木の下で朦朧とした状態の柚原このみだ。
まだ回復できないのは後頭部を打っているからかも知れない。憎い世界を前にしても戦えないほどに。
普通、鬼同士の殺し合いを見れば命惜しさに逃げ出すだろう。
事情を知らない烏月からすれば、フカヒレがこのみを見捨てることができずに立ち尽くしていると見えたのだ。
まだ回復できないのは後頭部を打っているからかも知れない。憎い世界を前にしても戦えないほどに。
普通、鬼同士の殺し合いを見れば命惜しさに逃げ出すだろう。
事情を知らない烏月からすれば、フカヒレがこのみを見捨てることができずに立ち尽くしていると見えたのだ。
「え、えええ? な、仲間? ええと、仲間っていうか、その」
「……なら、あの鬼を滅するために手伝って欲しい。彼女とて鬼だろうが、仲間がいる以上無害なほうだろう」
「あ、あの……? そ、それはちょっと間違いかなー、とか思ったり、して……」
「仲間じゃないのなら、悪いことは言わない。逃げるべきだ。見たところ、あなたは戦えるようには見えない」
「……なら、あの鬼を滅するために手伝って欲しい。彼女とて鬼だろうが、仲間がいる以上無害なほうだろう」
「あ、あの……? そ、それはちょっと間違いかなー、とか思ったり、して……」
「仲間じゃないのなら、悪いことは言わない。逃げるべきだ。見たところ、あなたは戦えるようには見えない」
ドクターウェストのように筋肉がついているわけでもない。
何か超常現象が扱えるのなら、ここで情けなく震えてなどいないのだ。
善意で言った言葉だったが、烏月の言葉は大いに鮫氷新一の紙のような自尊心を傷つけた。
何も知らないくせに、と思うと心が黒くなった気がした。
何か超常現象が扱えるのなら、ここで情けなく震えてなどいないのだ。
善意で言った言葉だったが、烏月の言葉は大いに鮫氷新一の紙のような自尊心を傷つけた。
何も知らないくせに、と思うと心が黒くなった気がした。
何か言い返してやろう、と思ったところで烏月は飛び出していく。
再び世界に、悪鬼以上の存在となった化け物に挑むために。
決して義憤や正義感からではなく、それが己の利になるからこその行為だが……その後姿がフカヒレには恨めしかった。
再び世界に、悪鬼以上の存在となった化け物に挑むために。
決して義憤や正義感からではなく、それが己の利になるからこその行為だが……その後姿がフカヒレには恨めしかった。
「何も、知らねえくせに……ふざけてんじゃねえよ……」
ガクガクと震える足が情けなかった。
怯えの表情を隠し切ることもできない自分が情けなかった。
そんな情けない自分を言い訳と欺瞞に塗り潰して、明後日の方向へと責任を転嫁する。
怯えの表情を隠し切ることもできない自分が情けなかった。
そんな情けない自分を言い訳と欺瞞に塗り潰して、明後日の方向へと責任を転嫁する。
そうだ、自分がこんな目にあってるのはレオやスバルが助けてくれなかったからだ。
そうだ、自分が人殺しになったのは勘違いさせた古河渚のせいなんだ。
そうだ、自分がこんなに惨めなのはさっきの黒髪の女が変なことを言うからなんだ。
そうだ、自分が怖い目にあってるのは柚原このみのせいで、あの蛆虫の湧いた気持ち悪い女のせいだ。
そうだ、自分が人殺しになったのは勘違いさせた古河渚のせいなんだ。
そうだ、自分がこんなに惨めなのはさっきの黒髪の女が変なことを言うからなんだ。
そうだ、自分が怖い目にあってるのは柚原このみのせいで、あの蛆虫の湧いた気持ち悪い女のせいだ。
(そうだよ、俺はまだ本気出してないだけ……やればできる子って言われてるんだ)
そのうち、手まで震え始めてデイパックを落としてしまう。
その反動でその中身がぶちまかれてしまい、惨めさが更に増した。
ああ、畜生と思って落ちてしまった支給品をデイパックに詰めようとして、己の手に渡っている武器に気づいた。
説明書にはこう書かれている。『エクスカリバーMk2 マルチショット・ライオットガン』……グレネードランチャー、と。
その反動でその中身がぶちまかれてしまい、惨めさが更に増した。
ああ、畜生と思って落ちてしまった支給品をデイパックに詰めようとして、己の手に渡っている武器に気づいた。
説明書にはこう書かれている。『エクスカリバーMk2 マルチショット・ライオットガン』……グレネードランチャー、と。
「………………」
ぐらり、と。
弱い少年の心が、あまりにも強い暴力で歪んだ。
弱い少年の心が、あまりにも強い暴力で歪んだ。
◇ ◇ ◇ ◇
「ぐっ……」
「邪魔しないで邪魔しないで邪魔、しないでッ!!」
「邪魔しないで邪魔しないで邪魔、しないでッ!!」
千羽烏月は彼女の力を甘く見ていたらしい。
見た目は元々信じない性質で、幼女や人の良い老婆が鬼である可能性も考えれば当然だろう。
ただ、銃を使う以上は戦闘能力はそれほどではないと思ったのだ。
ノゾミやミカゲのように直接戦闘を苦手とするが故のものと思っていた。大きな勘違いだった。
見た目は元々信じない性質で、幼女や人の良い老婆が鬼である可能性も考えれば当然だろう。
ただ、銃を使う以上は戦闘能力はそれほどではないと思ったのだ。
ノゾミやミカゲのように直接戦闘を苦手とするが故のものと思っていた。大きな勘違いだった。
今の西園寺世界は鬼だ、それは間違いない。
だが鬼にも二種類あり。ノゾミやミカゲ、ユメイのような霊体の鬼。そしてサクヤのような肉体を持つ受肉した鬼だ。
前者は霊力を使用したトリッキーな攻撃が多いが、後者は己の肉体だけで他を圧倒することができる。
なお、千年クラスの存在ともなれば霊力を使うこともできる大妖怪になることもあるらしい。
だが鬼にも二種類あり。ノゾミやミカゲ、ユメイのような霊体の鬼。そしてサクヤのような肉体を持つ受肉した鬼だ。
前者は霊力を使用したトリッキーな攻撃が多いが、後者は己の肉体だけで他を圧倒することができる。
なお、千年クラスの存在ともなれば霊力を使うこともできる大妖怪になることもあるらしい。
西園寺世界は後者だ。
その尋常ではない腕力は十分すぎるほどの脅威になるだろう。
救いは彼女自身が戦闘慣れしていない素人であるということ。
もしも戦い慣れていては、サクヤよりも強大な敵と成りえていただろう、と烏月は思う。
その尋常ではない腕力は十分すぎるほどの脅威になるだろう。
救いは彼女自身が戦闘慣れしていない素人であるということ。
もしも戦い慣れていては、サクヤよりも強大な敵と成りえていただろう、と烏月は思う。
(これは……仕方ないか)
あれを使うしかない。
このまま鬼の彼女を撃破しなければ、桂を悲しませる要因になるに違いない。
