※『
シルクの過去~カルマの坂~』のネタバレがあります。ご注意ください。
シルクの過去
ブランクブロックに捨てられたシルクは、その町で盗みをしながら生きていた。
住む場所が場所なのでかなり捻くれた性格をしていたシルクだが、彼が11歳のある日、金持ちに買われた女奴隷のヒトカゲに一目ぼれしてしまう。そのヒトカゲの女の子に会いたくて仕方がなかったシルクは、金持ちの家に侵入までして彼女に会いに行く。
その女の子に会うことができたが、実はその子は喋る事のできない障害を持つ子供だった。女の子の両親はそれが理由で金持ちに売ったのだろう。
それでもシルクの女の子に対する好意は変わらず、毎日金持ちの家に入り込んで会うようになった。
しかし、またシルクがその子に会いに行こうとすると、女の子はそこにはいなかった。
不安に思ったシルクは女の子を捜そうとしたが、見張りにとうとう見つかり、ボコボコにされてしまう。
屋敷からつまみ出される途中、見張りたちの会話でヒトカゲの女の子が奴隷の仕事に反抗してしまい、金持ちに仕打ちを受けられていると聞く。
政治家でもあったその金持ちは悪逆非道という事で有名だった。ブランクブロックの住人に重税をかけたのも彼なのだ。
「彼女が危ない!」そう察知したシルクは、キャンピングカーの出張店から槍を盗み、金持ちの家に彼女を助けに行く。実はこの出張店の店長が
ブリオだったのだ。もちろんシルクが槍を盗もうとした時彼を捕まえようとしたが、シルクの話した理由と覚悟した目つきにより、「後払いで許してやろう」と離した。
武器を持った侵入者は女子供であろうと敵と判断して殺す。そんな金持ちの部下を必死に槍で切りつけながら、シルクは遂に金持ちの部屋に入った。
助けてくれ、欲しい物いくらでもやろう! あっさりと打ち負かされた金持ちの懺悔を無視し、シルクはその醜い政治家の断末魔を聞いた。
「やっと彼女を救い出せる。救い出したら一緒にこんな町からおさらばしよう!」と思いながら静かになった屋敷の中で、ヒトカゲの女の子を捜す。
屋敷の奥の奥の拷問部屋。そこに、彼女はいた。
・・・死にかけている。元から少なすぎた食料と酷すぎる仕打ちのせいだった。
どんどん虚ろな目になっていく彼女を見、助けようと慌てるシルクに喋れる筈のなかった彼女が呟いた。
酷い仕打ちの衝撃により声が出せるようになったのだろうか。それともただのシルクの幻聴か。それとも彼女の悲痛な願いが声となり届いたのか。それは誰にも分からない。
もう私は助からないでしょう。骨もきっと沢山折れている。あんな主人に嬲り殺されるよりも、大好きな貴方に殺された方がずっとずっと幸せです。ごめんなさい、こんな辛い事させてしまって。だけど、お願いします。
「ころして」
その一言を聞いたシルクは、悲鳴をあげながら、女の子の心臓を突き刺した。
血の雨が辺りに降り、血の海が広がっていく。結局名前も分からなかったヒトカゲの少女は幸せそうに微笑んで、死んだ。
呆然としながら誰にも知られずに住処の橋の下に戻ったシルクは、川に映る自分の姿を見て、驚愕した。
そこには血みどろの自分の姿があったのだ。
俺があの屋敷の奴らを切っていった
醜い金持ちの血にも触れた
大好きだったあの子の 血 を 浴びた
彼が返り血を浴びると発狂するようになったのはこれからである。
その後、シルクは槍を貰ったブリオ達と再会し、6ヶ月ほど放浪の旅に出る。
別れて一人旅をした数年後、ギルド『
氷焔』に入り、スパイ・暗殺者を始める。
そのまた何ヶ月かあとにある後輩のイーブイの少女と出会うのだが・・・それはまた今度。
その他
〇シルクが
イヴに7年前のヒトカゲの女の子を重ねているかどうかは不明。
しかし彼はイヴの事を「どんなことがあっても守ってみせる」と言っているようだ。
最終更新:2010年08月04日 14:47