その3

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homuhomu_tabetai

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「…しかし…よくできてるな…これ…暴れようとしても全然動かないし…」

「料理しようとして暴れられたらやりにくいからね。考えたのは僕だけど…作ったのは先生だからさすがだよ。」

「…先生もいろいろできるなぁ…。…あんたは『ほ虐』を調理に取り入れるし…二人ともコワイわ…。…ところで…子どもは?」

「ああ…あっちの机に置いてあるよ。こっちに持ってきてくれないかな?後で使うから。」

「了解!…よく眠ってるみたいだな…」


机の上には…二つの透明のカップにそれぞれ入れられて、眠っている仔ほむと仔まどの姿があった…。

「…ホミュ…ン…」「…ミャ…ロ…」Zzz…

…少々乱暴に運んでも起きる気配はない…遊び疲れているのであろう。J子はカップをT久の作業している場所の近くに置いた。


まどまどは子ども達の方を見ながら、出せない声を必死で振り絞ろうと無駄な努力している…。


   …子ども達…逃げて…今すぐ起きて…この人間達に…殺される前に…
   …やっぱり…人間は…人間だった…

   …ご主人様なんて…どうして思ってしまったのかしら…


自分が騙されていた事にまどまどは気づいた。声が出ない代わりに涙が止まらない…それでも叫ぼうと口を開く…。

…もっとも…T久達は騙そうなどという事はすでに忘れてしまっている。
まどまどはまどまど…それだけの存在。T久にとっては『新しい食材』…その程度だった。


「ありがとう。さて…と。あんまり時間を置くと味が落ちちゃうかもしれないから続けるよ。」

T久は使い慣れた包丁を手に取る…。まどまどはまだ子ども達を見ながら叫ぼうとしている…。

…その時、J子がT久に喋りかけた。


「…この板に固定すると…絶対逃げられないんだよな? …それなら…あたしも一緒に料理するよ!」

T久は危うく包丁を落としそうになった。
J子が料理をする…それがどれほどの意味を持つのか…。
エントロピーが凌駕されるかもしれない…   エントロピー??


「…わけがわからないよ…。J子さん…突然どうしたんだい? 今まで料理なんて見向きもしなかったのに…」

「いつでも教えるって言ったじゃないか! 今日の昼にも!」


…上を向いてT久は思い出す…《…いつでも教えてあげるっていってるのに…》…思い出した。


「…言った…ね。…だけどいつも…柄じゃないって断ってたのに…」

「いつもはいつも! 今は今! …T久のことだから…コレも予備をちゃんと用意してあるんだろ?」

…お見通しである…。T久は予備を取り出した。
それを受け取るとJ子はまじまじと見て…満足そうに頷いた。


「よし! それじゃ準備してくるからちょいと待っといて!」

「…使い方はわかる? 輪に通して下から引っ張れば大丈夫だから…」

「…わかってるよー!」


すでにJ子はキッチンから出ていた。廊下から返事が返ってくる…。向かった先は…ほむほむの置かれた部屋だった…。




ほむほむは多少の不安を感じながらも、やることがないので箱の中で寝そべっていた。


「…ホムー…ホムホムー…」


   …ひまだなぁ…せめて…箱から出していってくれたらよかったのに…
   …寝ちゃおっかな?…でも…もうすぐ人間さんか…みんなが戻ってくるかもしれないし…
   …どうしよ…でも眠いー!


そんなことを考えていると…突然ドアが開いた。ほむほむは驚きすぎて壁に思いっきり頭をぶつけてしまった…。

「ホビャッ!?」

   …いっ…たー!!…びっくりしたー!!人間さん?///ただい…ま…!?


頭をなでながらも笑顔で挨拶しようとドアの方をほむほむは見た…
しかしまたしても…そこには期待した人間とは違う人間が立っていた。

   …番…さん? …どうしたのかな?

ほむほむはJ子を見た…J子は来た時とは別人のように静かに近寄り、ほむほむにこう言った。


「T久があんたにも来て欲しいってさ。あんたの家族に病気が見つかったから治療で手が離せないんだと。
 うつるといけないから治療が終わるまで待たせたみたいだね」
「あたしも見たけど…まどまどなんか…すごい暴れててさ! 専用の器具に固定されてないと治療できないって感じだったよ!」

「ホム!? マドカー!? ホムホムホム!!!!」
   『ホントに? …まどまど大丈夫なの? それに…子ども達も?』

「あたしが行った時には、もう子ども達は治療が終わってるって言ってたからね。今はぐっすり眠ってたよ。」


   …よかったー…そうだったんだ…やっぱり人間さんは…わたしたちの事をちゃんと見てくれてるんだ///
   …でも…病気だなんて…朝はあんなに元気だったのに…どうしたんだろ?
   …わたしもなってるのかな? …いまのところ…変わった感じはない…けど…


そう思っているとJ子がほむほむにあの板を差し出した。


「あたしもよくわからないんだけどさ…T久があんたも治療した方がいいって言ってたから…じゃああたしが連れてくるって言ってきたんだよ。」
「あんたも暴れるといけないから先に準備しとけば? …どの道…コレにお世話になるのは目に見えてるからね。」

「…ホムー…ホムー…」
   『…これ…に?…少し…怖い…』

「あんたがまどまどより我慢強いなら必要ないもんだけどね。」


   …あのまどまどが…暴れるなんて…しかも人間さんの前で…信じられない…
   …でも…それがホントなら…わたしは無理だ…だってまどまどは…わたしより強いんだもん…
   …ちょっと怖いけど…先に準備した方が…いいのかも…でも…これ…大丈夫なの…?