放っておく選択肢はない。
鬼を切るためならば、その業とて本望に違いないのだから。
このまま鬼の彼女を撃破しなければ、桂を悲しませる要因になるに違いない。
放っておく選択肢はない。
鬼を切るためならば、その業とて本望に違いないのだから。
「行くぞ、千羽妙見流―――――」
危険を察知した世界が退こうとするが、遅い。
いかに身体能力が高かろうが、素人の動きに対応できないほど鬼切り役は凡俗ではない。
何よりこの奥義は刀身から逃げ出す程度では防げない。
決して逃がすものかと接近し、地獄蝶々を振り上げる。これぞ千羽妙見流の裏奥義。
いかに身体能力が高かろうが、素人の動きに対応できないほど鬼切り役は凡俗ではない。
何よりこの奥義は刀身から逃げ出す程度では防げない。
決して逃がすものかと接近し、地獄蝶々を振り上げる。これぞ千羽妙見流の裏奥義。
「鬼切り―――――!!」
取った、と確信した。
地面を蹴った世界は宙に浮いた状態で、回避などは不可能だ。
鬼切りは斬った人物の『鬼だけ』を斬る。なればこそ、西園寺世界を人間に戻すことも可能な一撃だった。
それが通っていたなら、世界は人間に戻れていたのかも知れない。
地面を蹴った世界は宙に浮いた状態で、回避などは不可能だ。
鬼切りは斬った人物の『鬼だけ』を斬る。なればこそ、西園寺世界を人間に戻すことも可能な一撃だった。
それが通っていたなら、世界は人間に戻れていたのかも知れない。
だが、やはり彼女の狡猾さを誤っていたらしい。
世界の口元がぼそぼそ、と。烏月にも聞こえないような声でとあることを呟いていることを知っていればよかった。
彼女はゆっくりとカウントダウンを告げる―――――3、2、1。
世界の口元がぼそぼそ、と。烏月にも聞こえないような声でとあることを呟いていることを知っていればよかった。
彼女はゆっくりとカウントダウンを告げる―――――3、2、1。
「どっかーん」
「―――――――!!?」
「―――――――!!?」
突如として、烏月の周囲に火柱があがった。
莫迦な、と思う心も感じられない。信管と混ぜて三分後の爆発だのということを烏月は知らない。
世界は考えたのだ。すばしっこい烏月を殺すにはどうすればいいのか。
そして思いついた。爆弾を仕掛けて、そこに誘き寄せるようにすればいいのだ、と。
莫迦な、と思う心も感じられない。信管と混ぜて三分後の爆発だのということを烏月は知らない。
世界は考えたのだ。すばしっこい烏月を殺すにはどうすればいいのか。
そして思いついた。爆弾を仕掛けて、そこに誘き寄せるようにすればいいのだ、と。
ぐらり、と爆風で体勢を崩された烏月の鬼切りが空を切る。
必殺の一撃、己の体力と霊力を消費してまでの一撃を避けられ、形勢は逆転した。
もちろん爆風に吹っ飛ばされるのは世界も同じだ。吹き飛ばされた世界は地面を転がった。
必殺の一撃、己の体力と霊力を消費してまでの一撃を避けられ、形勢は逆転した。
もちろん爆風に吹っ飛ばされるのは世界も同じだ。吹き飛ばされた世界は地面を転がった。
「……痛い。痛い痛い痛い。よくもよくもよくもよくも、よくもッ!!」
それが自分がやったということなど棚に上げて、積年の恨みのように烏月を睨む。
錯乱した彼女はもはや、憎しみの言葉しか投げかけないようだ。
烏月は舌打ちしてしまう。今のは最悪だった。
世界をどうにか倒す手段だった奥義を避けられ、体力を奪われてしまっている。二度も使えない。
錯乱した彼女はもはや、憎しみの言葉しか投げかけないようだ。
烏月は舌打ちしてしまう。今のは最悪だった。
世界をどうにか倒す手段だった奥義を避けられ、体力を奪われてしまっている。二度も使えない。
(制限さえかけられてなければ……何度でも使えるというのに)
どうすればいいのだろう。
やはり、一度退却するしかないのだろうか……いや、それも彼女を前にすれば不可能に近い。
消耗した状態で、受肉した鬼の追撃を逃れられると思うことはできない。
西園寺世界を甘く見た、という事実が今まで自分を苦しめているのだ。もはや烏月には楽観的な考えなどできない。
やはり、一度退却するしかないのだろうか……いや、それも彼女を前にすれば不可能に近い。
消耗した状態で、受肉した鬼の追撃を逃れられると思うことはできない。
西園寺世界を甘く見た、という事実が今まで自分を苦しめているのだ。もはや烏月には楽観的な考えなどできない。
(桂さん……)
地獄蝶々を構えた。
こうなれば徹底的に戦うしかない、と覚悟を決めて。
そして、飛来する『それ』を視界に入れて呆然とした。
こうなれば徹底的に戦うしかない、と覚悟を決めて。
そして、飛来する『それ』を視界に入れて呆然とした。
「は―――?」
瞬間、眩い光の奔流が烏月を蹂躙した。
続いて轟音が聴力を奪ったかと思えば、何が起きたかも分からず光の奔流に対応できなかった。
迫り来る脅威の兵器、その名をグレネードランチャーと言った。
続いて轟音が聴力を奪ったかと思えば、何が起きたかも分からず光の奔流に対応できなかった。
迫り来る脅威の兵器、その名をグレネードランチャーと言った。
◇ ◇ ◇ ◇
「へ、へへ……」
結論として、皆殺してしまえばいいのだ。
西園寺世界も柚原このみも、今なら殺せると思った。この兵器を使えば必ず。
黒髪の女もいたが、あいつが巻き込まれるのも仕方ない。
刑法にもちゃんと書かれている。カルネアデスの板、死なないために他人を殺しても罪には問われないのだ。
西園寺世界も柚原このみも、今なら殺せると思った。この兵器を使えば必ず。
黒髪の女もいたが、あいつが巻き込まれるのも仕方ない。
刑法にもちゃんと書かれている。カルネアデスの板、死なないために他人を殺しても罪には問われないのだ。
正当防衛の名の下に。
気づいたのだ。今ならこのみからも逃げ出せるということに。
だけど、それでも怖かった。死なないかぎり、このみは追いかけてくるのではないか、と。
気づいたのだ。今ならこのみからも逃げ出せるということに。
だけど、それでも怖かった。死なないかぎり、このみは追いかけてくるのではないか、と。
「へへへへへ、どうだよ、見たかよ……お、俺だって、やればできるんだぜ……」
ならば殺すしかない。
纏めて殺すなら今しかない。
大丈夫。どちらも殺し合っていた三人だ。人殺しみたいなものだから、殺しても許される。
そうだ、生存したいという願いのためなら何でも許されるのだ。
纏めて殺すなら今しかない。
大丈夫。どちらも殺し合っていた三人だ。人殺しみたいなものだから、殺しても許される。
