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連載 - 三秒ルール&隙間女-03

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三秒ルール&隙間女 03 (秋祭り二日目編)


-西区・廃工場

「・・・なあ、三秒。」
『・・・何かしら。』
「これってさ、お前が言ってたパレードの連中だよな?」
『どう見てもそうにしか見えないじゃない。』

目の前には、蜘蛛の糸の様な物で雁字搦めにされた夢の国の者と思われる影と3匹の子豚がいた。(結界さんの文を拝借

「誰かが近くにいるってことか・・・?」
『正確には「いた」になるわね。速く逃げましょう。』
「ん?何でそんなことが分かるんだよ?」
『だって、その糸、切れかかってるもの。』
「えっ」

ブチン

「「「ギャオォォォォォォォオォ!」」」
「豚の鳴き声じゃねえぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
『とにかく、走るのよ!』

まったく、何回全力疾走すりゃあいいんだ。厄日だぜ。

「三秒後、鉄骨が曲がるっ!」
『あなた脚速いわねえ。やっぱり。』             3
「暢気なこといってんなぁ!こっちは必至なんだ!」   2
『あら、失礼。』                          1
                                   0
ぐにゃっ
ぺちん!
柱となっていた鉄骨が横に90度まがり、横に並んで走ってきた子豚の頭に直撃した。

「「「ブッヒィィィィィィィィィィ!?」」」

けっこうな勢いで当たったため、流石にうずくまる3匹。
幸い、黒服は糸を切ることが出来る力を持っていないようだった。

『とにかく、今は逃げましょう!』
「逃げるったって、どこにだよ!?」
【・・・こっちにきて】
「『!?』」
【こっちに・・・きて・・・】
「三秒じゃ・・・ないよな?」
『私の声に聞こえたなら耳鼻科に行くのをオススメするわ。あっちよ、あのエレベーターから聞こえる!』
「逃げ込むぞっ!三秒後、エレベーターのドアが空k・・・」

ウィーン

「勝手に空いただと・・・?とにかく、逃げこめっ!」

「はぁっ、はぁっ!」

またも全力疾走。扉が開いたエレベーターへと滑り込む。

『後ろ!奴らが復活してる!』
「くっ!」

息を整える暇もなく振り返ると、復活したのか三匹の子豚がこちらへ猛ダッシュしてきていた。
まずい、追いつかれる。袋の鼠じゃねえか。豚に喰われるとかシャレになんねえぞおい。
考える暇はない、何か、何か足止めを・・・!
ザザッ-
ザ-ザ-ザザザッ
突如視界の半分をを覆う、テレビの砂嵐によく似た光景。

「!?」

見えないはずの場所にある物が、見えた。
正確に言えば「自分の位置から見えない物が、別の視点から見えた」のだ。
コレを使えばもしかして・・・?

「三秒後っ、燃料タンクの配管が外れるっ!」
                                    3
俺は煙草用に携帯していたライターを取り出し       2
火を付け                              1
投げた。                              0
と同時に、鈍い音が屋根裏から響く。走ってくる子豚に降り注ぐ、灯油と思わしき液体。
そして、突然のことに動揺した子豚に、文字通り火種が投げ込まれた。

ゴォォォォォォォォッ!
凄い勢いで広がっていく炎。
見た目着ぐるみなやつらだ。油がたっぷりと染みこんだ物は良く燃えるだろう。
断末魔を上げながら、三匹が倒れ込んだ。豚の丸焼き三丁上がりって所か。
代償として愛用のライターが火の海に沈んだが、命よりかは安いだろう。

「あっぶねえ・・・。」

ゆっくりとエレベーターのドアが閉じる。そしてそのまま地下へ。
しかし、何だったんだアレは?おもいっきりサイ○ンの視界ジャックだったぞ?

『あなた、なんであの場所にあるパイプが見えたの?見えない物に三秒ルールは通用しないはずなのに・・・。』
「・・・急に視界の半分が別の視点からの物に切り替わったんだ。」
【それは、私。私の力。】
「『!?』」
【私は隙間女。都市伝説。】
「な、なんだっ?どこにいるっ!」
【上。】

言われるがまま見上げる。
すると、整備用の窓だろうか。そこがわずかに開き、その隙間から女の物と思われる顔が覗いていた。

「」
ばたーん

ああ、言い忘れてた。俺は日本製ホラーが苦手なんだ。いわゆるびっくり系ホラー。
ゲームや映画ならまだしも、現実に体験するとここまでダメージがでかいんだな。



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