カオスガンダム CHAOS GUNDAM |
登場作品 |
機動戦士ガンダムSEED DESTINY |
型式番号 |
ZGMF-X24S RGX-01(連合ナンバー) |
所属 |
地球連合軍 |
搭乗者 |
スティング・オークレー コートニー・ヒエロニムス |
武装 |
MMI-GAU1717 12.5mmCIWS MMI-GAU25A 20mmCIWS MA-BAR721 高エネルギービームライフル MA-M941ヴァジュラビームサーベル MA-XM434 ビームクロー EQFU-5X 機動兵装ポッド MGX-2235B カリドゥス改複相ビーム砲 MMI-RG330 巡航機動防盾 |
特殊装備 |
ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
【設定】
ザフト軍が開発したセカンドステージシリーズの中の一機。
開発コードでもある機体名は混沌とした戦場を駆ける機体という意味から。
インパルスガンダムと同様にパワーエクステンダーとVPS(ヴァリアブルフェイズシフト)装甲を採用し、デュートリオンビーム送電システムにも対応している。
セイバーガンダムと同系列の航空系MSとして、宇宙での高機動戦闘を主眼として一撃離脱や強襲のために速度や旋回性が向上するMA形態への可変機構を備えているが、地上でも急加速や緊急回避のためにMA形態が活用されたり、MS形態でも単独飛行や機動戦闘が可能な程の機動性を有している。
単機での万能性を追求したのか本機は非常に多くの武装を備えており、ガンダムタイプでは基本のバルカン、ビームライフル、ビームサーベルを始めとして、長距離砲撃用のカリドゥス改、
イージスガンダムと同系の脚部ビームクロー、そしてミサイルとビーム砲を備えて地上でも分離飛行が可能なドラグーンの1種である機動兵装ポッドと正に多彩で、しかもMA形態専用であるカリドゥス改を除いた武装は両形態で使用可能となっている。
バリエーションとして本機の試作機であり、MAの有効性を検証するための試作機でもあるプロトカオスが存在する。
見た目はMA形態のカオスを基に、VPS装甲の色を白として顔のセンサー部にモノアイを追加し、両腕を機動兵装ポッドとそのターミナルに、胸部を巨大なスラスターに置き換えた姿をしている。脚部とビームクローはそのままだが、コクピットが顔の直下にあるためカリドゥス改は搭載されていない。
全6機が試作されたが過酷な試験によって全機が損壊し、3機は廃棄され、もう3機は修復後にアーモリー・ワンにモスボール保管され、うち1機がファントムペイン襲撃時に出撃している。
【武装】
MMI-GAU1717 12.5mmCIWS
アビス、
ガイアと共通で採用された機関砲。
頭部に4門が内蔵されている。
MMI-GAU25A 20mmCIWS
セカンドステージシリーズ全機共通で採用された機関砲。
胸部に2門が内蔵されている。
MA-BAR721 高エネルギービームライフル
インパルス用のMA-BAR72を基に本機用に調整された専用ビームライフル。
MA-M941 ヴァジュラビームサーベル
アビスを除くセカンドステージシリーズ共通で採用されたビームサーベル。
両腰のプロペラントタンク上部に1基ずつ装備している。
セイバー、ガイアと比較すると本機のみMA形態でも使用可能。
MA-XM434 ビームクロー
両膝と爪先のクローからビームを出力する格闘兵装。
イージスのビームサーベルが参考にされており、スティングも蹴りと連動させて使用した。
EQFU-5X 機動兵装ポッド
高推力スラスターと2種の武装を備えるドラグーン・システムの発展兵器。
ミサイルを搭載したビット兵器はおそらくガンダムシリーズで唯一。
使用時に量子通信のためにかなりのエネルギーを消費する点は相変わらずなものの、適性のあるパイロットが限られるというかつての反省を踏まえてパイロットが特別な空間認識能力を持たなくとも一般的な(コーディネーターの)エースクラスの腕前があれば使用可能な様に改良されている。
更に地上でも分離させて使用可能とされており、これは色々と規格外な
デストロイガンダムを除けばC.E.唯一の特徴。
しかし1/100のガンプラでは地上ではその推力を本体の飛行に充てるために分離不可とされており、HDリマスターでは唯一地上で使用された16話の該当シーンがしれっと変更されている事からも、アニメ製作現場側の認識ミスで作られた設定の可能性がある。
AGM141ファイヤーフライ 誘導ミサイル
機動兵装ポッドに12基ずつ格納されているミサイル。
ブラストインパルスのものと同型で、機動兵装ポッドを本体から分離させなくても使用可能。