そうだ、生存したいという願いのためなら何でも許されるのだ。
引き金を引くと轟音、そして凄まじい反動が返ってくる。
それを代償にして強力無比な一撃が烏月たちを蹂躙していく。もう、彼には見えないが死んだだろう。
妙な興奮があった。それが人を殺した快感だと気づいた。
それを代償にして強力無比な一撃が烏月たちを蹂躙していく。もう、彼には見えないが死んだだろう。
妙な興奮があった。それが人を殺した快感だと気づいた。
「へへ、へへへへへへへ」
全ての弾丸を使い果たした。
言い様のない快感に酔いしれた鮫氷新一は、だらしない笑みで前を見る。
言い様のない快感に酔いしれた鮫氷新一は、だらしない笑みで前を見る。
「へ、へへ……へ?」
それでようやく、自分が無力な愚か者であることを痛感した。
一人の少女が立っている。
手に持つ魔導書の名前は『妖蛆の秘密』……蛆虫の湧いた穢れた本を愛しげに抱く女がいる。
口元を歪ませた少女が、狂った笑みと共に少年へと語りかけた。
一人の少女が立っている。
手に持つ魔導書の名前は『妖蛆の秘密』……蛆虫の湧いた穢れた本を愛しげに抱く女がいる。
口元を歪ませた少女が、狂った笑みと共に少年へと語りかけた。
「だ れ ?」
「ひっ……あ……」
「ひっ……あ……」
外した。
外してしまった。
当てればいかに彼女とはいえ無事ではすまない。それは真理だ。
だが、所詮、彼の射撃の腕などは素人。そしてグレネードランチャーは扱いやすいとは言いがたい。
結論、彼は逃げればよかったのだ。
外してしまった。
当てればいかに彼女とはいえ無事ではすまない。それは真理だ。
だが、所詮、彼の射撃の腕などは素人。そしてグレネードランチャーは扱いやすいとは言いがたい。
結論、彼は逃げればよかったのだ。
殺される。
目が合ってしまった、殺される。
あの柚原このみですら敗北した怪物だ、勝てるわけがない。
背中を見せて逃げようとするが、あまりの恐怖に足が動かない。
踵を返した瞬間、八つ裂きにされる自分を想像してしまってのろのろと後退することしかできない。
目が合ってしまった、殺される。
あの柚原このみですら敗北した怪物だ、勝てるわけがない。
背中を見せて逃げようとするが、あまりの恐怖に足が動かない。
踵を返した瞬間、八つ裂きにされる自分を想像してしまってのろのろと後退することしかできない。
「誰よ……誰よ、誰誰誰誰誰? みんなして私の邪魔ばかりするのよ。どうしてどうして? ねえ、どうしてよ?」
一歩、近づいてくる。
日常には存在しない怪物、非日常の化け物が足音も無く近づいてくる。
ホラーゲームの主人公の恐怖を体験した気分だった。
彼女は殺す。それは無残に殺す。頭を噛み砕き、血を啜って咀嚼する。それがフカヒレにも理解できた。
日常には存在しない怪物、非日常の化け物が足音も無く近づいてくる。
ホラーゲームの主人公の恐怖を体験した気分だった。
彼女は殺す。それは無残に殺す。頭を噛み砕き、血を啜って咀嚼する。それがフカヒレにも理解できた。
「どうしてって言ってるでしょ? 何で黙ってるの? ねえ、ねえ、ねえねえねえ?」
破滅の足音が、眼前にまで迫っていた。
◇ ◇ ◇ ◇
「……あたたっ」
柚原このみが完全に覚醒したのは、エクスカリバーが火を噴く直前だった。
現状を把握しようと目をこすると、眩い光と大爆発による轟音に襲われて、ようやく事態を悟る。
誰かに襲われている、ということ。
目の前には怨敵である西園寺世界と、彼女と争っている千羽烏月の姿を見た。
現状を把握しようと目をこすると、眩い光と大爆発による轟音に襲われて、ようやく事態を悟る。
誰かに襲われている、ということ。
目の前には怨敵である西園寺世界と、彼女と争っている千羽烏月の姿を見た。
思わず唖然としてしまったのも無理はない。
この状況下で自分を庇うように立つ烏月。まったくの利害の一致にすぎないが、それでも護ってくれていたように見えた。
敵じゃない、とこのみは思う。覚醒した頭は冷静な判断を弾き出す。
この状況下で自分を庇うように立つ烏月。まったくの利害の一致にすぎないが、それでも護ってくれていたように見えた。
敵じゃない、とこのみは思う。覚醒した頭は冷静な判断を弾き出す。
(逃げなきゃ)
復讐心は気絶していたせいか、鳴りを潜めているらしい。
目覚めたこのみはグレネードランチャーの爆風で無様に吹き飛ばされている烏月をキャッチ。
そのまま小脇に抱えると、もう一人の仲間の姿も探し出す。
見捨てても何ら問題はないのが正直な意見でもあるが、仲間である以上フカヒレは確保するべきだ。
目覚めたこのみはグレネードランチャーの爆風で無様に吹き飛ばされている烏月をキャッチ。
そのまま小脇に抱えると、もう一人の仲間の姿も探し出す。
見捨てても何ら問題はないのが正直な意見でもあるが、仲間である以上フカヒレは確保するべきだ。
煙で周囲が見渡せないし、腐乱したような匂いが周囲に漂っていて嗅覚も使えない。
ダメなら諦めてしまおうか、などと漠然と考えたとき、烏月がとある方向を指差した。
ダメなら諦めてしまおうか、などと漠然と考えたとき、烏月がとある方向を指差した。
「……あそこだ。あの大木……彼は恐らく、あそこに……」
「…………了解であります!」
「…………了解であります!」
地面を蹴って跳躍、世界の頭上を大きく越える。
同じく視覚と聴覚をやられた世界にはフカヒレしか見えておらず、そのままこのみの通過を許してしまう。
大木の枝を足場にして、そのまま動けないフカヒレへと接近する。
右腕で烏月を抱えたまま、フカヒレの首根っこを左手で掴んで、間髪要れずに跳躍した。
同じく視覚と聴覚をやられた世界にはフカヒレしか見えておらず、そのままこのみの通過を許してしまう。
大木の枝を足場にして、そのまま動けないフカヒレへと接近する。
右腕で烏月を抱えたまま、フカヒレの首根っこを左手で掴んで、間髪要れずに跳躍した。
「うっ、うひゃぁぁぁあああああ!!?」
「あっ……あああっ!?」
「あっ……あああっ!?」
呆然とした世界の姿がある。
彼女は数秒後、ようやく獲物を横取りされたことに気づいて激昂する。
彼女は数秒後、ようやく獲物を横取りされたことに気づいて激昂する。
「あっ……ああああああっ! 返せ、返しなさいよっ……待てぇぇええっ!!」
追いかけてくることは承知済み。
烏月とフカヒレの両名を抱えたこのみでは逃げられない、迎撃もできない。
だが、ここで逃げ切らなくてはならないことは明白だ。追いつかれれば消耗したこのみたちは確実に殺される。
故に全力を尽くさなければならない。
