おはようセックス@小説まとめ
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ohayousex
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私は照内 修(てるうち しゅう)。こんな名前でも、れっきとした女子。まだ九歳だけど、世の中というものはなんとなく漠然と理解している積もりである。
勿論、そう豪語するだけはあり、私は小学校で将棋のクラブで上級生の誰よりも強い。頭だって良いので、100点以外取ったことがない。
勿論、そう豪語するだけはあり、私は小学校で将棋のクラブで上級生の誰よりも強い。頭だって良いので、100点以外取ったことがない。
そんな修ちゃんにもわからないことがある。
それはズバリ、愛である。
お母さん、育ててくれてありがとう。愛情!
お父さん、ワキガだけど育ててくれてありがとう。親子愛!
でもそれってなんだか違います。いえ、愛自体が間違いなのではなく、私が知りたい愛とは違うのです。
大体親とか、この前二人揃って事故死したし。
お母さん、育ててくれてありがとう。愛情!
お父さん、ワキガだけど育ててくれてありがとう。親子愛!
でもそれってなんだか違います。いえ、愛自体が間違いなのではなく、私が知りたい愛とは違うのです。
大体親とか、この前二人揃って事故死したし。
それはさておき…これは今日の朝のことだ。
私は小学生ながら電車通学である。そう、今日も、なんとか眠いのを抑えながら電車が来るのを待っていた。
まもなく電車が参ります。黄色い線より云々。そんな声が聞こえた気がした。眠気まなこをこすり、自分が黄色い線より外側にいることにようやく気が付く。
私は律儀に踵を返そうとします。ああ、しかし、なんということでしょう。致命的ミス。
足と足が引っかかった。九歳特有の凡ミス。私はしかも、線路へ向かって、転ぼうとしている。
まもなく電車が参ります。黄色い線より云々。そんな声が聞こえた気がした。眠気まなこをこすり、自分が黄色い線より外側にいることにようやく気が付く。
私は律儀に踵を返そうとします。ああ、しかし、なんということでしょう。致命的ミス。
足と足が引っかかった。九歳特有の凡ミス。私はしかも、線路へ向かって、転ぼうとしている。
――私、死ぬのかな?親に習って?いや、落ち着いて対処しよう。まずは――
と、既に転んだ先のことを思考していた私にとって、いつまでも地面と激突しないのは不自然な事だった。
手を、何者かが持ってくれて、支えてくれていたのだ。
それは私より遥かに年上の……スーツ姿のお姉さんだった。
手を、何者かが持ってくれて、支えてくれていたのだ。
それは私より遥かに年上の……スーツ姿のお姉さんだった。
「おい、あぶねーな。まったく」
私を引き上げてくれて、女の人は溜息を付きながら言ったのです。
気がつけば、周囲では拍手が巻き起こっていた。
女の人は少し照れくさそうにしている。
女の人は少し照れくさそうにしている。
ああ。そう。それはつまり。こういうこと。
「…ありがとうの一つもなしかい?」
「あ、ああ!ありがとうございます!あとできればぜひ、お名前を!」
「ん?…緑だ。三木谷 緑(みきたに みどり)」
「あ、ああ!ありがとうございます!あとできればぜひ、お名前を!」
「ん?…緑だ。三木谷 緑(みきたに みどり)」
一目惚れってこういうこと。
女の人と同じ電車に乗り、やがて女の人より先に降りてしまう私。
その間、感謝の言葉以外に何も話せなかったけど。
つまりそういうことだ。
私はこの人に命を救われたようなものだから、この人に命を尽くそうと、決意した。
というか何よりも。
顔がかっこいい!!!!!女の人の中では確実に超絶美人!しかし彼女の真髄はそこにない!
クールなのだ!私が知るどんな男性アイドルよりもクール!!極めて長身というわけでも、中性的というわけでもないが…
彼女が内包しているのはオーラだ!そのしゃべり方に、片鱗は現れていた!!!!
