「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-39

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
時は夕刻
真っ赤に染まった住宅地を、裂邪は歩いていた
どうやら学校帰りらしい

(裂邪>平和すぎる
(シェイド>良イ事デハナイノカ?
(裂邪>それはそうだけど、もっと刺激が欲しい
    『COA』の時みたいに誰かを失うのは御免だけど
(シェイド>オ前ノ言ウ“刺激”ニハソウイウ物モ必ズ含マレルト思ウガナ
(裂邪>んな刺激じゃなくてさぁ、何かあるじゃん?
    ロリっ子が襲われてるとかさ
(シェイド>ソノ関連シカ考エラレナイノカ
(裂邪>いーや? まだあるよ

《レイヴァテイン》

パスを大きな盾に変化させ、背後からの攻撃を防いだ
金属同士が激突するような甲高い音が辺りに響く

(裂邪>逆にロリっ子に襲われたり、ね

盾の向こうには、白い半透明の刃
そして

(少女>ほぅ・・・少し見ない間に、妙なものと契約しているなぁ?

幾つもの霊魂を従えた、白い髪の、やけに胸の大きな、黒スーツの少女―――R-No.4

(裂邪>久しぶりだね、レクイエムちゃん
    もしかして俺を殺しに来たとか?
    できれば制服傷つけたくないから帰って着替えてから相手してあげたいんだけど
(レクイエム>私が貴様の戯言に付き合うとでも思ってるのか?
(裂邪>ですよね、制服は諦めるよ。 シェイドォ!
(シェイド>了解シタ

西日で出来た長い影から無数の黒い腕がのびる

(レクイエム>ふん、またそれか・・・馬鹿の一つ覚えだな
(裂邪>こうしなきゃ戦えない性質なのよ、俺弱いし
    あと折角だから言わせてね

と、彼はわざわざポージングまで決めて、

(裂邪>・・・俺、君臨!
(シェイド>[何ヲヤッテオルノダ・・・]
(レクイエム>貴様・・・一々癇に障る小僧だ!

霊魂を制し、再びその刃を突き立てる
が、裂邪はその刃を盾で防いでいく

(レクイエム>どうした? 守るだけでは私は殺せんぞぉ!?
(裂邪>そもそもお前を殺す気なんてない!
(レクイエム>は?
(裂邪>生きてなきゃダメなんだ、お前は・・・だから、俺はお前を殺さない
(レクイエム>ふざけるなぁ!!

背後から、蹴り飛ばされる裂邪
「レイヴァテイン」を盾から槍に変えて、コンクリートに突き立てて態勢を整える

(レクイエム>私を殺す気がない? 生きなければならない?
       あの時の貴様は何処へ行った!?
       私と殺しあったあの時の貴様はどうした!?
       あのゲームの中で何か変わったとでも言うのか!?
(裂邪>ッヒヒ・・・さぁ、ね
(レクイエム>チッ・・・期待した私が馬鹿だった
       ここで貴様の魂も貰ってやろう!

ひゅ、と彼女の姿がその場から消える

(裂邪>くっ・・・今度は何処から―――――

パシャ
シャッター音が、遥か上空から聞こえた
見上げれば、胸元に何かをしまっているレクイエムの姿が

(裂邪>上か!?
(レクイエム>幼気解放・・・『レクス・トレメンテ』!

大地は揺れる

大地は沈む

大地は割れる

大地は歪む

その大きな地殻変動は、周囲の家屋を次々と倒壊させていった

(裂邪>な・・・・ぁ・・・・
(レクイエム>ふふふふふ・・・さぁ、何人殺せたかな?

彼女は再び、瞬間移動して既に荒れ果てたアスファルトに降り立った
怪しい笑みと冷たい目は、呆然と立ち尽くす黒い影に向けられる

(レクイエム>貴様、いつか言ってたなぁ? 貴様以外の人間を殺すな、と
       たった今それを破ってやったぞ? これでやる気になったか?