ほむほむは器具に固定されることに不安を感じているようだ…。J子がそれを見て駄目押しする。


「あんたが治療しないと家族に会えないよ。それに、コレはT久がせっかく用意してくれたのにさ! …あんたの為に!」
「それともなにかい? あっちに行って治療中に暴れだして、T久の手を煩わせるのかい?
 …結構恩知らずなんだな? …全部あんたの為なのにさ。」

ほむほむは下を向いて考え込んでしまった。


   …私のためを思ってくれてる…人間さんはいつも…わたしにやさしい…
   …そうだよね…人間さんがそう言ってくれてるなら…安心だよね…

   …やっぱり怖いけど…先に準備した方が…人間さんも褒めてくれる…よね…


…答えが出た。ほむほむは板の上に進み…寝そべった。

「いい子だ///それじゃあ暴れないようにするから…そこにある輪っかに手と足を入れな。」


ほむほむは従う…。恐る恐る輪に手足を通し…目をつぶる…。

急に板ごと持ち上げられた。驚き、目を開けて起き上がろうとする…その瞬間…手足に鈍い痛みが走る…。
J子が裏側からゴムを引っ張って輪をすぼめたのだ。…ほむほむは身動きできない…。J子の顔が近づいてくる…。


「あっはっはっはっはー!!やっぱりほむほむはバカだねー!!
 そのまま連れてけって言ったら無理やり固定するつもりだったけど…まさか自分から来るとはねっ!!」
「あたしの演技もなかなか捨てたモンじゃないな!! それともT久のおかげかな?…まぁ、どっちでもいっか!!」

「残念だったね♪お・バ・カ・さ・ん♪もう逃げらんないよ///」


…ほむほむはあっけにとられて喋る事もできない…。J子は笑い続けている…。


「お前はあたしの好きにしていいってT久が言ったからね♪
 …あぁ…今すぐここで嬲り殺してやってもいいけど…それはもったいないな♪」
「あんたの家族がどうなるのか…ちゃんと見せてやらないとな…あっはっはっはっはー!!」


そういうとJ子は…ほむほむの顔を指で弾いた…。


「ホギャッ!!!!」


鼻血があふれ出す…。
J子の指が…鼻血まみれの顔面を乱暴にこねくり回す…。


「ホッ…ギョホッ!!!  …ホギッ!!!」

「…ん~♪いい顔になったじゃないか♪」


   …痛っ!!…息が!!…できない!? …どういうこと!?
   …番さん…どうしたの?なんでなの??
   ……わたしの…家族!?

   …人間さん!!
   …そうだ!人間さんに会わなきゃ!!


「…ホムホムホムッ!!! ホムー!!!!!!」


「…ん!?T久に会わせろって!?
 いいよ!!ご希望通り会わせてやろうじゃないか!!ついでに家族にもね///」

そういうとJ子は乱暴に板を持ちながらキッチンに向かった…。血を流しながら、ほむほむは考える…。


   …わからない…わからないわからないわからない…
   …番さんの事…たしかに苦手だったけど…こんなことする人間に見えなかったし…

   …触れないって…言ってたけど…触ってたよね?…嘘だったの!?…なんで?…
   …番さん…病気だって言ってたのに…みんな…嘘だったの?…家族が病気ってことも?…

   …わからない…なんにもわからない…どうしてこうなっちゃったのか…わからない!!

   …人間さんに聞いたら…わかるよね…もうわたしの言葉がわかるんだから!!


…そう…言葉がわかる…その事がほむほむを今の状況にしている…それをほむほむは知らない…。


..................


「T久~♪おっ待たせ~♪」ルンルン

キッチンに着いた…。
J子がほむほむをT久の方に向ける…。

ほむほむはT久に喋ろうとした…が、口がそのまま固まってしまう…ありえないものが見えたのだ…。

ほむほむの目が大きく見開かれ…T久の手元を凝視する…。…口がパクパクと動いた後…。




         「ホギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!」


ほむほむは叫んだ…。

…T久の手元には…首と、腹から大量の血を流し…裸で板に固定されている…愛する番の姿があった…すぐ横に包丁を持つ手がある…。

ほむほむに気づいたまどまどは…涙を流しながらほむほむを見つめる…口は動いているが声は聞こえない…。

ほむほむの叫び声で驚いたのか、カップに入った子ども達が飛び起きて、きょろきょろしながら泣き出した。
なにが起こっているのかまだ解らないらしい…。

「…ホミャー…ホミャー…」「…ミャロー…ミャロロー…」エグッエグッ


ほむほむの視線は、まどまどと子ども達の間をめまぐるしく移動している…。そして…最後にT久で止まった…。
…考える…考える…考える…。


   …なに!?…まどまど!?…血が出てる!!…首と…お腹からいっぱい…

   …人間さん…大きな武器を持ってる…さやさやのを大きくしたような武器…
   …治療!?…違う!!…治すならあんなにいっぱい血だらけにしないはず!!…死んじゃうもん!!

   …子ども達!?…どうしてそんなとこにいるの!?お母さんが死んじゃうかもしれないのに!?


   …人間…さんが…やったの!?なんで!?…どうして!?なんでー!?


「もー!!ちょっと待ってって言ったよな? どうして腹かっさばいてんのさ!!」

「ごめんごめん。ちょっと手持ち無沙汰で…とりあえず少し進めようと思って…」

「それ…あたしにもできるのか?…包丁なんて家庭科以来…持った事ないぞ。」

「…。簡単だから大丈夫…だと…思うよ…」

「あ!!血が出てるじゃないか!!…食材は乱暴に扱っちゃダメだよー…」


二人が騒いでる間もほむほむは考え続ける…


   …やっぱり…人間さんが…やったんだ…そう…言ってた…食材って…なに?

   …夢だ…これは…夢なんだ…わたし…箱の中で寝ちゃったんだ…
   …早く…起きなくっちゃ…早く…



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