烏月とフカヒレの両名を抱えたこのみでは逃げられない、迎撃もできない。
だが、ここで逃げ切らなくてはならないことは明白だ。追いつかれれば消耗したこのみたちは確実に殺される。
故に全力を尽くさなければならない。
両手がふさがったこのみや、デイパックを放置したままのフカヒレでは迎撃できない。
ただ一人、千羽烏月のみがその切り札を有している。
使いどころは誤らない。冷静な判断を元に、烏月はデイパックの中のもうひとつの切り札に霊力を供給した。
ただ一人、千羽烏月のみがその切り札を有している。
使いどころは誤らない。冷静な判断を元に、烏月はデイパックの中のもうひとつの切り札に霊力を供給した。
「『我、埋葬にあたわず』―――!」
「―――――――っ!!!」
「―――――――っ!!!」
直後、再び轟音が響いた。
大聖堂を倒壊させるほどの力を誇る兵器、ドクターウェストの発明品が火を噴いた。
一撃は世界の踏みしめようとした地面を大破させ、先ほどの烏月のように無様に地面を転がりまわる。
その一方で大砲による反動を利用して加速したこのみは、一瞬で世界の視界から消え失せた。
大聖堂を倒壊させるほどの力を誇る兵器、ドクターウェストの発明品が火を噴いた。
一撃は世界の踏みしめようとした地面を大破させ、先ほどの烏月のように無様に地面を転がりまわる。
その一方で大砲による反動を利用して加速したこのみは、一瞬で世界の視界から消え失せた。
「……………………くっ、ぁぁぁぁあ……!」
逃げられた。
身体のあちこちが痛い。
こんな目にあわせた森羅万象が憎くて、憎くて、憎くて仕方なかった。
茶髪の男のデイパックを拾う。
自分たちを撃ってきたグレネードランチャーも回収。撃ち手が下手だったおかげで、誰も怪我をしなかったのは幸いだ。
身体のあちこちが痛い。
こんな目にあわせた森羅万象が憎くて、憎くて、憎くて仕方なかった。
茶髪の男のデイパックを拾う。
自分たちを撃ってきたグレネードランチャーも回収。撃ち手が下手だったおかげで、誰も怪我をしなかったのは幸いだ。
(食べたい……あいつらを食べて、腹いっぱいになりたい。そうしたら赤ちゃんもきっと元気になる)
悪鬼の嗅覚を全力で行使。
逃げた奴らを捜し出して喰らい、腹の中の子の原動力としなければならない。
すんすん、と鼻を動かして匂いを追う。
逃げた奴らを捜し出して喰らい、腹の中の子の原動力としなければならない。
すんすん、と鼻を動かして匂いを追う。
「……あ」
そして気づいた。
このみなどの瑣末な存在など無視してしまっていい、と思える者の匂いを感じた。
このみなどの瑣末な存在など無視してしまっていい、と思える者の匂いを感じた。
「……ああ……!」
表情が喜色に染まる。
知っている、この好ましい匂いを知っている。忘れたことなど一度も無い。
大切な人、愛している人、腹の中の子供の父親。
知っている、この好ましい匂いを知っている。忘れたことなど一度も無い。
大切な人、愛している人、腹の中の子供の父親。
「誠だぁ♪」
蛆虫に侵食された身体で、彼女は愛しい人の元へと歩く。
詳しい場所まではわからない。もっと近くに行かなければ。もっと近くで感じなければ。
愛しい愛しい愛しい誠の元へ、彼女は慈愛ならぬ自愛の精神で森を行進する。
詳しい場所まではわからない。もっと近くに行かなければ。もっと近くで感じなければ。
愛しい愛しい愛しい誠の元へ、彼女は慈愛ならぬ自愛の精神で森を行進する。
「待っててよ、誠。今から会いに行くから。私は権利があるんだから、誠には義務があるんだからね」
哄笑が響き渡る。
狂った少女は倫理観の崩壊に気づかぬままに歩き始めた。
身体の至るところは蛆虫だらけ。
かつての面影のない少女はない。可憐な少女の姿などそこにはない。
狂った少女は倫理観の崩壊に気づかぬままに歩き始めた。
身体の至るところは蛆虫だらけ。
かつての面影のない少女はない。可憐な少女の姿などそこにはない。
あるのは妄念と憎悪に彩られた怪物のみ。
周囲を散策することに決めた化け物の足取りは軽い。とても、とても楽しそうに西園寺世界だった者は歩き続けた。
周囲を散策することに決めた化け物の足取りは軽い。とても、とても楽しそうに西園寺世界だった者は歩き続けた。
【B-3 路上(南部)/1日目 日中】
【西園寺世界@School Days】
【装備】:89式小銃(30/30)
【所持品】:支給品一式×4、BLOCK DEMOLITION M5A1 COMPOSITION C4(残り約0.60kg)@現実、
時限信管@現実×2、妖蛆の秘密、ゲーム用メダル 400枚@ギャルゲロワ2ndオリジナル、
エクスカリバーMk2マルチショット・ライオットガン(0/5)@現実、37mmスタンダード弾x10発、
きんぴかパーカー@Fate/stay night[Realta Nua]、スペツナズナイフの柄、ICレコーダー、
贄の血入りの小瓶×1、
【状態】:妊娠中(流産の可能性アリ)、精神錯乱、思考回路破綻(自分は正常だと思い込んでいます)、
脇腹損傷(蛆虫治療)、悪鬼侵食率60%
【思考・行動】
基本:桂言葉から赤ちゃんを取り戻す。元の場所に帰還して子供を産む。島にいる全員を自分と同じ目に遭わせる。
0:誠、誠、誠、誠、誠
1:伊藤誠と逢うために周囲を散策する
2:言葉が追ってくるなら『桂言葉の中を確かめる』、そして『桂言葉の中身を取り戻す』
3:新鮮な内臓が食べたい
4:このみ、黒髪の女(烏月)、茶髪の男(フカヒレ)を見つけたら今度こそ喰い殺す
【装備】:89式小銃(30/30)
【所持品】:支給品一式×4、BLOCK DEMOLITION M5A1 COMPOSITION C4(残り約0.60kg)@現実、
時限信管@現実×2、妖蛆の秘密、ゲーム用メダル 400枚@ギャルゲロワ2ndオリジナル、
エクスカリバーMk2マルチショット・ライオットガン(0/5)@現実、37mmスタンダード弾x10発、
きんぴかパーカー@Fate/stay night[Realta Nua]、スペツナズナイフの柄、ICレコーダー、
贄の血入りの小瓶×1、
【状態】:妊娠中(流産の可能性アリ)、精神錯乱、思考回路破綻(自分は正常だと思い込んでいます)、
脇腹損傷(蛆虫治療)、悪鬼侵食率60%
【思考・行動】
基本:桂言葉から赤ちゃんを取り戻す。元の場所に帰還して子供を産む。島にいる全員を自分と同じ目に遭わせる。
0:誠、誠、誠、誠、誠
1:伊藤誠と逢うために周囲を散策する