MA-81R ビーム突撃砲
機動兵装ポッドに1門ずつ内蔵されたビーム砲。
使用時には収納された砲身が展開される。
かつてのドラグーンと同様に1発でMSを撃破可能。
MGX-2235B カリドゥス改複相ビーム砲
MA形態専用の高出力ビーム砲。
MS形態時のバックパック、MA形態時の顔に相当するセンサー部に内蔵されており、使用時にはセンサー部がスライドして砲口が露出する。
アビスのMGX-2235カリドゥスを高速戦闘用に仕様変更したものとされる。
MMI-RG330 巡航機動防盾
左腕に装備される専用の耐ビームシールド。
他のセカンドステージシリーズが装備するシールドと比べるとMAでの高機動戦闘を考慮した形状とされている。
MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲
【原作での活躍】
宇宙・地上の各地で
ミネルバ隊と激戦を繰り広げ、地上ではセイバーガンダムとタイマンで空中戦を展開することが多かった。
ベルリン上空にて
フリーダムガンダムと交戦を図るも、アークエンジェルに身を寄せたイケヤ、ゴウ、ニシザワが搭乗する
ムラサメ3機に介入されて相手をする事となる。
その最中にデストロイが追い詰められる様を見て状況不利と判断したスティングがハンニバル級地上戦艦ボナパルトとコンタクトを取ろうとしていた所を視覚外からムラサメの連携攻撃を受けて被弾し、機体制御を失って落下している最中にビームサーベルで胴体を両断されて撃墜された。
【搭乗者】
スティング・オークレー
CV. 諏訪部 順一
地球連合軍ファントムペインのエクステンデット。
作中では出て来なかったが、ブロックワードは「夢」となっている。
比較的落ち着いた性格を持ち、子供っぽい性格のアウル・ニーダと
ステラ・ルーシェの友人兼兄貴分的な存在でもあり、上官であるネオ・ロアノークの指示にもよく従い、2人を宥める役も負っていた。待機中はアウルとバスケを楽しむなど、前作のブーステッドマンとは大きく異なることを示している。
とはいえやはり若いなりにプライドはある様で、中々落とせないセイバーガンダムを執拗に追いかけたり、かつて辛酸を舐めさせられたフリーダムガンダムにリベンジを仕掛けようとしたり、(ステラの記憶を消されていたとはいえ)デストロイガンダムに乗るのが自分では無い事を不服としてネオに訴えてたりしていた。
初出撃ではザフトの工廠アーモリーワンで大暴れしてセカンドステージシリーズ3機の奪取を成功させ、2度目の戦闘でも
ゲイツR1機を即座に撃墜してインパルスやザクを徐々に追い詰めるなどそこそこの活躍を見せる。
ただしその後は不憫。
ユニウスセブン残骸宙域ではザフト正規軍・テロリスト共にまとめて殲滅しようとしたが、
元ザラ隊メンバーの威厳を見せるために連携で叩きのめされる。
ワンオフ機で名有りのパイロット(しかも強化人間)の3機チームが、最強格のエースパイロットとはいえ量産機(カスタム)チームに完敗するというのはなかなか珍しい結果である。
ダーダネルス海峡ではフリーダムに頭部と武装を破壊されて戦闘不能。
続くクレタ沖でも武力介入してきたフリーダムに両腕とバックパックを瞬く間に切断されて海に落とされて退場。
この戦闘でアウルは戦死。MIAになっていたステラも含めて仲間2人をただ失うどころか、精神の不安定化を避けるためとして関連する記憶を消去され、彼女らは最初から居なかったことにされてしまう。
そして長く乗った本機も、ベルリン戦でフリーダムに気を取られていた所を量産型の
ムラサメ3機にカッコ良く撃墜されるという始末。
名有りパイロット(強化人間)が駆るワンオフ機が、エース級とはいえ今度は
準モブパイロットの量産機にやられるというのは前代未聞であり、ここまで来ると不憫を通り越して不幸な人である。
【原作名言集】
- 「浮かれてるバカの演出、じゃねぇの? お前もバカをやれよ、バカをさ」
- スティングの初台詞。潜入先のアーモリー・ワンの街中で鏡に映った自分を見て踊りだしたステラを見たアウルに対して。バカにしている様な印象ではなく、目下を見守るような穏やかな口調である。
- 「ファントムペインに負けは許されねえ」
- 第19話より。ディオキアにおいて、ミーアのライブで盛り上がっているザフトを冷やかすアウル、海に感動しているステラとは逆に、スティングは気を引き締めさせるかのように、自分たちに負けは許されないことを発言。
- 「モビルスーツの性能で勝敗が決まるわけじゃねえ!お前は俺が!」
- ベルリンでの戦闘でフリーダムに対して啖呵を切るが、当のキラは彼の事は眼中になかった。シャアの名台詞のオマージュだが、この後悪い意味で証明することになってしまった。
