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東方黄金体験記  第三話

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第三話 永遠亭にようこそっ! 中編


ジョルノと永琳と会話している頃。客間から大分離れての事…


「退屈よー退屈なのよー退屈なんだってばよ~」


長い黒髪をなびかせて、ではなくだらしなく地面に垂らしつつ、
ゴロゴロと寝転びながらぼやく。彼女こそ永遠亭に住んでいる、かの有名な輝夜姫の逸話の元になった
月の姫。蓬莱山輝夜のはずなのだが、そのだらしない様は昔話のような神秘的なものは一切感じられない。
カリスマ?なにそれおいしいの。

「まったくえーりんったらどこにいるのよ~。あ~もうお腹もすいたし。でも変ねぇ。
誰も迎えに来ないのは何でかしら。」

誰かお客でも来てるのかしら。面倒ねえ…

仕方なく行くと決めると地面を掃除するかのように、輝夜は地面をゴロゴロとしながら客間に向かって行った。
月の姫と言うより怠慢姫と改名すべきであろう。
客間に向かうローリング中の事で。なにやらうどんげがこっちにZUNZUNと向かってきており
その手にはてゐがガッシリと掴まれて引きずられている。涙目でこっちを見つめているが、例によって無視。いつもの事いつもの事。

「おかえりてゐ。どこ行ってたのよ。」
「姫!助けてぇ!このままじゃお通じが「あ、姫。この子ッたらカクカクシカジカで。
ほら!アンタこれ口に嵌めなさい。こら動くな!」
「ん゛ー!ん゛ー!」

うどんげアンタ口枷なんてどこから出したのよ。

「何時も通りって事ね。いいわ。大体予想付くから。今からおしおき?」
「ハイ。そうです。何時も通りなので姫様は客間のほうへ向かってください。お客様が来ていますから。
それとローリングじゃなくて立って歩いてくださいよ。いくらなんでもだらしなさ過ぎます。」

むう…面倒だけどこの子の言う通り。立ち上がって体に付いたホコリを叩いて落とす。

「わかったわよ~。うどんげも楽しんでらっしゃい。それとてゐ。強く生きるのよ~
まあこの調子じゃ括約筋は弱くなりそうだけど。ご飯もその内持っていくわ。」
「ハイ姫様。後で~」
「ん゛ん゛ー!む゛う゛ーー!!」


何時も通りでの事。平和が何より。
で、付いてみれば。えーりんと来客らしき男は案外楽しそうに会話してるじゃない。
邪魔はしないほうがいいのかしら。でも挨拶はしなきゃいけないわね。


「あら?姫。いらしていたんですか。」
「いるも何もここは私の家でしょうに。それにえーりんったら時計見なさいよ。
もう夕食の時間よ。今日は私が作るんだから。冷めない内に食べて欲しいから早く来なさい。」
「姫。お客様がいる前で失礼ですよ。ちゃんと挨拶をしないと駄目です。」
「いえ、お気使いなく。こちらこそ申し遅れました。ジョルノ・ジョバーナと申します。
今日は永琳様のご好意に預かり泊めて頂く事になったのですが、夕飯の支度なら僕も手伝いますよ。」

面白い髪型だけど以外に礼儀は正しいのね。しかし男の来客とは珍しい。

「あら、ありがとう。私は蓬莱山輝夜。輝夜でいいわ。じゃああなたの分も作らなきゃね。
手伝いはしなくていいわ。代わりに食事が終わったら食器洗いを手伝って頂戴。」
「分かりました。永琳様もいらっしゃいますか?」
「モチロンですわ。私もお手伝いさせて頂きます。」

25分後。食卓にて

食卓では三人がテーブルを挟んで座っており
テーブルの上にはミソ汁や白米。その他山菜や魚などのオーソドックスな日本食が
並んでおり、永琳や輝夜にとってはいつもの。そしてジョルノにとっては新鮮な食事だった。
「それじゃ、みんなで頂きますしましょうか。うどんげとてゐいないけど。」
「はい、それじゃジョルノ君もね。」
「「「頂きます」」」