2:言葉が追ってくるなら『桂言葉の中を確かめる』、そして『桂言葉の中身を取り戻す』
3:新鮮な内臓が食べたい
4:このみ、黒髪の女(烏月)、茶髪の男(フカヒレ)を見つけたら今度こそ喰い殺す
【備考】
※放送の内容を信じていません。
※侵食に伴い、五感が鋭くなっています。
※ゲーム用メダルには【HiMEの痣】と同じ刻印が刻まれています。カジノの景品とHiMEの能力に何らかの関係がある可能性があります。
B-2中心部に回収出来なかったゲーム用メダル@現実が100枚落ちています。
※妖蛆の秘密は改造されており、殺した相手の霊を本に閉じ込める力があります。そして、これを蓄えるほど怨霊呪弾の威力が増します。
そのほかのルールは他の書き手にお任せします。
※放送の内容を信じていません。
※侵食に伴い、五感が鋭くなっています。
※ゲーム用メダルには【HiMEの痣】と同じ刻印が刻まれています。カジノの景品とHiMEの能力に何らかの関係がある可能性があります。
B-2中心部に回収出来なかったゲーム用メダル@現実が100枚落ちています。
※妖蛆の秘密は改造されており、殺した相手の霊を本に閉じ込める力があります。そして、これを蓄えるほど怨霊呪弾の威力が増します。
そのほかのルールは他の書き手にお任せします。
【エクスカリバーMk2 マルチショット・ライオットガン@現実】
全長780mm。総重量4,235g。
イギリスのワロップ・インダストリー開発のリボルビング・グレネード・ランチャー。
特大サイズのリボルバーのような、シリンダー型の大型弾倉を備えている。
撃発・発射はダブルアクション式だが、かなりトリガープルが重いので、指を二本かけて引けるようにトリガーの形が工夫されている。
全長780mm。総重量4,235g。
イギリスのワロップ・インダストリー開発のリボルビング・グレネード・ランチャー。
特大サイズのリボルバーのような、シリンダー型の大型弾倉を備えている。
撃発・発射はダブルアクション式だが、かなりトリガープルが重いので、指を二本かけて引けるようにトリガーの形が工夫されている。
◇ ◇ ◇ ◇
「……ここまで来れば、大丈夫だよね」
「一応……奴が追ってくる気配はないよ」
「ひっ、ひっ、はっ……はあ……し、死ぬかと思ったぁぁぁ……」
「一応……奴が追ってくる気配はないよ」
「ひっ、ひっ、はっ……はあ……し、死ぬかと思ったぁぁぁ……」
よろよろと、フカヒレが足に力を入れることができずに尻餅をつく。
無理もないと烏月は思う。鬼同士の戦いに巻き込まれて、さぞかし恐怖だっただろうと予測がついた。
烏月は周囲の気配を探る。
敵は悪鬼とかした世界だけではなく、ランチャーを使って纏めて葬ろうとした者にも警戒が必要だ。
無理もないと烏月は思う。鬼同士の戦いに巻き込まれて、さぞかし恐怖だっただろうと予測がついた。
烏月は周囲の気配を探る。
敵は悪鬼とかした世界だけではなく、ランチャーを使って纏めて葬ろうとした者にも警戒が必要だ。
このみは覚醒したばかりで、烏月は世界に気を取られていた。
フカヒレがまとめて殺そうとしたことなど、二人は知る由も無かったのだ。
フカヒレがまとめて殺そうとしたことなど、二人は知る由も無かったのだ。
「……ねえ、フカヒレさん。あの大砲みたいなやつ、誰が撃ったか知らない?」
「へっ!? え、えええええと、し、知らないであります、このみ様!」
「…………本当?」
「本当です、本当なんですっ! し、信じてくださいぃぃぃいい……」
「へっ!? え、えええええと、し、知らないであります、このみ様!」
「…………本当?」
「本当です、本当なんですっ! し、信じてくださいぃぃぃいい……」
嘘だった。虚偽をもってどうにかしなければならなかった。
ばれたら確実に殺される。
全身全霊を演技に使い、どうにか何も知らない一般人を演じきらなければならないのだ。
そうじゃないと殺されるから。死にたくないから。
ばれたら確実に殺される。
全身全霊を演技に使い、どうにか何も知らない一般人を演じきらなければならないのだ。
そうじゃないと殺されるから。死にたくないから。
「……二人とも。そろそろ良いかな? 私は千羽烏月……このみさんに、フカヒレさんでいいかな?」
「あ、はいでありますよ~」
「あ、はいでありますよ~」
何か言いたそうなフカヒレだったが、話が逸れたことを全力で喜ぶことにした。
一方のこのみには疑問があった。
どうして彼女が自分を助けてくれたのか。彼女とは面識もないし、お互いの名前だって初めて知った状態なのだ。
烏月は語る。己の思惑を告げる。
一方のこのみには疑問があった。
どうして彼女が自分を助けてくれたのか。彼女とは面識もないし、お互いの名前だって初めて知った状態なのだ。
烏月は語る。己の思惑を告げる。
「私は羽藤桂という人を捜しているんだが、何か知らないだろうか」
このみは首を振る。フカヒレにも視線を送ると、全力で首を横に振られた。
そうか、と烏月は落胆を隠しながら受け答える。
きっと大切な人なんだろう、というのがこのみにも伝わった。何故だか、すごく綺麗なものを見たような気がした。
穢れた世界の小さな良心、そんな気がした。
そうか、と烏月は落胆を隠しながら受け答える。
きっと大切な人なんだろう、というのがこのみにも伝わった。何故だか、すごく綺麗なものを見たような気がした。
穢れた世界の小さな良心、そんな気がした。
「ところで、君は鬼になってしまっているんだね。最初に見たときは人間だったはずなのに」
「…………鬼?」
「…………鬼?」
ずきり、と胸が痛むのをこのみは感じた。
人じゃなくなってきているのは知っていた。だけど、改めてその名称を聴くと罪科を突きつけられたような痛みがあった。
鬼。物語にいう、角の生えた虎柄パンツの、人を喰らう鬼。
自分がそれに変貌しているという現実を突きつけられ、心が再び黒く染まっていく自分をこのみは自覚した。
人じゃなくなってきているのは知っていた。だけど、改めてその名称を聴くと罪科を突きつけられたような痛みがあった。
鬼。物語にいう、角の生えた虎柄パンツの、人を喰らう鬼。
自分がそれに変貌しているという現実を突きつけられ、心が再び黒く染まっていく自分をこのみは自覚した。
「そう。恐らく憎しみで鬼に変貌してしまったんだろう。元来、鬼とは元々人間であった者が多いからね」
「……鬼……そっか。このみ、鬼になっちゃったんだ」
「このみさん。君は望んで鬼となったのかい? それとも、鬼になりたくないのになってしまったのかい?」
「それは……」
「……鬼……そっか。このみ、鬼になっちゃったんだ」