コートニー・ヒエロニムス
ザフト軍ヴェルヌ設計局所属のテストパイロット。
プロトカオスとカオスガンダムのテストパイロットであり、過去にも
ドレッドノートガンダムやザク量産試験型のテストパイロットも勤めている。
優秀なMSパイロットであると同時に公式で唯一傑出した空間認識能力を保持するコーディネイターと明言されている人でもあり、ドレッドノート開発時の模擬戦ではプリスティスを駆使して
叢雲劾の
ゲイツに被弾を与えている。
要請があった場合には試験を行った機体でそのまま戦闘にも参加しており、アーモリー・ワンでの事件では地球連合軍の特殊部隊と思しきNダガーNの追撃のためにプロトカオスで出撃した。
ユニウス戦役終盤ではこれまたテストパイロットを勤めたデスティニーインパルスの3号機にも搭乗して大きな戦果を挙げたが、それに比して自身が開発に協力した兵器で自ら戦禍を拡大させる事に深い悲しみを感じたため、戦後は行方を晦ましてしまった。
【ゲーム内での活躍】
連合VSZ.A.F.Tシリーズ
連座1家庭用から登場。家庭用では高めの性能であったが、連座2に移行する際にやや弱体化したと言われる。
サブのポッドを中心とした玄人向けの射撃寄り可変機。
レバー入れサブで敵の位置を基準に、任意の方向にガンポッドを飛ばせるため、これとメインの連動機能による一人クロスができるというのは中々面白いのだが、瞬間火力と迎撃力が低いためポッド以外の基本性能に難がある。
格闘は強判定の特格と横振りのためステップを巻き込める横格闘と射撃寄りの機体としては十分な性能を持っているが、自分から振りに行くのは流石に苦しい。
またポッドを飛ばすと機動性が下がるため、こうなると高コとのタイマンがとても厳しい。
ポッドの設置のタイミングやポッド側の弾数管理のシビアさ、低めの機動性と迎撃性能を腕で補わなければいけないため、全体的にかなり玄人向けである。
ちなみにラッシュ覚醒が実用的な数少ない機体でもある。機体も緑色でマッチしている。
サブのガンポッドがビームライフルの連射に呼応してかなりのビームを連射し、とんでもない弾幕を形成する。
というかわざわざカオスを使うならネタ性を追及してラッシュの方が楽しい
EXVS.FB
アビス共々ガイアのアシストとして登場。
機動兵装ポッドを2基飛ばし、フャイヤーフライ誘導ミサイルを2発ずつ撃つ。
EXVS.MBON
その場でフャイヤーフライ誘導ミサイルを8発撃つコマンドが追加された。
EXVS.2
アビスとコマンドが共通化され、従来のモーションは削除された。
レバー後入力のサブ射撃で機動兵装ポッドを2基飛ばし、BRを2連射する。
射出したポッドからはやはりフャイヤーフライ誘導ミサイルを2発ずつ撃つ。
アビス同様CPU機としてトライアドバトルに登場しているが、CPU機の宿命なのか変形しない。
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズトライ
第15、16話の第13回全日本ガンプラバトル選手権全国大会の1回戦1日目第4試合で草色とベージュに塗装された機体が登場。使用者は東東京代表鴎第三中学校のチーム「MSG」。
MA形態で飛行している所をガンダムトライオン3のアームドブースターで撃墜された。
ガンダムブレイカー
『モバイル』と『4』に参戦。バックパックと脚部にオプション武装が充実している。
『4』にはカオスという名前のプレイヤーが登場する。ちなみに声優はネオと同じ子安武人氏。
彼の使用するガンプラ「ブラックロータス」も頭部がカオスガンダムになっている。
スーパーロボット大戦
『DESTINY』の参戦回数に反して出番が少なく、まともに戦えるのは『SC2』、『Z』、『DD』ぐらい。
『Zスペシャルディスク』では短いながらも特定のシナリオで自軍機体として使える。
一方で『DD』では期間限定イベントでステージボスやレイドボスとしてよく登場している。高難度となるとHPが20万を超えるなどソシャゲの『DD』ならではのパラメータを見る事ができる。
スティングも面倒見の良さが強調されたり、シリーズによってはアウルやステラの記憶が消されないなど幾分か扱いは良くなっている。
『X-Ω』ではカオスはイベントや演出でしか登場しないが、スティング自身がサポートユニットとして参戦。また、シンとキラに救助される展開があり、最後はステラと再会し、彼女が普通の女の子に戻れた事を喜んでいた。この際に「夢」と発言するが特に錯乱せず、ブロックワードを克服したかのような描写もあり、スティングがもっとも救われた作品となった。
最終更新:2024年09月30日 18:24