第四回放送―Reason To be ― ◆UcWYhusQhw
「はあ……」
数多くのモニターが支配する部屋で、僕―炎凪―はわざとらしく大きな溜め息をつく。
僕以外聞く人なんかいないんだけど。
モニターの中では今でも参加者が必死になっている。
何れ訪れる死など全く考えずに、頑張って。
僕は唯それを眺めているだけだった。
何時もの様に観察者、あるいは傍観者として。
僕以外聞く人なんかいないんだけど。
モニターの中では今でも参加者が必死になっている。
何れ訪れる死など全く考えずに、頑張って。
僕は唯それを眺めているだけだった。
何時もの様に観察者、あるいは傍観者として。
もうすぐ地獄のようだった一日が終わりを告げる。
長い様で短い時間だった。
ちょっと振り返ってみようか。
奇跡的に数多くのHiMEも生き残っていた。
そしてその中で訪れた深優ちゃんの覚醒。
僕としても意外だった。
この凄惨な殺し合いの中でアリッサちゃんを想うが為、力を手に入れ、そして人としての道まで進み始めた深優ちゃん。
彼女がどうなるかは僕にとって余り興味は無いけどHiMEが増えた、この一点だけは非常に喜ばしい事だ。
これでこの殺し合いに存在するHiMEは深優ちゃん、なつきちゃん、静留ちゃん、じゅうなな……碧ちゃんの4名。
数は多い方がいい、それにこした事は無いから。
まあその為に深優ちゃんの覚醒の手助けをしたんだけど……ね。
この介入……マスターに怒られると思ったけど……何故か何も言われなかった。
ひどくちょーきょーされるとおもったのにさ。
泳がせているのか……何か理由があるのかな。
長い様で短い時間だった。
ちょっと振り返ってみようか。
奇跡的に数多くのHiMEも生き残っていた。
そしてその中で訪れた深優ちゃんの覚醒。
僕としても意外だった。
この凄惨な殺し合いの中でアリッサちゃんを想うが為、力を手に入れ、そして人としての道まで進み始めた深優ちゃん。
彼女がどうなるかは僕にとって余り興味は無いけどHiMEが増えた、この一点だけは非常に喜ばしい事だ。
これでこの殺し合いに存在するHiMEは深優ちゃん、なつきちゃん、静留ちゃん、じゅうなな……碧ちゃんの4名。
数は多い方がいい、それにこした事は無いから。
まあその為に深優ちゃんの覚醒の手助けをしたんだけど……ね。
この介入……マスターに怒られると思ったけど……何故か何も言われなかった。
ひどくちょーきょーされるとおもったのにさ。
泳がせているのか……何か理由があるのかな。
それは兎も角……儀式は順調ってことかな。
儀式――星詠みの舞。
2千年前に姉さんが作り出したもの。
300年周期に現れ世界に災厄をもたらせると言う媛星。
その姫星の衝突を抑える為に姉上が編み出したものだ。
儀式――星詠みの舞。
2千年前に姉さんが作り出したもの。
300年周期に現れ世界に災厄をもたらせると言う媛星。
その姫星の衝突を抑える為に姉上が編み出したものだ。
それは、戦巫女を戦わせ勝者になった最後の一人「舞姫」の「想い」の力で媛星を還すと言うもの。
この方法に強く反発するものもいた。
世界の為に11人の人を犠牲にするんだから。
それでも行わなきゃならなかった、世界の為に。
この方法に強く反発するものもいた。
世界の為に11人の人を犠牲にするんだから。
それでも行わなきゃならなかった、世界の為に。
そして僕は姉さんからある役目を託された。
儀式の円滑な進行、儀式を見守り続ける事。
儀式が無事に完遂できるように僕が観察を続ける事だ。
それを僕はずっと行っていた、幾年の間。
儀式の円滑な進行、儀式を見守り続ける事。
儀式が無事に完遂できるように僕が観察を続ける事だ。
それを僕はずっと行っていた、幾年の間。
だけど何時だっただろうか?
