「私こそが、最高、最善の魔王」
【名前】 |
オーマジオウ |
【読み方】 |
おーまじおう |
【声】 |
小山力也 |
【登場作品】 |
仮面ライダージオウ 劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer RIDER TIME 仮面ライダージオウ VS ディケイド 7人のジオウ! RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ ディケイド館のデス・ゲーム 小説仮面ライダージオウ セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記 |
【登場話】 |
EP01「キングダム2068」 |
【所属】 |
無し |
【分類】 |
未来人 |
【名前の由来】 |
逢魔が時、魔王、仮面ライダージオウ |
【詳細】
2068年の未来に君臨し世界を支配する「最低最悪の魔王」。
仮面ライダージオウの主人公である常磐ソウゴの未来の姿とされる。
その姿は基本形態ジオウを禍々しくしたもので、左肩からミッドバンドライナーを模したベルトのようなものをかけ、
背中からは時計の針を模した装飾がマントのように配置されている。
「ライダー」という文字がツインアイ状にはめ込まれているのはジオウの世界のライダー共通デザインだが、顔面はびっしりと「王」の文字が埋め尽くしている上、
額には3つのクロノグラフが埋め込まれた独自のデザインとなっている。
シンプルだったノーマルジオウに比べると全体的に筋肉質となり一回り大きくなっており、胸部にはブランクライドウォッチが複数埋め込まれているものの、
ジオウらがウォッチを携帯するためのアイテムである両腕部に装着されたライドウォッチホルダーにはウォッチが一切はめ込まれていない。
その力は底が知れず、ひたすら圧倒的かつ驚異的。正に魔王と呼ぶにふさわしい存在。
「時の王者」ジオウの能力を究極的に高めた力を行使し、時間停止や時間逆行を局所的に起こして相手の攻撃をはねのける上に、波動のようなものを発してそれが走った先のものを消滅させる力を見せている。
また
ライドウォッチを起動することで対応した平成ライダーの能力を駆使することが可能であり、「ウォッチを起動する」という簡単な動作をもって能力が発動するため、ライダーアーマーを装着しなければそのライダーの力を基本的に使えないジオウらに比べタイムラグが無く、しかも行使される力はジオウのそれを遥かに凌駕する。
この時点で現在のジオウでは勝ち目が無いが、オーマジオウが2068年に存在し続ける限り、彼にとっての過去、つまり2019年現在のソウゴが得た能力は全てオーマジオウが「持っている」扱いになることが示唆されている。
グランドジオウが獲得したライダーレコードからの平成ライダーの召喚能力と全く同じものを披露し、さらにはグランドジオウが召喚したライダーのコントロールを簡単に奪って反撃に転じる等その力は正しく「ジオウの上位互換」といえるだろう。
さらに言えば戦闘経験も若き日から数十年戦い続けてきたことを考えれば、若いソウゴ一人では手が届かない高みにいるのも当然だろう。
結局ソウゴは一人だけではオーマジオウにダメージを与えることすらままならず、終盤にてジオウトリニティとなり、ゲイツとウォズの力を借りることで
冷酷非道、逆らうものには容赦しない「最低最悪の魔王」として2068年に君臨するオーマジオウは、明光院ゲイツらレジスタンスらから度々襲撃を受けるものの、
その全てをたやすく全滅させており、その圧倒的な力故にレジスタンス達は「今のオーマジオウを倒す」のではなく「ジオウが力を手に入れた直後に倒す」ことを考え、
タイムマジーンで2018年に飛ぶことを決断させた。
またジオウの敵である
タイムジャッカー達もオーマジオウを疎み、彼に代わる「新たな王の擁立」を目的として過去の世界へ移動し、偽りの仮面ライダー、
アナザーライダーを作り出すなど、
仮面ライダージオウという物語における起点となっていた。
EP1開始時点、では。
歴史上では
オーマの日とされる日に
ダイマジーンという巨大兵器を操り、世界に破滅を齎したとされている。
上記の通り、レジスタンスを立った場所からほとんど動くことのないままレジスタンスを一切の慈悲なく消滅させ、2068年での一般市民の生活は困窮を極めている。
