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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-50

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「ふむ、素晴らしい乳だな」
「…あの、おっしゃりたい事はそれだけでしょうか?」

 直希の、非常に正直で素直な感想に、黒服は困ったような表情を浮かべた
 黒服が、仙人である老人によって女体化させられて、数分後
 翼達が意識を取り戻した黒服と共にビルから出たところで、ちょうど直希と鉢合わせしたのだ
 家に閉じこもっている事が多い直希だが、このところは「仲介者」としての仕事が多いのか、外を出歩く事が多い
 …また、どこかで病気を拾わなければいいのでは、と翼は少し、心配でもあったが
 とまれ、四人は、南区の一角にある、「首塚」である程度部屋を抑えているラブホテルに移動していた
 そこでの、直希の黒服への第一声が、冒頭の言葉である

「…とりあえず、あなたをそんな状態にしたのは、そのお爺さんなのね?」

 怒りを滲ませた声で尋ねた望
 はい、とその怒りの色には気づいていない様子で、黒服は頷いた
 …望の隣では、翼がうっかりと黒服の胸元に眼を奪われつつも、望と同じように怒りを滲ませていた

「……その爺、見つけたら、焼く」

 ぼそり、低い声で呟く望
 黒服の、神々が生み出した谷間を再び見れたのは嬉しい、という男としての正直な本音もあるのだが
 が、あの場に残されていたメモの「良い乳じゃった」と言うその内容から…黒服が気絶中、どう言う目にあったのかを感じ取って
 強く、強く、怒りを滲ませる

「あの、翼…ご老人も、悪意があったとは思えませんし」
「「悪意しか感じない」」

 翼と望の言葉が、見事にハモった
 が、黒服としては、自分があの老人の気分を損ねるような事をしてしまったのが原因ではないのか?とそう考えているのだ
 …この黒服、どこまでもお人好しである
 ある意味、それは翼と望との契約により、元の人間だった頃に心が戻った事で、よりそうなったのだが

 ふむ…と、三人のやり取りを眺めていた直希
 いつも手にしている「光輝の書」をめくりつつ、小さく首をかしげる

「素晴らしい乳なので、消すのは少々勿体ない気がしなでもないのだが。その状態は、「ユニコーンの角の粉末」でどうにかなるのではないかね?」
「恐らくは…今、手元にありませんので、自宅か「組織」に戻ってそこで摂取します」

 小さく、ため息をつく黒服
 …あの老人が、また、どこかであの迷惑行為を行っていないか
 自分の状態よりも、それを心配していた
 一応、上司に報告はしておいたが…

「……ところで、黒服さん。あなたの今の状態、調べさせていただいてもよろしいだろうか?」
「…?調べる、ですか?」

 直希の問いかけに、首をかしげる黒服
 警戒したのか、望が黒服にくっつきながら、直希を見上げた

「どう言う事?」
「僕の「光輝の書」の力で、他者の状態を調べる事ができる。最近使えるようになった故、まだ完全ではないのだが……こう言っては悪いのだが、練習台になってくれないか、と言う事だ」

 駄目だろうか?と黒服を見つめる直希
 黒服は、やんわり微笑み、答える

「私は、構いませんよ。あなたは翼の友人ですから。疑う必要もありません」
「…若干は警戒心をもった方が良いのでは、とちょっと思うのだが」

 黒服の言葉に、そうコメントする直希
 うん、と翼と望も、こっそりとだが頷いた
 …誠の前例があったというのに、黒服はやはり、お人好しなのだ

「翼、望ちゃん、構わないだろうか?」

 念のため、契約者たる二人の確認もとる直希
 二人は、改めて頷いた

「構わないぜ。黒服がいいって言ったんだし」
「構わないわ」
「…では、お言葉に甘えて」

 ぱらぱらぱらぱらぱらぱら
 直希の手の「光輝の書」が、勝手にめくれ出す

「……見破れ、ラジエル」

 小さく、呟いた直希
 …が、大抵、直希がこの手の呼びかけをすると現れるはずの天使は、現れず
 ただ、「光輝の書」が勝手にめくれ続ける
 じっと、直希は黒服を見つめた

「…バストサイズ、E…………女体化以外、体、精神、共に変化なし…………効果継続期間、約一週間…」

 黒服から、情報を読み取っていく直希
 …やがて、眼鏡の下で、かすかに眉をひそめる

「………ヘタに、解毒を試みない方が、良さそうだ」
「どう言う事でしょうか?」

 直希の言葉に、黒服が尋ねると
 ぱたん、と「光輝の書」を閉じて…直希は続ける

「ヘタに試みると、胸が肥大化するようになっているようだ」
「!?」

 っば!!と
 凄い勢いで、黒服の胸元に視線をやる翼
 ぺし、と軽く望にはたかれる

「今以上に、ですか?正直、今の状態でも無駄に重いだけで困っているのですが…」

 世の中の貧乳女性が聞いたら、軽く殺意を抱きそうな事を口にする黒服
 …まぁ、男性である上、女性の胸に一切合財興味を持っていない彼なのだから、仕方ない
 本人に、悪気と言うものは一切ないのである

「時間経過により、自動的に解毒されるのを待った方が良いだろうな」

 直希の言葉に、はい、と黒服は困ったように頷いた
 …隣では、翼が黒服の胸元から視線をそらせなくなっていて、望にぺしぺし、はたかれ続けている

「…そのお爺さん見つけたら、叩きのめして構わないわね?」
「俺が焼く分、残しておけよ?」

 翼をはたき続ける望と、黒服の胸元から視線をそらせずにいる翼の、そんな割合物騒な呟きに

「…できる事ならば、穏便に話が住めばよいのですが」

 と、黒服は困ったように、笑みを浮かべるしかないのだった





 ----なお、同日中

「…「組織」穏健派代表を名乗るG-No.1と言う方から、「こちらの部下にいかがわしい薬物を摂取させた事と、いかがわしい行為を働いた事について正式に抗議をしたい」と文書が届いたのですが。何をやらかしやがりましたか?」
「む!?いかがわしいとは失礼な。エロくて何が悪い!!」

 …と言うやり取りが、どこかで行われたらしいが
 老人がこの後どう言う目にあったのか、それは不明である





終わっちまえよ




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