吐き捨てるように尋ねるレクイエム
やがて裂邪は

(裂邪>・・・・・・ウヒヒヒヒ
(レクイエム>ん?
(裂邪>ヒハハハハハハハハハハハハ!!
    あぁ、やっぱそうだよなぁ? “化物”相手にゃ“化物”が最適だ

槍になっている「レイヴァテイン」をパスに戻すと、
彼の身体を、夥しい数の黒い腕が纏う

(裂邪>人間てのは厄介だよなぁ
    “優しさ”だとか“善意”だとかの所為で己のやりたい事を抑制しちまってんだ
    だったらよ、そういういらねぇもんを捨てちまったら

影が一気に彼を包み込み、巨大な黒い怪物が姿を現す

(裂邪>【人間の1人や2人の命、簡単に滅ぼせるよなぁ?
     ま、貴様みてぇな飲まれた奴ぁ、“人間”っていうのかどうかも分かんねぇけどよぉ!】
(レクイエム>・・・あぁ、その姿だ!その力だ!
       私を・・・あの時、私を戦いに酔わせた元凶はぁ!
       その姿になった貴様を殺した時こそ・・・私の欲は満たされる!!

彼女の右腕に、周囲に散った霊魂が集中する
さらに、胸元から取り出した小ビンを右手で握りつぶし、より多くの霊を集める
それらは白く、巨大な腕・・・否、上半身だけの白い巨人を形作る

(レクイエム>『イン・パラディズム』・・・貴様を楽園にいざなってやろう!
(裂邪>【ヒハハハハハハハハハ!!やれるもんならやってみろぉ!】

白い巨大な拳と、黒い巨大な爪のぶつかり合い
白い巨体から飛び出す刃と、黒い巨体からのびる刃のぶつかり合い
どちらも、引き下がる様子はない

(レクイエム>ほぅ、『イン・パラディズム』と対峙して1秒以上持ったのは貴様が初めてだ・・・だが!

ぐわっ!と大口を開ける白い巨人
黒い化物を頭から丸呑みに――――――――しようとした時、
その黒い化物は、忽然と消えてしまった

(レクイエム>またこの技か・・・厄介だな
       チッ、あの時あの小僧の血の一滴ぐらい、とっておくべきだったか・・・
       まぁいい、今の奴の姿のサンプルさえあれば

胸元から、携帯電話を取り出したときだった

(裂邪>【「ヒエロニムスマシン」、だろ?】
(レクイエム>ッ!?

その気配に気づいた時、既に彼女は黒い爪の一撃を受け、遥か彼方に飛ばされていた

(レクイエム>カ・・・ハァ・・・貴、様ぁ・・・何故、それを・・・?

背骨をやられたのか、背中を押さえている

(裂邪>【「ヒエロニムスマシン」。戦後間もない頃、ヒエロニムスという男が作り出した万能マシン
     対象人物の写真などがあれば、その人物の健康診断や治療が可能、
     さらに土地などの写真を使えばその土壌を豊かにすることもできる
     貴様の治癒能力やこの地殻変動は全てその能力だろう?】
(レクイエム>・・・フッ、なかなか、勘が鋭いな
(裂邪>【そして貴様の瞬間移動能力。「幼気」で捻じ曲げてんだろ?
     そもそも「ヒエロニムスマシン」に「物体の移動」なんてものはない
     が、このマシンは毛虫の駆除に使用されていたらしいが、
     木の上から全て跡形も無く消え去っていたとはいえ、
     “この世から物質が全く消滅するなんてもんはありえねぇ”
     んなことする為にゃ、この宇宙を丸ごと消滅できるエネルギーがなければならん
     つまり、貴様は『消滅』のギミックを歪曲させ、別の座標に物質を移動させた、っつうわけだ
     それに、携帯電話なら、一々写真を用意しなくとも、全部SDに入るから楽だろうしなぁ】
(レクイエム>ほぅ、そこまで推理していたか・・・意外だったな

