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氏名 ベルンド・ヤンソン
年齢 27歳
性別 男性
身長 184センチ
職業 スオラ自衛軍参謀
出身地 スオラ自治州キルカスリンナ市
現住所 一応スオラ自治州州都ムーリカウプンキ市にいることになっているが、神出鬼没であちこちに出没する
性格の特徴 スオラ遊び人代表。口から生まれたのかと思われるぐらい口が達者で適当を言っては揉め事を回避する無責任。ひょうひょうとしていてつかみどころがなく、何を考えているのか分からないとよく言われる。嘘はつかないが秘密が多すぎて誰にも信用されない。口癖は「面倒臭い」。
弁が立ち頭が切れるので、本来は軍人だが、スオラ自治州の政治家として活動している。スオラ語・エーデマルク語・エアスター語・グランダシア語の4言語をたくみに操り、数十枚ぐらいはありそうな舌を使い分けている。外交の一環と言いながら遊び歩いていそうと言われているが、あながち間違っていない。
出自とそれにまつわる幼少期のあれこれが原因で他人を信用できない。その場その場の状況に応じて言うことを変え立場を変えるのが自分なりの処世術だったため、内戦中は、スオラ過激派・スオラ穏健派・エーデマルク・ビス連・チンコンと渡り合い結果として五重スパイをすることになっていた。当人は当然の成り行きだと思って割り切っていたしうまくこなして内戦を乗り切ったので、このまま黙っているつもり。
時々自分が何をしたくて何のために生きているのか見失う。酒や女で紛らせて自分を保とうとしているが、たまにスオラ人としてのアイデンティティと自分のとっている行動の狭間で葛藤して発狂しそうになる。イルタを気にかけているのも、孤独な者同士何となく惹かれ合ったからであり、スオラ人の同胞である彼を見捨てたら自分は本当にスオラ人ではなくなってしまうのではという不安がある。
外見の特徴 細かいウェーブのハニーブロンドを肩まで伸ばしてひとつに束ねている。緑と茶の中間くらいの色の瞳。たまに無精ひげ。だいぶ男臭い。脱ぐと筋骨隆々としているが、普段激しく運動している感じがしないためか周りには細めに見積もられがち。
普段はスオラ自衛軍の軍服を着ていることが多く、ムーリカウプンキでは軍の礼装も着るが、隠密行動と称したプチ失踪も多いので、その時はその時。
備考 悪い男ベルンドに甘い言葉で騙される女の子が後を絶たないため、ムーリカウプンキでもキルカスリンナでも酒場や宿屋で指名手配犯みたいな扱いをされる。合意の上ですよ。
一人称:俺、二人称:お前もしくはあんた、気分で使い分けるので厳密な違いはない。スオラ語・エーデマルク語・エアスター語・グランダシア語を流暢に話す。一応TPOを考えてそれなりに丁寧な言葉遣いをすることもあるが、普段はかなり乱雑。
人間関係 イルタは内戦中ともに行動することが多かった悪友、一夜どころか内戦が終わってイルタがタルヴィと再婚するまでの間に何十回か過ちを犯しているが、最終的に無断で再婚されたため「僕、最低かな……」「まあ、最低だなって思ってはいるけど、お前が正気だとも思ってないから気にするな」というやり取りを繰り返している、わりとよく「好きだ」とか「愛してるぞ」とかと言ってはいるが心が微塵もこもっていないためタルヴィもベルンドだけは気にしていない。ルスカはいいおもちゃで、見掛けてはいじって遊んでおり、何となく面白いのでそのまま王妃になっちゃえばいいのにとも思っている。



経歴

 キルカスリンナで育ったこと、父親がエーデマルク人で母親がスオラ人のエーデマルク系スオラ人であることは公言しているが、詳細は黙秘。質問してものらりくらりとかわすし、何がどこまで本当なのかも分からない。周囲はキルカスリンナの戦い以降スオラ内戦にスオラ人側として参戦した辺りからしか知らず、それまでベルンドがどこで何をしていたのか誰も把握していない。