レジスタンスから命を狙われるなど、文字通りの恐怖の魔王として世界の頂点に立つ存在ではあるが、「魔王の部下」に当たるポジションが市民を攻撃しているというわけではなく、
かといって自ら直接市民を攻撃しているわけでもないようで、そもそも2068年では何もない荒野に自分一人が座るための御簾のかかった椅子くらいしか無い極めて小さな建物?の中でじっと座っていた。
過去の自分…2019年のジオウとの初対峙はEP15。
2018年の年末において本来の歴史よりも大幅に早いタイミングで
ダイマジーンが投入され、それとほぼ同じタイミングで
カッシーンが襲来し、ゲイツらに襲いかかる。
どうやらこの
カッシーンはオーマジオウが送り込んだもののようで額に小さく「カメン」と書かれ、「わが魔王」と呼ぶ存在の指示に従いゲイツ達を始末しようとする。
それに横槍を入れてきた
門矢士=
仮面ライダーディケイドの力によって2068年に飛ばされたソウゴは、そこで困窮する人々の生活と、荒れ果てた世界を見たソウゴは、突如飛来した
ドラグレッダーに攫われ、
荒野へと移動し、そこで初めて未来の自分自身、オーマジオウと邂逅する。
ジオウ同士の激しい戦いはオーマジオウの圧勝に終わった。
ディケイドアーマーを含めジオウの攻撃を全て上回り、ソウゴを圧倒したオーマジオウは、変身を解除した彼に対して…
「それほど魔王になるのが嫌だと言うのなら、良い方法を教えよう…」
と、ソウゴの持つ
ジクウドライバーを捨て去るよう示唆。そうすればソウゴはオーマジオウにはならないと言い、呆然とする彼とツクヨミを作り出したタイム
ゲートで2018年に戻した。
そして決心したソウゴは
ジクウドライバーの破壊をゲイツに依頼し、彼の攻撃でソウゴの
ジクウドライバーは破壊される。
カッシーンは起動を停止し、2068年のオーマジオウだけはたしかに消え去った。そして
ダイマジーンらもまた姿を消し、歴史は書き換わったかに思われたが、
スウォルツがプログラムを書き換え再起動させた
カッシーンを退けるため、
ソウゴはゲイツの使っていたドライバーを使って再びジオウへと変身。
カッシーンが撃破されると同時に2068年でもまたオーマジオウは復活し、夢を捨てられなかったソウゴの心を読んであえてベルトを破壊するという方法を教えたものと考えられる。
結局魔王になることをを否定しつつも、結局は王様になるという夢を捨てられない過去の自分自身に対し、復活したオーマジオウは笑ってみせたのだった。
結局
アナザージオウはジオウとゲイツによって倒され、両名は和解し、
オーマの日もジオウ(魔王)かゲイツ(救世主)どちらかしか生き残れないと考えられていたことを、
ジオウ、ゲイツ、ウォズの3ライダーが一つに融合するという斜め上の解決策を持って乗り越えた。
ジオウトリニティと呼ばれるその姿は
逢魔降臨歴にも記載のない、完全に正史からは外れたライダーであるが、それが誕生してなお、オーマジオウは健在であり、
歴史が変わった影響で消滅した白ウォズの未来ノートを手にした海東大樹の導きにより、ソウゴとゲイツの前にタイム
ゲートを通して姿を見せ、残る
ライドウォッチに関して説明を行っている。
そしてEP40でグランドジオウの力を手に入れたソウゴを2068年に呼び寄せ激突。
ビルドを召喚したジオウに対してクウガを呼び寄せ戦わせつつ、自身はグランドジオウと格闘戦を繰り広げる。
グランドジオウを軽くあしらいつつ、召喚されたドライブのコントロールを簡単に奪い取ってスピードロップで変身解除に追い込ませると、「ソウゴがオーマジオウに及ばないのは、全てのライダーの力を集めた訳では無いから」という事実を過去の自分へと告げるのだった。
その後2068年に移動してきたウォズに対し、ソウゴを元の時間に送り返すのを見届けると「
何者かが時間の流れを変えた」と異変を察知し伝えていた。
EP44では未来からやってきた
仮面ライダーアクアこと湊ミハルによって、「オーマジオウがいる未来からやってきたツクヨミとゲイツの存在」が、逆説的に「オーマジオウが未来に誕生する」ことを証明していることが語られている。
また彼の呟きによって、グランドジオウの姿はミハルの知るジオウとは異なる容姿であることが判明している。
その後
ライドウォッチに収められていた各
