武蔵野線の置き換え('18年-'20年)


武蔵野線置き換えの背景

 武蔵野線(京葉車両センター)では、2015年3月14日ダイヤ改正以降は205系5000番台が8両編成36本、205系0番台が8両編成6本、209系500番台が8両編成3本運用されていた。
 2017(平成29)年度から量産されたE235系電車は、山手線(東京総合車両センター)に2014(平成26)年度に導入された量産先行車も含めて502両が導入され、E231系500番台504両を置き換えた。これに山手線の運用数削減によって置き換えられた20両も合わせて10両編成52本を中央・総武線(三鷹車両センター)へ転用し、同線の既存車両を置き換えて、同線所属のE231系0・900番台と209系500番台が玉突きで更に他の路線へ転用されることになった。
 10両編成で運用されてきた中央・総武線からの転用に際して極力多くの車両を運用することと、E231系500番台で置き換えきれない10両編成6本を中央・総武線へ残留させるために行われる編成組み換えも考慮して転出先が決められることになり、JR東日本で事実上の最古参の通勤型電車となっている205系電車の中で、最も編成長が長い8両編成で運用されている武蔵野線車両を置き換えることが決まった。
 これによって置き換えられる武蔵野線の205系電車については、VVVFインバータ制御に改造されている205系5000番台も含めて8両編成42本全てが対象となった。他路線への転用は行われず全て廃車となり、42本全てがインドネシアのPT.Kereta Commuter INDONESIA(旧称・PT.KAI Commuter JABODETABEK)へ譲渡されることになった。