神崎家率いる一番地が儀式の運営を乗っ取り始めたのは。
一番地達の望みは媛星の絶大なる力を我が物に代える事。
そしてそれを可能にする「弥勒」という刀で。
その弥勒は神崎家の黒曜の君しか使えない刀、その刀はクサナギと同様の力を持つという
クサナギは儀式の進行に一役を買う銅剣、それと同様のなのだから可能なのだろう。
神崎家率いる一番地が儀式の運営を乗っ取り始めたのは。
一番地達の望みは媛星の絶大なる力を我が物に代える事。
そしてそれを可能にする「弥勒」という刀で。
その弥勒は神崎家の黒曜の君しか使えない刀、その刀はクサナギと同様の力を持つという
クサナギは儀式の進行に一役を買う銅剣、それと同様のなのだから可能なのだろう。
しかし……何故か弥勒は参加者の支給品として配られて。
クサナギも参加者の支給品として配られている。
クサナギも参加者の支給品として配られている。
一番地も何を考えているだろう。
弥勒が無ければ儀式の終幕を行えない筈だ。
なのに何故彼は参加者に支給したんだ?
解らないな……
弥勒が無ければ儀式の終幕を行えない筈だ。
なのに何故彼は参加者に支給したんだ?
解らないな……
そしてクサナギ。
喪失したかと思ったけど存在していたあの銅剣。
イレギュラーに対処する為の剣でもある。
まさか星操りの者の末裔が生きてるとはね。
喪失したかと思ったけど存在していたあの銅剣。
イレギュラーに対処する為の剣でもある。
まさか星操りの者の末裔が生きてるとはね。
――星操りの者、小野家の一族。
僕と共に儀式の進行をしていた者たち。
ある時には星を還す役目を負ってる者たち。
だけど、一番地介入の時に滅亡したと思った……けど生きていた。
あの末裔である危なっかしい先生が現れて。
僕と共に儀式の進行をしていた者たち。
ある時には星を還す役目を負ってる者たち。
だけど、一番地介入の時に滅亡したと思った……けど生きていた。
あの末裔である危なっかしい先生が現れて。
とはいえ、マスターは先生が小野家の末裔である事を知っていたのだろうか?
そしていつの間にクサナギを?
本来の持ち主である先生は今何処に?
……なんでかな?
そしていつの間にクサナギを?
本来の持ち主である先生は今何処に?
……なんでかな?
まあいいや。
そして僕は……負けた。
一番地の鬼道の集結に僕の鬼道が負けた……ただそれだけの事。
そして××から炎の言霊を入れられて炎凪という式になった。
そのごはいーよーにちょーきょーされちゃったというわけ。
今はこのようにマスターのつかい走りやらなにやら。
式として酷使されてますよーだ。
そして僕は……負けた。
一番地の鬼道の集結に僕の鬼道が負けた……ただそれだけの事。
そして××から炎の言霊を入れられて炎凪という式になった。
そのごはいーよーにちょーきょーされちゃったというわけ。
今はこのようにマスターのつかい走りやらなにやら。
式として酷使されてますよーだ。
「はぁ……」
まったく耄碌もいい所だ。
姉上から託されたというのにこの様。
……でも僕は変わらない。
儀式を見守り円滑に進める。
変わらない、例え式でも。
変えちゃいけない。
それが僕の役目だから。
姉上から託された役目だから。
姉上から託されたというのにこの様。
……でも僕は変わらない。
儀式を見守り円滑に進める。
変わらない、例え式でも。
変えちゃいけない。
それが僕の役目だから。
姉上から託された役目だから。
「とはいえ……」
そっとモニターを見る。
そこには必死に頑張ってる参加者達。
希望を信じて。
運命に抗って。
待ち受けるのは結局絶望と知らずに。
そこには必死に頑張ってる参加者達。
希望を信じて。
運命に抗って。
待ち受けるのは結局絶望と知らずに。
「だけど……なんで?」
何でマスターと一番地は殺し合いをするような事を考えたのだろうか。
媛星の力をえるだけならこんな大掛かりな事をせずにいいはずだ。
なのにシアーズと協力してまでこんな大掛かりな殺し合いを?
それに僕の知る一番地もシアーズもこんな大掛かりな事はできないはずなのに。
媛星の力をえるだけならこんな大掛かりな事をせずにいいはずだ。
なのにシアーズと協力してまでこんな大掛かりな殺し合いを?