「このみさん。君は望んで鬼となったのかい? それとも、鬼になりたくないのになってしまったのかい?」
「それは……」
もちろん、なりたくて鬼になったわけじゃない。
憎悪が心を塗り潰してしまうことも考えれば、半分は必要に迫られてしまったと言って過言ない。
おぞましい、と思った。恐ろしいものが自分の身体の中にあるような感覚が。
あの西園寺世界のような、あの女のような汚らわしい姿になりたくなかったのだ。
憎悪が心を塗り潰してしまうことも考えれば、半分は必要に迫られてしまったと言って過言ない。
おぞましい、と思った。恐ろしいものが自分の身体の中にあるような感覚が。
あの西園寺世界のような、あの女のような汚らわしい姿になりたくなかったのだ。
「……私は、君を人間に戻す方法を知っている」
「…………え……?」
「…………え……?」
だから、その言葉が救いのようにも見えた。
驚きはこのみだけではない。話についていけてなかったフカヒレすらも驚きの表情で烏月を見る。
彼女の言葉に迷いはなく、偽りを騙ろうという気配も感じない。
まるで救世主のような言葉を前にして、このみはもう一度尋ねた。伸ばされた手が、消えてしまうのを恐れるかのように。
驚きはこのみだけではない。話についていけてなかったフカヒレすらも驚きの表情で烏月を見る。
彼女の言葉に迷いはなく、偽りを騙ろうという気配も感じない。
まるで救世主のような言葉を前にして、このみはもう一度尋ねた。伸ばされた手が、消えてしまうのを恐れるかのように。
「……戻、れるの……?」
「私の条件を呑んでくれるのならね」
「…………条件?」
「私の条件を呑んでくれるのならね」
「…………条件?」
オウム返しに尋ねるこのみの言葉を肯定する。
詳しい話を伝え聞けば簡単なことだった。時間をかけて、烏月はこのみに説明する。
自身が鬼切りを生業とする者であること。
千羽妙見流には鬼だけを斬る奥義があり、それを使えばこのみの中の鬼を斬ることができるということ。
詳しい話を伝え聞けば簡単なことだった。時間をかけて、烏月はこのみに説明する。
自身が鬼切りを生業とする者であること。
千羽妙見流には鬼だけを斬る奥義があり、それを使えばこのみの中の鬼を斬ることができるということ。
「条件はひとつ。私と桂さんを再会させること、それが条件だ」
「……私、許せない人がいるの。見つけたら殺しちゃうかも知れないけど、止めない?」
「…………それが桂さんでない限り。もしくは桂さんが悲しまないのなら、私はそれを見逃そう」
「……私、許せない人がいるの。見つけたら殺しちゃうかも知れないけど、止めない?」
「…………それが桂さんでない限り。もしくは桂さんが悲しまないのなら、私はそれを見逃そう」
恭介たちと同じようなもの。
捜す人数は多いほうがいいし、烏月自身も鬼を斬るということは職務。一石二鳥となる。
本来なら今すぐにでも鬼を切ってやりたいが、霊力はほぼ枯渇している状態ではそれも適わない。
鬼切りまでには六時間、それほどの時間が必要となるだろう。
捜す人数は多いほうがいいし、烏月自身も鬼を斬るということは職務。一石二鳥となる。
本来なら今すぐにでも鬼を切ってやりたいが、霊力はほぼ枯渇している状態ではそれも適わない。
鬼切りまでには六時間、それほどの時間が必要となるだろう。
(……桂さんを捜して、守る。その過程で誰が傷つこうとも構わない)
利用させてもらうのだ。
人間に戻すという報酬をもって、柚原このみという鬼を手駒とする。
もちろん、お互いに利用しあう関係なのは分かりきっていること。今更確認するまでもない。
一度は殺し合いに乗った身だ。桂のために全てを切り捨てる用意はできている。
人間に戻すという報酬をもって、柚原このみという鬼を手駒とする。
もちろん、お互いに利用しあう関係なのは分かりきっていること。今更確認するまでもない。
一度は殺し合いに乗った身だ。桂のために全てを切り捨てる用意はできている。
「二人とも、異論は無いかな?」
改めての確認の言葉。
このみはもちろん頷いた。フカヒレは口元を少々邪悪に歪めたまま、同じく頷いている。
フカヒレと呼ばれた少年が何を考えているのかは分からない。
ただそれでも、彼程度なら問題は無いだろうと捨て置くことにした。文字通り、人畜無害であると思ったから。
このみはもちろん頷いた。フカヒレは口元を少々邪悪に歪めたまま、同じく頷いている。
フカヒレと呼ばれた少年が何を考えているのかは分からない。
ただそれでも、彼程度なら問題は無いだろうと捨て置くことにした。文字通り、人畜無害であると思ったから。
鮫氷新一。
自分が生きるためなら、無抵抗の女も殺害する卑劣漢だとは知らないままに。
自分が生きるためなら、無抵抗の女も殺害する卑劣漢だとは知らないままに。
◇ ◇ ◇ ◇
(しめしめ、どうにか誤魔化せたし……こりゃあ、いけるかも知れねえぞ)
あくまで表情はクールを装おうとして、どうしても口元が歪んでしまう。
ピンチの後にはチャンスあり。彼女たちは自分がランチャーの下手人だと気づいていない。
ピンチの後にはチャンスあり。彼女たちは自分がランチャーの下手人だと気づいていない。
(まあ、もっともこのシャーク様の手にかかれば、誰だって俺を疑うようなことはしないさ)
何の根拠も無い自信は愚か者の証明かも知れない。
ともかく、彼に運気が巡ってきたような気がした。
柚原このみは鬼になってしまっているらしい。だからこそのあの怪力、いかに自分とは言え勝てないわけだ、と思う。
だがしかし、烏月の登場で彼の機運を大きくアップした。
ともかく、彼に運気が巡ってきたような気がした。
柚原このみは鬼になってしまっているらしい。だからこそのあの怪力、いかに自分とは言え勝てないわけだ、と思う。
だがしかし、烏月の登場で彼の機運を大きくアップした。
女の子の捜索。面倒な気はするが、それで烏月を利用できるならお安い御用だ。
しかも合流できればこのみを元のドンくさい女に戻してくれるという。
そうなれば、今までのお礼をたっぷりしてやれるではないか。なんて素晴らしいことだとフカヒレは思う。
小心者の邪悪な笑いは烏月に感知され、それでも小物と評されて捨て置かれている状態だというのに。
しかも合流できればこのみを元のドンくさい女に戻してくれるという。
そうなれば、今までのお礼をたっぷりしてやれるではないか。なんて素晴らしいことだとフカヒレは思う。
小心者の邪悪な笑いは烏月に感知され、それでも小物と評されて捨て置かれている状態だというのに。