仮面ライダーの世界が、守護者たるライダーが存在しないまま復活したため唯一残された
仮面ライダーであるジオウがいる世界に押し寄せその影響でジオウの世界は崩壊の危機を迎えてしまう。
そんな窮地の中、EP48にてソウゴは再びオーマジオウと対面する。
オーマジオウの記憶では最終決戦を目前にした今の時間にソウゴがオーマジオウの元を訪れたことはなかったようだが、ソウゴはジオウに変身しさらにジオウトリニティへと強化変身してオーマジオウと激しい戦いを繰り広げる。
サイキョージカンギレードを用いたトリニティタイムブレークバーストエクスプロージョンを受けて吹き飛ばされ、劇中では初めて膝をつく場面も見られるもこれといってダメージは無かった模様。
その後自分を倒すつもりがなかったと悟ると元の時代に戻ったソウゴらに助力をするべく、何らかの干渉を行ったようでEP48ではツクヨミが仮面ライダーツクヨミへと変身。
新たな世界を守る
仮面ライダーが誕生するのだった。
しかし…
ジオウ最終回。LAST「2019:アポカリプス」。
仮面ライダーツクヨミは兄である
スウォルツへと寝返り、ツクヨミの力で安定させた彼女の生まれ故郷の世界にジオウの世界の住人たちを避難させた後、崩壊する世界は
門矢士がディケイドの力で破壊する――――という作戦が使えなくなってしまう。
それでも怪人達が溢れ出し崩壊が加速する世界を守るためソウゴたちは決死の戦いに身を投じた末、
アナザーディケイドの攻撃を自分の代わりにゲイツが受け命を落とす。
自らの腕の中で息絶えたゲイツを目の当たりにしたソウゴかつて無い激情を滾らせ、それに呼応するように彼の
ジクウドライバーは禍々しいエフェクトに包まれ
オーマジオウドライバーへと変化していた。
「変ッ身……!」
「祝福の時!最高!最善!最大!最強王!オーマジオウ!」
2019年の常磐ソウゴが、オーマジオウにたどり着いた瞬間であった。
そして仮面ライダーオーマジオウとなったソウゴは圧倒的な力で
アナザーディケイドが繰り出す怪人軍団を屠っていき、ツクヨミをも殺した
スウォルツへ逢魔時王必殺撃を叩き込み引導を渡した。
これによって
仮面ライダーの数だけ存在する世界は「
仮面ライダージオウがいる世界」へとまとまることで崩壊が止まり、ソウゴはそれを得たオーマジオウの「時空を破壊する力」を使い一つにまとまった世界を再び各仮面ライダーごとの世界へと再編し、時間を巻き戻した上で改めて2018年からやり直すことを決意する。
それはたった一人で王様になったって仕方がない、というゲイツやツクヨミらとの交流を経て得た、彼なりの「なりたい王様」への答えだった。
精神世界で何度目かもわからない邂逅を経て若き日の自分の言葉を聞いたオーマジオウは満足げに笑うと、その姿を消した。
未来に魔王が誕生するかはわからないままだが、それでも21に再編された世界の一つで常磐ソウゴは大切な友たちと共に再び王となる道を歩んでいく…かもしれない。
未来はまだ不確かである。
【劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer】
幼少時のソウゴは両親から「大きくなったらなりたいもの」と問いかけられ、「王様になる。絶対」と答えていた。
そんな今は失われてしまった幸せな記憶の向こう側から現れたオーマジオウは、ソウゴの夢の原点について語りかける。
「お前は、生まれながらの王ではない。しかし、王になろうと望んだのはお前自身だ」
「お前は何のために王になりたかったのだ?」
「他の者に認められるためか? それとも、自分が特別であるためか?」
自分が王様になりたかったのは世界を良くするため――――、そこに平成ライダーの存在や
クォーツァーの企ては関係ない。
自分自身の原点を自覚した彼の右手には「オーマジオウライドウォッチ」が握られていた。
そして、ここに仮面ライダークウガから始まった平成ライダー全ての力が、有り得べからざる
自分自身の継承を以てソウゴに集い、仮面ライダージオウ オーマフォームが誕生する。
そしてウォズの語りと共に、オーマフォーム変身時に出現したオーマジオウの巨大なる像は金色の粒子と化して静かに消えていったのだった。
【RIDER TIME 仮面ライダージオウ VS ディケイド 7人のジオウ!】
【RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ ディケイド館のデス・ゲーム】