それに僕の知る一番地もシアーズもこんな大掛かりな事はできないはずなのに。
一番地―――日本に古くから存在する組織。
とはいっても表舞台に立つことは決してない。
暗部の暗部の組織であるが影で日本を全て操っているという。
そして僕を式にできるほどでもあるが……。
それでもこんな殺し合いを時空を超えてなど無理なはずなのだ。
一番地のトップ、通称「黒曜の君」の神崎黎人ですら。
とはいっても表舞台に立つことは決してない。
暗部の暗部の組織であるが影で日本を全て操っているという。
そして僕を式にできるほどでもあるが……。
それでもこんな殺し合いを時空を超えてなど無理なはずなのだ。
一番地のトップ、通称「黒曜の君」の神崎黎人ですら。
そしてシアーズ財団―――とはいっても僕は大まかな事しか分からないけど。
元々は海外の大きな団体らしい。詳細は不明。陰でいろいろやってるのは確かではあるけどね。
風華学園に教会のシスターや神父として潜り込んでいた者たち。
ジョセフさん、九条さん、アリッサちゃん、深優ちゃんなどもそうだ。
人工のHiMEも作れたりと科学に明るく首輪も九条さんが製作したものだ。
アリッサちゃんの力を使ってなにやら媛星の力を使いたかったみたいけど……よくは分からない。
そして言峰神父さんもここの所属らしい。
いやただ神父さんだというのとマスターが一番地の代表ならシアーズの代表は言峰神父さんと思っただけどね。
元々は海外の大きな団体らしい。詳細は不明。陰でいろいろやってるのは確かではあるけどね。
風華学園に教会のシスターや神父として潜り込んでいた者たち。
ジョセフさん、九条さん、アリッサちゃん、深優ちゃんなどもそうだ。
人工のHiMEも作れたりと科学に明るく首輪も九条さんが製作したものだ。
アリッサちゃんの力を使ってなにやら媛星の力を使いたかったみたいけど……よくは分からない。
そして言峰神父さんもここの所属らしい。
いやただ神父さんだというのとマスターが一番地の代表ならシアーズの代表は言峰神父さんと思っただけどね。
その媛星の力を狙う一番地とシアーズ財団が協力してこの殺し合いを開いている。それ以外の組織の人間はいない。
……とはいえ、マスターの傍に彼女達がいるんだけど。
もっとも……シアーズの代表である言峰神父が監禁され、ジョセフさんは謀殺された。
組織の傾きとしては……一番地がかなり幅を利かせてるのは確かだ。
……とはいえ、マスターの傍に彼女達がいるんだけど。
もっとも……シアーズの代表である言峰神父が監禁され、ジョセフさんは謀殺された。
組織の傾きとしては……一番地がかなり幅を利かせてるのは確かだ。
……だからといってこんな殺し合いを開けるとは思えない。
マスターだけの力でも開催は無理なはずだ。
マスターだけの力でも開催は無理なはずだ。
ならどうやってこの殺し合いを?
彼女達なら知ってるかも……だけど。
マスターがこの殺し合いをする理由を知って協力している彼女達なら。
彼女達なら知ってるかも……だけど。
マスターがこの殺し合いをする理由を知って協力している彼女達なら。
……まあ、どうでもいいか。
結果的に儀式が無事に進行されて終わればいい。
僕の役割はそれなんだから……さ。
どうせ一番地の式だ。
余り見てて気持ちのいいものではないけど。
イレギュラーだらけだけど。
結果的に儀式が無事に進行されて終わればいい。
僕の役割はそれなんだから……さ。
どうせ一番地の式だ。
余り見てて気持ちのいいものではないけど。
イレギュラーだらけだけど。
ゆっくりと見守りましょうかね、何時もの通り。
まー気楽だよ、僕は……
「本当にそうかな?」
ん? 何だ?
突如部屋に声が響く。
突如部屋に声が響く。
「始めまして、僕はこのゲームのマスターさ……いや黒幕……それとも観客かな?全てを演出して決められた劇を見るね……くすくす」
ゲームマスター!?
……もしかしてこいつが黒幕?
マスターに力を貸した?
……いや、そんな馬鹿な。
……でもこんな所に話しかけて来る者なんか……本当なのか?
……もしかしてこいつが黒幕?
マスターに力を貸した?
……いや、そんな馬鹿な。
……でもこんな所に話しかけて来る者なんか……本当なのか?
「その通りだけどまあ驚かないでよ……本来の儀式の進行役さんで観察者さん?」
……っ!?
こいつ……知ってるのか?
僕の本当の正体を。
そして式である事も。
……そんな、全てを見通せるとでも?
……馬鹿な。
こいつ……知ってるのか?
僕の本当の正体を。
そして式である事も。
……そんな、全てを見通せるとでも?
……馬鹿な。
だけど少なくともこの声をかけてる人間は間違いなく人間じゃない。
僕と同じ人ならざる者。
だから知っているというのか?
兎も角取り乱してばっかじゃ駄目だ。
僕らしくない。
僕と同じ人ならざる者。
だから知っているというのか?