クールなのだ!私が知るどんな男性アイドルよりもクール!!極めて長身というわけでも、中性的というわけでもないが…
彼女が内包しているのはオーラだ!そのしゃべり方に、片鱗は現れていた!!!!
…私はその日から、その女の人――三木谷緑さんをもっとよく知る、世に言うストーカー行為を開始したのだッた。
しかしなんら不思議なことはない。これは愛の成せる業(わざ、ごう、karma)。彼女の為なのである。
まずは身辺調査をしてみた。
私を小学生だからといって嘗めないほうがいい。彼女のあらゆる部分は私が調査した。
その髪の毛の数まではわからなくとも、髪の毛の長さや色、匂いぐらいまでは完全に知っている。
彼女の勤め先はなんと…小学生の先生だった。もちろん、歯がゆいことに私の小学校ではないが…。
そこでは、この前のしゃべり方など微塵も感じさせない丁寧なことこの上ない態度で授業に臨んでいた。それに、なんだか楽しそうだ。
小学校にわざわざ潜入して調べてみたが、彼女は子どもたちと同じ給食ではなく、コンビニ弁当でもなく、毎度手作り弁当を食べているようだ。
私は不安になった。彼氏か、それに匹敵する人間がそれを作っているのではないかと。
彼女の家を後をつけて調べ上げ、弁当の所在などを調べてみたが…どうも彼女は自分で弁当を作っているようだ。救われた…。
それから私は彼女の家の合鍵をあれこれして作りまでして、色々なことをした。毛の採取とか、盗聴器とか盗撮器の設置とか。
私を小学生だからといって嘗めないほうがいい。彼女のあらゆる部分は私が調査した。
その髪の毛の数まではわからなくとも、髪の毛の長さや色、匂いぐらいまでは完全に知っている。
彼女の勤め先はなんと…小学生の先生だった。もちろん、歯がゆいことに私の小学校ではないが…。
そこでは、この前のしゃべり方など微塵も感じさせない丁寧なことこの上ない態度で授業に臨んでいた。それに、なんだか楽しそうだ。
小学校にわざわざ潜入して調べてみたが、彼女は子どもたちと同じ給食ではなく、コンビニ弁当でもなく、毎度手作り弁当を食べているようだ。
私は不安になった。彼氏か、それに匹敵する人間がそれを作っているのではないかと。
彼女の家を後をつけて調べ上げ、弁当の所在などを調べてみたが…どうも彼女は自分で弁当を作っているようだ。救われた…。
それから私は彼女の家の合鍵をあれこれして作りまでして、色々なことをした。毛の採取とか、盗聴器とか盗撮器の設置とか。
それからは、盗聴器を介して色々と三木谷さんのことがわかってきた。
弁当の出来に満足しておらず研究段階にあること。下の毛は濃いほうだということ。少々特殊な性癖を持っていること。色々である。
そして―――――。
「よぉ姉ちゃん、そんな態度はちょーっと酷いんじゃねぇ~の?」
「そうだそうだァ、お兄さん傷ついちゃったぞお」
「………はぁ」
「そうだそうだァ、お兄さん傷ついちゃったぞお」
「………はぁ」
衝撃的な場面に遭遇した。学校が夏休みなので、いつもの日課のように三木谷さんの後をつけていたら……
三木谷さんがヤンキー二人に路地裏まで連れていかれるところを目撃してしまった!!
三木谷さんがヤンキー二人に路地裏まで連れていかれるところを目撃してしまった!!
