八高・川越線置き換えの背景
八高・川越線(川越車両センター)は、大転配計画が終了して以降は、205系3000番台が4両編成5本、209系3000番台が4両編成4本、209系3100番台が4両編成2本の計4両編成11本で、これらを共通運用としていた。
2017(平成29)年度以降、山手線(東京総合車両センター)にE235系0番台が投入され、置き換えられたE231系500番台は10両編成に短縮して52編成全てが中央・総武線(三鷹車両センター)へ転用されることになった。これにより中央・総武線に配置されていたE231系0・900番台と209系500番台が置き換えられることになったが、運用数の都合で既存車両は6編成が置き換えきれず残留することになった。残留する車両については、6M4Tの10両編成を組んでいるE231系500番台と性能を揃えるため、4M6TのE231系0番台12編成を組み替えて6M4Tの10両編成6本を組成することになった。この残留編成に電動車2両を供出した残りの6本は、電動車が2両しか残らないことから4両編成か5両編成しか組めず、使用できる路線が限られていた。
こういった事情から、4両編成または5両編成が6本必要となる路線へ転用されることになり、JR東日本で事実上最古参の通勤型電車となっている205系電車が4両編成で運用されている路線が候補として挙げられた。しかし、4両編成6本だけでは相模線(国府津車両センター)、仙石線(仙台車両センター)、日光線・宇都宮線黒磯口ローカル(小山車両センター)の205系電車を置き換えるには不十分で、八高・川越線(川越車両センター)に転用するには余るという状況であった。
中央・総武線に残留しないE231系0・900番台、209系500番台は、8両編成に短縮した上で武蔵野線(京葉車両センター)の205系電車を置き換えることになったが、武蔵野線の205系電車を置き換えてもなお若干数余ることから、余った分についてを4両編成に短縮することとした。しかし、余った編成も少なかったことから、極力必要数が少なくなる路線を選定した結果、八高・川越線が選ばれた。この転用に際しては電動車の廃車も発生することからE231系電車ではなく209系電車が転用されることになり、八高・川越線には209系500番台から改造された209系3500番台が4両編成5本、E231系0番台から改造されたE231系が4両編成6本投入された。これにより、205系3000番台だけでなく、機器未更新かつ拡幅車体でもない209系3000番台、209系3100番台も置き換えることになった。
これにより置き換えられることが決まった205系3000番台については、転用されることなく廃車されることになった。このうち2編成は富士急行へ譲渡され、3編成は長野総合車両センターで解体された。
廃車
川越 |
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4号車 |
3号車 |
2号車 |
1号車 |
廃車日 |
備考 |
クハ205 |
モハ205 |
モハ204 |
クハ204 |
82 |
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3002 |
3002 |
3002 |
3002 |
2018.02.09 |
解体(長野総合車両センター) |
84 |
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3004 |
3004 |
3004 |
3004 |
2018.05.13 |
解体(長野総合車両センター) |
85 |
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3005 |
3005 |
3005 |
3005 |
2018.06.11 |
富士急行へ譲渡 |
81 |
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3001 |
3001 |
3001 |
3001 |
2018.07.25 |
富士急行へ譲渡 |
83 |
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3003 |
3003 |
3003 |
3003 |
2018.07.25 |
解体(長野総合車両センター) |
最終更新:2018年11月05日 19:37