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東方遅体験 第一話

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時は西暦2001年
幻想郷から遠く離れた地に、一人の少女が降り立った
「ここがイタリア… さすがに幻想郷とは様子が違うわね」
少女の名は博麗霊夢
彼女は、八雲紫に依頼された『奇妙な仕事』を引き受け
古い歴史と経済危機の国「イタリア」を訪れていた

「仕事」の内容というのは…
一人の少年を捜し出す事…
名前は『汐華初流乃』15歳
イタリアでは『ジョルノ・ジョバァーナ』と名乗っている
経歴や住所等も分かっている

そして「奇妙な…」というのは…

――――――――回想――――――――
『ねえ霊夢、頼みがあるんだけど』
『なによ紫、面倒な事ならお断りよ』
『大丈夫、簡単な事よ この写真の男の子の「皮膚の一部」を採取してほしいの』
『はあ?なんでそんな事を…』
『承太郎君が、彼の体質を調べるのに必要としているのよ』
『ああ…空条承太郎さんね
 それならあんたが自分で行けばいいじゃない』
『それだと簡単すぎてつまらないじゃない
 あなたに任せたほうが面白くなりそうな気がしたのよ』
『はぁ…で、彼は何者なの?』
『それを調べているんですって
 危険な人物ではないそうだけど、念のため会ったり話をするのは避けて
 彼の皮膚を薄皮でいいからちょっぴり取ってきてほしいのよ
 もちろん旅費は全額負担、報酬は…賽銭箱の結界をいz』
『引き受けたわ!』
―――――――回想終了―――――――

「それにしても本当に妙な仕事よね
 さっさと済ませて賽銭箱を一杯にしてもらおっと」
そう呟きながら歩いていると、金髪の少年が霊夢に声をかけてきた
この少年が霊夢の捜しているジョルノ・ジョバァーナなのだが
紫に貰った写真と違い過ぎていたので(主に髪が)、霊夢は彼がジョルノだとは気付かなかった
「ひょっとしてタクシーさがしてる?市内まで1000円でどう?」
さすがにここでは空を飛ぶわけにはいかず、移動手段を探していた彼女にとって、その話は願ったり叶ったりだった
ただ、うまい話には大抵裏があるものだが…

「外の物価はよく分からないけど、今の所持金で十分足りるわね…本当に1000円?」
「1000円!そのかわり荷物は自分で助手席につんでよね…チップなしなんだから…」
霊夢はタクシーのドアを開け、荷物を座席に置いた
「言っておくけど、私をただのお人良しと甘くみないでよね
 ちゃんとホテルまで正直に送り届けなさいよ」
「はい、正直に送り届けます
 ただし、空っぽのバッグだけですけどね」
そう言うと、ジョルノは突然タクシーを走り出させた
「ちょ、私まだ乗ってないのに…まさか!」
「チャオ」
しかし走り始めてすぐに大きな破裂音が鳴り、それと同時にタクシーはスリップして停止した
「言ったでしょ?私を甘く見ないでって」
霊夢が針をタイヤに投げつけてパンクさせたのだ
「別に逃げてもいいわよ
 荷物さえ無事ならそれでいいから」
それを聞き、ジョルノはその場を立ち去った
霊夢は急いで荷物を置いた座席を見たのだが…
「わ…私の荷物…な…ないッ!?」
なんと霊夢の荷物は忽然と姿を消しており、代わりに座席に一匹のカエルがいた
「これはカエル!?あいつ、私の荷物をどうしたのよ!
 とにかくすぐに追わないと!」

霊夢は持ち前の感の鋭さで、すぐにジョルノを見つけることができた
「見つけたわ!さあ、荷物を返しなさい!」
「こんなに早く見つかるとは…仕方がない、人間を攻撃するとどうなるのか分からないが…
 ゴールド・エクスペリエンス!彼女を気絶させろ!」
そう言うとジョルノは自らのスタンドを発現させ、霊夢を攻撃した
普通の人間にはスタンドは見えない…
これはスタンドの存在を知っていた霊夢とて例外ではなく、攻撃をまともに受けてしまった
「今の攻撃、全く見えなかった…まさかスタンド!?
 くっ!動きがゆっくりだッ!
 い…痛い!鋭い痛みがゆっくりやってくる!」
「一撃で気を失わないとは…手加減しすぎたかな
 しかしあの様子、どうやら過剰に「生命」を与えたことで『暴走』しちまうらしいな…『感覚』だけが…
 だが次は!」
「次の攻撃が来る!急いで体勢を立て直さないと!
 だめだ!意識が体を飛び出して肉体が動かない!相手の動きはゆっくりにみえるのに…
ゆっくり…ゆっくり…」

少年の攻撃に為す術がないと思われたその時、霊夢の目の前に何かが現れた
まるで彼女を守るかのように…
「何これ…?」
「あれは…もしや僕と同じ能力!?
 もしやさっきの攻撃で覚醒したのか!」
何かはゴールド・エクスペリエンスのパンチを受け止め…もといまともに食らった
「ゆっくりした結果がこれだよ!!!」

東方遅体験
第1話 遅体験(ゆっくり・エクスペリエンス)

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