2021-08-21

Twitterで公開されたSSを引用しています。
引用元:桜瀬彩香氏Twitter(@kusurinomamono https://twitter.com/kusurinomamono

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後 2021-08-30 少しだけ対岸のような…?

緊迫の晩餐


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本日の薬の魔物のSSのお題は、「緊迫の晩餐」となります!
〜21時くらいにかけ、ゆっくりと更新していきます。
https://twitter.com/kusurinomamono/status/1429032182366887942

「…何だ?妙な顔をするな。…まさかとは思うが、そのローストビーフは何皿目だ?」
「ひ、ひとさらめですよ!」
アルテアが…」
「わーお。…え、今日来る予定だったっけ?」
「夏蝙蝠が渡りがあるそうで、急遽来て下さったそうですよ」
「先程の連絡は…」
「ええ。お出になられませんでしたが」

「そ、そうか。取り込んでいたのだ…」
エーダリア様?」
「…おい、何皿目だ?」
「むぐ?!なぜこちらを見るのだ!」
アルテアが…」
「えーと、アルテアは食事もしていくんだよね?」
「何が問題があるのか?」
「あー、…ないよ!」
ノアベルトが…」
「…何か妙だな」
「きのせいです」

「やれやれ、あの蝙蝠はしつこかったな。…アルテア?腕を組んでどうしたんです?」
「ありゃ、ウィリアムも来たんだ…」
「むむ!ウィリアムさんのお席はノアの隣です!」
「ん?…ああ…そうだな。そうするか」
「ふむ。これで私は安心してローストビーフのおかわりを…」
「何皿目だ。やめておけ」

「とばっちりなのだ…」
「ネア、こちらのものを一切れ食べるかい?」
「シルハーン、甘やかし過ぎだぞ」
「お母さんです…」
「やめろ」
アルテアは意地悪だな。俺のものも少し食べていいぞ。…それと、少し外すが気にしないでくれ」
「あ、それ大事だから…」
ノアベルト、膝の上をどうした?」

アルテア?!…え、えーと」
ウィリアムに渡して片付けさせようとしたみたいだが…なんだ、ボールかよ。あの狐のものか」
「…そ、そのだな、私が持っていたものを渡したところだったのだ」
「ったく。勘繰らせやがって。あの狐はどこだ?」
「…ありゃ。多分、どこかにいるんじゃないかな?」

「ったく。食事の席に連れ込んでも構わないが、呼び戻すなら大人しくさせておけよ」
「…アルテアは、あの狐を結構気に入っているんですね」
「は?何でだよ」
「解決したので、私はローストビーフをいただきますね!」
「二切れまでだぞ」
「ぎゃ!」
「やれやれ、妙なところで気を揉みましたね…」

「で?あの狐はここにいたんじゃないのか?」
「きつねさんはどこかにあそびにいったのかもしれませんね!」
「ったく。食事中にボールとブラシを持ち込むとなると、どれだけ甘やかしているかわかるな」
「…アルテア、ローストビーフを分けてあげようか?」
「…は?」
「僕、ちょっと泣きそう…」

以上となります!
最後までお付き合いいただき、有難うございました!


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最終更新:2022年05月07日 16:05