少しだけ対岸のような…?
ネア
「まぁ。困った魔物さんですね。狩りの女王である私から、逃げられると思っていたのですか?おまけに、逃げようとしたのにこんなに簡単に捕まってしまうなんて」
「ご主人様…」
「いいですか、このような食べ物の包装紙は収集厳禁です!ぽいしますよ!」
「ひどい記念品なのに…」
「わーお…」
ディノ
「君の為には、仕方のない事だろう。元々、触れてはいけないものに触れてしまったのは君なのだからね」
「助かります、ディノ様。まさか、ケーキに飛び込んでそのまま逃げるとは」
「ほわ、クリーム狐さんが…」
「ディノ様なら匿ってくれると思ったようですね」
「やっと見付かったのだな」
エーダリア
「確かに普段は甘いかもしれないが、どうしても譲れないこともある。いいか、絶対に今夜は駄目だ。…あ、足踏みをしても駄目なのだからな」
「狐さん、
アルテアさんが泊まってる日のボール遊びは、やめておいた方がいいのでは…」
「何だここにいたのか?…ったくボールくらい投げてやれ」
ヒルド
「おや、そのような名も知れない妖精になど見惚れませんよう。それとも、手を差し伸べたくなる妖精でしたか?」
「むむ、手っ取り早く無力化する為に、羽を毟ろうとしていました」
「ありゃ。魅了されたんじゃなくて、狩りだったかぁ…」
「では、その妖精は私が引き受けましょう」
「はい!」
ウィリアム
「おっと、こんなところに迷い込んでいたのか。…困ったな。今の俺はこの状態だし、あまり優しくは出来ないんだが、手は離さない方が良さそうだ」
「ほわ、捕まりました…」
「レイノ、優しくするので僕にしませんか?」
「乗り物にするなら、ウィリアムさんですね」
「はは、そうだよな」
グレアム
「…すまないな、少しだけ待っていてくれるか?まさかここに来てしまうとはな」
「は、はい!」
「わーお…」
「…先程の連中はもういないから安心していいが、
ノアベルト、彼女をここに連れて来たのは感心しないな」
「シルがここに落ちちゃったんだよね」
「キュ…」
「シルハーンが?!」
ノア
「ありゃ。こんな場面を見られるとは思わなかったなぁ。でも今の僕は少しだけ悪い事をしてるから、近付かないようにね。ほら、僕は臆病者だから、こうして呪いを敷き詰めておくと安心だよね」
「ふむ。ここはもう、何かする前に先んじて滅ぼしておきます?」
「わーお。僕の妹の方が残虐だぞ…」
アルテア
「ほお、まさかとは思うが遭遇したのが俺なら、この場を切り抜けられるとでも思っているのか?いつもお前に手を貸してやると思うなよ?」
「森の使い魔さんのようですので、まずはきりんさんを…」
「いいか、やめろ。絶対にだ」
「むむ、ちびふわ符にします?」
「それもだ」
「我が儘です」
「ネア、アルテアを、ちびふわにしてしまったのかい?」
「フルーツケーキも与えましたので、すっかり酔っ払いですね」
「アルテアが…」
「そして、周りにいた方が面倒でしたので、黙らせておきました」
「また、困った遊びをしていたのかな」
「かもしれませんね。さて、お家に帰りましょうか!」
以上となります。
最後までお付き合いいただき、有難うございました!
最終更新:2022年05月07日 16:06