武蔵野鉄道90000系電車
武蔵野鉄道90000系電車は、令和8年度に登場が予定されている通勤型電車である。

計画時の車体デザイン
概要
武蔵野鉄道では自社線内専用車両の標準型として70000系電車を導入しているが、総合車両製作所のラインの都合で新津事業所で一部の車両を製造することとなった。そのため新津事業所の生産ラインに特化した仕様の新系式を導入することになった。70000系電車よりコストダウンを意識した仕様になることは否めないが、同系式と同等の長期使用を念頭においている。車両寿命に直結する箇所においては、耐久性や部品の調達性に十分に配慮した仕様としている。
構体
構体は東日本旅客鉄道E235系をベースに、先頭車の先頭構体周辺の仕様を同E131系電車ベースのものに変更したものとなっている。客室出入口の配置が既存の4ドア車と相違する点については、ホーム可動柵が西日本旅客鉄道と同様のロープ式になっているため特に問題になることはない。前照灯は東日本旅客鉄道キハE130系気動車500番台と同一品を中央貫通路上に、種別表示機は助士席側の窓上、行先表示機の窓上に配置し、列車番号表示機は助士席側窓内上部に、後部標識灯兼列車識別灯は東日本旅客鉄道キハE130系気動車とほぼ同じ位置・寸法に配置している。東日本旅客鉄道E131系電車の先頭構体からの設計変更を抑制しつつ、武蔵野鉄道の要求仕様を満たすための涙ぐましい努力が垣間見える。130km/h走行を考慮し、東日本旅客鉄道E531系電車と同等の衝突安全対策(先頭構体のクラッシャブルゾーン+先頭車とそれに隣り合う中間車の間の衝撃吸収構造の採用)がなされている。定期運用における設定予定はないが、蓮田以北における130km/hを出す営業運転にも対応可能な仕様である。
足回り
台車に関しては、東日本旅客鉄道E235系電車1000番台と同一品を採用する。ヨーダンパも取り付けられている。歯数比は6.06となっており、同E233系電車と同一である。これは130km/h運転に対応するための仕様である。
主電動機はE235系電車と同一品のMT79型を採用する。MT比は6M2Tと高めの設定になっている。駆動方式はTD駆動方式を採用している。
主制御器は、同E235系電車1000番台と同一品の三菱電機製フルSiC-MOSFET VVVFインバータを採用する。
ブレーキは電気指令式ブレーキである。制御伝送装置(INTEROS)との連携により高度なブレーキ力管理が行われている。
営業運転における連結は、異車種の場合TIMS搭載車のみ可能である。よって10000系や7000系未更新車、各種動態保存車との連結は救援時以外はできない。(電気機関車など電車以外の組み合わせも営業運転では考慮していない)
補機類
電動空気圧縮機、補助電源装置ともに、東日本旅客鉄道E235系電車1000番台と同一品を採用する。蓄電池は焼結式アルカリ2次電池である。
内装
内装は東日本旅客鉄道E235系電車1000番台F-14・J-14編成以降と座席モケット以外はほぼ同一であるが、乗降扉のみ70000系電車量産車と同一品としている。扉間のデジタルサイネージは省略されている。
増備について
すべての車両が総合車両製作所新津事業所で製造予定である。
その他
仕様統一のため、8両固定編成のみの導入予定であり、それ以外の4両固定編成などは70000系電車の増備で賄う予定である。
編成図
←中禅寺湖
クハ98100 | モハ98200 | モハ98300 | モハ98400 | モハ98500 | モハ98600 | モハ98700 | クハ98800 |
ATS SIV | PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | VVVF | PT VVVF | VVVF CP | ATS SIV |
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