しなとべのかぜ
殺意の斬気を刃と化す一連の技の中で、もっとも高位にあたるもの。とはいえ何か大規模な現象を起こすのではなく、斬人という剣の理合いを突き詰めた無駄のない技である。
至近距離での無拍子で放たれる精妙な一閃は事前予測が不可能であり、ゆえに回避もまた不可能。
太極に達した宗次郎の剣に斬れない物は存在しないため、同時に防御も不可能な技である。
玖錠紫織と神楽において、彼女を斬りたい、彼女と高め合いたいという
求道の末を求めた際に放った剣撃。百の剣を百発振るうのではなく、一つの億を叩き込む。すなわち、真実絶対に躱せない一の太刀。
これを放つときの
宗次郎は他の情念を完全滅殺した明鏡止水に達し、神域の無拍子で放たれた颶風は、そのとき初めて紫織の太極(カラダ)に避け得ない切創を刻み込んだ。
詠唱
五障深重の消除なれ
執着絶ち、怨念無く、怨念無きがゆえに妄念無し
妄念無きがゆえに我を知る。心中所願、決定成就の加持
級長戸辺颶風!
最終更新:2021年03月27日 01:16