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全長 |
9.41m |
全幅 |
3.48m |
全高 |
2.95m |
重量 |
65.1t |
懸架方式 |
ゼロポイント・スタビライザー式 |
速度 |
300km/h |
行動距離 |
1000km |
主砲 |
45口径130mm魔術滑腔砲(∞) |
副武装 |
PPGA 魔術機関銃×1 |
装甲 |
現象魔術装甲G型 量子流体装甲 |
エンジン |
脈動式バブルレーン転換型動力駆動ユニット(PBX-PDU.Mark2) |
乗員 |
4名 |
概要
H.S.S.650魔術機動戦闘車(以下、S6コーディア)は、
セトルラーム陸軍をはじめ、複数の軍事組織において運用される。
現象魔法兵器の一種。
カーンドロン魔術戦車の仕様を参考としつつ、電撃戦に特化した高機動兵器であり、従来の戦闘車両とは一線を画す独自の設計思想を持つ。車体はあえて無骨な直線的フォルムを採用し、
量子流体装甲により外見以上の防御力を確保している。車体下部のタイヤからは神経性の魔力気体を放出でき、敵の視界を遮ると同時に心理的圧迫を与える。砲塔は極めて高速に旋回し、連続発射が可能な設計となった。弾切れの概念すら存在せず、複数の目標に対して、ほぼ正確に攻撃を行える。また、車体の軽量化と装輪式推進の組み合わせにより、都市部や山岳地帯、森林戦など多様な地形で高い機動性を維持できる。車両内部には高度なAI支援システムが搭載され、砲撃精度の自律補正や魔法的干渉への対応を行う。乗員の負担を最小限に抑えつつ、戦術的優位を保つことが重要視された。外見上は旧暦時代を彷彿とさせる、古臭い印象だが、実際には似て異なる戦術を想定している。敵味方双方に視覚的な影響を与える、基幹戦力の一つとして位置づけられた。
設計思想
S6コーディアの設計思想は、力学的効果を最大限に活用した現代車両の理想像に基づいている。装甲は物理的厚みよりも
現象魔法による補助を重視しており、軽量化された外装(流体装甲)が高速機動性と旋回性能を両立させる基盤となった。砲塔は従来の機械式制御に加え、現象学的補助が組み込まれている。目視・AI支援・魔術的補正の三重システムをもって、無限に等しい連続射撃を実現する。装輪式の採用は、タイヤ破損時の交換が容易であると同時に、都市部や狭隘地での柔軟な運用を可能にしており、浮遊や無限軌道型戦車が不得手とする地形でも迅速な展開を支える。さらに、神経性魔力ガスの放出は敵の感覚を撹乱するだけでなく、特定の認知効果を利用することで攻撃的・防御的な状況操作を同時に可能とする設計理念に基づくものである。全体として、S6コーディアは、現象魔法の応用を前提に物理的性能と戦術的柔軟性を高度に統合した戦闘車両として設計され、単なる火力投射手段ではなく、戦場全体の流れを操作することを念頭に置かれている。
ゼロポイント・スタビライザー式
ゼロポイント・スタビライザー式懸架機構は、地上車両向けに設計された。多軸安定化システムである。車体の運動基準点「ゼロポイント」を常時再定義することで、走行中の揺れや急制動時の慣性変動、射撃時の反動などに即応し、常に安定した姿勢を維持する。内部には高密度慣性制御コアと可変圧力整流器が組み込まれており、舗装路から瓦礫地帯、傾斜地や軟地まで、あらゆる地形において精密な挙動制御を可能にする。従来の懸架機構では対応しきれなかった複合的な地上干渉に対して、この機構はリアルタイムで補正を行い、車両の戦術的応答性と生存性を大幅に向上させる。ゼロポイント・スタビライザー式は、
星間機構の慣性律動技術を解析・再構築した成果として開発された。現場では「ゼロ・スタブ」あるいは「重心核」と呼ばれ、地上機動兵器の安定性を支える中枢機構として広く認知されて久しい。
脈動式バブルレーン転換型動力駆動ユニット
脈動式バブルレーン転換型動力駆動ユニット、通称、PBX-PDUは、高密度流体内に形成される微細な気泡経路「
バブルレーン」を利用し、エネルギー粒子の脈動圧縮と転換流動によって推進力を生成する多機能駆動機構である。ユニット内部では、流体圧力・脈動周波数・気泡密度が常時制御されており、走行状況や戦術環境に応じて駆動モードを自律的に切り替える。通常走行時には安定した低周波脈動で燃焼効率を最大化し、突撃・回避・急制動時には高周波脈動による瞬間的なトルク増幅が行われる。バブルレーンは自己修復性を持ち、損傷や流体断裂が発生しても即座に再構築されるため、長時間の戦闘運用にも耐える。従来のディーゼル機関では不可能だった応答性と柔軟性を両立しており、特に不整地・瓦礫地帯・都市戦環境において高い駆動安定性を発揮する。このユニットは、現代の流体制御技術と脈動燃焼理論を統合して開発されたものであり、現場では「バブル・ドライヴ」または「転換核」と呼ばれ、地上機動兵器の推進中枢として広く運用されている。
運用
S6コーディアは陸上部隊の前線支援、都市防衛、奇襲作戦など多岐にわたる任務に使用される。都市部では狭い路地や建物間をすり抜けつつ砲塔を高速旋回させ、敵陣地や歩兵の制圧を行う。森林や山岳地帯では装輪式の機動力と軽量構造を活かして迅速に展開し、待ち伏せや包囲戦術に応用できる。砲塔の連続射撃能力により、複数目標への同時攻撃が可能であり、敵の陣形や補給線を撹乱する重要な戦術的役割を担う。また、神経性魔力ガスの活用をもって味方の進軍を援護することができ、非戦闘時には偵察や補給支援、混乱した市街地での治安維持にも柔軟に対応する。AI支援システムは戦場状況に応じて砲撃や魔法効果を自律的に補正し、乗員は高度な操作を必要とせず戦術的判断に集中できる。これにより、S6コーディアは単体で戦闘を継続できる能力を持つだけでなく、部隊全体の戦術的効果を最大化する核として機能する。通常の想定としては、敵の防御線突破や歩兵支援、心理的圧迫の付与等、多様なシナリオで柔軟に運用することを想定した。開発国のセトルラームにおいては、世代更新に値する名作の一つとして認識されている。
備考
費用対効果の面で他の反重力車両よりも整備性に優れ、扱いやすいことに定評がある。
最終的には第5世代までの進化を遂げたが、共立公暦870年代に
グラスト2が登場し、以降は段階的に退役の流れを辿った。
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最終更新:2025年08月28日 22:51