(さぁて、烏月がいる以上、このみだって無駄に暴力は振るえねえ。俺の天下は近いぞ……)
それが間違いだということにも気づかない。
仲間という区切りでも、このみはその気になればフカヒレを見殺しにすることなど厭わない。
彼女は未だ鬼なのだ。だから緊張感を持たなければならないのだ。
仲間という区切りでも、このみはその気になればフカヒレを見殺しにすることなど厭わない。
彼女は未だ鬼なのだ。だから緊張感を持たなければならないのだ。
(でもなぁ、デイパック置いて来ちまったし、後はこの玩具と何かの薬だけかぁ……何か強い武器が欲しいなぁ)
鮫氷新一は気づかない。
その人間らしい臆病者、視野の狭い彼もまた自愛の塊である。
彼がどのような選択をし続けるのかは分からない。
だが、心せよ。世の中、この世界は因果応報。巡り巡って己に返ってくることもまた必定なのだから。
その人間らしい臆病者、視野の狭い彼もまた自愛の塊である。
彼がどのような選択をし続けるのかは分からない。
だが、心せよ。世の中、この世界は因果応報。巡り巡って己に返ってくることもまた必定なのだから。
(なあ、レオ……スバル……俺、死にたくねえ。死にたくねえよ……)
フカヒレの心にはまだ刻まれている。
鬼である柚原このみの機嫌を損ねることは、死へと繋がることはまだ憶えている。
鬼である柚原このみの機嫌を損ねることは、死へと繋がることはまだ憶えている。
◇ ◇ ◇ ◇
(戻れるんだ、人間に。帰れるかも知れないんだ、あの日常に)
最後に、柚原このみにはひとつの希望が生まれていた。
鬼となった身体から解放されるかも知れない。
この憎しみだけで生きる精神と乖離させられ、まっとうな『柚原このみ』として生き続けられるかも知れない、と。
それは儚い夢なのかもしれない。それでも、一度持ってしまった希望は膨らむばかりだ。
鬼となった身体から解放されるかも知れない。
この憎しみだけで生きる精神と乖離させられ、まっとうな『柚原このみ』として生き続けられるかも知れない、と。
それは儚い夢なのかもしれない。それでも、一度持ってしまった希望は膨らむばかりだ。
それでも、今の彼女には憎悪が宿っている。
主催者に復讐をすること。刹那という偽名を使った女に復讐すること。ファルに復讐すること。
それは柚原このみ本人の憎しみが生み出したものであることは疑いようもない。
主催者に復讐をすること。刹那という偽名を使った女に復讐すること。ファルに復讐すること。
それは柚原このみ本人の憎しみが生み出したものであることは疑いようもない。
だけど、綺麗なものが残っているのだ。
ドライから貰った不器用な勇気も、真人から教えてもらった日常の楽しさも。
誠から感じ取れた人の温かさも、小さなこのみの良心としてずっと残り続けている。
だから烏月のことを信じてもいい、と思えた。少なくとも希望を感じ取ることはできたし、それはとても心地良かった。
ドライから貰った不器用な勇気も、真人から教えてもらった日常の楽しさも。
誠から感じ取れた人の温かさも、小さなこのみの良心としてずっと残り続けている。
だから烏月のことを信じてもいい、と思えた。少なくとも希望を感じ取ることはできたし、それはとても心地良かった。
(タカくん、ユウくん……タマお姉ちゃん……)
静かに幼馴染のことを想う。
こんな化け物になってしまったけど、ようやく救われそうな気がしてきた、と。
必ず仇は取るから……悪鬼と化した今のこのみには、それ以外の方法が見つけられない。
こんな化け物になってしまったけど、ようやく救われそうな気がしてきた、と。
必ず仇は取るから……悪鬼と化した今のこのみには、それ以外の方法が見つけられない。
(私……頑張って、復讐するから)
利害関係だけで一致した三人。
砂上の楼閣よりも崩れやすそうな、薄っぺらい関係の下に三人が結集した。
様々な思惑、復讐心、想い、義務感、色々なものが混ぜ合わさって交差する。
砂上の楼閣よりも崩れやすそうな、薄っぺらい関係の下に三人が結集した。
様々な思惑、復讐心、想い、義務感、色々なものが混ぜ合わさって交差する。
それは、人と鬼と鬼切りの謝肉祭。
三人の行く末に何が待ち受けているのか、まだ彼らには分からない。
三人の行く末に何が待ち受けているのか、まだ彼らには分からない。
【D-2 キャンプ場周辺/一日目 日中】
【千羽烏月@アカイイト】
【装備】:地獄蝶々@つよきす -Mighty Heart-
【所持品】:支給品一式、我 埋葬にあたわず@機神咆哮デモンベイン
【状態】:身体の節々に打撲跡、背中に重度の打撲、脇腹に軽傷、右足に浅い切り傷(応急処置済み)
【思考・行動】
基本方針:羽藤桂に会う。守り通す。
1:桂を守り共に脱出する、不可能な場合桂を優勝させる。
2:このみ、フカヒレと行動を共にする。
3:トルタ、恭介に対する態度保留。
4:クリス、トルタ、恭介、鈴、理樹は襲わないようにする。
5:なつきを探す。
6:このみの鬼を斬ってやりたい。
7:ウェストからの伝言を大十字九郎に伝える。
【装備】:地獄蝶々@つよきす -Mighty Heart-
【所持品】:支給品一式、我 埋葬にあたわず@機神咆哮デモンベイン
【状態】:身体の節々に打撲跡、背中に重度の打撲、脇腹に軽傷、右足に浅い切り傷(応急処置済み)
【思考・行動】
基本方針:羽藤桂に会う。守り通す。
1:桂を守り共に脱出する、不可能な場合桂を優勝させる。
2:このみ、フカヒレと行動を共にする。
3:トルタ、恭介に対する態度保留。
4:クリス、トルタ、恭介、鈴、理樹は襲わないようにする。
5:なつきを探す。
6:このみの鬼を斬ってやりたい。
7:ウェストからの伝言を大十字九郎に伝える。
【備考】
※自分の身体能力が弱まっている事に気付いています。
※烏月の登場時期は、烏月ルートのTrue end以降です。
※クリス・ヴェルティン、棗鈴、直枝理樹の細かい特徴を認識しています。
※岡崎朋也、桂言葉、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています。
※恭介・トルタが殺し合いに乗っている事を知りません。
※ドクター・ウェストと情報を交換しました。
※蛆虫の少女(世界)を警戒しています。
※自分の身体能力が弱まっている事に気付いています。
※烏月の登場時期は、烏月ルートのTrue end以降です。
※クリス・ヴェルティン、棗鈴、直枝理樹の細かい特徴を認識しています。
※岡崎朋也、桂言葉、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています。