兎も角取り乱してばっかじゃ駄目だ。
僕らしくない。
「んで? 何の用かな? 僕にわざわざ来るなんて? や、それとも僕に惚れたのかな?……なーんて」
何時もの様のにおどけて答えてみせる。
その僕の態度にふふと声の持ち主は言いながらこういった。
その僕の態度にふふと声の持ち主は言いながらこういった。
「だから儀式が本当に進行するのかな?」
?
進行するに決まっているだろう。
イレギュラーが沢山あるとしてもいまだ存命のHiME。
クサナギや弥勒の存在。
カードは沢山ある。
大丈夫さ。
進行するに決まっているだろう。
イレギュラーが沢山あるとしてもいまだ存命のHiME。
クサナギや弥勒の存在。
カードは沢山ある。
大丈夫さ。
「ふーん。じゃあ僕の目的わかるかい? まさか唯神崎に力を貸すだけとは思ってないだろう? 君もさ」
自称黒幕の目的ねえ。
マスターが目指してるものを考えれば簡単じゃない?
マスターが目指してるものを考えれば簡単じゃない?
「そりゃねえ。大方神崎のおこぼれでも貰おうとしてるんじゃない? 媛星の力のさ」
少し皮肉を篭めて言う。
だいたいこんなじゃないの。
媛星の力に魅入られて。
だいたいこんなじゃないの。
媛星の力に魅入られて。
だけど違った。
「フ、フ、アハハハハハハハ! ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
唯、高笑いが響く。
何だって言うんだ?
何だって言うんだ?
「僕がそんな事に手を出すと思うかい? 第一そんなことしなくてもできるよ……神崎に式にされてる君と違ってね」
む。
何が言いたいんだこいつ。
なんかムッとする。
何が言いたいんだこいつ。
なんかムッとする。
「興味が出たのさ。今まで君が観察し進行させて何とか回避させてきた媛星」
ああ。
それがどうしたというんだい?
だけどその瞬間とんでもないこと言った。
それがどうしたというんだい?
だけどその瞬間とんでもないこと言った。
「それがもしドーンとぶつかったら何が起きるだろうね?……大変興味深いし面白いと思わないかい?」
な……に?
媛星をぶつける?
媛星をぶつける?
……………………ふ。
「ふざけるなっ! 何を馬鹿なことを言う! 何が起こるか分からないんだぞ!」
「だから面白いと思わないかい?」
「だから面白いと思わないかい?」
姉上が回避させる為に必死に練り上げた儀式。
その運行を僕に任せた姉さんの為にも。
進行役の誇りにかけても。
その運行を僕に任せた姉さんの為にも。
進行役の誇りにかけても。
僕は絶対。
絶対!
絶対!
「それだけはさせない! させるものか!」
させない。
させるものか。
させるものか。
笑い声が響く。
「あはは冗談だよ冗談。君が良くやるようにね。第一そんなことするのにどうして神崎に手をさし伸ばさないといけないのさ?」
……。
はただ睨む。
ふざけた事をぬかしたものに。
はただ睨む。
ふざけた事をぬかしたものに。
「まあ君がどう想うかしらないけどね。でも儀式の進行役として使命を託されてるならどうするのかな?……あ、でも君、今式か。大した事できないかな?」
何故。
……何故。
……何故。
「……何故僕にこんな事を教える?」
黒幕は笑いながら言う。
僕の反応を楽しむが如く。
僕の反応を楽しむが如く。
「何、単なる興味さ。君がどんな反応するか。儀式の進行役として反応するか。憐れな式として反応するかってね
……とおしゃべりしすぎかな。そろそろ戻らなきゃじゃあ、また。バイバイ」
……とおしゃべりしすぎかな。そろそろ戻らなきゃじゃあ、また。バイバイ」
そう告げて声の主は消えた。
僕に言いたい放題いって。
僕に言いたい放題いって。
ああ。
頭の中が混乱する。
頭の中が混乱する。
媛星をぶつける事が目的……?
そんな儀式を真っ向から潰すような事を。
そんな儀式を真っ向から潰すような事を。
もしそれが本当の目的だとするならば。
僕は……
そんな事させない。
姉上の為にも。
絶対に。
絶対に。
姉上の為にも。
絶対に。
絶対に。
させるものか。
でも。
僕は式だ。
命令には聞かないといけない。
命令には聞かないといけない。
抗おうにもそれがついてまとう。
ああ。
やはり僕は
……運命に縛られたままなのか?
