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実在論的観念論

イタリアの哲学者ジョヴァンニ・ジェンティーレは、ファシズムの思想家として今に悪名高いが、実際に彼が提示した「実在論的観念論」はむしろ、社会民主主義の原典であり、イタリアのファシズム (共産主義のような階級差別もナチズムのような民族差別もそこには無かった) はもちろん、イタリア共産党 (戦後比較的早くに修正主義へと路線変更した) や現イタリア民主党に至るまで、その底流に彼の哲学がある、と言っても過言ではない。彼が提唱したのは、自由主義的民主主義の超克としての「自律主義的民主主義」であり、個々人の主体的規律化がひいては国家を、果ては世界を規律化する、という思想である。「純粋行為としての精神の一般理論」 (イタリア語版) にはその存在論的原理が述べられ、「美学」 (イタリア語版) にはその実践論的詳細が述べられている (クローチェ、ジェンティーレ、コリングウッドの美学比較)。そして、彼の存在およびその社会民主主義への影響において、イタリア語が今や、かつての英語やドイツ語あるいはフランス語も超えて、筆頭の哲学言語である。

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