 旧スオラ属州南部地方キルカスリンナ町(現スオラ自治州キルカスリンナ市)に生まれる。父はエーデマルク海軍軍人でのちに第一艦隊提督となったオロフ・ヤンソン、母はキルカスリンナの港近くの大衆食堂で働いていた普通の町娘。
 物心がついた頃には母と二人で生活していた。母はベルンドを大事に育てており、事あるごとにオロフがいかに勇敢な海の男であるかを語った。しかし、オロフが母子を訪ねてくるのは軍人として時の国王グスタヴ1世の護衛のためにキルカスリンナを訪れる時のみ。ベルンドの母はいつかエーデマルク海軍本部のある王都ルンドホルムで親子三人で生活できる日が来ると思い込んでいたが、オロフにとってのベルンドの母親が現地妻の一人であることは誰の目から見ても明白で、ベルンドの方が周囲から『エーデマルク男の愛人の子』として見られていることを感じ取っていた。
 また、体質的には父のエーデマルク人としての性質を強く受け継いでおり、生まれた時から男児で金髪だった。母はベルンドをスオラ人として育てたがったが、周囲のスオラのおとなたちは生まれつき性別のあるベルンドをスオラ人として認めず、未分化のこどもたちと触れ合わせようとしなかった。ベルンドは母からスオラ文化について習いスオラ人としての意識を育んでいったが、家の外では『エーデマルク人』と呼ばれスオラのこどもたちからは避けられており、長い間孤独を強いられた。
 ベルンドが14歳の時、母が突然首を吊って自殺する。遺書には、二人きりの生活に耐えかねた母が父オロフに結婚を迫ったところ、父オロフにはルンドホルムに家庭があることが発覚したこと、エーデマルク人である本妻はベルンドとベルンドの母をルンドホルムで引き取りともに生活しても構わないと申し出ていたそうだが、ベルンドの母の方が『唯一の伴侶』であることにこだわり、『二番目の妻』となることを受け入れることができなかったことなどが書かれていた。ベルンドはその遺書を父オロフに叩きつけたのちキルカスリンナを離れる。
 都会に逃げたくてムーリカウプンキに流れ着いたベルンドは、スオラ独立運動の激化を目の当たりにする。エーデマルク軍の利用があるため表立った独立の主張は小さかったキルカスリンナとは異なり、激しい論調でエーデマルク王国と国王グスタヴ1世を批判するスオラ独立運動家たちに感化され、スオラの独立のために働くことを決意。ここで過激武装組織から戦闘訓練を受けるが、同時に、キルカスリンナで船乗り相手に商売をする母の手伝いをしていた影響で複数言語を話せること、見た目が完全にエーデマルク人であることから、エーデマルク人としてスパイ活動を行なうよう言われる。以後内戦が始まるまで、スオラの役に立てるという希望とここでもエーデマルク人として扱われるのだという失望の間で揺れ続ける。
 21歳の時、のちにスオラ内戦と呼ばれることになる激しい戦闘が始まる。ベルンドはスオラを優位に導くため、エーデマルク軍に出入りし、エーデマルク陸軍の穴をついてビススミェールチエ連邦やチンコン王国から銃火器各種を融通するよう奔走。見返りに情報提供を要求されるが、スオラの武装の脆弱性を考えたベルンドは最終的にエーデマルクから独立できてもスオラは単体で国家を形成することはできないと判断し、新たな宿主を策定するため各国へ情報を小出しにしていく。
 22歳の時、キルカスリンナでの市街戦が激化。エーデマルク海軍本体が動き始めたことを知り、海軍の情報を得るためにキルカスリンナへ移動。潜り込んだ軍艦は奇しくも父オロフが第一艦隊提督として率いている船であった。想定外の再会だったが、オロフは息子の無事を喜び、このままエーデマルクに連れ帰ることを申し出る。すでに父を父と思っていなかったベルンドは、それを逆手に取り、エーデマルク海軍からスオラへスパイに出るという体裁を自ら提案。スオラの狙撃部隊がキルカスリンナ市街へ近づいてきていたため、わざとスオラの狙撃部隊の行軍経路をエーデマルク側に流して、エーデマルク軍を誘導。グスタヴ1世および海軍の提督たち(オロフ含む)が狙撃されて死亡、ベルンドの狙いどおりにエーデマルクの状況が悪化していく。
 この戦いの直後グスタヴ1世を狙撃した『死神』イルタ・ヴァルコイネンと懇意になるが、自分が『死神』のために晴れ舞台を用意したことは今でも明かしていない。
 グスタヴ1世亡き後、ヘンリク王子がヘンリク王として即位。ヘンリクの手腕ではスオラを止められないと見たベルンドは、すぐにビススミェールチエ連邦へ連絡。案の定ヘンリクの迷走によりクォーテラとエーデマルクが接近していくが、ベルンドの情報をもとに動き出したビススミェールチエ連邦がクォーテラへ対して威嚇行動を行なったこともあり、クォーテラが実際にエーデマルクを支援することは結局なかった。チンコン王国からヤギホ銃および銃弾を購入、次々とイルタへ流す。イルタが片っ端からエーデマルク人を殺していく。イルタとベルンドの関係がどんどん血にまみれながら深まる。
 1年半後、予想どおり王位を投げ出してヘンリクが失踪する。しかし同時期、ここで初めてベルンドにとっては大誤算となる事件が発生。イルタのいとこであるルスカが、グスタヴ王子(当時)を捕縛して連れ帰ったのである。この時イルタはグスタヴ王子を殺害するよう強く主張したが、現在の王位継承権第一位がグスタヴ王子であることを知っていたベルンドは、ルスカとその仲間たちにグスタヴ王子を殺さず自分たちに有利な行動を取ることを約束させて解放するよう指示。ベルンドの言うとおりに動いたルスカたちは、グスタヴ王子を解放する。この時ルスカがベルンドの名前を出さなかったため、グスタヴは、弟マクシミリアンから聞いていたエーデマルク海軍提督の息子とこの時ルスカに入れ知恵をした男が同一人物であることを知ることなく、エーデマルクへ帰還することになる。
 24歳の時、王に即位したグスタヴ2世の計らいにより内戦終結。スオラ軍を率いていた元スオラ独立運動家たちがグスタヴ2世と交渉し、スオラ属州がスオラ自治州に格上げされることを確認すると、ベルンドはこのまま政治的な経験を蓄積するまでエーデマルクから甘い汁を吸い続ける方が良いと判断。元独立運動家たちにそのような助言をして、自らは影の存在に徹する。また、ルスカをエーデマルクへ逃がす手配もすることで、自分がエーデマルク王室の内情を把握していたことを知っているルスカをスオラから消すことにも成功。
 現在、スオラ自治州の重鎮として若くして高い地位を得たが、未だにビススミェールチエ連邦とのパイプも保っており、クォーテラが動き出したらいつでも内通する腹積もりでいる。





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最終更新:2015年10月21日 15:54