(いつか地図を挿入予定)


エーデマルク連合王国内における位地

 エーデマルク連合王国の西南端にあり、エーデマルク王国、インレ大公国、グランダシアクォーテラと国境を接している。 
 面積はエーデマルク連合王国最小で、連合王国全体の2割弱。


気候および地形


寒冷湿潤気候

 全体が針葉樹林の森に覆われている。背の高い常緑樹林帯。
 クォーテラの樹氷の影響を受けており、一年の半分以上が雪に覆われている。だいたい5月ごろ雪が溶け、10月の末には雪が降り始める。積雪は平野部で1メートル超、山間部では3メートルを超える。
 短い夏には背の高い木々の間から日光が射し入り、森の恵みと呼ばれるベリーやキノコを育てる。
 森林の中には大型獣が闊歩しており、弓矢や銃などの飛び道具必須。
 また、不慣れな者にはどこに行っても同じ景色に見えるため、集落から集落への移動を行なう際にはスオラ人の案内人を雇うのが普通。実際にスオラ内戦中は雪の中で遭難したエーデマルク陸軍の部隊が複数あり、今なお遺骸を回収しきれていない。

地形

 北西部、エーデマルクに近づくにつれて土地が平らになっていく。
 南東部、グランダシアに近づくにつれて土地に高低差が出てくる。標高の低い山が点在しており、一部は山に囲まれた盆地に集落を作っている。
 小さな湖沼が無数にあり、そこから端を発する細い河川には雪解け水が流れている。水はきれいで飲料水としてとても美味しい。目立った湖や大河はない。
 西部の海岸線は入り組んだ湾になっており、小さな漁村の漁港が連なっている。唯一キルカスリンナ港だけ巨大な艦船や商船が停泊できるよう整備されている。


自治州行政区


  • ムーリカウプンキ市
 スオラ自治州の中心都市。行政機構が集中している。人口ももっとも多く、おそらく1000人は住んでいると思われる。場所はスオラ自治州の中央からややグランダシア寄り。
 ルンドホルムに似て城壁に囲まれた石畳の美しい街並みなのが特徴。『ムーリ』は「壁」、『カウプンキ』は「町」を意味している。
 場所が場所なので辿り着くまでは少々骨を折りそうだが、スオラ自治州においては数少ない観光地で、ムーリカウプンキに住むスオラ人は「スオラ人のわりに愛想が良い」といわれている。

  • キルカスリンナ市
 スオラ自治州の西側の海岸線にある港町で、経済の中心地。グランダシア方面とエーデマルク王国ルンドホルム方面へ船を出している。タハティヨキ県とエテラ県の県境に位置する。
 『キルカス』は「明るい」、『リンナ』は「城」のこと。昔まだスオラ人が完全にエーデマルク人の傘下へ入っていなかった頃、一部のスオラ人がエーデマルク人と戦った時にここで城砦を造り立てこもったことに由来している模様。
 スオラ内戦の時はもっとも激しい攻防戦が展開されていた。東側の海岸から狙撃したイルタ・ヴァルコイネンの銃弾が西側の海岸にいたグスタヴ1世の眉間を撃ち抜いたというエピソードはあまりにも有名。

  • タハティヨキ県
 スオラ自治州の西側の地域一帯。エーデマルク王国およびインレ大公国に面している。エーデマルク寄りの住民が多い。
 『タハティ』は「星」、『ヨキ』は「川」を意味しており、エーデマルクの影響を大いに受けているものと思われる。

  • アルック県
 スオラ自治州の北側の地域一帯。クォーテラに面している。クォーテラへ通じる唯一の街道がある。
 『アルック』は「棺」を意味している。墓地が散見され、生きているひとびとの数は少ない。

  • エテラ県
 スオラ自治州の南側の地域一帯。グランダシアに面している。独自の信仰に根づき、大自然とともに生きようとするひとびとが多い。小さな湖沼が無数にあり、冬場はスケートを楽しむスオラ人たちが見られる。
 『エテラ』は「南」のこと。

○ラウハ村
 『雪中の死神』イルタ・ヴァルコイネンと『白い魔物』ルスカ・トゥリネンを生み出した小さな村。エテラ県の南西部にあり、比較的タハティヨキ県に近い。人口は全集落あわせて100人程度。
 山がちで川に挟まれている。小さな湖も多い。周辺には野性動物が非常に多いので、男性はほぼみんな腕の良い猟師。3つの集落に分かれてはいるが、それぞれの交流は盛んで、共同で祭などを行なっており、通婚も多い。
 5年前、タハティヨキ県を海沿いに進軍してきたエーデマルク陸軍が滞在し、略奪・虐殺・強姦などを行なった悲劇の村としても知られる。人口が半減した上、おとなの男性が全員復讐のために戦闘へ向かっていったので、残された少数のおとなの女性とこどもは皆グランダシアに避難した。したがって終戦まで無人状態のまま放置されていたという経緯があり、村人たちは今なお復興に苦心している。





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最終更新:2015年10月23日 13:20