助けにいこうか、しかし…三木谷さんのヤンキー撃退シーンも目に焼き付けておきたい。
「失せろ、豚ども。私は今機嫌が悪いんだ。というか、たった今悪くなった」
「………へぇ~、機嫌が悪いと、どうなっちゃうのかなあ~~~!?」
「………へぇ~、機嫌が悪いと、どうなっちゃうのかなあ~~~!?」
次の瞬間、三木谷さんの顔面を、男の拳がまっすぐに捉えた。
三木谷さんは後ろによろけ、鼻血を出している。男はヘラヘラしていた。
…私の中の頭の糸が切れて、改造スタンガンを取り出し、スイッチを入れるのに、一秒。
…男に近づき、背後から背中にスタンガンを当てようとするのに、三秒。
…三木谷さんの反撃の手刀がヤンキーの鳩尾に5cmほど食い込むのに、コンマ一秒。
三木谷さんは後ろによろけ、鼻血を出している。男はヘラヘラしていた。
…私の中の頭の糸が切れて、改造スタンガンを取り出し、スイッチを入れるのに、一秒。
…男に近づき、背後から背中にスタンガンを当てようとするのに、三秒。
…三木谷さんの反撃の手刀がヤンキーの鳩尾に5cmほど食い込むのに、コンマ一秒。
「!?!!!!」
「クソガキがァ~~~~~~~~~~~~~私の顔に傷がついたじゃねぇか。ヒャハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!」
「クソガキがァ~~~~~~~~~~~~~私の顔に傷がついたじゃねぇか。ヒャハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!」
ヤンキーAが悲鳴を上げる前に血反吐を流し、地面に沈んだ!!!!!!
ヤンキーBは慌ててコンパクトナイフを取り出そうとするが、その前に三木谷さんの空中回し蹴りが先だッ!!!!!!
ヤンキーBは慌ててコンパクトナイフを取り出そうとするが、その前に三木谷さんの空中回し蹴りが先だッ!!!!!!
「ユカイツウカイィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ゲゴガ!!!!!!!!!!!」
「ゲゴガ!!!!!!!!!!!」
回し蹴りは先ほどの意趣返しとでも言わんばかりに顔面に命中ッ!!
カエルの潰れる声のような悲鳴を上げ、ヤンキーBは3mほど吹っ飛び、動かなくなった………。
カエルの潰れる声のような悲鳴を上げ、ヤンキーBは3mほど吹っ飛び、動かなくなった………。
「ふぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~…………
よぉ、ストーカー子供。私を助けにきてくれたのか?嬉しいねぇ…………」
よぉ、ストーカー子供。私を助けにきてくれたのか?嬉しいねぇ…………」
ニヤニヤしながらそう言う三木谷さん。
思わず脂汗が出る私。バレていたのか……!!!
思わず脂汗が出る私。バレていたのか……!!!
「おいおい、そんなに怖がらなくても良いぞ。ああ、お前が怖いのは自分がやったことで私に嫌われないか、か?」
図星である。図星であるからこそ…怖い…!!
「別に嫌わないよ。安心しろ」
ついてきな、と言ってヤンキー達の屍を大胆に踏みながら歩き始める三木谷さんは、まるで学校の先生には見えなかった。
だからこそ、だからこそだ。
私はスタンガンの電源をオンにする。
私はスタンガンの電源をオンにする。
今こそッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!
チャンスだァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「あ!?」
不意を突かれた三木谷さんは、私の超改造スタンガンに対応できない――――
次の瞬間、振り返った三木谷さんは。
自分の腕を、スタンガンの犠牲にしッ!!!!膝を私の腹に突き立てていたッ!!!!!!!!!
自分の腕を、スタンガンの犠牲にしッ!!!!膝を私の腹に突き立てていたッ!!!!!!!!!
「がわっばあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「驚いたな…私が、人を見誤るとは」
なぜ…改造スタンガン効かない…ゴム人間か?…というか…やばい…。
三木谷さんが私を見下ろす。これは…………失望?否!!!!!殺意??否!!!!!!!!!!
よくわからない………にやついた顔……………
すなわち愛ですね~ッッッッッッ!!!!!!!!!
「愛、愛は世界を救うのです」
「はぁん?」
「はぁん?」
三木谷さんは何言ってんだこいつ、という顔で私を見ているが続けさせていただく。
「私は動かなくなった三木谷さんを嬲りたい!死ぬほど嬲りたい……否…死んでいるのに……嬲りたい!!!!
何故だと思う!?!?!?!?愛だからです!!!!!!!!!!
あ、私の名前は、照内修。九歳です!」
何故だと思う!?!?!?!?愛だからです!!!!!!!!!!
