【獅子(しし)】
狛犬と並び称される霊獣。勇猛な力の持ち主であるとされ、魑魅魍魎を撃ち払うとも語られる。
古くは翼を持った獅子たちも多く描かれていたが、狛犬との混交の結果、翼は描かれることが無くなっていったと考えられている。
【獅子坐(ししざ)】
獅子と狛犬を並べて結界を設けて貴人を守護する為の勇厭(いさむ)。寝室の前や縁側などに置かれる。
狛犬が神社に一対で設置されるのもこれに由来する。この勇厭の考え方は東西左右に一対の勇猛な獣を置くことで効力を発揮するとされるもので、西土で発達して来たものである。
獅噛(しがみ)
金属製品や武具類に装飾として用いられる獅噛は、本来は獅子ではなく龍の一種である饕餮(とうてつ)が用いられて来た。時代が下るにつれ、獅子の霊力を用いる事例が多くなり、呼称にも使われるようになったと考えられる。
一方、剣や鎧には饕餮ではなく、獅子の類である狻猊〈しゅんげい〉が用いられて来たともいい、当初から獅子を意図していたものである系統も存在する。
【飾帯(しょくたい)】
金環や金鈴がちりばめられた金属あるいは革で作られた帯で、これを着けた獅子も神仏の乗り物として数多く用いられている。
最終更新:2022年05月24日 19:47