概要
万象が司るこの世界層における魔術とは、星が燃え落ち、書庫に本の鯨が泳ぐような世界の理の基盤であり、自然の要素、文化、伝統といった多性面を持ち合わせている。
魔術は「祝福」や「恩寵」として現れる一方で、「呪い」や「侵食」としても存在し、土地の魔術の恩恵が深い
ウィームのような場所では、冬でも見事な花を咲かせる力となる。
また、人間は生まれながらには自身の内に魔術を持たず、大地や草花、あるいは人ならざる者から魔術を借り受け、循環させて生きる種族であり、一方で魔物・精霊・妖精・竜といった人ならざる者たちは生まれながらに魔術を持ち、魔術と魂が結び付いて成り立っている(824)。
役割
魔術はこの世界の生活と統治において極めて広範な役割を担っている。
- 日常生活の基盤
- 洗濯、掃除、調理、衣類の仕立てなどは魔術の稼働が前提となっており、魔術が扱えないと自立した生活が困難なほど密着している。
- 医療と浄化
- ネアが生まれ育った世界層での科学や医学の発展と同じように、魔術の発展によって医療と浄化などによる治療や治癒がおこなわれている。
- たとえば魔術の抵抗力が低い者がかかる不治の病「結晶化(魔術汚染)」に対し、薬の魔物が精製する特別な薬のみが唯一の治療法となる場合もある。
- 土地の守護と統治
- リーエンベルクなどは強固な排他結界や魔術基盤によって守られており、魔術を平定・管理することが領主の最も重要な仕事の一つ。
- 祝祭と儀式
- 傘祭りや夏至祭などの祝祭は、土地の魔術を安定させ、特定の災厄を鎮めるための魔術的な儀式としての側面を持つ。
ルール
魔術の運用には厳格な理と制限が存在する。
- 魔術可動域と抵抗値
- 魔術を扱う基準となる「可動域」と、外部の侵食を防ぐ「抵抗値」があり、これらが極端に低い者は「永遠の子供」として長命になる傾向がある。
- 等価交換と対価
- 魔物との契約(歌乞い)など、強大な魔術を動かすには「対価」が必要であり、通常は自身の命(寿命)を削ることでその力を得る。
- 言葉の力と名前の力
- 魔術は言葉そのものに宿り、名前は「魔術の楔」となる。名前を奪われると帰還できなくなったり、不用意な言葉が契約を成立させたりすることもある。
- 種族間の優位性
- 魔術には生まれ持った貴賤(優位性)があり、一般的に高位の魔物や精霊が最上位、次いで竜の王族や妖精のシーとされている。
主な魔術
- 契約・召喚魔術: 歌乞いが歌によって魔物を捕らえ契約するもので、一度結ばれた契約は絶対的な拘束力を持つ。
- あわい・影絵の魔術: 世界の隙間である「あわい」や、記憶を固定した「影絵」といった隔離空間を操作・生成する魔術。
- 作家の魔術: 自らの血で記した物語の通りに現実を書き換える、因果に干渉する極めて強力な固有魔術。
- 迷路の魔術: 試練を授ける者や特定の妖精のみが扱える、空間や認識を迷わせる固有魔術。
- 信仰の魔術: 教会組織などが司る魔術で、拘束や支配、精神侵食などの効果を持ち、土地を祭壇として機能させる。
最終更新:2026年07月27日 19:52