運命に縛られたまま何も出来ない……そうなのか。
運命に縛られたまま何も出来ない……そうなのか。
……僕は?
……僕は。
……僕は。
どうしたい?
「凪、そろそろ放送の時間だ。早く準備を」
そんな時ガチャと扉を開けて現れるは我がマスター神崎。
迷っているうちにもう放送らしい。
早いものだ。
……マスター。
ちょっと聞いてみようかな?
迷っているうちにもう放送らしい。
早いものだ。
……マスター。
ちょっと聞いてみようかな?
「りょーかい。ねえマスター? 君はこの殺し合いをやり通すのかい?」
「 勿論だ、僕は最後まで絶対にやり遂げる」
「 勿論だ、僕は最後まで絶対にやり遂げる」
マスターの目は、意志に満ちていた。
きっとやり遂げるのだろう。
どんな事でも。
きっとやり遂げるのだろう。
どんな事でも。
「それは自分の意志で?」
「ああ僕は僕の意志でここにいる。僕の為に僕の力で僕がやろうと想ったからだ……凪、放送だ」
「ああ僕は僕の意志でここにいる。僕の為に僕の力で僕がやろうと想ったからだ……凪、放送だ」
僕はマスターの言葉を聞いてそのまま放送する場所へ。
僕は。
僕は運命に抗うのか?
何物でもない自分の意志で。
何物でもない自分の意志で。
僕はどうしたい?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
やあ、参加者の皆さん、一日目も終わりだね。
どうだった? 一日の間。
どうだった? 一日の間。
楽しかった?
哀しかった?
辛かった?
哀しかった?
辛かった?
どうだった?
……僕?
僕はどうだろうね……?
でもこのゲームを見守るだけ……それだけなんだよ 。
でもこのゲームを見守るだけ……それだけなんだよ 。
さあ、4回目の放送いこうか。
炎凪が伝えるよ。
炎凪が伝えるよ。
一回しか言わないから、しっかり聞いて。
それによって君たちがどう動くか。
どう動くとしても。
僕はそれを期待するよ。
それによって君たちがどう動くか。
どう動くとしても。
僕はそれを期待するよ。
以上十一名。
続いて禁止エリアは
2時からG-1
4時からA-7
4時からA-7
の二つ。
さて一日目も終わったね。君たちはまだ運命に抗うのかい?
それがどんなに悲しい事でもどんなに苦しい事でも……抗うのかい?
それでも抗うと言うなら……。
頑張って……どうか頑張って。
想い続けたら、想い続けてたら……叶うかも……ね。
運命に抗うことに。
想い続けたら、想い続けてたら……叶うかも……ね。
運命に抗うことに。
想いの力は強いから……
僕はそれを応援しているよ……じゃあね。またね、バイバイ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「凪……どういうことだ?」
「いいんじゃない? たまにはこういう放送も。戦いにもやすらぎは必要だよ。放送でやすらぐのも変だけど」
「……ふん。まあいいだろう。だが次は……」
「わーかってますって。ちょーきょーは勘弁してね」
「いいんじゃない? たまにはこういう放送も。戦いにもやすらぎは必要だよ。放送でやすらぐのも変だけど」
「……ふん。まあいいだろう。だが次は……」
「わーかってますって。ちょーきょーは勘弁してね」
マスターはもう一睨みをして唯立ち去っていった。
その去っていく背はただ、大きかった。
その去っていく背はただ、大きかった。
「ふう……」
結局僕は参加者にこういうことしか出来なかった。
他力本願もいいところだよ……本当。
他力本願もいいところだよ……本当。
でももしあの黒幕らしき事が言ってる事が本当なら。
僕は……
僕は……
僕は……
凪ではなく××として。僕は運命に抗うべきなのか?
式という最大のものさえ乗り越えて。
式という最大のものさえ乗り越えて。
あの黒幕を止める為に。
姉上との約束を守るために
僕は……
……運命を断ち切って動くべきなのか?
……僕は
……僕は
……凪かそれとも××か?
……僕は
……僕は
……凪かそれとも××か?
……僕はどうしたい?
【残り24名】
208:DEVIL MAY CRY | 投下順 | 210:第四回放送【裏】新たなる星詠みの舞(前編) |
時系列順 | ||
182:第三回放送-巡り続ける運命の鎖- | 神崎黎人 | |
199:幕間~吹き始める波乱の風~ | 炎凪 | |
164:人であったもの/人で無くなったもの | ??? |