「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - Tさん-a-10

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それぞれの行動と…ヤンデレより


 目の前で物理法則とかガン無視したコーラとたぶんどっか別の時空の法則で出てきてる白光が何度目かの激突を果たしていた。
「君、一体なんの都市伝説なの? 何かの変異体かなぁ? 」
 コーラの飛沫が食堂内部の椅子や机を溶かして散っていく中、コーラの兄ちゃんは笑顔で訊く。
「ああ、元契約者の人間でな、都市伝説になった折に≪寺生まれで霊感の強いTさん≫になったんだ」
 まあこっちは知名度がないんだが、
「人間時に契約していた都市伝説が融通の効く能力でな。いい感じに融合している」
 再度、黒と白がぶつかった。
「ふぅん、その光、普通の物みたいに溶けないから倒すの面倒くさそうだなぁ」
 そう言いながらにこにこ笑ってコーラ入りのペットボトルを振るコーラの兄ちゃん。
 それを合図に、コーラがいくつかの柱になり、それらが蛇のように鎌首をもたげ、身をよじり先端を鋭くして、
 槍となって襲いかかってきた。
「壁とか出てきたら、幸せだな」
 その言葉に応えるようにTさんの掌から光の壁が出現する。
 コーラは壁に当たって何かが焼けるような異音を立てて、しかしまるでただの液体であるかのように飛び散る。
 弾かれて散った飛沫はすぐにコーラの兄ちゃんのペットボトルに戻っていき、
「おわっ!?」
 再度放たれた槍の一本が飛んできて、割って入ったTさんに砕かれた。滴が服に飛んできて、
「おい、Tさん! 溶ける! マジで溶けるって!!」
 煙を上げて服が多少溶けた、――ってか当たり判定キツクね!?
「散った飛沫も溶かす力を持っているのは面倒だな。リカちゃんには決して触れさせるなよ」
「わかってるって!」
 リカちゃんにコーラがかかったら少量でも貫通しちまうしな。
「怖いの」
 そう言うリカちゃんをコートの内側に突っ込んでやる。まあ何もないよりはマシだろ。
「大丈夫、殺さないように努力するからさ、だからおとなしくしててね?」
 コーラの兄ちゃんがくすくす笑ってそう言うと、
 周りに散っていたコーラが俺たちの周りを囲んで回転し始めた。
「こうすれば、ほら……もう、逃げられない」
 ――くすくすくすくすくすくす……
「これは殺す気全開じゃねえか!」
「ちょっぴり痛いかもしれないけど大丈夫だよ。――――たぶん」
 うわぁ、この人操られる云々より元の性格がこんな感じだったんじゃねえだろうな。
「便利能力だな」
「Tさん、鏡見とけ」
 半円球状の壁を張りながらTさんが相手をそう評するのへツッコミを入れていると、
 結界にコーラが接触した。
 何かが焼けるようなじゅう、という音が連続する。
「……まだまだ」
 くすくすくすくすくす――――
 コーラの兄ちゃんが愉しげに笑うと、
 ボコボコ、というペットボトルから聞こえる音の他に、ざあああああという音も聞こえてきた。気のせいか、小動物の悲鳴じみた声も聞こえる、学校に巣くってた鼠か何かだろうか。
 嫌な予感と一緒にそれらの音源へと視線を向ける、厨房の奥から、入口の自動販売機から、それはきた。
 大量の黒い液体、それらが集結し、液体が塔のように立ち上がる。
 ごぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ…………
 発泡音を伴ったうねりは一つの球体になり――
「っておい、このままじゃまずいんじゃ?」
「ああ、包まれたらジリ貧だな。鼠たちと同じ目に遭う羽目になる」
 冷静だなぁおい!
「それじゃあ、いくよ?」
 コーラ球が俺たちの方に向かって構えられる。
 殺る気マンマンだってえええええっ!
「こちらも応じる」
 Tさんが告げ、
「よし任せた!」
 激励の声をかけると同時、
「ばーいばい」
 手をふりふり言ったコーラの兄ちゃんから巨大なコーラ球が飛んできた。
 Tさんは両手を左右に広げると、
「破ぁ!!」
 気合いと共に結界が弾け飛んで、くるくる回っていたコーラも周囲に散った。
 そしてその間に飛来してくる巨大コーラ球を、
「吹き飛べッ!」
 光柱で撃ち抜いた。
 飛び散るコーラがすぐさまコーラの兄ちゃんの支配下に入ってまた俺たちに狙いをつける。
 Tさんは俺とリカちゃんを光壁に閉じ込めると、
「――あああああっ!」
 同時に光弾が複数コーラの兄ちゃんに向かう。
「おい、黒服さんの担当の人なんだろ?」
「殺しはしないっ!」
 本当かよっ!?
「おっと」
 コーラが集まり光弾とぶつかる。
 光爆、
 またコーラが飛び散り集い、あるいは弾丸、あるいは槍となって飛来する。
 Tさんは壁で防ぎ、光弾で狙い、幸せを祈って机や椅子までもがTさんを中心に舞った。
 コーラはそれらとぶつかるごとに砕かれ細くなり、
「見えねえ!?」
 夜闇の中、針のようになったコーラと複数飛び交う光弾、
 床が溶かされる音が耳触りに響き、机や椅子が次々に穴空き虫食いになっていく。そして何かが溶け、壊れ、飛沫き、悲鳴を上げる。
 それらの不協和音が食堂の全てを支配した。
 ――くすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくす 
 コーラの兄ちゃんは愉快そうに笑って、
「がんばるね、でも、無駄だよ?」
 コーラをより集めてまたコーラ製の弾丸を作っていた。が、
「どうだろうな」
 Tさんがコーラの兄ちゃんの背後にいた。その身体は淡い光に包まれていて、
「――すまんな、身体強化も能力の範疇なんだ。強靭な脚力とかあったら、幸せだろう?」
「っ!」
 即座に反応したコーラの兄ちゃんがさっきまでののんびりとした動作からは想像できないくらいに鋭い肘打ちを放つ、
 でも舌打ちでもしそうな顔になって動きが止まった。俺からは見えないけど、たぶんTさんが兄ちゃんの肘を止めたんだろう。
 Tさんは肘を持ったまま身を後方へと回し、
「っせぃっ!」
 一本背負いのような要領でコーラの兄ちゃんを床に叩きつけた。
「あ――、ガッ?」
 Tさんはコーラの兄ちゃんを床に足で縫いつけて、
「一度眠ってくれ」
 コーラが迫っていく中、
「破ぁ!!」
 光弾を撃ちつけた。
 コーラが力を失ったかのようにその場から地べたにばらまかれ、白光が俺の視界を焼いた。


            ●


「おい、コーラの兄ちゃん、死んじまったとか、ないよな?」
 さっき白く焼けたせいでまだ何かおかしい気がする視界でTさんに窺うように訊いてみる。
 すると、
「ああ、気を失っているだけだ」
 コーラの兄ちゃんを背負いながらTさんが言った。
「そうか」
 ほっと息をついて、
「――ってかなんであんたら五体満足なんだよ」
 なんとなく浮かんだ疑問を口に出した。
「あー、まあ、運じゃないか?」
 いや、あれだけ光って爆発して溶かしといて運とか……なぁ?
「寺生まれってすげぇ……」
 呆れつつも呟き、
「とりあえず黒服さんに連絡とれるようならとるか?」
 訊いてみると、
「ああ、そうしたいところだが、」
 Tさんは食堂から向かいの購買へと手をかざして、
「先程から視ているようだが、……誰だ?」
 そう問いかけた。



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