折れていた背骨を、自身の能力で治療する

(レクイエム>そう、私は「お憑かれ様」と契約する以前に「ヒエロニムスマシン」と契約していた・・・
       だがそれが分かって何になる? 勝機でもあるのか?
(裂邪>【決まってんだろ? マシンの本体さえ破壊すりゃ、貴様は幽霊しか操れねぇただの小娘だ!】
(レクイエム>ふふふふ・・・その甘さはどの姿でも変わらんな

中傷する様に笑いながら、彼女は胸に挟んでいる携帯電話や小ビンを全て取り出し、上着を脱ぎ捨て、
あろうことか、ワイシャツのボタンを上から順に外してゆく

(裂邪>【あぁ? いきなりストリップでも始めんのか?】
(レクイエム>馬鹿か貴様は・・・
       見せてやろうと言うのだよ、「ヒエロニムスマシン」の“本体”を

谷間だけを露出させ、その谷間の奥を見せ付ける
そこには、よくわからない模様のような刺青が彫られていた
何か、機械を思わせる、その模様

(裂邪>【・・・まさか、設計図か!?】
(レクイエム>ご名答だ。「ヒエロニムスマシン」は強力でな
       “設計図だけで起動できる”唯一の機械なのだよ

ボタンを付け直しつつ、彼女は不敵に笑う

(裂邪>【貴様も十分厄介じゃねぇか・・・どうやら、貴様を殺した方が手っ取り早いみてぇだな?】
(レクイエム>面白い事を言う。能力を晒しただけで、私の戦力は変わら――――――ッ!

彼女は思い出す、以前の彼との戦闘を
瞬時に消えた後、姿が無いまま攻撃を仕掛けてくる、あの技

(レクイエム>(あれをされれば確かに勝機はこちらにない・・・もし異空間なら、あいつが消えた瞬間に)

彼女の読みは当たった。化物の姿は、また忽然と消えてしまう

(レクイエム>来た!

追うように、彼女もその場から消え去った
すぐに彼女の目の前に広がったのは、闇と光が反転した世界

(レクイエム>ふん、悪趣味な異空間だな
(裂邪>【おやおや、私の空間に入ってくるとは】
(レクイエム>以前のように奇襲されては困るから・・・・・・な?

確かに、彼の声だった。だが、その姿は何処にも無い。あの巨大な化物も

(レクイエム>もう地上に逃げたか? なら今すgガァッ!?

何かに、横から叩き付けられたレクイエム
しかし、その「何か」が、そこにはない

(レクイエム>な・・・何だというのだ!?
(裂邪>【私から一つ助言をしてやろう。“影”が“影”の中で認識できると思うな】

今度は彼女の右肩を何かが貫通する
咄嗟に押さえるが、穴はあるのに刺さっているはずの物が無い
しかし、刺さっている感覚はある

(レクイエム>ぁつっ・・・・い、一体何を・・・!?
(裂邪>【簡単なことだ。私は今、シェイド達「シャドーマン」と半分融合している状態にある
     故に、この私、黄昏裂邪も「シャドーマン」の一部だ
     「シャドーマン」は“影”、ここは“影”のみが存在する『シャッテン・ヴェルト』・・・
     水中で水の攻撃をされるのと同等だということだ】
(レクイエム>馬、鹿な・・・そんなことが、あttア゙ァァッ!?
(裂邪>【この地に“影”があるならば、そこは全て私のテリトリーだ
     貴様は、踏み入ってはならなかったのだよ・・・この世界に】

彼女の霞んだ視界には、微かに人の形が映った

(レクイエム>グッ・・・わ、たし、は・・・負け・・・
(裂邪>【あぁ、貴様の負けだ・・・『シャッテン・レーゲン』】

レクイエムの身体が貫かれ、黒い世界と白いワイシャツは、血で赤く染まった

   ...To be Continued/幼魔は温もりを知る

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