そう言い終えると輝夜は凄い勢いで食べ始める。よほどお腹が空いていたのだろう。
永琳はそんな姫とは対照的にまったく箸の進まないジョルノを見ていた。

「ジョルノ君。やっぱり日本食には慣れていないの?箸も上手く使えないみたいだし。」
「申し訳ありません。慣れるまで少々不恰好な食べ方になるかもしれませんね。」

仕方ない。イタリア住みだったからか、箸もうまく使えるはずもない。
でも、幻想郷で生活する上では、避けて通れない道である。覚えなきゃいけないのだ。

「ジョルノ君にはオニギリにしてあげたほうがいいわね。」
「オニギリ?」
「ちょっと待ってね。茶碗持って行くわ。」
「?ハイ…」

永琳はジョルノの茶碗を台所に持って行くと、ご飯を手で海苔で丸め込み
色々味付けしてそのままジョルノの前に持ってきた。

「ハイ出来上がり。それは箸じゃなくて手で持って食べていいのよ。」
「それでは、頂きます。」

食べてみると以外に、美味しい。白米は食べ慣れてはいないものの、モチモチとした食感も悪くない。
単純な料理なのだろうけど、それでもこれは美味しい。海苔とゴマの風味が口の中に広がる。
オニギリの中には鮭も入っており、程よいしょっぱさもすべてが相成って美味しくできている。
ジョルノはあっという間に一個平らげてしまった。
他の山菜もおいしかった。味噌だけは口に合わなかったが。
「どう?お口にはあったかしら。」
「はい。とてもおいしかったです。ミソ汁は苦手かもしれませんが。」
「ふふ。その内ジョルノ君も美味しいと思えるようになるわ。」
「えーりんおかわり~」
「ハイハイちょっと待ってくださいね姫。」


誰かと一緒に食事をしたせいだろうか、仲間の事を思い出すと、段々と心配になってきた。


「ご馳走様でした。」
「お粗末様でした。」
「輝夜さんは何もしなくていいですよ。僕が洗いますから。」
「悪いわね。好意に甘えさせてもらうわ。それじゃ」

食事が終わると輝夜は速攻でいなくなって、今ジョルノは永琳と一緒に皿洗いをしている。

「本当に悪いわね。こんな事までさせちゃって。」
「いえ、お世話になっている身ですから。」

割と寡黙にジョルノは皿洗いを手伝っている。いつから自分はこんなに律儀になったのだろうか。
永琳は唐突に、皿洗いをしつつジョルノに話しかける。

「ジョルノ君。これからの君の事なんだけど。ここはそんなに狭くないし、もし宛てが見つからなければ
ここに帰れるまでの間住んでも構わないわよ。男手が必要な時も結構あるのよ。」
「ですが、迷惑じゃないでしょうか。」
「迷惑なんかじゃないわ。それにあなたのその、スタンドって力にも興味あるのよ。」
「……考えておきます。もし見つからなかった場合はお世話になるかもしれません。」
「そう。期待しておくわ。それとこれをてゐとうどん…鈴仙に持っていって欲しいの。」

先ほどの食事を取っておいたのだろう。二人分の夕食である。

「ふ~。それじゃ私はお風呂をたいてくるから終わったらこっちも手伝ってね。」
「分かりました。すぐに終わらせてきますね。」

永琳はジョルノに声をかけると、とてとてと風呂場の支度へと向かっていった。
お母さんと言う言葉がとても似合う女性だな。でも言ったら怒られそうな気がする。



そしてウサギ達がいる部屋の前に来たのだが……
さっきの、のほほんとした食事の雰囲気は幻だったのだろうか。
そうジョルノに思わせるほどこの部屋が放つ何ともいえない。そう何かがジョルノの感覚を研ぎ澄ませていた。

部屋の入り口の左側には座薬部屋と書いており、薬の保存庫なのだろうけど、部屋が放つ異例の雰囲気は
ジョルノが部屋に入るのを躊躇わせるには十分だ。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ !!

しかしここの二匹の兎はいるのだ。入るしかない!

「ゴールド・エクスペリエンス!」

己の半身たる能力を出現させつつジョルノは部屋への突入を開始して、

ガチャ

「らめえ!!れひゃうっ れひゃうよぉおお゙ゥ!出ひゃうのぉおおぉ!我慢れきにゃいぃのぉおお。
見にゃいぃれぇ鈴仙!見にゃいぃれぇ!」
「うふふ…てゐったらかわいい…我慢しなくていいのよ。」

バタン

これ以上はアウトだ。そう、僕は何も見なかった。それでいい。。
扉を閉めて、見なかった事にした。うん、食事は入り口に置いておこう。さてと風呂場に行こうかな。



何が出そうだったって?たぶんケフィアでしょう。




                                        TO BE CONTINUED…

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