【あらすじ】
プラフスキー粒子の再生成に成功したヤジマ商事が主催となって再開されたガンプラバトル。
個人戦・チーム戦等の多様なルールや、ダメージ設定が追加されたことにより金銭的な負担も減って、国内だけでも地方予選・全国大会が開けるような規模となり、競技人口は学生の部活動として認められるようになるほど増えた。
そんな中、第7回・第13回世界大会優勝者であるイオリ・セイ、そしてカリスマの名を受け継ぐ男、3代目メイジン・カワグチを輩出した聖鳳学院のガンプラバトル部は、そんな世の動きをよそに1回戦負けを繰り返す。部員もフミナ1人となり、3人のチーム戦が基本の地区予選出場も危ぶまれる事態となっていた。
そんな聖鳳学院転校したに次元覇王流拳法の使い手・
カミキ・セカイはフミナによって半ば強引に勧誘し、ガンプラバトルをやってみることに。
そこに模型部のミヤガが
コウサカ・ユウマを引き連れ乱入。攻撃を受け燃え上がるセカイのドム。その中から現れたのは―――
【作品解説】
2014年10月~2015年3月放送の
ガンダムビルドファイターズの続編。
ガンダムビルドファイターズから7年後の時代を描き、主人公はカミキ・セカイ、
コウサカ・ユウマ、ホシノ・フミナの3人に、主役ガンプラはセカイが「ビルドバーニングガンダム」、ユウマが「ライトニングガンダム」、フミナが「パワード・ジムカーディガン(後にウイニングガンダムに乗り換え)」。
続編ではあるが前作の登場人物は名前が上がるくらいで
ユウキ・タツヤやラルさん、アランが準レギュラーで、ニルスやチナが少し出てくるくらい。
一応前作キャラの血縁者も出演している。主人公の一人ユウマも前作のヒロイン、コウサカ・チナの弟。
相変わらず「ガンプラ」である事を活かしたなかなかお目にかかれない機体の他、本作の特徴としてSDガンダムの活躍が増えた事が挙げられる。
前作は
騎士ガンダム、コマンドガンダムが話題になったが、今作でも主人公の1人であるフミナのウイニングガンダムだけでなく、武者號斗丸、荒鬼頑駄無、魔竜剣士ゼロガンダムが、画面を所狭しと暴れまわる様は、まさに、コミックボンボンを読んでいた20代~30代狙い撃ちのファンサービスとも言える。
とはいえ前作のように毎話どの機体が登場するか楽しみにできるほどではなく、特に後半はトーナメント制の大会なのもあり主役と対戦相手以外のガンプラを見る機会はほとんどなかった。
主人公機のビルドバーニングガンダムをはじめ、フルスクラッチ(としか思えない)機体や
機動武闘伝Gガンダムばりに○○ガンダムが増えているのも前作からの目立つ変化点。また、前作から変わった監督の案により前作で高い評価を得た『細かいガンダムネタ』はほぼ消え、「視聴する子供が難しく感じるかもしれない」とガンプラ制作シーンが殆どなく、バトルシーンが多めなのも特徴。
前作から大きく変わった理由は、前作の成功を受けたバンダイ側の意向で短い準備期間で本作の制作に取り掛かることになったのだが、前作の監督は既に別の仕事が入っており、急遽スタッフをかき集めかなりの突貫工事になったことで深く練りこむことができなかったからでは、と推測される。
そんな訳で前作と比べてストーリーが薄いという評価がかなり多く、「人気を博した前作との比較」という点を抜いても、ガンプラやバトルに対する熱意が主人公チームやメインライバルチームも含めて終始希薄。
製作にかける準備の重要性が視聴者に浸透したことが一番の特徴かもしれない。
【VSシリーズ登場勢力】
聖鳳学園
セカイ達トライファイターズのメンバーが在籍している中高一貫校。
「紅の彗星」と呼ばれた
ユウキ・タツヤや、第7回ガンプラバトル選手権世界大会優勝者イオリ・セイの母校でもある。
7年前の時と違いバトルを重視するガンプラバトル部とバトルを重視しない模型部に分かれており、模型部の方はそれなりの規模があるが一方でガンプラバトル部の方は廃れている。
私立ガンプラ学園
かつて二代目メイジン・カワグチが主宰していたガンプラ塾と、旧PPSE社の技術開発部門を母体に法人化したガンプラ製作とガンプラバトルの専門学校。
所在地は、バンダイのガンプラ製造工場がある静岡県。
日本各地から集まった優秀なガンプラビルダー及びファイターが日々腕を磨いており、同校のガンプラバトルチーム『ソレスタルスフィア』は全日本ガンプラバトル選手権中高生の部で、6年連続日本一に輝いている国内最強チームとして知られ、その強さは「選手権に優勝する為に存在する」とまで称賛されている程である。
それ故にプロのガンプラビルダー・ファイターを目指す学生達による入学競争は熾烈を極め、シキ・トシヤのように競争に敗れて涙を呑んだ者も多い。
しかし、もとより『勝利至上主義』に凝り固まっていたガンプラ塾が母体となっている都合、「如何に優れたガンプラを作れるか?」「如何に圧倒的にガンプラバトルに勝利するか?」の2点に集約された結果、「強さこそ唯一無二の正義=強ければどんな非道も許される」の校風・土壌が生成されてしまい、人間性に問題がある生徒が散見されるなど、学校の本来の役割(=学校を介して社会の基礎・倫理観を教え生徒の人間性を育てる)に大きな問題を抱えている。
【VSシリーズ関連BGM】
セルリアン
BACK-ONが歌う前期OPテーマ。
トライファイターズ
劇伴の一つ。その名の通りセカイ達トライファイターズのテーマソングである。
ガンダバダガンダバダ
劇伴の一つ。ラップパートはHip Hopグループ「WAYZ」のリーダー・Yulyが担当。
名前や「ガンダバダガンダバダ、ガンダバダガンダバダ…」というコーラスから、特撮番組『ウルトラマン』シリーズの劇伴、通称「ワンダバ」を意識した曲調となっているのが特徴。
VSシリーズでは前述の通りYuly氏が歌っていることもあって原曲仕様となっている。
余談
本作放映時には前作の
機動戦士ガンダム00(セカンドシーズン)同様まだ
機動戦士ガンダムAGEの
MSはMBS(毎日放送)が放送権や版権を持っていたのだが、ある話では特別に使用料を払ったりといろいろ許可をとったうえで登場した。
また、同時期に放送されていた「
ガンダム Gのレコンギスタ」のMSは他局であるMBSだったものの、最初から本作に出せるようになっていて、キャンペーンCMではセカイとベルリの声優が共演していたが、やはり前述の版権の壁があったのかGレコのMSの改造機が登場することはなかった。
なお、GレコのMSの
改造機は
次回作に登場することになる。
最終更新:2024年12月05日 21:25