あ、私の名前は、照内修。九歳です!」
「このタイミングで自己紹介かよ」
「三木谷さん…お願いです……私に殺されてください」
バチバチ…と唸るスタンガンは、今すぐ三木谷さんの柔肌にむしゃぶりつきたがっている!
それは私も同じだッ!!!!!!!!!
ああああああ三木谷さん三木谷さぁん!!!今すぐ殺したいよぉ!!!!!!!!!!!
それは私も同じだッ!!!!!!!!!
ああああああ三木谷さん三木谷さぁん!!!今すぐ殺したいよぉ!!!!!!!!!!!
「あー…それはできない相談だ。何故なら―――――――お前は私が犯すからなあッ!!!!!!!!!!!!!」
「!!?!?!?」
「!!?!?!?」
三木谷さんが突進してくる!!!だがなめるな!私がナンバーワンなのは体育もだッ!!!
私のありとあらゆるドッジボールをキャッチする超反応で、その地肌にスタンガン!食らわしてくれる!!!!!!!!!!!
私のありとあらゆるドッジボールをキャッチする超反応で、その地肌にスタンガン!食らわしてくれる!!!!!!!!!!!
「ペドフィリアにストーカーが勝てるかぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「げぼぁあぁあああああああ!!!?!?!?」
「げぼぁあぁあああああああ!!!?!?!?」
カウンターの顔面パンチが私を捉えるッ!!しかもその際スタンガンを落とした!!!
「こんなもんこうじゃ!!!!」
わ、私のスタンガンが………素手で握りつぶされて破壊された!!!!
じ、自信作だったのに!!!!!
じ、自信作だったのに!!!!!
「私が教師になったのは子供が性的に好きだからだ。そして、それは愛ゆえだ。
それに比べ…お前の愛は歪んでいるんだよ。照内九歳!!!」
「ば、馬鹿な……私はただ…生きたお人形さんが欲しかっただけなのに………」
「愛しているなら、ありのままのその人を、抱きしめてやれ。こうやってな――――」
「―――!!」
それに比べ…お前の愛は歪んでいるんだよ。照内九歳!!!」
「ば、馬鹿な……私はただ…生きたお人形さんが欲しかっただけなのに………」
「愛しているなら、ありのままのその人を、抱きしめてやれ。こうやってな――――」
「―――!!」
その瞬間、私は初めて愛がわかった気がした。
私が唯一愛していた親が二人とも事故で死んでから、私はどこかが壊れていたのかも知れない。
でもこれはやっぱり家族愛なんかじゃない。
三木谷さん。私、やっぱり貴女が…………
私が唯一愛していた親が二人とも事故で死んでから、私はどこかが壊れていたのかも知れない。
でもこれはやっぱり家族愛なんかじゃない。
三木谷さん。私、やっぱり貴女が…………
「じゃあ犯そうかな」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
「嘘だよ」
「え?」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
「嘘だよ」
「え?」
スッと立ち上がる三木谷。
「私は欲望には素直なほうだが……好きなものに関しては別だ。照内修。君の名前は絶対に忘れない。また、いつでも来な」
そう言って、ヤンキー達の屍を大胆に踏みながら歩き始める三木谷さんは、学校の先生にはまるで見えなかった。
「愛…愛ってなんだろう。またわかんなくなっちゃった。こういうことかな?」
いつでも来な、と言ったな。今行くぜ!!!!!!
私はヤンキー達が持っていたコンパクトナイフを拾う。
できれば傷物にはしたくなかったのだが、仕方がない。
三木谷さんに突撃だァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!
私はヤンキー達が持っていたコンパクトナイフを拾う。
できれば傷物にはしたくなかったのだが、仕方がない。
三木谷さんに突撃だァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!
「愛のムチ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
カウンター顔面パンチ再びだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
私は今度こそ地面に崩れた。
私は今度こそ地面に崩れた。
愛。
愛ってなんだ。
私の問いに、三木谷は答えた。「ためらわないでぶん殴ることだ」
また………愛に生きます。
END