※恭介・トルタが殺し合いに乗っている事を知りません。
※ドクター・ウェストと情報を交換しました。
※蛆虫の少女(世界)を警戒しています。
【柚原このみ@To Heart2】
【装備】:包丁、イタクァ(3/6)@機神咆哮デモンベイン、防弾チョッキ@現実
【所持品】:支給品一式、銃弾(イタクァ用)×12、銃の取り扱い説明書、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている)
【状態】:悪鬼侵食率35%、リボン喪失、右のおさげ部分が不ぞろいに切り裂かれている、倫理崩壊
【思考・行動】
基本行動方針:何を犠牲にしても生き残り、貴明と環の仇を討つ。
0:柚原このみのまま、絶対に生き残り、主催者に復讐を遂げる。
1:ファルと世界に"復讐"をする。
2:気に障った人間は排除する。攻撃してくる相手は殺す。
3:烏月と共に行動し、羽藤桂を捜索。その後に人間に戻してもらう。
4:フカヒレは今は仲間として適当に利用する。歯向かったり、逃げようとしたり、いらなくなったら殺す。
5:最悪、一日目終了時の教会でファルを殺す。
【装備】:包丁、イタクァ(3/6)@機神咆哮デモンベイン、防弾チョッキ@現実
【所持品】:支給品一式、銃弾(イタクァ用)×12、銃の取り扱い説明書、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている)
【状態】:悪鬼侵食率35%、リボン喪失、右のおさげ部分が不ぞろいに切り裂かれている、倫理崩壊
【思考・行動】
基本行動方針:何を犠牲にしても生き残り、貴明と環の仇を討つ。
0:柚原このみのまま、絶対に生き残り、主催者に復讐を遂げる。
1:ファルと世界に"復讐"をする。
2:気に障った人間は排除する。攻撃してくる相手は殺す。
3:烏月と共に行動し、羽藤桂を捜索。その後に人間に戻してもらう。
4:フカヒレは今は仲間として適当に利用する。歯向かったり、逃げようとしたり、いらなくなったら殺す。
5:最悪、一日目終了時の教会でファルを殺す。
【備考】
※制服は土埃と血で汚れています。
※世界が使う“清浦刹那”という名前を偽名だと知りました。
※ファルの解毒剤の嘘を看破しました。見つけ出して殺害するつもりです。
※第一回放送内容は、向坂雄二の名前が呼ばれたこと以外ほとんど覚えていません。
※悪鬼に侵食されつつあります。侵食されればされるほど、身体能力と五感が高くなっていきます。
※制限有りの再生能力があります。大怪我であるほど治療に時間を必要とします。
また、大怪我の治療をしたり、精神を揺さぶられると悪鬼侵食率が低下する時があります。
※フカヒレのここまでの経緯と知り合いや出会った人物について把握済み。
※制服は土埃と血で汚れています。
※世界が使う“清浦刹那”という名前を偽名だと知りました。
※ファルの解毒剤の嘘を看破しました。見つけ出して殺害するつもりです。
※第一回放送内容は、向坂雄二の名前が呼ばれたこと以外ほとんど覚えていません。
※悪鬼に侵食されつつあります。侵食されればされるほど、身体能力と五感が高くなっていきます。
※制限有りの再生能力があります。大怪我であるほど治療に時間を必要とします。
また、大怪我の治療をしたり、精神を揺さぶられると悪鬼侵食率が低下する時があります。
※フカヒレのここまでの経緯と知り合いや出会った人物について把握済み。
【鮫氷新一@つよきす -Mighty Heart-】
【装備】:ビームライフル(残量70%)@リトルバスターズ!
【所持品】:シアン化カリウム入りカプセル
【状態】:このみへの恐怖心、疲労(極めて大)、全身打撲、顔面に怪我、鼻骨折、奥歯一本折れ、
口内出血、右手小指捻挫、肩に炎症、内蔵にダメージ(大)、眼鏡なし
【思考】
基本方針:死にたくない。
0:烏月とこのみを利用する。
1:このみが恐ろしいので、機嫌を損ねたり、逆らわないようについていく。命令には絶対従う。
2:このみを人間に戻してもらい、このみに復讐する
3:知り合いを探す。
4:蛆虫の少女(世界)、ツヴァイ、ドライ、菊地真、伊藤誠を警戒
5:強力な武器が欲しい。
【装備】:ビームライフル(残量70%)@リトルバスターズ!
【所持品】:シアン化カリウム入りカプセル
【状態】:このみへの恐怖心、疲労(極めて大)、全身打撲、顔面に怪我、鼻骨折、奥歯一本折れ、
口内出血、右手小指捻挫、肩に炎症、内蔵にダメージ(大)、眼鏡なし
【思考】
基本方針:死にたくない。
0:烏月とこのみを利用する。
1:このみが恐ろしいので、機嫌を損ねたり、逆らわないようについていく。命令には絶対従う。
2:このみを人間に戻してもらい、このみに復讐する
3:知り合いを探す。
4:蛆虫の少女(世界)、ツヴァイ、ドライ、菊地真、伊藤誠を警戒
5:強力な武器が欲しい。
【備考】
※特殊能力「おっぱいスカウター」に制限が掛けられています?
しかし、フカヒレが根性を出せば見えないものなどありません。
※自分が殺した相手が古河渚である可能性に行き着きましたが、気づかない振りをしています。
※混乱していたので渚砂の外見を良く覚えていません。
※カプセル(シアン化カリウム入りカプセル)はフカヒレのポケットの中に入っています。
※誠から娼館での戦闘についてのみ聞きました。
※ICレコーダーの内容から、真を殺人鬼だと認識しています。
※逃げようとすれば殺されると確信しました。
※特殊能力「おっぱいスカウター」に制限が掛けられています?
しかし、フカヒレが根性を出せば見えないものなどありません。
※自分が殺した相手が古河渚である可能性に行き着きましたが、気づかない振りをしています。
※混乱していたので渚砂の外見を良く覚えていません。
※カプセル(シアン化カリウム入りカプセル)はフカヒレのポケットの中に入っています。
※誠から娼館での戦闘についてのみ聞きました。
※ICレコーダーの内容から、真を殺人鬼だと認識しています。
※逃げようとすれば殺されると確信しました。
145:人と鬼のカルネヴァーレ (前編) | 投下順 | 146:崩壊/純化 |
時系列順 | 146:崩壊/純化 | |
西園寺世界 | 154:誠と世界、そして侵食 | |
柚原このみ | 152:生成り姫 | |
鮫氷新一 | 152:生成り姫 | |
千羽烏月 | 152:生成り姫 | |
ドクター・ウェスト | 155:無法のウエストE区 |