別の時空、別の道をたどったと思われるオーマジオウが登場。同スピンオフシリーズの黒幕であり、ラスボスとして君臨している。
詳細は
真実のソウゴを参照。
仮面ライダーセイバーの登場人物、新堂倫太郎が
アスモデウスの策略によって取り込まれた西遊記の世界に登場。
後光を携えた巨大な姿で現れており、先にいた
タロウズと共に五色田介人や倫太郎を西遊記の登場人物として天竺を目指すように告げていた。
ポジションとしては恐らくお釈迦様と思われる。
なお孫悟空や三蔵法師は
イマジンたちが当てはめられているが、孫悟空役の
モモタロス等はともかくとして、何故よりにもよって
リュウタロスに三蔵法師役を当てはめたのだろうか…
登場シーンでは終始笑い声を発するなど楽しそうにしていたのも印象深いが、オーマジオウ登場後にジオウ本人である常磐ソウゴが現れグランドジオウへと変身しているが、現れたオーマジオウがそのソウゴ本人だったかは定かではない。
戦闘シーンがあったわけではないがとりあえず楽しそうに笑っていたので良かったという意見もあったりする。
【小説 仮面ライダージオウ】
最終話における世界再編直後の時間軸における「オーマジオウ」として2068年に君臨している。
テレビ本編に登場したオーマジオウはなにもない荒野に家とも言えない掘っ立て小屋にただ一人いたものの、小説版においては宮殿に住まい
カッシーン以外にも厳重なセキュリティに守られた状態で過ごしている。
そのため単にソウゴを待ち受けるためあの場所にいた説や、何かしらの思い入れがある場所ではという考察も見られる。
中には、1周目はゲイツ達が存在しないため、オーマジオウへ覚醒したのは、おじさんこと常磐順一郎を失い、その悲しみで覚醒した説まである。
それに関連してあの荒野はクジゴジ堂の跡地なのではないかという意見も。
ウォズが未来の状況に疑問を持たずゲイツらレジスタンスと協力していたあたり、テレビ本編でオーマジオウがいたあの小屋は本来彼がいる住まいとは別である可能性がある。
第三のウォズと共に何かを計画していたようだが…
【余談】
オーマジオウは
仮面ライダージオウのネガライダーに分類されている。
公式サイトではRIDERの項目でジオウのページに含まれ、オーマジオウと最終回で変身した2018年バージョンのオーマジオウは異なるページで紹介されている。
第1話から登場し、戦闘シーンの全てで圧倒的な力を見せ本編最終後に判明した能力の規格外さや、すべてが語られず想像に任される事柄が多く、それらから考察されるオーマジオウとしての真実等を踏まえ視聴者からは高い人気を持つ。
名前の由来としては「魔王」と「逢魔が時」をかけ合わせたものであり、逢魔が時とは夕方の薄暗くなる、昼と夜の移り変わる時刻を指す。
金と黒が混じり合い、複眼として収まる真っ赤な「ライダー」の文字は正に逢魔が時のイメージそのものといえる。
ジオウTVシリーズが完結した後も様々な媒体でオーマジオウはその姿を見せているが、実のところそれらは全て同じオーマジオウではない可能性が高い。
本編に登場したオーマジオウも、主人公として歩んできたあの常磐ソウゴとは別の経緯を経て2068年に存在していることが示唆されている。
小説版では再編された世界においても変わらずに存在している上に、再編後勉強に励み王様ではなく政治家を目指すようになったソウゴであっても将来的にはオーマジオウになってしまったことが判明している。
また劇場版のメガホンを取った監督とプロデューサーである白倉伸一郎氏との間で解釈が分かれている上、超全集でぼかしつつも明かされたオーマジオウがゲイツにわざと
ライドウォッチを盗ませた理由等ファンの解釈と公式側の認識でも異なる部分が多い。
タイムパラドックスやタイムトラベルものとしてはよくあることだが、真の敵が未来からやってきた(もしくは干渉してきた)のが自分自身という設定は特撮作品に関わらず様々な媒体で見られることである。
本文中にも書いたが現在のソウゴがオーマジオウとまともに戦っても勝ち目はない。となると上回る事ができるのはオーマジオウと共に抗うための仲間の存在だろう。
ソウゴにとっては乗り越える壁であることは間違いないだろうが、決して敵とも言い切れないのがオーマジオウの不思議な魅力の一つかもしれない。
最終更新:2024年11月26日 20:56