インドネシア輸出に伴う配給

 インドネシアへの輸出に伴う配給列車は、所属している京葉車両センターを出発し、2019年11月までは総合車両製作所新津事業所へ、2019年12月以降は蘇我駅まで運転された。蘇我駅まで運転された後は、京葉臨海鉄道千葉貨物駅まで甲種輸送されている。配給列車の運転に際しては、京葉車両センター職員によって毎回簡単な特別装飾が施されており、編成札は本来の物を外して武蔵野線の編成札を模した配給回次札を記載している(一部の編成を除く)他、正面の行先表示機にもインドネシアの地名などを模した表示がなされていた(正式な方向幕やLED表示ではなく、方向幕やLED表示をイメージした紙を掲出した)。
  • 廃車(PT.Kereta Commuter INDONESIAへ譲渡)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 サハ205 サハ205 モハ205 モハ204 クハ204
1/42 M24 33 5047 5047 65 66 5048 5048 33 2018.03.02 インドネシアへ輸出(477両目~484両目)
2/42 M15 29 5029 5029 208 153 5030 5030 29 2018.03.09 インドネシアへ輸出(485両目~492両目)
3/42 M3 44 5005 5005 87 88 5006 5006 44 2018.03.30 インドネシアへ輸出(493両目~500両目)
4/42 M29 13 5057 5057 154 155 5058 5058 13 2018.06.29 インドネシアへ輸出(501両目~508両目)
5/42(※注1) M36 103 5071 5071 218 219 5072 5072 103 2018.08.24 インドネシアへ輸出(509両目~516両目)
6/42 M13 8 5025 5025 216 217 5026 5026 8 2018.09.14 インドネシアへ輸出(517両目~524両目)
7/42 M7 48 5013 5013 95 96 5014 5014 48 2018.10.12 インドネシアへ輸出(525両目~532両目)
8/42 M26 12 5051 5051 150 151 5046 5046 12 2018.11.02 インドネシアへ輸出(533両目~540両目)
M9(※注2) M9 49 5017 5017 97 98 5018 5018 49 2018.11.16 インドネシアへ輸出(541両目~548両目)
10/42 M12 43 5023 5023 85 86 5024 5024 43 2018.11.30 インドネシアへ輸出(549両目~556両目)
11/42 M10 50 5019 5019 99 100 5020 5020 50 2019.03.01 インドネシアへ輸出(557両目~564両目)
12/42 M16 57 5031 5031 113 114 5032 5032 57 2019.03.20 インドネシアへ輸出(565両目~572両目)
13/42 M32 14 5063 5063 156 157 5064 5064 14 2019.03.29 インドネシアへ輸出(573両目~580両目)
14/42 M34 16 5067 5067 158 159 5068 5068 16 2019.04.12 インドネシアへ輸出(581両目~588両目)
15/42 M14 45 5027 5027 89 90 5028 5028 45 2019.04.26 インドネシアへ輸出(589両目~596両目)
16/42 M35 145 5069 5069 31 32 5070 5070 145 2019.05.17 インドネシアへ輸出(597両目~604両目)
17/42 M27 51 5053 5053 101 102 5054 5054 51 2019.06.07 インドネシアへ輸出(605両目~612両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 クハ204
18/42 M51 101 270 270 271 271 272 272 101 2019.06.28 インドネシアへ輸出(613両目~620両目)
19/42 M64 148 401 401 402 402 403 403 148 2019.07.12 インドネシアへ輸出(621両目~628両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 サハ205 サハ205 モハ205 モハ204 クハ204
20/42 M30 53 5059 5059 105 106 5060 5060 53 2019.07.26 インドネシアへ輸出(629両目~636両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 クハ204
21/42 M62 146 395 395 396 396 397 397 146 2019.08.09 インドネシアへ輸出(637両目~644両目)
22/42 M63 147 398 398 399 399 400 400 147 2019.08.23 インドネシアへ輸出(645両目~652両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 サハ205 サハ205 モハ205 モハ204 クハ204
23/42 M18 58 5035 5035 115 116 5036 5036 58 2019.09.06 インドネシアへ輸出(653両目~660両目)
24/42 M28 52 5055 5055 103 104 5056 5056 52 2019.09.20 インドネシアへ輸出(661両目~668両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 モハ205 モハ204 クハ204
25/42 M65 149 404 404 405 405 406 406 149 2019.10.04 インドネシアへ輸出(669両目~676両目)
26(※注3) M52 130 355 355 356 356 273 273 130 2019.10.25 インドネシアへ輸出(677両目~684両目)
配給回次 京葉 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 廃車日 備考
クハ205 モハ205 モハ204 サハ205 サハ205 モハ205 モハ204 クハ204
27/42 M19 59 5037 5037 117 118 5038 5038 59 2019.11.29 インドネシアへ輸出(685両目~692両目)
28/42 M1 104 5001 5001 168 169 5002 5002 104 2019.12.11 インドネシアへ輸出(693両目~700両目)
29/42 M33 56 5065 5065 111 112 5066 5066 56 2020.01.15 インドネシアへ輸出(701両目~708両目)
30/42 M5 31 5033 5033 206 207 5040 5040 31 2020.01.29 インドネシアへ輸出(709両目~716両目)
31/42 M21 60 5041 5041 119 120 5042 5042 60 2020.02.12 インドネシアへ輸出(717両目~724両目)
32/42 M2 105 5003 5003 170 171 5004 5004 105 2020.02.26 インドネシアへ輸出(725両目~732両目)
33/42 M25 34 5049 5049 67 68 5050 5050 34 2020.03.11 インドネシアへ輸出(733両目~740両目)
34/42 M31 55 5061 5061 109 110 5060 5062 55 2020.03.25 インドネシアへ輸出(741両目~748両目)
35/42 M11 7 5021 5021 212 213 5022 5022 7 2020.04.08 インドネシアへ輸出(749両目~756両目)
36/42 M8 6 5015 5015 210 211 5016 5016 6 2020.06.03 インドネシアへ輸出(757両目~764両目)
37/42 M22 32 5043 5043 63 64 5044 5044 32 2020.07.08 インドネシアへ輸出(765両目~772両目)
38/42 M23 9 5045 5045 230 231 5052 5052 9 2020.07.29 インドネシアへ輸出(773両目~780両目)
39/42 M6 47 5011 5011 93 94 5012 5012 47 2020.08.26 インドネシアへ輸出(781両目~788両目)
40/42 M4 46 5007 5007 91 92 5008 5008 46 2020.09.09 インドネシアへ輸出(789両目~796両目)
41/42 M17 10 5009 5009 224 225 5039 5039 10 2020.10.14 インドネシアへ輸出(797両目~804両目)
42/42 M20 5 5010 5010 226 227 5034 5034 5 2020.10.21 インドネシアへ輸出(805両目~812両目)
※注1:千ケヨM36編成の配給回次札は、京葉線の編成札を模したものだった(同編成は元京葉線)。
※注2:千ケヨM9編成は、譲渡時に配給回次札ではなく、通常の編成札のレプリカを掲示していた。
※注3:千ケヨM52編成は、配給回次札に「/42」の表示は無く、デザインも南武線の編成札を模したものだった(同編成は元南武線)。
最終更新:2021年03月13日 13:58